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ドリトル先生と森の狼達

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第四幕その七

「そんな人はいないよ、ただ山犬さん達はいるね」
「山犬?」
「うん、ここからもっと奥にいったところにね」
 狸は森のさらに奥の方を振り向いてです、先生にお話しました。
「いるよ、山犬がね」
「ああ、山犬がいたね」
 言われてです、先生も気付きました。
「ここにも」
「いるよ、僕も下手したら襲われたりするから」
 狸にとって犬は天敵の一つです、実は最初ジップを見て警戒しましたが先生に大丈夫だと言われているのです。
「気をつけてるんだ」
「山犬君達にだね」
「うん、縄張りに入ろうとしたらついてくるしね」
「ああ、犬の習性でね」
「そうしてきたりもするね」
「そうなんだね」
「うん、だから縄張りにも気をつけているんだ」
 その山犬のというのです。
「ここからもっともっと先に行った先にいるけれどね」
「そうなんだね」
「あとこの辺り熊さんもいるよ」
「ああ、じゃあその熊君にもね」
「お話を聞いたらいいよ」
 その熊からもというのです。
「山犬さん達についてはね」
「それじゃあね」
「うん、行くよ」
 こうお話してでした、先生はもっともっと先に行くことにしました。狸とそうしたお話をしてそうしてさらになのでした。
 狸と分かれて森のさらに奥に入ります、そして三時になりますと。
 ここでティータイムになりました、それでお茶を飲む先生に老馬は笑顔で言いました。
「やっぱり先生はね」
「うん、十時と三時にはね」
「お茶だよね」
「ティーセットもね」
 勿論三段のそれも健在です。
「ないとね」
「落ち着かないんだよね」
「他のものはなくても」
「ティータイムのティーセットはね」
「外せないよ」
 それこそというのです。
「これだけはね」
「そうだね、じゃあね」
「皆もね」
 先生は一人だけ楽しむことは絶対にしません、それで皆にも言うのです。
「楽しんでね」
「うん、じゃあね」
 ジップが尻尾を振って応えます。
「これから食べよう」
「そして飲もうね」
 ホワイティも楽しみにしています。
「紅茶を」
「やっぱりミルクティーよね」
 ダブダブは先生が飲む紅茶について言います。
「飲むお茶は」
「最近日本のお茶も飲むけれど」
 チーチーはこのことを指摘しました。
「紅茶はそれだよね、先生は」
「レモンティーは飲まないね」
 ガブガブは先生がこちらのお茶を飲んだことは殆ど見たことがありません。
「お付き合いで飲んでいてもね」
「そうだね、それで三段セット」
 トートーは今出されているそのセットを見て目を細めさせています。
「これも絶対だよね」
「先生の三時はこうでないとね」 
 ポリネシアのお声もにこにことした感じです。
「ティータイムでないと」
「うん、一緒にいる方もね」
「不安になるわ」
「先生の三時はティータイム」
「三段ティーセットもある」
「それよね」 
 ポリネシアに続いてチープサイドの家族も言います、そして最後にオシツオサレツもこうしたことをお話しました。 
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