ドリトル先生と森の狼達
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第二幕その十一
「今日も程々にだよ」
「程々に飲まれて」
「またお風呂に入ってね」
「そうしてゆっくりとですね」
「寝て朝早くに行こう」
その調査にというのです。
「早朝に活動する動物も多いからね」
「森林地帯の場合は特にそうですね」
「夜行性の動物も多いけれど」
「その動物の調査はまた別の日ですね」
「うん、その時にするよ」
こうトミーに答えるのでした。
「ムササビ君達はね」
「ムササビ、ですね」
「あとモモンガもね」
「そうですか、そういえばムササビとモモンガは違いますね」
「また別の動物だよ」
先生はトミーにはっきりと答えました。
「それぞれね」
「そうですよね、実は」
「うん、間違えやすいけれどね」
「同じリス科ではあるんですよね」
「そうだよ、けれど違う種類なんだ」
同じリス科の動物で空を滑るとはいってもです。
「またね」
「どう違うんですか?実は僕その違いがわからなくて」
「モモンガは前足と両足の間にだけ膜があるけれどね」
「ムササビは違うんですね」
「ムササビは他の場所にもあるし身体の細かい部分もね」
ムササビとモモンガではというのです。
「また違うんだ」
「そうなんですか」
「そう、似ている様でね」
「別の生きものなんですね」
「こうしたことはよくあるけれどね、あと大事なことは」
先生はこのことは真面目に言いました。
「熊や蝮は刺激しないこと」
「そのことはね」
「注意しないとね」
「熊は怖いし蝮は毒があるし」
「だからだよね」
動物の皆もこう答えます、先生のそのお言葉に。
「確かに日本には怖い生きものは少ないし」
「その怖さも大したことないけれどね」
「それでも危険なことは危険だし」
「注意しないとね」
「そうしていこう、皆調査の時は離れないでいつも一緒にいよう」
先生は皆に言いました、こうして夜のご馳走も楽しんで、でした。そのうえで皆でゆっくりと休んで明日に備えるのでした。
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