極短編集
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短編95「列」
真夜中の運転中、気づくとバックミラーに、ぴったりとくっつく車が見えた。そしてその車のすぐ後ろにも!またその車の後ろにも、車が列になって走っていた。
『集団で煽ってんのかよ!?』
と、ムッとした瞬間だった。何かが飛び出して来た。
キキキキー!
とっさに急ブレーキをかけながら、ハンドルを操作した。一瞬、対抗車線にはみ出したが、対抗車が来る前に、元いた車線に戻る事が出来た。車が止まった瞬間に気が付いた。
『煽ってた、車たちがいない!?』
そして次に、道路左の『事故多発地帯』の看板を見て、なるほどな!と思った。事故っていたら自分も車も……
あの列の中に、いたのかも知れなかったのだ。
おしまい
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