ハイスクールD×D大和の不死鳥
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49グレモリー城
◇いのり
グレモリー領についたところで、魔王領へ向かうアザゼルと別れる(本当はヤマトも行くのだが思念体を残して付いてくることに)。
「じゃあな、アザゼル」
「また……ね?」
「お兄さまによろしくね、アザゼル」
シュウ、私、リアスさんの言葉にアザゼルは手を振って応えた。
改めてアザゼルを抜かしたメンバーで駅のホームに降りた瞬間――。
『リアスお嬢さま、おかえりなさいませっ!』
怒号のような声と共に、
パンパンパンパン!
と、花火が上がり、兵隊たちが銃を空に向けて放ち、楽隊らしき人たちが一斉に音楽を奏で始め、空にも魔獣にまたがった兵士たちが飛び、旗を振っていた。
「ヒィィィ……! 人がいっぱい……」
あまりの人の多さにギャスパーが渡しの背中に隠れる。歓迎に来た人で多いのは執事やメイドだった。リアスさんがそちらへと近づくと一斉に頭を下げて、
『リアスお嬢さま、おかえりなさいませ』
迎え入れてくれる。
「ありがとう、皆。ただいま。帰ってきたわ」
リアスさんは満面の笑みで返していた。それを見て、執事やメイドさんたち笑みを浮べる。
そこへ銀髪メイドのグレイフィアさんが一歩出てきた。
「お嬢さま、おかえりなさいませ。お早いお着きでしたね。道中、ご無事で何よりです。さあ、眷属の皆さまも、お客さまも馬車へお乗りください。本邸まで移動しますので」
グレイフィアさんに誘導されて、豪華絢爛そうな馬車の元へ向かう。荷物はメイドたちが運んでくれるそうだ。
「私は下僕たちと行くわ。いのりさん、真名さん、アーシア、祭は初めてで不安そうだから」
「わかりました。何台かご用意しましたので、ご自由にお乗りください」
グレイフィアさんはリアスさんの意見を快諾してくれた。けど、私と真名は不安じゃあないよ?
番前の馬車に私とリアスさん、、祭、アーシア、朱乃さん、ゼノヴィア、グレイフィアさんが乗り込んだ。6人乗りになのだが、馬車は大きく造られているので別に窮屈ではなかった。他のメンバーは2台の馬車に別れて乗った。
馬車が進み始めて数分ほどすると、リアスさんの屋敷………向こうでの最初の住居(城)に着いた
「着いたようね」
リアスさんがつぶやくと、馬車のドアが開かれた。執事らしき方が会釈した。
リアスさんが先に降りて、あとから私たちも続く、2、3台目の馬車も到着して、他のメンバーも降りてきた。
両脇にメイドと執事が整列して、道をつくっていた。レッドカーペットが巨大な城のほうに伸びており、大きな城門が「ギギギ」と音を立てて開かれていく。
「お嬢さま、そして眷属の皆さま、お客さま。どうぞ、お進みください」
グレイフィアさんが会釈をして、私たちを促してくれる。お客さまってのはヤマト達のことだとおもう。
「さあ、行くわよ」
リアスがさんカーペットの上に歩き出そうとしたときだった。メイドの列から小さな人影が飛び出し、リアスさんのほうへ駆け込んでいく。
「リアスお姉さま! おかえりなさい!」
紅髪のかわいらしい少年がリアスさんに抱きついていた。
「ミリキャス! ただいま。大きくなったわね」
リアスさんもその少年を愛おしそうに抱きしめていた。
「あ、あの、リアスさん。その子は?」
祭が訊くと、リアスさんはその少年を改めて紹介してくれる。
「この子はミリキャス・グレモリー。お兄さま――サーゼクス・ルシファーさまの子供なの。私の甥ということになるわね」
そう言われると面影がある……向こうではあう機会がなかった。
「ほら、ミリキャス。あいさつして。この子たちは私の新しい眷属と第四勢力よ」
「はい。ミリキャス・グレモリーです。初めまして」
「僕はヤマト。第四勢力のリーダーです。」
いちおう、ヤマトの方がえらいんだよ?
「あと、ちなみに魔王の名は継承した本人しか名乗れないから、この子はお兄さまの子でもグレモリー家なの。私の次の当主候補でもあるわ」
説明を終えるとリアスさんはミリキャスと手を繋いで門のほうへ進みだした。
続く
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