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銀魂 銀と黒の魂を持つ夜叉

作者:怪獣王
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吉原炎上編
  十二訓

銀時sid

清太「銀さん!」

銀時「俺のこたぁいいから、さっさと行け。親のもとに。」

清太「で、でも・・・いいのかな?この小汚いおいらが・・・本当の親でもないのに、母ちゃんなんて読んで。」

銀時「読んでやれよ。まぎれもねえ・・・その女は、お前の母親だ。」

清太「母ちゃん・・・・」

日の輪「いいのかい・・・・こんな薄汚れた女に母ちゃんなんて呼んでも。」

清太「母ちゃああああん!!」

日の輪「清太ぁぁぁあ!!」

二人は抱きしめ合った。やっぱこれが親子の形だねえ。

神威(あれは・・・・・へえ、あれをくらっていきてたか・・・・・こいつは面白いね。)

鳳仙「お主だな?わしの国を荒らしたのは・
・・・・好き勝手やってくれたな。」

銀時「荒らしたあ?俺は女の一人も買っちゃあいねえよ。」

鳳仙「そうか。ならこれから酒宴を用意してやる。血の宴をなあ。」

銀時「悪いがそれは断る。よくべっぴんをこんなに集めたな。だがそれでも、俺はここで飲む気にはなれねえ。俺はおまえの国で酒を飲むのはごめんこうむる。酒の肴に女の涙は辛すぎらぁ。俺は笑って酒が飲みてえんだわ。」

鳳仙「鎖を断ち切りに来たか・・・この夜王から、日の輪を・・・この国の女を解き放とうというのか?」

銀時「そんな大層なもんじゃねえ。俺はただ
・・・・・・・・そこの女に笑って酌してもらいてえだけだ。」

俺は落ちていた真剣を抜く。

神威「こりゃあ面白い。まさか、たかが酒一杯のために夜王に喧嘩を売るなんて、これは面白くなりそうだ。ねえ旦那!」

ドガアアアアアアン!!

いきなり鳳仙が神楽の兄貴に殴りかかる。つーか一撃であの太い柱を折るとか、どんな怪力だよ!?

神威「おお怖!そんな心配しなくても、もう邪魔はしませんよ。」

鳳仙「神威!一体何が目的だ!わしを殺しにかかったと思えば、今度は童の手助けをし、日の輪のもとまで手引き。そうまでして、わしを邪魔したいか!?それとも、母親を求める童を見て、遠き日のことでも思い出したか?病の母を捨てた時のことを。罪滅ぼしでもする気か?」

神威「よわいごとを・・・・夜王をここまで腑抜けにした女・・・一体どれほどの者かと思えば、ボロ雑巾にすがる女とは・・・聞いて呆れる。俺の求めている強さは違うんだよ。こんなしみったれた強さじゃない。」

銀時「皮肉だな。妹をブッ殺そうという兄貴もいれば・・・血は繋がってなくとも、思いの通じているやつもいる。どっちが本当の親子かわかりやしねえ。」

鳳仙「面白いではないか。見せてもらおう、絆の強さとやらを!貴様がわしの鎖から解き放てるか、わしがお主らの絆を断ち切るか」

俺は木刀、やつは傘を手に取る。

鳳仙「勝負といこうではないか!地球人風情がこのわしの鎖を断ち切れるか!?」

銀時「そんなの・・・一太刀でしめえだ!」

銀時、鳳仙「「おおおおおお!!」」

ギィン!

!嘘だろおい!なんだこの化け物じみた力は!

ドガアアアアアアン!!

鳳仙「!ほおぅ、わしの一撃を耐えるとは。」

冗談じゃねえ!重すぎる・・・こんなこと体験したことねえ・・・一瞬でも気を抜いたら潰される!こんなの前世でもねえ・・・・・力の差がありすぎる!これが夜兎の王 夜王 鳳仙!

神威「へえ、夜王相手に10秒もったか。これは面白くなってきた。頑張ってよーお兄さん!俺応援したくなってきちゃった!」

銀時「舐めんなクソガキ!10秒なんてつまんねえ・・・俺が死ぬより、こいつが俺にぶった切られる方が先だ!」

鳳仙「舐めるなよ、地球人が!」

銀時「うおおおおおお!!」

骨がきしむ・・・筋肉がなきわめく・・・一瞬の力のゆるみで潰される!なんとかしねえと!俺は足元に落ちていた木片を鳳仙に飛ばす。

鳳仙「!」

よしっ!隙ができた!俺は鳳仙に向かい刀を振るう。しかしそれは飛んでかわされる。鳳仙は傘を振り回す。呼吸すらままならねえ!
一撃くらったら終わりだ!

鳳仙「ふんっ!」

銀時「がぁっ!」

やべっ、蹴りくらっちまった・・・なんてパワーだ!壁に激突して跳ね返ったが鳳仙に顔を掴まれ押し付けられる。

清太「銀さん!!」

神威「あーりゃりゃ、もう終わりかぁ、つまんないの。」

鳳仙「所詮、地球を天人から守れなかった侍などこんなものよ。ライオンは争いに負けると縄張りと共に女も明け渡す。戦争に負けた侍にはこの国に居場所もその手で女を抱く権利すらない!この国も、日の輪も、吉原の女も、すべてわしのものだ!わしの鎖からは解き放たれることはない!負け犬は負け犬らしく、指をくわえて女どもが蹂躙される様を見ておればよい!先に逝った仲間のもとでなあ!」

ふざけんじゃねえ!お前なんぞに支配されてたまるか!それに俺はライオンじゃねえ・・
・・・・・・・・・・・・・怪獣だ!!

ブスッ

鳳仙「がぁっ!」

銀時「俺はまだ負けてねえ、今も戦ってるよ!」

俺は月詠の煙管で鳳仙の目を刺す。これで手が離れた。鳳仙を蹴って距離をつくる。けど、もうまともに立ってらんねえ。

清太「銀さん!」

銀時「くんじゃねえ!早く母ちゃんを連れてとっとと失せろ!」

清太「嫌だ!巻き込んどいておいらだけみんなを置いていくなんて!」

銀時「俺は巻き込まれた覚えはねえ。かってに自分で首突っ込んだんだ。それに、お前らが助かんなきゃ俺たちがなんでここまでしてのか分かんなくなっちまう。」

清太「それでも嫌だ!銀さん言ったじゃないか!家族よりも強い絆があるって!銀さんはおいらを泥棒から足を洗わせてくれた!まともな生活を送らせてくれた!そして何より、みんなでおいらと一緒にいてくれた!おいらにとっちゃ、銀さんも、みんな、大事な家族だ!それを置いてけってのかよ!見殺しにしてけってのかよ!」

銀時「・・・・それを聞けただけで十分だ。行ってくれ。大丈夫だ。俺は死なね「ドガアアアアアアン!!」」

清太「銀さぁぁぁぁぁん!!」

鳳仙「哀れな男よ・・・・国も主君もすべてを失い・・・最期は他人のものを守って死んでいくとは。」


















くそっ!なんでだよ!なんで俺はいつも大切なものを守れねえんだ!俺に力がもっとあれば・・・・・今では嫌という程、兵器によって得た忌々しい力が欲しくてたまらねえ・・
・・・・

《そんなに力が欲しいか?》

!誰だ!

《俺はお前だ。お前は憎んでいたんじゃなかったのか?この姿を・・・》

俺の前に前世での怪獣の姿が現れた。 ・・・・・確かにそうだよ。俺はその姿が嫌いだった。でも、力がなければ大切なものは守れない。

《で、お前はどうしたいんだ?》

力が欲しい・・・・・何でもいい・・・大切なものを守る力が欲しい・・・以前のようなでけえ力が欲しい!

《そうか・・・・・いいだろう。力を与えてやる。》

ほ、本当か!それでやつを倒せるのか?大切なものを守れるのか!?

《ああ・・・・それに、そろそろ頃合いだとも思っていた。今のお前の精神力なら制御できるはずだ。》

制御とはどういうことだ?

《この力は強大すぎる。今までのお前では暴走させていただろうが今なら心配いらない。怪獣の・・・・・ゴジラの力をお前に再び宿らせる。》

!!いいのか、そんなこと!?

《これはもともとお前の力だ。ただ返すだけの作業だ。》

目の前のゴジラが俺の中に入ってきた。これは・・・・・まるで別の身体のように力が湧いてくる!

《詳しい力の使い方は頭に直接叩き込まれているはずだ。頼むぞ、今度こそ大切なものを守りきれ!》

ああ!

〈なんじゃ、この体たらくは?〉

これは、月詠の声か!?

〈太陽など、どこにも上がっておらぬではないか。期待したわっちが馬鹿じゃった。〉

《いいのか?あそこまで言われてよぉ?》

ちっ!好き勝手言いやがる。だから女は嫌なんだ。ちょっくら行ってくらあ。

《行ってこい、ゴジラ・・いや、坂田銀時》






 
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