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エターナルトラベラー

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第四十九話

打ち合わせ後、水や食料を買い込み、準備完了。

「じゃ、行こうか」

「うん」
「はい」
「了解」

ソラが取り出したのは『同行(アカンパニー)』のカード。

ソラがそれを手に目的地を告げる。

「アカンパニー・オン、ドントルマ」

スペルカードの効果で宙を舞い、俺たちは本島を出て島の離島、ドントルマへと到着した。


「わ、何ここ?なんか古臭くない」

ついて早々、そんな感想がもれるなのは。

その感想も仕方ないか。

古臭いと言うよりも中世っぽい町並み。

マサドラとかは奇抜なデザインの未来都市風だったからそのギャップは激しい。

「ここは狩猟の街ドントルマだ。その名の通り、ここでのクエストの殆どは狩猟だ」

「狩猟?」

「そ、大自然を背景に荒ぶる巨大モンスターを狩猟する。その狩猟の中で材料を集め、武器や防具なんかを作れるね」

「そうなんだ」

さてと、まずはギルド登録からかな。

目的地はハンター専用の酒場。

そこの受付嬢でハンター登録をする。

懐かしいね。

取り合えず、初期の片手剣を一本ずつ配布された。

これで狩れとの事だろう。

「まずは…」

「アオ、やっぱりコレじゃない?『生肉10個の納品』」

ソラが差し出した依頼の内容。

納品クエストか。

確かにこのクエストはソラにとっても思い出深い。

初めての殺しと言って過言じゃなかった。

…なるほど、そう言う事か。

「うん、そうだね。コレを受けようか」

「生肉10個?何それ?」

「どこかで売ってるとか?」

なのはとフェイトは未だこの島のクエストを理解していないようだった。



さて、俺が受付を済ませ、クエストボードに募集が張り出されたチケットをソラ達3人が受け、酒場の端の転送ポートへと移動する。

「それじゃ、しゅっぱーつ」

てーてー

ファンファーレのような音が響いたかと思うと、俺たちは酒場から大自然へと転送された。

転送されたフィールドは『森と丘』

まずはベースキャンプに転送された俺達は、戦闘の準備を始める。

「今回、俺とソラは付き添いだ」

「え?」

「どういう事?」

フェイトとなのはから疑問の声が上がる。

「このドントルマのクエストはうまく出来ていてね。念の修行の集大成としてはかなり有用だ。…まあ、序盤はなのはには少し物足りないかもしれないけどね」

念の修行を始めて既に結構な月日が経っているからね。

「取り合えず、二人で試行錯誤しながらクエストを進めていくといい」

「わかった」「私も」

とは言え、先ずは最初の関門だ。

このクエスト、基本にして重要な事を体験できるからね。

ベースキャンプを出ると、いくらも行かないうちに草食竜、アプトノスの群れを発見する。

「ねえ、お兄ちゃん。もしかして生肉って…」

「あの子達の肉?」

なのはの言葉を継いだフェイト。

「正解だ」

「ふーん、じゃあ行っか。フェイトちゃん」

「う、うん」

二人とも『絶』を使って気づかれないようにアプトノスに近づく。

「はぁっ!」

先に動いたのはフェイトだ。

手に持った小剣に『周』を使って強化して目の前のアプトノスに切りかかる。

ザシュっ

ザァーーーーーっ

切り落とした首から吹き上がる血飛沫。

今までのグリード・アイランド内のモンスターとは違う。

今までは弱点部位を攻撃すればカードになっていたが、ここでは違う。結構リアルに生物を再現しているのだ。

「え?」

「あっ」

驚きの声を上げるフェイトとなのは。

しかし、すぐに現状を理解して自分もアプトノスを刈り始めたなのはと対照的にその光景で固まったまま呆然としているフェイト。

たまらず膝を着きリバースしている。

まあしょうがない。

俺も初めて生き物を殺したときは酷かった。

なのははと言えば、修行で山篭りをした時などには野生動物を狩って、自分たちで捌き食していた。

確かに最初は戸惑いもしたがじきに慣れたようだ。

しかしフェイトにはまだそんな経験はない。

非殺傷設定のある魔法では相手に致命傷を与える事は無かった。

フェイトにしてみれば生まれてはじめて生き物を殺したと言う事になる。

「うぅ…うぇ」

「大丈夫?」

なのはが自分が倒したアプトノスから生肉をゲットし、バインダーに修めた後、気遣うようにフェイトに近寄った。

「なのは……なのはは大丈夫なの?」

「わたしも昔、始めは戸惑ったよ。だけど生きるって言う事は他の生き物を殺す事だって知る事が出来た」

「なのは…」

立ち直ってくれなければそれまでだ。

今日のこの経験は良い意味でも悪い意味でもフェイトの糧になるだろう。

その後、直ぐには立ち直れなかったフェイトだが、なのはが9匹目を倒した所で何とか起き上がり、真っ青な顔をしたままだが、それでも小剣片手にアプトノスへと向かっていった。

その後、何度かクエストを受けるうちに次第にフェイトの心も持ち直していった。

ランポス、ドスランポスとこなし、装備を整える。

鉱石系の防具の方が揃え易いと言えばそうなのだが、フェイトのレベルも最初のランポスの集団戦を乗り越えれば後はランポス辺りはもはや相手にならない。

クエストを始めてから一週間。

俺たちは今、酒場のテーブルに付き、皆で昼食を取っている。


「ようやく防具も一通り揃ったか」

俺は手に持ったグラスをぐっと傾け、中身を飲み干すとそう切り出した。

「うん。さっきのクエストでゲットした分でわたしもフェイトちゃんもようやくフル装備だよ」

とは言え、両方ともランポスシリーズだけどね。

「それより、なんかこの装備ってわたし達のバリアジャケットとコンセプトが似ているような気がするんだけど」

「なのはもそう思った?私もそう感じてたんだ」

「それはそうだろ。なのはとフェイトのバリアジャケットはソラの防具を真似ているだろ?」

「うん」

「ソラの防具…俺のもだけど、もともとはここの装備が基だからね」

「「ええ!?」」

そう言えば突然俺達が装備していた防具をソル達が取り込んだ時は驚いたものだ。

しかも、それを自身の念能力として確立してしまう辺りマジで規格外だね。

「さて、次はこのアオアシラって言うモンスターに行ってみようと思うんだけど」

「そのモンスター、私の記憶にはない」

ソラの言った通り、俺達がプレイした時にこんなモンスターは居なかった。

「ギルドの情報から大型の熊のようなモンスターらしいよ」





さて、やって来ました孤島フィールド。

いつも通り『絶』を使いフィールド内を索敵しながら進む。

「居た」

発見したのは大きな青い体毛と鋭い鉤爪を持った巨大熊。

木陰に隠れ、敵の様子を探る。

蜂の巣の前に陣取り、蜂は追い払ったのか、手には壊した蜂の巣を持ち、蜂蜜をなめているようだ。

「あれがアオアシラだろう」

一応初見のモンスターと言う事で、俺とソラも臨戦態勢を整える。

周りを警戒し、アオアシラ以外の此方を襲いそうな敵がいない事を確認する。

ソラ、なのは、フェイトと視線を交差させると、いつでも行けると頷き返された。

まあ、危なくなったら助けるさ。だから、なのは、フェイト。頑張って来い!

ガサッと音がしたと思うと二人は念で四肢を強化して一速でアオアシラへと駆け寄った。

「はあっ!」

駆け寄った勢いそのままに先ずはフェイトが斬り付ける。

グオオオオオオっ

「えいっ!」

驚き、視線を動かした所にその後ろから来ていたなのはが間髪いれずに一閃。

グラアアアアアっ

その後幾度かの交戦の末、俺の心配をよそに特にピンチに陥る事もなくアオアシラは倒された。

うーむ。どうやらクック先生よりも強さは下かな。

爪は脅威だが、その攻撃に当たる二人ではなかった。


さて、順調にクエストは進む。

イャンクック先生との戦いでは初めての竜種に驚いてはいたが、二人の戦いはクック先生など恐れる事もなく討伐した。

飛竜種…イャンクックは鳥竜種だが…との戦闘の基本はクック先生を問題なく狩れれば後は応用だ。

それなりの数イャンクック討伐をこなし、戦闘経験を積む。

その結果なのはとフェイトの防具がクックシリーズにランクアップしている。

俺とソラは防具を新調する必要がないから取った素材は全てなのはたちの防具に回している。

防具を作ろうとするとソル達がすねるからね。念能力であるソルの防具はコストがオーラだから、今現在魔力の回復が困難な時でも使用できるのは強みだ。

レイジングハートとバルディッシュも悔しそうな雰囲気をかもし出しているが、現状、魔法は切り札的存在で、命の危険で使うなとは言わないが、回復に時間が掛かるのでそう容易には使えないので、武器形態で起動はするが、魔法の発動及び、バリアジャケットの使用はひかえている。

リオレイアとの初戦闘はなのはとフェイトが少し困惑していたけれど…

後で聞いたら、

「なんかフリードをいじめているみたいで」

だそうだ。

…まあ、確かにね。

そしてその素材で造った防具を見たときに「本当だったんだ…」と、複雑な表情を浮かべていた。


リオレイアを狩り、リオレウスも問題なく狩れるようになったが、水中戦がメインのラギアクルスには少々梃子摺った。

まあ、陸にさえ上げてしまえば難しくはなかったが。

さて、一ヶ月クエストに奔走した俺達は終に最終クエスト『祖龍ミラルーツ』の討伐にこぎつけた。

ミラボレアス、ミラバルカンを苦戦するも何とか倒し、ラストクエストの祖龍の討伐。

なのはとフェイトの防具もそれぞれリオハート、ダマスクと進化を遂げている。

四人で戦闘準備を整え転送ポートの前で集合する。

俺とソラはデバイスを起動させ、念能力で具現化されたバリアジャケットを着込む。

「さて、終にこれで最後だ。皆、気合入れて行こう」

「うん」
「はい」
「そうだね」

転送されたフィールドは古塔。

それもミラボレアス、ミラバルカンと同じく転送後、目の前に敵が居る。

丁度背面に転送された形だ。

大きな白いトカゲのような体に白い鬣、鋭い鉤爪と大きな翼を持つドラゴン。

ミラルーツ、祖龍は俺達の気配を感じたのかその巨体を反転させる。

「皆、行くよ!」

俺の言葉で散開する。

すると祖龍は大きく息を吸い込んだ。

GYAOOOOOOOOOOOOOOOOOOO

鼓膜が破れるかのような大爆音。

その鳴き声を両耳を両手で塞ぎ、さらにダメージを受けないように念でガードする。

耳をガードよる事により、こちらの行動が一時的に束縛される。

通称『バインドボイス』

『音』は幾ら防御力を上げようが対抗し辛い攻撃の一種だ。

ガードをしないと鼓膜を持っていかれるほどの音量だった。

音が弱まると今度は此方が攻勢に移る。

右手に持ったソルを『周』で強化して駆ける。

生物の急所である脳は、その周囲にある巨大な角と硬い鱗で覆われ並の強化では貫けない。

心臓も同様に硬い鱗に覆われている上、厚い胸筋に守られているため浅い攻撃では心臓まで到達できない。

なので俺たちがやる事は先ず機動力の軽減。

地面をけり、襲い掛かる鉤爪を踏み台にして祖龍の眼前に躍り出ると、その眼にソルを突き立てる。

斬っ

GYAOOOOOOO

その激痛からか祖龍は激しく身をもがいて俺を振り落とした。

着地して距離を取り、祖龍の様子を観察する。

よし、今の攻撃で左目は潰した。

右目も潰せれば良かったのだろうが、残念だ。

今から右目をもう一度狙おうにも一度学習されてしまうとその手の攻撃は通じ辛くなると言うなんとも面倒くさい仕様だ。

祖龍のオーラの量が上昇し、残った右目周辺の防御力にかなりのオーラが使用されているのがわかる。

この辺、ジンのこだわりとも言えるが、面倒な事この上ない。

俺が祖龍の右側でヘイトを上げ、ソラたち三人は視野の狭くなった左側からの攻撃で祖龍の体力を奪う。

一際大きく息を吸い込んだと思ったら今度はその口から雷撃弾が俺目掛けて撃ち出された。

「おっと」

予備動作もあるし直線上しか撃ち出されない攻撃に当たるほど今の俺は弱くない。

冷静に見極めてその攻撃を回避する。

その隙を突いてなのはが槍形態のレイジングハートを念で強化して突撃(チャージ)して祖龍の翼膜に風穴を開けようと突貫する。

「硬いっ!」

しかし、一瞬遅かったようで祖龍の皮膚が硬化する。

ギィンと言う音を立てて弾かれてしまい、チャージの勢いを殺しきれずそのまま空中に打ちあがってしまう。

それを祖龍が体を捻り、遠心力の加味された尻尾を叩きつけようと迫る。

「わ、わわっ!」

『フライヤーフィン』

レイジングハートが空中で死に体となっていたなのはに飛行魔法を行使してその攻撃を避けた。

「ありがとう、レイジングハート」

『問題ありません』

その後ソラたちの側にふわりと降りた。

短時間の飛行ならばほぼ問題ないのだけれど、一応節約と言った所か。

さて、ここからが問題だ。

この硬化は一定ダメージ以下で発動し、体力の低下で維持できなくなるまで続く。

つまり通常攻撃でのダメージは通りづらく、しかし攻撃しなければ硬化は解けない。

「なのは、フェイトは祖龍の気を引いて。ソラ、俺たちは火遁で攻撃するよ」

「そうね。なのはにもまだ性質変化は教えてないから私達が適任かもね」

「わかった」
「がんばる」

念に剣術、それと魔法と多くのことを修行してきているが、影分身を使っても多すぎて何かを削らなければならない。

その中で後回しにしてきたのが性質変化の修行だ。

だからなのはが使える忍術は分身の術や影分身の術といった、性質変化を伴わない術が総てだ。


なのはとスイッチして祖龍の死角に回りこむ。

ソルを待機状態に戻すと、ソラと祖龍を挟み込む位置に移動して印を組む。

「「火遁・豪龍火の術」」

ふぅっと吐き出された吐息に乗るように俺の口から龍を象った炎の塊が祖龍目掛けて撃ちだされる。

ドゴンっ

GYAOOOOOOO

一発では終わらずにそのまま連射。

ドゴンっドゴンっドゴンっ

「すごい…」

その光景を眺めていたフェイトがそうもらした。

「なのは!フェイト!大きいの行くから直ぐに離れて」

「「!?はいっ」」

「ソラっ!」

「分ってる!」

なのはとフェイトが距離を置くのを確認して俺は印を組む。

今まで以上のチャクラを次の攻撃に練りこむ。

「「火遁・豪火滅却」」

対面から同威力で放たれた壁の如き炎は辺りの酸素を枯渇させる勢いで燃え上がりながら祖龍を炎の渦に閉じ込めた。

「なんて威力…」

何処か畏怖したようなフェイトの声が聞こえる。

「流石にこれは倒した?」

「なのは、まだだっ!」

GYUOOOOOOOOOO

甲高い泣き声が聞こえたと思うと頭上に不穏な空気を感じる。

「落雷だ!皆、直ぐにバリアを張るんだっ!」

『ラウンドシールド』

俺の体を球形に包み込むようにバリアを展開する。

シールド防御に少々魔力を使ってしまうが仕方がないだろう。

俺の声を聞いてなのは達もそれぞれ魔法でシールドを展開した。

バシッバシッと言う音と共に空から雷が降ってくる。

「天候を操った!?」

驚きの声を上げるなのは。

バルカンは隕石を降らせただろうに。

十数秒空間を稲妻が覆った。

とは言え、威力で言えば、以前海鳴の海上で轟いたプレシアの空間跳躍魔法の方が上だが。

雷が止み、粉塵が晴れると、所々火傷のあとが見え、満身創痍の祖龍が現れる。

どうやら硬化も解けたらしい。

「皆、あと少しだよ」

「「うん」」「はい」

先ずなのはとフェイトが駆ける。

狙うのはその両翼。

「えいっ!」
「はっ!」

二人の攻撃がそれぞれ翼膜を切り裂く。

GYAOOOOOO

祖龍は翼膜が切り裂かれた事に驚き身を捻ってよろけた。

先ほどはその翼も硬化して弾かれてしまったが、今回は通ったようだ。

両翼が破損したために祖龍は飛行能力を失った。

さて、止めと行こうか。

ソルを日本刀の形に戻す。

『ロード・オーラカードリッジ』

ガシュっと音を立てて薬きょうが排出される。

ソラもルナを槍に変え、カートリッジをロード。

かさ増しされたオーラにさらに体内からオーラを練りだす。

俺は写輪眼でオーラの一番薄い場所を探す。

今までの攻撃でオーラを維持できなくなったのか、今まで無かった背中と胸の二箇所、丁度心臓に突き刺さる位置に本当に針に糸を通すような小ささでオーラの防御が薄い場所が見える。

あそこに寸分違わずに武器を突き入れるのは至難の業だね。

とは言え、今も昔も俺とソラにはこの眼がある。

ソラに視線を送ると分っていると頷かれた。

では行こう!

「はああああああっ!」
「やああああああっ!」

俺は胸元から、ソラは背面から俺たちは祖龍の鱗を突き破り、その心臓に己の武器を突き立てた。

GYAOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO

祖龍の悲鳴を思わせる叫び声が響く。

さっきの火遁で大分オーラも消費したし、これで倒れてくれると良いんだけどね。

ソルを引き抜き、祖龍から距離を取ると、祖龍は終にその巨体を地面に横たえ動かなくなった。

「倒した?」

「倒したよね?」

「そうだね」

祖龍を覆っていたオーラも消えたしね。

「「やったーーーーーっ!」」

「なのは、やったよ!」

「うん、フェイトちゃん。やったんだよね」

二人は手を取りあい身体全体で喜びを表現している。

「うんやった」

やったやったと大声で騒ぐなのはとフェイト。

まあ、分らんでもない。

「疲れた」

俺はと言えばその場に膝を着き四肢から力を抜いた。

「お疲れ様」

近づいてきたソラもその場に座り込む。

俺もソラもかなり消費したからね。立ってるのも辛い。

「ソラもね。まあやっとコレで『モンスターハンター』を手に入れることが出来る」

「うん」


さて、一応祖龍の素材を回収して俺たちは酒場へと戻った。

帰ってきて受付嬢に狩猟報告する。

「おめでとうございます。終に全クエストクリアいたしましたので指定カードNO99『モンスターハンター』を進呈します。お疲れ様でした」

そういうや否やボワンっと音を立てて影分身が消えるような感じで俺たちを残して街そのものが消え去った。

「え?何?」
「何なの?」

混乱するなのはとフェイト。

「『モンスターハンター』のカードにカード化されたの。街も、人もここの全てが念で出来ていたからね」

説明してくれたソラを横に俺は『モンスターハンター』のカードを拾う。

「大丈夫。俺たちがこの島を離れればまた元通りになるから」

「本当?」

「ああ。だから取り合えずアントキバへと帰ろうか」

『モンスターハンター』のカードをソラへとわたし、同行(アカンパニー)のスペルカードを取り出すと使用した。 
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