| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

レインボークラウン

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第二百三十九話

              第二百三十九話  全員提出して
 クラウンの七人は全員今田先生と今日子先生に対して錬金術で造ったビー玉を提出した。そのビー玉達を見てだった。
 今田先生は満足してだ、七人に言った。
「皆さんお疲れ様でした」
「あの、それで」
「どうでしょうか」
「私達のビー玉は」
「合格ですか?」
「大変よく出来ました」
 顔で花丸を作っての言葉だった。
「皆さん合格です」
「そうですか、よかった」
「私達全員合格ですね」
「本当によかったです」
「ほっとしていました」
 七人とも笑顔で言う、そして。
 今田先生はそのビー玉を見ながらこんなことも言った。
「それぞれの色ですね」
「私達のですね」
「色でビー玉を造った」
「そのことをですね」
「仰るんですね」
「いえ、色だけでなく」
 それに加えてというのだ。
「皆さんそれぞれ自身がです」
「それがでしか」
「ビー玉に、ですか」
「出ていますか」
「そうなんですね」
「はい、だからこそです」
 そのそれぞれ自身がビー玉にも出ているからだというのだ。
「ただ合格しただけでなく」
「それ以上のものがですか」
「あるっていうんですね」
「そう」
「そうです」
 まさにと答えた先生だった。
「だからこそ大変よく出来ましたと言いました」
「何か今回あれこれ悩みましたけれど」
「考えましたけれど」
「出来るかどうか不安でしたけれど」
「先生がそう言ってくれるのなら」 
 七人は心から喜んで言うのだった。
「私達も嬉しいです」
「本当に」
「はい、では皆さん」
 あらためてだ、先生は七人に言った。
「次も頑張って下さい」
「はい、じゃあ」
「そうさせてもらいます」
 七人も頷いてだった、そのうえで。
 先生が言った次の宿題に向かう、そうして魔女としての修行を積むのだった。


第二百三十九話   完


                         2015・5・21 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧