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5.神無異の飼い方

作者:クシャル
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4.我が妹はチートである

ー王城 地下闘技場

結「なぁ白夜••••、試合って何するんだ?」

白「ん〜••••使い魔同士の戦いじゃない?はっきり言っちゃうと使い魔の方が厄介なんだよね。

飼い主より強い奴もいるし、連携がとれてるから人間より実質強い。」

結「マジかよ••••、俺勝てるのかな。」

白「ユーキは出なくていいよ、これは僕が売った喧嘩だ、僕がケリをつけなきゃならない。

それにユーキはまだ力の使い方を分かってないし、幼いから僕が相手にした方がいい。」

結「いや、お前の方が俺より幼いんだけど••••••。」

白「心の強さだよ、僕はユーキを守るためなら神だって殺すよ。」

結(こいつは本当に俺のこと大事に思ってくれてるんだな••••。)

白夜の言っていることは恐ろしいが、結城はもはやシスコンのようだ。

そして、会話のないまま試合が始まろうとしていた。

「これより、使い魔対使い魔の決闘を始める!

殺し有り、決闘は勝者に命令権が一つ与えられる、しかし外部からの援助は一切禁ずる、終わるまで大人しく見ているように!

相手は全帝の使い魔対勇者についてきた脛齧りの使い魔である!お互い前へ!」

結「白夜、行けるか?」

白「ユーキ、僕はもう神を幾多も殺してきた。神獣や幻獣なんて今更だよ。」

結「そうか、ならいいや。」

白「この後にもいろいろやらなくちゃいけないことがあるから、ぱっぱと終わらせてくるよ。」

白夜がステージに上がる、白夜の目の前には幻獣と神獣が七体、それに紛れ一体だけ属性神が混ざっていた。

それを見抜いた白夜の眼の色が変わる、金色だった右眼が左眼と同様、紅紫色に変化したのだ。

そして、纏う雰囲気もより冷酷なものへと変わっていく。

「それでは••••始め‼︎」

白「“隔離"“召喚 鬼禍刀”!」

白夜は始めの合図とともに次元と白夜のいる王城だけを隔離させた。

一瞬遅れた相手の使い魔たちも、次々と勇敢に白夜に飛びかかっていった。

しかし、その一瞬でも白夜には最高のチャンスであった。

白「神界に封印されていた災禍(わざわい)だ、受け止められるものなら受け取ってみろ‼︎」

白夜は手に持っていた禍々しい刀を抜き、地面に突き立てた。

すると、ステージの地面に巨大な紫色の魔法陣が現れた。

何事かと怯んだ使い魔たちが一時停止をしてしまう、その瞬間相手の使い魔全てが一瞬で出現した紅黒い槍に貫かれた。

七体は完全に死に、属性神だけは神なだけに一応意識を保っている、死ぬのも時間の問題だろう。

白夜は刀を地面から抜き、何を思うでもなく無造作に属性神を切りつけ殺した。

付いた血を払い、刀を鞘に収めて消した。

白夜の左頬には禍々しい模様が浮かび上がっている。

しかし、白夜の右眼が金色に戻る頃にはその模様は跡形もなく消え去っていた。

白「これでいいよね、審判さん。」

「しょ••••勝者、勇者についてきた脛齧りチーム!」

白「なんか良い雰囲気なのにチーム名のせいで台無しだなぁ。」

「では、命令を。」

白「帝人数分の命令権と王族人数分の命令権、これから増えても命令権は伴って増えた分だけ増える。」

「うむ、ではこれにて決闘は閉幕とする。」

白夜はステージから下りて、手を広げて待っていた結城の胸に飛び込んだ。

白「ユーキ勝ったよ!」

結「お前スゲーカッコよかったぞ!」

白「ほんと?嬉しいなぁ!」

嬉しそうに笑う二人に対し、周りにいた王族や観客は皆、暗い顔をしている。

何故なら賭けに負けたからだ。

結「儲かったしこれからはどうすれば良いんだ?」

白「ギルドに行こうよ、僕良い場所知ってるんだ!」

結「マジか!よっしゃ早速行こうぜ!」

結城と白夜は笑い、ギルドへと足を運んだ。

その一方で風魔は、結城たちの様子を見て困ったようで悲しそうな顔をしていた。

風「結城、僕といるときはあんなに嬉しそうな顔なんてしてないのに••••••。」

自分のせいだと気が付かないのも、テンプレである。




白「ん〜っと••••、ここを左に曲がるとあったような••••••、あっ、あったよ!」

結「お〜••••、結構小さいんだな。」

白「ここは弱小ギルドで地図にも載ってないし、人目にもつかないからあの勇者にも見つかることはないよ!」

結「お前いろいろ知ってるんだな〜。」

白「うん、だって僕はこの世界にいた時期があるからね。」

なるほど、と結城は手を打った。

白夜と結城は扉を開けて中に入る、そこには見慣れた光景が。

別の場所に所属しているギルド員がナンパをしていたのだ。

白「結城、あいつらどうしよう?••••結城?っていないし。」

白夜の隣に立っていたはずの結城は、ナンパされている女性を助けようと突っ込んで行ったのだ。

結「おいやめろよおっさんたち、この人嫌がってるだろ。

それともなんだ、人の嫌がることはもっとしてやれと親から教わったのか?」

「なんだてめぇは!横からしゃしゃり出てきやがって‼︎」

「正義のヒーロー気取りですか?」

「ガキが粋がってんじゃねぇよ、この人は俺たちと遊ぶんだからよ〜。」

?「そんなこと一言も言ってません!」

結「やっぱり嫌がってるじゃねぇか。」

「てめぇはさっさと••••引っ込んでろっつうの‼︎」

いきなり男が殴りかかってくる、しかし素振りが大きすぎたため結城に避けられた。

「へぇ••••なかなかやるじゃねぇか。」

結「おっさんに褒められても嬉しくないわー。」

「チッ、やっちまえ‼︎」

合図をすると、男の取り巻きが一斉に飛びかかってくる。

結城が戦闘体勢に入ろうとしたその時、一瞬で目の前にいた男たちが氷漬けになった。

白「お客サン、その人に手ェ出したらだめネー、殺されてしまうヨー。」

白夜が手に持っていたのは、ひし形の黒いネックレス。

しかし、普通のお飾りではない。

結城にすら冷や汗をかかせるほどのソレは、白夜がじい様と呼んでいる過保護な神からもらったものである。

このネックレスは地獄の門を最小限縮小したものである、いわゆる地獄のどこでもドア。(大きさも変えられる。)

外国の地獄だろうと日本の地獄だろうと自作の地獄だろうと、地獄(あの世)があれば門をくぐるだけで着く優れもの。

じい様たちが「いつでも会いにきてね〜」と渡してくれたものである。

地獄の門なので地獄にある業火なども引き出せる、力の調節は白夜次第である。

地獄の門、と呼ばれているが、別名 リンフォン。

白「やっぱり、むさ苦しいのを黙らせるには氷漬けが一番だね。」

白夜はネックレスを首にかけて服の中にしまった。

結「すげぇ••••いまの何だったんだ⁉︎」

白「じい様がくれた地獄の門(縮小版)だよ。」

結「ほー••••。」

白「さ、ギルド登録してしまおう、僕お腹すいたよ。」

結「ってもう昼か、王都の散策も兼ねて昼食食いに行くか!」

白「うん!」

ギルド登録で一旦騒ぎになったものの、無事に終えた二人は食処を求めてギルドを出た。 
 

 
後書き
更新遅れて申し訳ありませんでした、長々とお待ちいただきありがとうございます。

失踪していた理由は精神的なものなので気にしないでください。

他には••••pixivに片思いしていたり?pixivでも同名で活動しているので、興味のある方はご覧ください。 
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