転生とらぶる
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マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
0998話
門世界のアルヌスの丘へと影のゲートで出る。
この世界とホワイトスターが門で物理的に繋がっているからこそ出来る移動方法だよな。他の世界だと、システムXNで転移しないといけないし。
ともあれ、そういう訳でアルヌスの丘へと姿を現したのだが、既に門に向かってくる人員が次々とホワイトスターへと向かっている。
その殆どは異世界間連合軍としてギアス世界、SEED世界、ネギま世界。マクロス世界から派遣されてきた人々で、人数自体はそれ程多くない。
それに各世界から派遣されただけあって、能力的にも高い者が多いので門が徐々に崩壊していっている状態であったとしても、混乱するような事はせず冷静に移動している。
そして人間が門を通っている数m上では、メギロートが次々と門を通り抜ける。
幸い今は既に地震が止まっているが、それでも余震が結構頻繁に起きているらしく、門へと向かっている人員は、それぞれが安堵の息を吐いている。
やっぱり、門を潜れば既にそこがホワイトスターで安全だっていうのは大きいんだろうな。
……皆忘れてるようだけど、ホワイトスターって実は次元の狭間にあるんだけどな。
純粋に危険度って意味では、この門世界とそう大差ない筈だ。
「アクセル!」
そう声を掛けてきたのは、ムラタだ。当然と言うべきか、やっぱりと言うべきか、今日もこの門世界にいたらしい。その隣には既にお馴染みとなったロゥリィの姿もある。
「無事だったか」
「うむ。それで、この騒ぎは何だ? やはりアレが原因か?」
ムラタの視線の先にあるのは、徐々にではあるが崩れつつある門。
「そうだ。あの門が崩れてしまえばどうなるかは分からないが、それでもこの門世界に来られなくなる可能性は高い。一応マーカーは置いていくつもりだけど、そもそもこの世界ではマーカーが反応していないしな」
「……この世界にもう来られなくなる、だと?」
「ああ。何せ門が崩壊してるんだから、その可能性は十分にあるだろ。だから、お前もなるべく早くホワイトスターに戻れ。俺はもう少しギリギリまでここにいる」
「待て。……そうなると、ロゥリィはどうなる?」
ムラタがハルバードを持っているロゥリィへと視線を向けて尋ねてくる。
それに対して俺が言える事は、ただ1つだけだ。
「シャドウミラーに所属したいというのなら、別に俺は止めはしない。寧ろ歓迎する。円や美砂と同じく、生身の戦闘専門の実働班ってのもいいだろうしな。あるいは人間の次の段階に進む為の姿が亜神だって話だし、どうしてもこっちの世界に残って神になりたいって言うのなら、それを止める事もしない。お前が自分で後悔しない方を選ぶといい」
そう告げると、ロゥリィの視線がムラタへと向けられる。
やっぱり一番重要なのはそこなんだろう。
「ただ、見ての通り門が崩壊するのはゆっくりとだが、確実に進んでいる。決断はなるべく早めに頼む」
そう告げ、ロゥリィをその場に残して再び影のゲートへと身を沈めていく。
向かう先はハイエルフとダークエルフが暮らしているコンテナハウスだ。
コンテナハウス以外の場所、具体的にはアルヌスの丘の近くにある森の近くに住んでいるハイエルフやダークエルフもいるのだが、そっちは後回しにした方がいい。
出来れば、今のうちに集まっていて欲しいんだが。
そんな風に考え、影のゲートから出ると既にそこには大勢のハイエルフやダークエルフの姿があった。
『アクセル様!?』
俺の姿を見た瞬間にそんな声が響く。
やはり不安だったのか、この時点で俺が来た事に嬉しそうな笑みを浮かべている。
いやまぁ、元々こいつらは俺に対して崇拝に近い思いを抱いているしな。それを思えば不思議じゃないんだが。
ともあれ今は少しでも時間が惜しいので、門がゆっくりとではあるが崩壊し始めているという事を説明する。
「そういう訳で、お前達には急で悪いが決めて貰わないといけない。何だかんだでお前達はシャドウミラーの庇護下にある存在だからな。このままこの門世界に残るか、あるいは既にホワイトスターで暮らしているような奴らと同様に向こうで暮らすか。好きな方を選んでくれ」
しまったな。ホワイトスターの方に住んでいるホドリューとかにも一応聞いておかないといけないか。
そう思った時、ハイエルフやダークエルフの中から声が上がる。
「勿論私達はアクセル様と共に行きます!」
「それは此の身も同様」
ハイエルフの方は見覚えがないが、ダークエルフの方はヤオだな。
こっちに残ってたのか。
「お前達の気持ちは嬉しいが、きちんと先の事を考えて決めてくれ。特に俺たちシャドウミラーの世界は、この門世界とは全く違う。その事に関しては、ホワイトスターに何度か顔を出している奴もいるから、知っているだろう」
コンテナハウスや近くにある森に住んでいるハイエルフ、ダークエルフ達だが、当然身内や友人がホワイトスターにいる者が多い以上は、行き来自由だ。でもって、ホワイトスターに行けば当然旧交流区画に出るのだから、向こうがどのような世界であるのかというのは、既に知れ渡っている。
この世界の暮らしとは大きく変わるのだから、当然それに戸惑う者も多く出てくるだろう。
信仰がどうとかいう理由でホワイトスターにやって来ておきながら、後で騒動が起きたりしたら色々と面倒だ。
出来ればもう少しゆっくりと考える時間があれば良かったんだろうが、まさか門が崩壊し始めるとは誰も思っていなかった以上はしょうがない。
「それと、森の方にいる奴らにもこの件を伝えてくれ」
「はい、すぐに!」
ハイエルフの1人がそう言うと、即座に駆け去っていく。
それと……
通信機を取り出し、ホワイトスターの技術班へと連絡を取る。
「レモン」
『アクセル、話は聞いたわ。今は門を調査中よ』
「崩壊までの時間は延ばせそうか?」
『……難しいわね。今までも門を研究はしてきたけど、判明している事はそれ程多くないわ。寧ろ下手に手を出せば、崩壊が早まるかもしれない』
なるほど。手を出すのは危険、か。そうなると本格的に覚悟をする必要があるかもしれないな。
「分かった、なら取りあえずデータだけでも取れるだけ取っておいてくれ。いずれ何が原因でまた門が開かれるか分からないからな。後は、コーネリアの方に連絡を入れて、門の付近でトラブルが起きないように実働班の配置を頼む」
『分かったわ。でもアクセルはどうするの?』
「俺はもう少しこの辺を回ってみる。何しろ、門の崩壊でホワイトスターに来るか、こっちに残るかの選択をしなきゃいけない奴もいるしな。その辺を説明しながら、出来るだけこっちでやれる事をやるよ」
そう告げると、レモンの表情がどこか心配そうな色に染まる。
『アクセル、言っておくけどそっちで忙しくしすぎてこっちに帰って来られない……何てのは抜きにしてよ? どういう理由か分からないけど、そっちではマーカーが使えないんだから。まぁ、門がなくなれば使えるようになるかもしれないけど、それを試したくはないわ』
「分かってる」
レモンに言葉を返しながら、一応念の為と空間倉庫から取り出したマーカーをその辺に放り投げておく。
レモンの言う通りに門の崩壊後にまたこの世界と繋がるのなら、それはそれでいいだろう。
『じゃ、気をつけて。……本当に気をつけてね?』
「随分と心配性だな」
『ええ。何しろ、アクセルのこれまでがこれまでだし』
そう言われると俺としても反論する事は出来ず、苦笑を浮かべるしかない。
「分かった、気をつける。じゃあ、こっちも動き出さなきゃいけないし、そろそろ通信を切るぞ」
『ええ、また後でね。無事に帰ってきたら、今夜はたっぷりとサービスしてあげるわ』
艶っぽい瞳で流し目を送ると、そのまま通信が切れる。
全く、そこまでして俺を信用出来ないかね。……いや、これまでの俺のやってきた事を考えれば、当然なのか?
そんな風に考えていると、不意にハイエルフやダークエルフを掻き分けるようにして1人の少女が姿を現す。
確か俺達の技術を勉強する為にやってきていた……
「レレイ、だったか?」
「そう。門の話を聞かせて貰った」
そうそう、確かにそう言えばこんな風に端的に話す奴だったな。
「そうか、それでお前はどうする? このままこっちに残るか、それともシャドウミラーに所属してホワイトスターに来るか」
「私はハイエルフでも、ダークエルフでもないけどいいの?」
「魔法使いは貴重だしな。それに、貴重だと言っておきながら何だが、妙な事をしようとしても魔法使い1人で何が出来る訳でもないし」
「……カトー老師と相談してみる」
そう告げ、去って行くレレイの背中へと声を掛ける。
「言っておくが、崩壊まではそれ程時間がない。急げよ」
その言葉に走り出すレレイの背を見送り、再びハイエルフとダークエルフの方へと視線を向ける。
「お前達もだ。門の崩壊はゆっくりだとしても、ホワイトスターに移るのなら早い方がいい。何か荷物を持っていくにしても、最低限の物だけにしておけ」
『はい!』
全員が返事をすると、素早く自分が住んでいたコンテナハウスの方へと向かう。
森に住んでいるハイエルフやダークエルフの方にも連絡が向かったのを思えば、後はこれ以上ここに用はないか。
再び影のゲートを作り、そこへと身を沈めていく。
「これは……凄いな」
影のゲートから姿を現した俺が見たのは、門に向かって続いている長蛇の列。
ただし、その列は人間ではなくイルメヤとシャドウだ。
ちっ、そうか。空を飛べないイルメヤは歩いて移動するしかないし、シャドウにいたってはトレーラーがないと門を通れないのか。
咄嗟に判断し、大声で叫ぶ。
「量産型Wはシャドウを一ヶ所に集めてコックピットから降りろ! イルメヤも同様に一ヶ所に集めろ。全て俺が空間倉庫に入れてホワイトスターに持っていく!」
その言葉に従い、すぐに動き出すシャドウ。
上の命令には絶対の量産型Wだけに、この事態にも混乱はしていないのは助かる。
もしもここで混乱して慌てまくったりされれば、妙な暴動に発展した可能性も否定出来ないのだから。
この辺は普通の人間ではなく量産型Wを軍隊に組み込んでいる利点だよな。
そんな風に考えつつ、まずは手当たり次第にイルメヤへと触れては空間倉庫に収納していく。
もしも門が崩壊してもこの世界に移動出来るのならともかく、完全に世界が断絶されたりすればこっちに残していく事になってしまう。
それで妙な風に暴走されたり、あるいは門世界の住人に攻撃されて暴れようものなら、たった1機であっても莫大な被害をもたらすだろう。
特にビームガトリング砲を使われでもすれば、それこそ一国の軍隊ですらもあっさりと消滅する可能性がある。
だからこそ、こっちに残していく訳にはいかない。
「おい、まだアルヌスの丘に戻ってきていないメギロート、イルメヤ、シャドウがいるかどうか確認してこい」
「了解しました」
量産型Wが素早く去って行くのを見ながら、次から次に触れては空間倉庫の中へと格納していく。
さすがに数百機単位で散らばっていただけに、全てを空間倉庫へとしまうのには数十分もの時間が掛かった。
続いてシャドウを収納していると、不意にこちらに近づいてくる人影が。
そちらへと視線を向けると、そこにいたのはレレイとカトー。
その表情を見ただけで、どんな決断をしたのかは理解出来たが、一応念の為にと口を開く。
「それで、どうするか決めたのか?」
「決めた。私達はやはりこの世界の住人。確かにホワイトスターという場所にも興味はあるけど、それでもこの世界を捨てる事は出来ない」
「すまんのう。折角誘ってくれたというのに」
2人揃って頭を下げてくるが、首を横に振ってから口を開く。
「お前達が選んだのなら、それはそれでいい。別に強制してまで連れていこうとは思っていないしな。お前達がこのアルヌスの丘で何を学んだのかは分からないが、それでもその知識や経験がこれからのお前達の人生で役に立つ事を願う」
「ありがとう」
「うむ、これまでの便宜は感謝する」
再び頭を下げる2人。
ここまで律儀だとは思わなかったな。
「まぁ、いい。ともかく、この世界に残ると決めたのなら、さっさと行け。門の崩壊によってこのアルヌスの丘にどんな影響が出るか分からないからな」
それだけを告げ、俺は再びシャドウを空間倉庫へと収納する作業へと戻る。
それから10分程。全てのシャドウの収容を完了した時には、既にレレイとカトーの姿は存在しなかった。
既にアルヌスの丘を立ち去ったのだろう。
去る者追わずのシャドウミラーとしては、しょうがない。
ともあれ……
「資源採掘用の機械に関してはどうなっている?」
「はい、持ってこれる物は全て持ってきました。それ以外は完全に破壊したので問題はないかと」
「そうか、それで門世界にまだ残っているメギロート、イルメヤ、シャドウ、量産型Wは?」
「全員の帰還を完了しています」
「他の世界から異世界間連合軍に派遣されている者は?」
「こちらの貴族に婿養子に入った者以外はそちらも同様に全員の帰還を確認しています」
「ハイエルフ、ダークエルフは?」
「そちらも全員ホワイトスターに移動済みです」
……そうか。良し、ならアルヌスの丘の基地も持ち出せる物は全て持ち出したし、それが無理な物は破壊した。
なら、後は……
「よし。全員ホワイトスターに帰還するぞ」
「了解しました」
その声と共に全員が既に半分程まで崩壊が進んでいた門を通ってホワイトスターへと帰還し……そこからは何故か門の崩壊が急速に進み、30分も立たずに完全に門が崩壊し、最後にはブラックホールのような黒い空間が生まれ、それもまた徐々に小さくなって米粒大まで縮むと、綺麗に消え去るのだった。
こうして……呆気ない程にホワイトスターと門世界はその繋がりを絶たれる事になる。
後書き
アクセル・アルマー
LV:42
PP:290
格闘:301
射撃:321
技量:311
防御:311
回避:341
命中:361
SP:1402
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
???
???
撃墜数:1167
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