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リリカルアドベンチャーGT~奇跡と優しさの軌跡~

作者:setuna
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Another36 解き放たれた知識

 
前書き
知識覚醒 

 
久しぶりの睡眠ですっきりした光子郎は起き上がろうとした瞬間、凄まじい振動により床と情熱的なキスをかますことになる。

光子郎「っ~~~!!!!」

顔を押さえて悶絶する光子郎。

タケル「光子郎さん!!…って、どうしたの?」

光子郎を起こしに来たのだが、悶絶しているのを見て首を傾げるが、それどころではないと声を張り上げた。

タケル「大変なんだよ光子郎さん!!でっかいUFOとエアドラモンって言うデジモンが攻撃してるんだよ!!」

光子郎「ええ!!?」

驚いているうちに再び振動が。

パタモン[タケル!!僕が行くよ!!]

タケル「デジメンタルアップ!!」

パタモン[パタモンアーマー進化!ペガスモン!!]

希望の紋章の入手により、形を変えたデジメンタルを使い、パタモンをペガスモンに。
ペガスモンはエアドラモンの大群に向かっていく。

光子郎「アーマー進化って便利ですよね…って、そう言えばテントモンは?テントモンはどこに!!?」

タケル「え!!?光子郎さんも知らないの!!?僕ピラミッドの中探したけどいなかったよ!!てっきり光子郎さんが知っていると思っていたのに!!」

光子郎「そんな…」

光子郎が愕然となる中、ペガスモンがエアドラモンの大群相手に奮闘していた。





































ペガスモン[シューティングスター!!]

翼から星を流星のように降らせる技をエアドラモンに炸裂させ、エアドラモンを数体撃墜する。

ペガスモン[シルバーブレイズ!!]

額から光線を放ち、攻撃を仕掛けようとしたエアドラモンを撃破する。
































光子郎「テントモン…もしかして、あのUFOの攻撃に…?」

UFOから顔を出したのは、典型的な宇宙人を模したようなへんてこりんなデジモンだった。
ナノモン曰わくベーダモンという完全体のデジモンである。

光子郎「完全体!!?どうしよう、テントモンもパタモンも完全体に進化出来ないのに!!」

ナノモン[本来ならばこのようなことをするような奴ではないのだがな。最近繁盛していないようだから大金でも積まれたか。馬鹿め…テントモンがいないのを見ると、まさか…奴の宇宙空間に…]

光子郎「そんな、どうして!!?」

[お前を守るためだよ]

光子郎「え?」

振り返るとエテモンの部下であったガジモンである。
エテモンを倒した後、全ての事情を聞いたガジモン達は子供達に協力してくれたのだ。

[なあ、選ばれし子供にとって、パートナーデジモンって大事なんじゃねえのかよ?何で放っとくんだよ、一週間も]

光子郎「一週間…?」

研究をしてからそんなに日にちが経っていたことに驚愕する光子郎。

[ナノモン様に付き合ってたらぶっ倒れるから止めてくれってテントモンに言っといたのに。大方、研究に夢中でテントモンを無視してたんだろ。あいつ寂しそうだったぜ。無視されてもお前のために戦おうとしたんだ。健気だねえ…]

皮肉そうに言うガジモン。
ガジモンの皮肉が光子郎の胸に突き刺さる。
ベーダモンは手に持っている光線銃で手当たり次第に砂漠地帯を攻撃し、無差別に穴がどんどん開いていく。

ナノモン[恐らくテントモンはベーダモンのUFOから放たれた光線により宇宙空間に飛ばされたに違いない。ここは我々に任せてお前はテントモンを]

光子郎「これ、持っててください!!!」

[おう、行ってこい!!]

ニヤリと笑いながらガジモンが光子郎の背を押した。
走り去る光子郎を見たガジモン達が光子郎を止めようとしたが、それを振り払って突き進む。
もし徹夜のままだったら間違いなく危なかっただろう。
タケルとパタモンのおかげである。




































光子郎は一目散にUFOに向かって飛び出したのである。

光子郎「僕ならここです!逃げも隠れもしませんよ!!」

選ばれし子供がまんまとおびき寄せられたと笑ったベーダモンは、光線銃を発射しようとしたが、それより前に無差別攻撃を仕掛けていたUFOの光線が出ている。
光子郎は迷うことなく飛び込んだのである。
ナノモンの言葉を信じて。































光子郎「テントモン!!ごめんよ!!僕のことを気にかけてくれたのに、無視してごめん!!倒れそうなくらい窶れていたのを心配してくれたんですよね!?僕、知りたいことがあると分かるまで夢中になって周りが見えなくなってしまって…僕のパートナーデジモンなのに、ナノモンと一緒にいてごめん!僕のパートナーは君だけだよ!!テントモン、どこだよおおおおお!!」

デジヴァイスから光が放たれた。

テントモン[光子郎はん!!]

光に導かれるように現れたテントモンに光子郎が駆け寄る。

光子郎「ごめんよテントモン!心配してくれたのに」

テントモン[光子郎はんなら分かってくれると思ってましたで、わては光子郎はんの知的好奇心旺盛なとこは好きやけど、流石に一週間はやりすぎでんがな]

光子郎「テントモン、ありがとう。これから少し控えるよ」

テントモン[少し…でっか、まあ知りたがらない光子郎はんは光子郎はんやあらへんからそれでええと思います]

溜め息を吐きながら呟くテントモンに光子郎は笑った。
少しずつ少しずつ…、紋章から光が灯り始めていた。

光子郎「はい、知りたがらない僕は僕じゃありません。知りたがるから僕なんです。行きましょうテントモン。今の僕達なら何だって出来る気がするんだ」

テントモン[はいな!!]

デジヴァイスから進化の光が放たれた。

テントモン[テントモン進化!カブテリモン!!]

奇跡はこれだけではなかった。
元々知識関連に関しては既にクリアしていた光子郎。
パートナーとの絆がより強固になったことにより、更なる昇華。

カブテリモン[カブテリモン超進化!アトラーカブテリモン!!]

光子郎のカブテリモンは青と赤のアトラーカブテリモンから赤のアトラーカブテリモンを選び取った。
アトラーカブテリモンは、カブテリモンが規則的進化したデジモンである
身体が大きく、昆虫型のデジモンの中でも目立っているのが特徴的で、青いアトラーカブテリモンとは違い、ジェット噴射で飛べる能力を身に付けているのも特徴の一つだ。

光子郎「アトラーカブテリモン…これがカブテリモンの完全体!!」

歓喜の表情を浮かべる光子郎。
しかし今の状況を思い出して、直ぐにアトラーカブテリモンに乗り込む。

アトラーカブテリモン[ほな、行きまっせ!!]

アトラーカブテリモンはジェット噴射で一気に出口に突撃した。






















凄まじい轟音と共に宇宙空間から出てきたアトラーカブテリモンと光子郎に目を見開くベーダモン。

ベーダモン[な、何!!?]

いきなり現れたアトラーカブテリモンに動揺しているベーダモンを見遣る光子郎。

ペガスモン[光子郎!!]

ペガスモンもカブテリモンが超進化したことに驚いているのだろう。
彼もまた目を見開いていた。

ベーダモン[完全体に進化したようだけど、ベーダモン様を舐めるんじゃないわよ!!悪魔の投げキッ]

アトラーカブテリモン[メガブラスター!!]

ベーダモンの一番厄介な技である悪魔の投げキッスが繰り出される前に成熟期時の必殺技を繰り出す。
同じ技でも威力は格段に上がっている。
ベーダモンは技を中断して、回避。
アトラーカブテリモンと光子郎の狙いがそれだというのにも気づかずに。

光子郎「今です!!」

アトラーカブテリモン[ホーンバスター!!]

ジェット噴射の勢いを活かしたアトラーカブテリモンの突進がベーダモンに炸裂した。
まともに喰らったベーダモンはUFOに激突し、遥か遠くへ吹っ飛んだ。
しばらく反省してなさい。
光子郎とアトラーカブテリモンの大勝利である。 
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