ドリトル先生と森の狼達
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第五幕その四
「そういうと」
「ドーベルマン?」
「それはどんな山犬なの?」
「正確に言うと人間が飼っている犬なんだ」
王子は野兎の夫婦にドーベルマンの説明もしました。
「黒くてすっきりした身体で顔が引き締まっていてね」
「その犬によるけれど獰猛なんだ」
トミーも夫婦にお話します。
「そのドーベルマンが野生化したものかな」
「そうかも知れないね」
王子とトミーは二人で顔を見合わせてお話もしました。
「若しかすると」
「山犬の中にいるかもね」
「ううん、こうなったらね」
先生はここでも何か山犬の中に普通の山犬とは違うものを聞いてでした、そのうえでこう言ったのでした。
「山犬君達自身に聞いてみたいね」
「そうだね、それがいいね」
「当の山犬さん達に聞こう」
チーチーとガブガブが最初に賛成しました。
「ここはね」
「そうした方がいいよ」
「そうだね、ここはね」
先生も二匹のその言葉に頷きました。
「それが一番だね」
「じゃあね」
「次はね」
今度はポリネシアとチーチーが先生に言います。
「山犬さん達とね」
「会おうね」
「それじゃあ今度は」
「山犬さん達を探そう」
ホワイティと老馬も言いました。
「何処にいるかはね」
「探すとして」
「ええと、いいかしら」
「君達にも聞きたいんだ」
「ちょっとね」
ダブダブとオシツオサレツは野兎の夫婦に尋ねました。
「山犬さん達は何処にいるのかしら」
「君達も狙われているってことは」
「近くにいると思うけれど」
「うん、あっちの方にね」
「少しいった場所によくいるわよ」
夫婦は北西の方にお顔を向けて先生達に答えました。
「だから僕達あっちの方にはあまり行かないんだ」
「凄く怖いから」
「よし、じゃあね」
「そっちに行きましょう」
「それで山犬さん達とね」
「直接お話しましょう」
チープサイドの家族は実際にそちらを見て先生に提案しました。
そしてです、王子とトミーも先生に言いました。
「行こう、先生これからね」
「山犬さん達の方に」
「そして彼等から実際にお話を聞いて」
「実際を知りましょう」
「それが一番だね、じゃあ行こう」
「うん、じゃあね」
「私達とはこれでお別れね」
野兎の夫婦は先生達のやり取りを聞いて述べました。
「僕達はこれで」
「これから二匹で御飯を食べに行くから」
「またね。ここに来たら」
「お会いしましょう」
「色々とお話してくれて有り難う」
先生は夫婦にもお礼を言いました。
「お陰で色々と知ることが出来たよ」
「それじゃあね」
「またね」
野兎の夫婦は先生達にお別れを告げて森の中にぴょんと跳ねて消えていきました、そして彼等とお別れしてです。
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