オズのカエルマン
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第十幕その八
「つまりは」
「そう、オズの国の何処かでね」
「お水が悪くなっているんですね」
「そうじゃないかな」
「そうだとすると」
ここでまた言う神宝でした。
「何処が悪いかですね」
「そうだね」
「僕が司っているのはね」
「そしてどっちかな」
カエルマンは少し風変わりとも取れる質問をしました。
「君が司っているのは」
「どっちかって?」
「うん、海水か淡水か」
「ああ、そういうことだね」
「そう、どちらかな」
「僕は海だよ」
そちらのお水だとです、玄武は答えました。
「海水を司っているんだ」
「そうなんだね」
「あれっ、どういうことですか?」
ケーキはカエルマンと玄武の今のやり取りがわかりませんでした、それで首を傾げさせてカエルマンに尋ねたのです。
「今のは」
「うん、お水は一つじゃないからね」
「海水もですか」
「そう、オズの国の中にあるのは川や湖だね」
「はい」
「そうした場所のお水は淡水といってね。塩が入っていないけれど」
それでもというのです。
「その外の。海のお水はね」
「お塩が入っていて」
「塩辛いんだ」
「それが海水ですね」
「どうして玄武さんが亀さんがメインだけれど」
それでもというのです。
「蛇さんもいるかというとね」
「そのことはですか」
「そう、海水と淡水だったんだ」
「陰陽の意味もあるよ」
玄武も言ってきました。
「僕達玄武は陰性だけれどその中にもね」
「陰陽があるんだね」
「それで僕達は二匹で玄武なんだ」
「そういう意味もあるね」
「そしてね」
「海水でもあってだね」
「淡水でもあるんだ」
そして玄武はさらに言いました。
「僕はオズの国の外の海の水も司っているよ」
「そうだね」
「そう、そして蛇君は淡水だよ」
「蛇君の身体の調子が悪い理由がわかったよ」
カエルマンは頷きつつです、玄武に答えました。
「何故かね」
「どうしてなのかな、一体」
「オズの国の川か湖かお池か。その何処かが」
それが何処かまでは今はわからなくてもというのです。
「悪くなっているんだ」
「だからなんだね」
「蛇さんも調子が悪いんだ」
「そうだったんだ」
「これでわかったよ」
カエルマンも頷いています。
「全てね」
「じゃあ青龍さんは」
神宝がここでまたカエルマンに尋ねました。
「もうこれで」
「うん、心配する必要はないからね」
「東に戻られても大丈夫ですね」
「後は蛇さんの身体を治すだけだからね」
「そういうことですね」
「いや、そうはいかないよ」
しかしです、青龍は皆に強い声で言うのでした。
「ここはね」
「えっ、ですが」
「蛇君は治っていないんだよ」
神宝にこう答えました。
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