歌集「春雪花」
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75
努めなく
侘しさ語る
こともなし
返りし途の
枯れ草ぞ摘む
なんの努力もせず、口だけで生きてきた訳ではないのだ…。
しかし…振り返れば、旧い恋の記憶が見え隠れしている…。
余りに辛い今…どうにか自分を慰めようと、枯れ草のような旧い恋をそっと摘むように思い出してみるのだ…。
尤も…叶った恋などなかったが…。
恋し君を
想いて心
空回る
幸せ見るは
忍び難きぞ
彼を想う度に…いつも嫌なことが浮かんでくる…。
きっと…もう彼女がいて…幸せなんじゃないのか…と。
彼の幸せな姿…今の私では見ることは出来そうもない…とても堪えられない…。
そう思い…そして、それをいつも頭から追い出そうと必死になるのだ…。
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