千年の魂.
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第二シーズン〜時空大冒険〜
第七章 【ロストアビリティー】
第十八話《白の騎士》
前書き
千魂TIME!!!
ロスト・・・そう、それは失うということ、、、そうそれは、話の内容がロストするということ?
どうも、こんにちは!ロストアビリティー編の下書きがロストした風雅 迅です(泣)
でも、なんとか、根性で、頑張りました!
そして、ロストアビリティー編では、新キャラも何人か登場します!
今回は、出ませんけどヤツ(HA)も暴れてくれやがります!
最後は、良い感じにまた締めようと思っているので、また、風雅 迅の作品にお付き合い下さい!
それでは、ロストアビリティー編START!
夜がおとずれ、空には星が煌く。柵が全撤去され、黒の地平がどこまでも続いているのがわかる。
この時代の人々は、ダグラス達との戦いに勝利した。
今晩、兵士一同は、その勝利を祝い杯を交わす----------------
「レッッッッツ!フィ〜〜〜〜〜〜〜バ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」
「パ〜〜〜〜〜〜ディナ〜〜〜〜イトッッッッ!!!」
異時代の英雄と共に
* * *
貫は、棒状に加工され串に刺さった肉を口にくわえながら呆れた声で言った。
「お前ら少しは遠慮しろよ、、、人ん家だぞ、、、」
しかし、英雄2人(迅とカイン)は、そんなことを聞く耳など到底持ち備えていない。
それを見て貫は英雄を黙らせることを諦め、ため息をつく。すると貫の隣に風刹がやってきて座りながら言った。
「お前も、大変だな。人間だった頃も俺がお前みたいに奴らの制止に入ってたもんだ。
でもまぁ、今日くらい良いんじゃねぇか?あいつらも活躍したし。なんせ見てみろ」
そう言って風刹は、エルン達の方向を指差した。
「あいつらも楽しんでる」
貫も落ち着いて仲間と楽しそうに会話しているエルン達をみて、迅とカインのことは大目に見ることにした。
その時風刹は、迅とカインを見ながら苦笑いしながら言い直した。
「でも、危なかったら止めねぇとな。あいつら、盛り上がりすぎるとノリで真剣勝負を始めることがあっから、、、」
貫は、その言葉の深刻さを理解し息を呑みながら頷く。
『あいつらが暴れたら、怪我人がでる----------』
それから少し風刹と二人で飲んでいた貫は、風刹の座る隣に誰かが近づいてきているのに気がついた。白いローブを着ていて顔や性別は確認できない。しかし、なんだか危険な予感がする。
『風刹の知り合いか?いや、でもそれは、ないはず。風刹はこの時代に来てからずっとダグラスツリーの森にいたんだ、知り合いがいる可能性は低い、、、』
貫が、一人で悩んでいたその時、突然、白いローブの誰かが白いローブの中からガラス瓶を取り出し、風刹めがけて振りかぶる。
突然の事に驚きながらも、貫は風刹の名を叫ぶ。
「風刹!」
しかし、風刹がその言葉に反応し、白いローブの誰かを見たとき、すでにガラス瓶は振り下ろされ、風刹の頭に直撃し、ガシャンッ!という音とともに風刹はそのまま壁まで吹き飛ばされる。
ドゴオオォォォォォォォォォォオン!!!
激しい砂埃とともに木製の壁に大きな穴が開く。貫は、新たな敵が現れたと考え、波動の力を高めて構える。
そんな中、突然砂埃の中から、風刹の声が聞こえて来た。
「わっ!悪い!悪かった!ほんと悪かった!この会が終わったらすぐに連絡するつもりだったんだ!ほんとだ!信じてくれ!いやっ!まじ色んなお土産とかあるからさ!ダグラスツリーの葉っぱとか、ダグラスの肉片とか、眼球くんの眼ッ!」
その時、爆音とともに、風刹の断末魔が地平に響き渡った。
「ごめんなさあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああいっ!!!!!!!!!」
ドゴオォォォオオオォォァオォオォォォォオオオォォオォォオォォオォォォオオオオオオオン!!!!!!!!!!!!
そして、爆音に反応し会に参加していた全員が黙り白いローブと風刹の方を見る、流石迅と、カインも、静まって不思議そうに見ている。
すると、再び、砂埃から声が聞こえた。しかし、今度は、まだそこまで歳の言ってないであろう少女のような声だった。
「ったく、おせぇと思ったら、こんなとこで飲んだくれているとはね?」
言葉遣いを除いて。
すると、今度は、かつて聞いた事もないほど頼りない風刹の声が聞こえて来た。
「ちっ違うんだ!あいつらが俺を無理矢理ここに連れてきたんだ!」
砂埃が晴れる。
そこにいたのは、地面に倒されながらも迅たちを指差す風刹と、白いローブのフードの部分が脱げて白くて長い艶やかな髪とまだ幼さが残るが聡明そうな顔があらわになった少女がいた。
少女は、すると、風刹の方からこちらに視線を変えて、迅たちの方に歩み寄ってきた。そして、迅の前に立って言った。
「あんたが、風刹を丸め込んで飲んでたってのは本当か?」
すると、迅は苦笑いをしながら言った。
「まぁ、会を催すことは伝えたけど、、、、」
その途端、少女の顔がニコッと笑ったかと思うと、急に恐ろしい形相になり、白いローブに隠していた細剣を抜き、迅を切り上げる。
「悪霊退散!!!」
「誰が悪霊じゃあァァァァァァアア!!!!!!」
迅は、突然切りかかられ、突っ込みと言う名の悲鳴をあげる。
その時、迅目の前に、時空ホールが展開し、その中から、黒い剣士が飛び出して来た。
「ちょっ!ちょい待ちいぃぃぃぃぃぃぃぃいいい!!!」
時空ホールの中から登場した黒い剣士により少女の一撃は間一髪弾かれる。
その黒い剣士を見て迅はそいつの名を叫んだ。
「ナイトッ!!!」
すると、ナイトは、剣をしまい、汗を手の甲で拭いながら言った。
「あぶねぇ、あぶねぇ、もう少しで同士討ちになるとこだったぜ」
その言葉を聞いて、ナイトの後ろに立っていた、少女が、反抗的に言った。
「同士討ちなんて大げさな、、、私は、こいつらがあまりにアホやってたからどれだけできんのか見てやろうと思ったんだよ。
まぁ、風刹は相変わらずだし、他の奴らは、風刹にも到底届かないって感じだな、がっかりだ」
それを聞いて、迅とカインは、少女に飛びかかろうとしていたが、風刹がなんとか二人を抑えている、少女ではなく、迅とカインが再起不能になる可能性があるからだ。
そして、貫は冷静にナイトに尋ねた。
「同士討ちってどういう事だ?この白いローブの娘は俺らの味方なのか?」
それに対して、ナイトは、静かに頷いた。
「あぁ、俺と同じ神様に仕える身だ、そして----------」
ナイトがそこまで言うと、少女が割り込み、ナイトの話を切り、自分で自己紹介を始める。
「ライト、そいつ(ナイト)の妹だ、風刹をこっちに送ったのも私さ」
少しの間を開けたあと一同は仰天した。
「いっ!妹だあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああ⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎」
ナイトは、少し恥ずかしそうに、いや、気まずそうに言った。
「あぁ、その通り、妹だ。さっきはすまなかったな、もう少しで妹が、千年に一度(くらい)の存在をいっきに4人も亡き者にするところだった。」
その、言葉に千年に一度(くらい)の存在は頭に?を浮かべる。それに対して、ナイトは、少し怯えた顔で言った。
「いいか?お前ら、気をつけろよ、妹だが、ライトの強さは天界でも5本の指に入ると言われている。そして、俺は、神様の一番の遣いだが、5本の指には入っていない。
分かりやすく言うとライトは、俺の数倍は強い。」
迅は、先ほど切られそうになった時を思い出しゾッとする。
すると、ライトが話に入ってきて言った。
「ナイト、そんなことは、どうでもいいだろ?本題に入ろう」
「あぁ、そうだな」
そう言ってナイトが手を横に突き出し、時空ホールを展開させる。
「まぁ、本題と言っても話すより見てもらった方が良いだろう。と、言うか、説明する時間も惜しいくらい、あまり良い状況じゃない。この時代の、《時空の歪み》は既に解消された。元の時代に帰るぞ」
そう言って、ナイトは時空ホールへの道を開けて、迅たちをその場に促す。
そして、迅たちが、時空ホールに飛び込もうとした時、後ろから声がした。
「お前ら!」
エルンだ。
「人類の勝利に貢献した英雄たちに敬礼!!」
エルンの掛け声に合わせ、その場に居合わせた、兵士たちは、気をつけの姿勢をとり、右の親指、人差し指、小指を立てながら、左胸に力強く引きつけた。
それを見て、迅たちは、少し笑い、手を軽く一振りして、別れの挨拶として、時空ホールへと飛び込んだ。
迅たちが時空ホールに入り終えると、時空ホールは音もなく、消え去った。
兵士たちは、敬礼をしたまま心で伝えた。
『ありがとう英雄たち』
* * *
----4000年----
惑星-アンゲスト-
風が強く吹き付ける荒野。そこには、多くの人が倒れ、建物は崩れ、至る所から火が上がっている。
その中に、ただ一人、青の少し傷んだコートを身につけ、顔には青のフレームに若干青がかったレンズの眼鏡、背中には刀身が二つに別れた剣、腰に小さな青のバッグをつけた男があくびをしながら立っている。その男の身体には、傷一つない。
男は、眼鏡のフレームに少し触れる。すると、青がかったレンズに映像が流れる。そこには、巨大な剣を地面に突き立て、鼻くそをほじっている、赤いコートの男がいる。
そして、青のコートの男は、風に吹かれながら言った。
「ここは、もう終わった、あと何箇所だ?」
すると、眼鏡から音声が流れる。
「知らねぇけど、あと一万くらいじゃね?」
「なんだ?もう、残りそんだけか?こりゃ後、一週間ねぇうちにかたがつくな」
そう言って、男は、再び、眼鏡のフレームに触れると、軽く息を吐いてから、宙に浮き上がった。そして、次の瞬間----------
「よっ!」
----------風一つ乱さずその場から消え去った。
* * *
----2945年----
時空ホールが開き迅たちが、その中から、飛び出してくる。
「よっしゃ!帰ってきたぞおぉぉぉぉぉぉ!!!、、、、、、、、???」
しかし、迅たちの目に入ったのは、迅たちの知らない迅たちの世界。
迅たちの家(貫の家)は崩れ、近くの木がたおれ、地面は抉れて激しい凹凸がある。まさに、《荒廃》その一言が最も当てはまる。そして、不思議なことに、上空には、空の半分ほどを隠してしまう程の龍の様な形をした、巨大な金属の塊が浮いている。
迅は思わず口から言葉が漏れる。
「ここが、俺らの時代、、、、なのか?」
自分たちの時代に帰還した、英雄たちは、その場に立ち尽くすしかなかった。
後書き
To be continued...
突然の急展開⁉︎
迅たちが帰ったら、世界が大変なことに!!!
一体、この時代に何があったのか、そして、宙に浮かぶ鉄の龍は一体?
次回 十九話《???》
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