リリカルアドベンチャーGT~奇跡と優しさの軌跡~
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Another43 自宅
前書き
バスの中での会話。
そして自宅での大輔とアインスの会話。
バスの中で、大輔達はこれからについて話していた。
勿論、周りにはバレないように。
大輔「これからどうしますか?」
太一「アグモン達のことはどうにかなったけど。問題はヴァンデモンなんだよなあ……」
ヤマト「ヴァンデモンはどういうデジモンなんだ?まずはそれから知らないとな。」
光子郎「はい、ヴァンデモン、完全体、ウィルス種。アンデッド型。一度死んだ狂暴なコンピュータウィルスが、闇の力により蘇り、強大なパワーを手に入れたアンデッドデジモンの王。元々コンピュータのデータを吸収しては破壊する凶悪なコンピュータウィルスで、破壊したデータを悪質なコンピュータウィルスとして復活させる能力を持っています。非常に残忍かつ狡猾な性格の持ち主で、このデジモンを駆逐するのは非常に難しい。しかし、そのパワーも夜間でないと発揮出来ず、昼間はパワーが半減してしまうといわれている。デジモンを倒した時にデータを吸収、破壊し、悪質なウィルスとして復活させる能力を持っていますね。」
ナノモンのコンピュータにあったデータベースにあったヴァンデモンのデータを見つめる大輔達。
太一「こいつがヴァンデモンか…」
ヤマト「こいつの顔を頭に叩き込んでおかないとな…」
子供達がヴァンデモンの顔、容姿を頭に叩き込むように見つめる。
光子郎「出来ることならヴァンデモンが力をフルに発揮出来ない昼間に叩きたいですね」
空「そうね。一度家に戻って、それからね」
これからのことを決めていく大輔達。
大輔「あ、光が丘だ。俺、お台場に引っ越す前は光が丘にいたんですよ」
太一「お?お前もなのか?俺とヒカリもだけど空も光が丘で同じ学校だったよな?第三小学校1年2組!!」
空「ええ」
ヤマト「俺は第四小学校だった」
丈「僕は第五小学校だった…」
ミミ「私も、幼稚園の頃に…」
光子郎「僕もです。少しの間でしたけど」
ミミ「ええ!?」
太一「じゃあ、全員が光が丘に住んでいたのか。」
光子郎「ただの偶然とは思えませんね」
大輔「そういえば…ヒカリちゃんから聞いたんですけど。今から4年前に光が丘で暮らしていた時にコロモンが来たんだって言ってました。コロモンがアグモンに、アグモンがグレイモンに進化して巨大な鳥と戦ったって。」
丈「4年前って、爆弾テロ事件があった時期と同じじゃないか」
大輔「これは推測ですけど、爆弾テロ事件はグレイモンと鳥型デジモンが起こした事件なんだと思います。俺は実際見ました。グレイモンを…」
太一「そうだ、グレイモン…段々思い出してきた…あの時うちにコロモンが来たんだ。そしてアグモン、グレイモンに進化して…」
ヤマト「そうだ…タケルはあの時怪獣を見たって言い張って母さんに叱られていた。」
丈「僕も見た。怪獣を…じゃあ、つまり…」
空「私達は爆弾テロ事件にデジモンを見た…」
大輔「俺達は爆弾テロ事件当日にデジモンを目撃した共通点があるわけですね」
意外な事実が分かり、そしてバスから降りるとそれぞれが自宅に戻るのだが…。
太一「ただいま」
ヒカリ「お帰りお兄ちゃん」
アインス「いい子で待っていたぞ八神妹は」
ヒカリの頭を撫でながら言うとヒカリも擽ったそうに笑う。
アインス「では私も失礼するよ。久しぶりに兄妹水入らずで語らうといい」
太一「お、おう…」
ヒカリ「アインスさん、ありがとう」
アインス「どう致しまして」
八神家からアインスは出て行く。
目的地は本宮家。
太一「ヒカリ、アインスの言うことちゃんと聞いてたか?」
ヒカリ「うん。おやつにアイスクリーム作ってくれたよ、美味しかった」
太一「そ、そうか…(アインスに何かあったら俺が大輔に殺されちまう…)」
何だかんだ、アインスを大切にしている大輔だ。
アインスに迷惑をかけたりしたら自分に制裁が下るのは容易に想像出来た。
アインス「ただいま大輔」
大輔「よう、お帰り。父さんも母さんも姉ちゃんもいないから久々にゆっくり出来るぞ」
アインス「ああ、久しぶりに大輔とゆっくり出来る」
大輔「おいこら抱きつくな。押し潰す気かお前」
ぎゅうっと大輔に抱きつきながら頬擦りアインス。
何だか、逆行してからアインスはスキンシップが激しくなってきた気がする。
ブイモン[仲いいな、大輔とアインスは]
ロップモン[ブイモンも奥さんいるんだから仲良くしないとね]
ブイモン[分かってんだけどさ。何か怒らせちゃうんだよな~、何でか…ん?殺気?]
殺気を感じてチラリと窓の方を見遣るブイモンとロップモン。
何とそこには…!!!
フェイト「アインス~~~…っ!!」
アリサ「いい度胸してんじゃないのよ…っ!!」
アリシア「今宵の虎徹は血に飢えておる…っ!!」
禍々しい色をした日本刀を構えながらアリシアが呟いた…。
チビモン[ふええん、寒いよ~怖いよ~…]
フェイト、アリシア、アリサの殺気にガタガタ震えるチビモン。
コロナモン[これもうどう見てもストーカーの域だよな…]
パートナーの所業に呆れ果てるコロナモン。
プロットモン[アリシア…]
パートナーの凶悪化に、目から汗が流れているプロットモン。
もはやヤモリと化したフェイト、アリシア、アリサの3人は大輔の家の窓にぺったりと貼り付いて中の様子を窺っていた…。
ブイモン[こ、こいつら…]
最早ストーカーと化しているフェイト達に最早ブイモン達は引きつるしかない。
ロップモン[ブイモン、警察呼ばない?]
ブイモン[無視だ。無視しろ無視。]
退避するブイモンとロップモンであった。
大輔「と、とにかく。これからについて考えないとな」
アインス「うむ~」
すりすり、ハグハグ、すりすり。
大輔「……………」
アインス「小学2年生の大輔は本当にぷにぷにしてるな…」
ハグハグ、すりすり、ハグハグ。
大輔「あ、あのなアインス」
アインス「うふふ……」
ナデナデ、ハグハグ、ナデナデ、ハグハグ。
大輔「止めてくれ…」
アインス「可愛い…」
すりすり、ナデナデ、すりすり、ナデナデ。
大輔「いい加減止めんかい!!それから可愛いって言うな!!」
アインス「そんな!?大輔、お前は私に可愛いお前を愛でるなと言いたいのか!!?」
うりゅりゅ……と、涙目で大輔を見つめるアインスに大輔は顔を引きつらせる。
フェイト「………アリサ、アリシア」
アリシア「分かっているよフェイト」
アリサ「アインス、殺す…」
フェイト、アリシア、アリサが本宮家に雪崩れ込む。
アインス「む!?お前達は…」
フェイト「アインス~。私達もう我慢の限界なの」
アリサ「ちょっとばかしおいたが過ぎたようね~」
アリシア「覚悟してよねアインス…ていうかお兄ちゃんから離れてよね」
凄まじい殺気を放つフェイト、アリシア、アリサにアインスも不敵に微笑む。
アインス「丁重にお断りする」
フェイト、アリシア、アリサ「「「ふざけるな~~~~~っっっ!!!!!!!!!」」」
フェイト、アリサ、アリシア、アインスが本宮家から飛び出して、しばらくしてお台場の海岸で凄まじい大爆発が発生したらしく。
光が丘テロの再来か!?
と、噂が飛び交うことになるのは別の話である。
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