オズのカエルマン
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第十幕その七
「これがね」
「そうですか」
神宝はここまで聞いてでした、そのうえで。
腕を組んで考えるお顔になってです、こう言いました。
「あの、玄武さんは」
「何かな」
「はい、オズの国におられてしかも神様なので」
だからだというのです。
「死にませんし怪我もしませんね」
「そうだよ、僕達はね」
「そうですよね、けれど」
「身体がしんどいっていうんだ」
「ですよね、病気ですか」
「それになるだろうね」
「病気といいましても」
神宝はさらに考えて言いました。
「神様は」
「なるんだ、これが」
青龍が答えました。
「何かあればね」
「死なないまでも」
「身体の調子が悪くなることはね」
今の蛇の様にというのです。
「あるんだよ」
「じゃあこれまでも」
「いや、私達オズの国の四霊獣はこの国に生まれてそれ程経っていなくてね」
「病気になったことも」
「ないんだよ」
「それで、ですか」
「知らないんだよ」
そうだというのです。
「これがね」
「そうなんですね」
「だからどうしていいのか」
青龍の声は本当に困っているものでした、そしてです。
玄武もです、青龍と同じ顔になっていて言うのでした。
「困っているんだ」
「ふむ。君達の身体が悪い」
カエルマンもここで考えて言いました。
「と、なると」
「何かわかったんですか?」
「うん、四霊獣はそれぞれ司っているものがある」
カエルマンはその目を光らせたのでした。
「そしてその司っているものが悪いと」
「それが、ですか」
「影響が出るのかな」
「それで、なんですか」
「蛇さんも調子が悪いんじゃないかな」
「玄武さんの司っているもの」
ここで神宝も考えました。
「そうなりますと」
「何か思いついたかな」
「はい」
そうだとです、神宝は答えました。
「お水ですから」
「オズの国のだね」
「オズの国の何処かでお水が悪くなっている」
「そうなるのかな」
「けれど」
ここまで考えてでしたl、神宝はこうも言いました。
「オズの国でお水が悪いとか」
「まずないね」
「はい、オズの国はお水も木も」
「何もかもがね」
「奇麗ですから」
「だからね」
「普通お水に何かあるとかないです」
このことは外の世界よりもずっとです、オズの国はとても奇麗で素晴らしい自然を持っているからなのです。
「普通は」
「けれど普通というのはね」
魔法使いも言いました。
「あくまで普段はということで」
「その普段のことは」
「変わるんだよ」
「おかしな状況に」
「そのことはオズの国でも同じだよ」
「そうなるんですね」
神宝は魔法使いにも応えました。
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