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【ONEPIECE】捨てられた人魚は恋をする【七武海×海賊】

作者:NaoMi
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再会

一時間も経たない内に久しぶりのデスアクアへと戻ると


造船所から皇帝室へと瞬間移動をすると、


皇帝室にはロメナ、ラル、ワカバの三匹が私を待っていた


「「「姫様、お帰りなさいませ」」」


ロメナ「アーマルド様からご連絡を頂き、お待ちしていました」


リオ「襲撃を受けたって、どういうこと?


敵はどこの魚人?」


ラル「魚人島 魚人街の連中ではないかと…。」


リオ「また魚人島なの…?それで?」


ワカバ「幸いにも敵の兵力は100を超えてはいなかったが、


ヤツらは海王類を倒し二重結界まで攻撃した所でなぜか我々と少し戦っただけで手を引いたのです」


リオ「一体、何のつもり?」


?「皇帝不在ならばヤツらは余裕でこの国を沈められると思ったのだろうな」


でんでん虫からしか聞くことのなかった声が、


部屋の中から聞こえて来ると


ロメナとラルが道を開けてジジイを通らせた


リオ「舐められたもんじゃない…」


アーマルド「怒るな、冷静になれ」


リオ「冷静になれ?ふざけないで…。


今にでも魚人街のクソ野郎共とボコボコにぶっ潰したいぐらいよ」


アーマルド「ヤツらの狙いはお前だ。


お前が今で魚人島に行けば、ぶっ潰すどころでは済まなくなる


魚人島と戦争にでもなったらどうする?


デスアクアと魚人島が結んだ協定を思い出せ」


リオ「っ…」


"協定を結んでいる限り、決して相手の国の住人に手は出さないこと"


アーマルド「アイツらは外で勝手に暮らしている海王類たちを黙らせ、結界を壊した……それだけのことだ」


リオ「それだけのこと?あんたの目はとうとう可笑しくなったの?


海王類たちの怪我を見たの?」


アーマルド「ああ、見たとも」


リオ「あれを見ても放っておけというの?」


アーマルド「ああ」


強い瞳で静かに頷くジジイ


リオ「やっぱりあんたを殺すのは、私よ」


ラル「姫様…」


アーマルド「はっはっは、こりゃあ楽に死ねそうだ」


リオ「楽になんて死なせるわけないでしょ」


アーマルド「お前が俺を殺せるのは何百年後の話だろうな?」


リオ「……すぐにでも殺してやりたい」


アーマルド「それはダメだ、"敵"に復讐するのだ。


俺たちの"夢"が実現するまで俺はお前を必要とし、


お前は俺を必要とする」


リオ「……それもそうね、危険な時は必ずでんでん虫で知らせてくれる便利なヤツがいなくなると


私もこの先どうすればいいのか分からないし」


アーマルド「俺を道具扱いするんじゃない!!」


リオ「だって、本当のことでしょ?」


ニコッと笑ってフードを取り、椅子に座るとジジイが溜息をついた


アーマルド「まあよい、国は一先ず平和に戻った。


俺が心配するような出来事も数ヶ月は何も起こらないだろう」


ワカバ「心配するような出来事、と言いますと?」


アーマルド「いつしか海軍がまた、この国を訪問する時が訪れるだろう」


ラル「!結末は、どうなるのです?」


アーマルド「まあ勿論三隻とも海王類に沈められるだろうがな」


リオ「ふふっいつものこと」


鼻で軽く笑って足を組むと、


アーマルド「たしかにな、だがそのことではない」


眉を寄せたジジイが静かに言った


アーマルド「魚人街の魚人たちと、海軍がこの国を落とす為に手を結びかねないのだ」


リオ「!」


「「「!」」」


ラル「魚人と人間が?!」


ワカバ「人魚は……、"人魚の国"は?」


アーマルド「ヤツらは出ない。


だが……一部の人魚たちはこの国を落とすためならば、と手を貸す者も出るかもしれん」


リオ「……人魚の国が……そう」


アーマルド「もしも俺の"予言"が100パーセント当たれば、まずいことになる


今の戦力だけだったら人間共には勝てたのかもしれぬが、


そこに魚人共が加わるとなるとこちらが少し分が悪くなる」


リオ「力を伸ばせばいいの?それとも数を?」


アーマルド「なあに簡単なことだ、力を伸ばせ。


全員が武装色を使えるようになるのだ


武装色を使える人魚が増えればこちらが有利になる」


リオ「なら今から鍛えた方がいいな……。


ロメナ、ラル、ワカバ、お願い」


「「「御意」」」


ロメナ「失礼します」


三匹が頭を下げて皇帝室から出ると、


さっきよりも深く椅子に腰かけて溜息をついた


アーマルド「一先ず、麦わら一味との旅はどうだった?」


リオ「そうね、最悪だとだけ言っとく」


数日間だけ国を留守していたはずなのに


机の上に溜まっている書類に手を伸ばすと一枚目の紙を目だけで読み始めた


アーマルド「はっはっは、そうかそうか」


リオ「一体、私に何を伝えようとしてたのかさっぱりね。


七武海の一角が崩れるとこを見て宴でもやろうって?


それなら私とクロコダイルの分を合わせて二回、楽しい宴が出来るんじゃない!?」


最後はやけになってほぼ叫ぶと、


アーマルド「はっはっは 誰もそんなことは言ってないぞ」


いつものようにバカにした笑いを浮かべ


ジジイが静かにソファに座った


リオ「バカにするのもいい加減にして。


それとも何?大嫌いな地上に出るのが嫌で私を使って何かをしたかったとか?」


アーマルド「それも外れだ」


リオ「だったら何」


手に持っていた書類を机に叩きつけ、


ジジイを真っ直ぐ睨む


アーマルド「言っただろう?


―――――"復讐の手伝い"と」


リオ「……」


アーマルド「復讐の手伝いだけ、だと言ったがあの少年…麦わらの小僧は面白いヤツだな


親が親ならば子も子、という奴か?」


リオ「……そうね、所詮……私の生みの親は犯罪者よ」


アーマルド「お前の母親はして当然のことをしたまでだ。


お前が国を創ると言ったら、今の民たちがお前に付いて行くと言った…違うか?


何を恥じるというのだ?恥じぬことはない」


リオ「……」


アーマルド「もっと周りをよく見ろ


お前の周りは敵ばかりではない、


誰を信じ、誰を"頼る"のかはその目できちんと見分けるのだ」


リオ「…あんたに言われなくても、分かってるつもりよ」


アーマルド「ならいい


……そうだ、しばらくの間は国にいろ」


リオ「何を考えてるわけ?」


アーマルド「なあにまた数ヶ月後にはここから出られる。


ロメナたちが困った時にお前が必要になるからな」


そう言ったジジイがソファから立ち上がると部屋を出て、


いつもの部屋へ向かったんだと分かった


リオ「はぁ……まったく、国に滞在するなら一言ぐらいは言ってけっての」


ボソッと呟くと、


再び書類たちに目を戻した 
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