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ドリトル先生と森の狼達

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第六幕その三

「夜のニュース番組とかね」
「偏っていてね」
「確かに印象操作の感じするよね」
「ああいうのを観て」
 それで、というのです。
「気付いて。大学であらゆる新聞を比較して読むとね」
「わかったんだ」
「日本のマスコミは信用出来ないし酷い人が多いよ」
「そうなんだね」
「日本で一番、それも特筆すべき酷い世界だね」
「マスコミの世界は」
「僕はそう思うよ」
 先生は残念そうに言いました、ただそれはお顔に出ている分だけで本当に心から残念に思っていることなのです。
「いいもの、素晴らしいものがとても多い国だけれどね」
「全てがいいことはない」
「どんな国でもですね」
「それで日本の酷いところは」
「マスコミなんですね」
「そうだね、学校の先生や学者も酷い人が多いけれど」
 そうした人達と同じく、というのです。
「マスコミは酷いね」
「そうしたマスコミの人がここに入ったら」
「荒らすよね」
「ゴミとか置いたままにして」
「そうして」
「そうするだろうね、あとマナーの悪い登山家の人もいて」 
 登山家といってもそれぞれだからです。
「そうした人はね」
「やっぱりなんだ」
「荒らすんだ」
「ゴミを置いていったりして」
「そうしたことをして」
「僕達はそうした人になったらいけないからね」
 先生は強く言いました。
「ゴミもしっかりとね」
「持って帰るべきものは持って帰って」
「そうでないものはその場で焼いて灰の上にしっかりと水をかける」
 そうして完全に火の気を消すというのです。
「そのうえでね」
「しっかり調査を行う」
「そうあるべきだね」
「その通りだよ、じゃあこのお茶を飲んだら」
「またね」
「先に行こうね」
 こうしてです、先生達はお茶を楽しみながらも戒めにすべきことはしっかりとお話をして心得るのでした。
 そしてお茶を飲んだ後でまた先に進みますが。
 先を行く先生にです、少し離れた地面のところから声がかかりました。
「先生、宜しいかしら」
「その声は」
「こっちよ」
 声の方を見るとです、そこにはです。
 菱模様の蛇がいました、頭の形は三角系です。先生はその模様と頭の形、それに大きさから言いました。
「蝮さんだね」
「そうよ、蝮のおかどよ」
 蝮さんは自分から名乗りました。
「ついでに言うと今はお腹一杯だから」
「僕を襲わないんだね」
「僕も」
「私もなのね」
「僕達も」
「別に襲ったりしないんだね」
「特に」
 ホワイティとチープサイドの家族が蝮さんを見つつ言いました、蝮さんの言葉を聞いて。
「だといいけれど」
「襲って来ないのなら」
「お腹一杯で」
「それならね」
「蛇さんでもね」
「別にね」
「そう、私も嘘は絶対に言わないから」
 蝮さんはその細長い舌を出して誓って言いました。
「安心して」
「よし、君を信じさせてもらうよ」
 先生もこのことを約束します、そして。
 ジップとガブガブ、それにトートーに言うのでした。 
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