Gundam to the BJ~ゴッドフィンガーと呼ばれる男~
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ep.007 『完成したBJ一号機』編 1
ビームジェガット、全身をビームで覆われた機体。アカツキやνガンダムのような感じではなく、表面をコーティングするように覆っている。その容姿はまるで、ビームで形作られた機体である。そのような機体を作り出した島崎 英吾はまだ未完成だったと言っていた。
そして完成品、『ビームジェガット1号機 ジ・ピースフル』は彼がまさに望んでいたシステムを搭載した。EMP、強力な電磁パルスのことを表され、隕石が落下してきたときや人工的に作ることもできるもので、その性能は電子機器の停止。このバトルフィールドの上では、バトルシステム一つを完璧な非戦闘エリアに代え、敵味方全ての機能を停止させてしまう。そして現状、土門を停止させているバトルフィールドは、システム7つ分の結構大きなフィールドである。その一つを停止させるほどのシステムともなれば大きな粒子消費量である。数秒だけ機体が停止した後、また動き出す。
「ここまでか・・・・。」
島崎 英吾がひっそりと言った。すると、少し怒り気味のネストゴッドガンダムが地べたから起き上がる。燃えるような意志がオーラとして見えるほどに。
「試験だろぉっ!? だが試験だと言いながらも、戦わない戦場はないっ、違うか!?」
土門はその燃える意思を言葉にして伝える。
「ふっ、やっぱり戦っちゃおうかぁ~。本気モードのやり方だけ教えといてやんよぉ~。」
そういって土門から距離をとる。
「本気モードはモチ、『SP2』ってやってみるんだよ。」
そういえばと思い島崎は思い出す。
(EMP使ったからハイパーきれてんなぁ~)
思いながら距離をとっている。バックパックがないので足の底からのみブーストが放出されている。場面が宇宙なので星がたくさんだが、所々で流れ星がある。そして終いには真っ赤な星が此方に近づいくる。その状況の全てをもちろん島崎は知っていた。製作者なのだ。
「これはすごい。お前、すごいビルダーだな。」
「それはお前だろ、実際に作ったのはお前だろ?」
土門の質問、鼻で笑いながら返す島崎。その光景が余りにシュールながらも、楽しめる光景であった。
もうEMPは使えない。それにバックパックを外しているので機動力を失ってしまっている。
ネスト・ゴッドは土門の制作技術が光り、島崎のデザインが唸りそして第二段階目に達したハイパーモードを纏った真っ赤な色のゴッドガンダムがまさに光速ともいえる速さで、もう目の前にいる。トランザムにも似ているその光は残像を残し光の尾を引いている。右手が真っ赤に燃えているように見えているし、八つの光が一号機の周りを飛び回る。絶対的敗北に近いこの状況。大好物だ。
『ビームジェガット一号機 ジ・ピースフル』。ピースフル、つまり平和。そんな名前を付けられている機体が、決してEMPシステムだけを武器としている訳ではない。見た目自体は試作型と変わらないがその武装は一新されている。あの身体中の無数のくぼみから光が放たれる。
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