七つの大罪と異世界の黒燐持つ龍
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プロローグ
遥か昔、聖戦が起こるよりも前、ブリタニアの地に一頭の龍が舞い降りた。その龍はなんの前触れもなく現れ、世界を混乱へと追いやった。このままでは世界は滅亡する・・・全ての種族がそう悟った。この地にいる全ての種族が結束した。甚大な被害がでたが、その龍を撃退することに成功する。しかし撃退成功後、その龍の遺体は謎の光とともに消えてしまう。果たしてその龍は本当に死んだのかはたまたどこかの世界で生き延びているのかは誰も知ることはなかった。
時は流れ、とある小さな村
「産まれましたよ。元気な男の子です。」
「ああ、よかった・・・本当によかった。」
「しかし、この子・・・少し妙でして・・」
「え?」
小さな村で一人の男の子が産まれた。しかしこの子供は一目で分かるおかしいものがあった。お腹に何やら龍の紋様のような焼き跡があったのだ。
「これは一体・・・」
「あの、私に抱かせてもらえないでしょうか?」
「え?あ、あ〜ハイハイ。どうぞ。」
医者は赤ん坊をその母親に渡す。側には父親もいてとても幸せそうな家族に見える。医者は自然と笑みがこぼれる。
「ねえ、あなた?この子の名前どうする?」
「うーん・・・そうだなぁ・・・この紋様から名前をとれないかな?」
「そうね・・・この紋様・・・ドラゴンに似てない?」
「ドラゴンか〜・・・じゃあ、とっても強い男になるように、あの伝説の《バハムート》からとって・・・・《バムト》なんてどうかな?」
「いいわね!じゃあ、あなたの名前はバムトですよ〜。」
赤ん坊の名はバムトと命名された。強い男になるようにと。
15年後
以前の赤ん坊、バムトはとても強く、逞しく成長していた。すでに村を出てあまり名の轟いていない王国の聖騎士を務めていた。だいたい年が6つになる頃に魔力が目覚めたのだ。彼の魔力の名は《龍力 ドラゴニック》。ドラゴンと同じようにブレスで攻撃したり、自ら身体を龍のものへと変換させたりするものだ。彼の闘級はこの時期ですでに並の聖騎士を完全に上回っていた。いずれは聖騎士長を務めると言わせるほどに。
3年後
彼は他国への研修でリオネス王国へ足を運んだ時にリオネス王国独立騎士団 七つの大罪と出会う。ここの団員とは気が合い、すぐに良好な関係となる。腕試しに団長、メリオダスと闘うが引き分けで終わる。このことからリオネス王国の聖騎士から《龍人》と呼ばれ力も認められ度々共に鍛錬するようになる。
1年後
自分の村がどこぞの蛮族に崩壊させられる。バムトはその怒りで蛮族ごと村を消し去ってしまう。このことにより王国から追放される。よって王国からは離れたところで暮らすことになった。(リオネスの近く。)
1年後
七つの大罪が王国転覆の罪で指名手配にかけられる。バムトはこれを聞いて驚愕した。七つの大罪はこんなことをするような連中ではないからだ。彼は七つの大罪が無実だと信じ皆の無事を願った。
10年後
彼は自分の身体に異変を感じていた。なぜか魔力が目覚めた時から身体の成長が遅いのだ。30になったがまだ十代中盤で通じる外見だ。そんな彼は今山奥で修行していた。
「あ〜疲れた〜。あちーあちー。」
ちょうど修行が終了したみたいだ。
「そろそろ一人は寂しくなってきたな。・・
・・・山を下りますかねー。」
「おーい!バムトー!」
「ん?誰だ・・・」
急に誰かに呼ばれた。聞き覚えのある声だった。振り向いて見るとそこには金髪でエメラルドの瞳を持つ少年がいた。どこか見覚えがある。
「ドラゴンと人を足して二で割ったようなやつが修行してるっていうからもしやと思ったが・・・」
「んーと・・・誰?」
「あれ?覚えてねえのオレのこと?」
「まさか・・・メリオダスか!?歳とってねえじゃねえか!」
「いししし、久しぶりだな!でもそれ、お前にも言えるだろう?若々しいまんまだ。」
「どうしたんだ、いきなり?」
「実はな今、人探ししてんだ。」
「人探し?それって・・・・」
「おう!七つの大罪だ!」
「どうしてまた・・・」
「ちょっと目的があってな。」
「で?俺に何しろと?」
「力貸してくれんの?」
「バーカ。最初から力借りる気だったろうが。」
「ありゃ?ばれてたか〜。それなら話が早い。・・・一緒に来てくれないか?今俺は《豚の帽子亭》っていう居酒屋やりながら情報集めしてんだ。」
突然のスカウト。普通は考え込むが彼はもともと一人だと寂しいと感じていた頃なのですんなりOKを出すつもりでいた。その時
「お前キッチン担当な。こいつの料理まじでひどいんだぜ?」
「誰?つーかどこ?」
何処からか声がした。辺りを見渡すと足下に一匹の豚がいた。
「ここだ、ここ!」
「豚がしゃべったぁぁぁぁぁ!!?」
「オレの名前はホーク様だ!よろしく頼むぜ!」
「お、おう。よろしく。俺はバムトだ。」
「よろしく言ったってことはOKってことだな?よし!じゃあ行くか!」
「居酒屋やってるって言ってたが、移動手段は?」
「それなら・・・あれ。」
バムトが移動手段を聞くとメリオダスは遠くを指差す。そこにはホークとは別の豚がいた。しかしホークと同様に普通ではない。しゃべったりはしないのだが
「でけぇぇぇぇぇ!!」
馬鹿みたいにでかい。こうして彼らの七つの大罪を探す旅が始まった。
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