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『All MYSELF』

作者:零那
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『I』



『初めまして』

『...此処は?』

『君の中。僕の中でもあるけど』

『あれ...君、泣いてる?』

『...君はマダ僕の存在を理解してない?』

『...僕が歪み捻れたせいで君が生まれた?』

『そう、君を救う為に僕が生まれた。だから僕は君の代わりに涙を流す』

『僕は暗闇を独りで彷徨い続けた。怖かった。痛かった。辛かった...死にたい、今でも』

『そう強く感じたとき、僕は君を救う。其れが僕の生まれた理由』

『...其れはつまり君は僕の身代わりってこと?』

『そう』

『其れはヤダ!』

『何故?君はもう苦しまなくて良いんだよ?』

『でも、だからって君を苦しめたいわけじゃない』

『...君は僕で、僕は君なんだよ。違う存在だけど躰は同じ』

『...記憶や心は?』

『ん―...其処も違うかな、多分』

『じゃあ君が苦しんでも僕には解らないの?』

『そう。だから君は苦しみから解放されるんだ』

『そんな犠牲を生むなら解放なんて無くて良い』

『...じゃあ、共存しよう。分け合えば良い』

『解った。それなら良いね』

『よろしく、僕』

『よろしく、僕』


 
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