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オズのカエルマン

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第四幕その八

「あくまで一番好きな色は黒だけれど」
「ピンクは欠かせないけれど」
「紫もね」
「いい色よね」
「うん、紫はいい色だよ」
 カエルマンも言います。
「僕も好きで最近行っていなかったけれど」
「ギリキンにもですか」
「何度か行っているよ」
 そうしているというのです。
「それで楽しんでるんだ」
「そうですか」
「うん、ここもいい国だよ」
 カエルマンは神宝に笑顔でお話します。
「だからね」
「楽しむべきですね」
「うん、あの国も海岸の方に色々な国があって」
「そうでしたね、南の方のリンキティンク王の国と同じで」
「あの国にもあるよ」
「そうですね、じゃあ機会があれば」
「そう、そうした国にも行こうね」
 カエルマンは神宝に優しくお話します、そしていよいよでした。
 エメラルドの都の緑からです、遂に。
 一行は紫の世界に入りました、一歩足を踏み入れるとです。
 そこからさっとです、奇麗に緑から紫に一変する世界に入ってです。
 魔法使いは皆にです、笑顔で言いました。
「ここがね」
「はい、ギリキンですね」
「僕達遂にギリキンに来たんですね」
「そうだよ、では今からね」
 いざというのです。
「青龍のところに行こう」
「それとですけれど」
 ケーキが魔法使いに言ってきました。
「もうそろそろ」
「うん、お昼だね」
「はい、ですから」
「食事だね」
「それにしませんか?」
 こう魔法使いに提案するのでした。
「これからは」
「そうだね、では」
 こうお話してでした、魔法使いはです。
 煉瓦の道のすぐ横にお顔を向けて皆に言いました。
「さて、じゃあね」
「ここで、ですね」
「今から食べよう」
 そのお昼御飯をというのです。
「魔法のテーブル掛けもあるし」
「魔法使いさんもあれを持っているんだね」
「うん、ドロシーと同じものをね」 
 そうだとです、カエルマンにも答えます。
「持っているから」
「だからだね」
「そう、食べることについては大丈夫だよ」
 何の心配もいらないというのです。
「それにテントもあるから」
「用意がいいね」
「ちゃんと二つあるから」
「男女に別れてだね」
「寝られるよ」
 夜もというのです。
「だから安心していいよ」
「夜もだね」
「暖かく寝られるから」
「今回は魔法使いあっての旅だね」
「いえ、カエルマンさんもですよ」 
 ケーキが微笑んでカエルマンに言いました。
「今回の旅はカエルマンさんも頼りですよ」
「だといいのだけれどね」
「ご一緒しているのは絶対です」
「僕が皆の役に立つから」
「神々の思し召しですよ」
 オズの国の、というのです。
「間違いなく」
「じゃあその時が来たら」
「はい、お願いしますね」
「そうさせてもらうね、まあ今はね」
「お昼ですね」
「何かを食べよう」
 こうしてでした、皆はです。 
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