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戦え!!正義の兄弟戦士ジャスティスカイザー

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第二十七話 白川中佐!鉄棒は逆上がり!!その十一

「まあこれ実は全部切り揃えた新聞紙だけどな」
「水鉄砲だけれどな」
「そういうのも効かないか」
「某モレノみたいにはいかねえか」
「一緒にするな」
 山田さんはこれまた腐りきった手段に訴えようとした二人に怒って返した。
「そもそも買収や脅迫をするヒーローが何処にいる」
「ここにいるだろ」
「だから勝てばいいって何度言わせるんだ」
 二人は山田さんに力説した。
「買収しても脅迫してもな」
「ジャッジが俺達に勝っていればいいんだよ」
「勝ったら正義だからな」
「それで何の問題もないんだよ」
「鶏肉が腐り果ててどうにもならなくなった様な奴等だな」
 山田さんは二人の力説を聞いてこうも言った。
「どうしようもないな、あと判定は互角だからな」
「ちっ、そうかよ」
「じゃあもう一回勝負か」
「じゃあまたやってやるか」
「かったるいな、おい」
「あのね、審判の方と言い合いなんて何よ」
 瞬が互角と聞いてやれやれとなる二人に突っ込みを入れた。
「武士としてどうなのよ」
「武士道で飯が食えるかよ」
「そんなの何になるんだよ」
「それで勝てるかっての」
「心なんていらねえんだよ」
「金、女、酒、ギャンブル」
「これが世の中の全てだろ」
 実に俗物そのものの返事だった、今回も。
「ギャンブルはイカサマで勝ってな」
「女遊びに酒だよ」
「食べ放題飲み放題のお店でドンチャン騒ぎ」
「武士道でそんなこと出来るかよ」
「こうした輩になってはいませんね」 
 白川は瞬の横で呆れ果てていた、二人の一連の言動を聞いて。
「何があろうとも」
「はい、まさに反面教師の鑑です」
 瞬も白川の言葉に応えた。
「つくづく」
「全くです、では」
「彼等に勝ち」
「この世に真の正義を知らしめましょう」 
 二人で誓い合ってだった、そのうえで。
 あらためて勝負を続けた、逆上がりだけでなく他の様々な鉄棒の競技をだ。双方の勝負は順調に進んでだった。
 いつもの展開通り最終競技まできた、その競技はというと。
「大車輪だ」
「ああ、お約束だな」
「鉄棒っていったらこれだよな」
「作者一回も出来たことないけれどな」
「そもそも逆上がりすら出来ないしな」
 ジャスティスカイザーの二人は山田さんの指摘に悪態で返した。
「それでも書く分には問題ないな」
「書く分は全然平気だしな」
「それで最後はか」
「大車輪か」
「その定番で挑む」
「締めはそれか」
「そうだ、でははじめろ」
 山田さんは二人に目で今度こそ負けて懲らしめられろとも言いつつだった、そのうえで二人に対して語った。
「この最後の競技をな」
「それじゃあな」
「やるか、最後の競技」
「大車輪」
「いっちょ決めてやるか」
「鉄棒よ、滑べろ!」
 応援の奈良県の子供の一人がここで叫んだ。 
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