混沌の魔術師と天空の巫女
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第6章 無限時計編
捜索と深まる2人
一方、ナツ達は・・・
「ここが・・・クリスタリアレイ!?」
「綺麗・・・!」
ルーシィとミントがそう言う。
ここクリスタリアレイはこの大陸でも一二も争う美しい街である。
この街は湖の上にあり、特殊なクリスタルによって浮いている。
街全てが、このクリスタルの家や道となっている。
「ここにコージがいるはずだ。手分けして探すぞ。」
エルザの言葉に全員頷く。それぞれ、ナツ、ハッピー、ルーシィ。
グレイ、エルザ、ケイ。ミント、シャルルそしてウェンディの組み合わせで探す事となった。
の、だが・・・
「つーか・・・何でテメエがいるだ。ジュビア?」
ナツがそう言う。
何故かこの町の入り口で、ジュビアがいたのだった。
「今回は偶然です・・・・・・ああ、でもグレイ様と会えるだなんて・・・
これは運命ですね!!!!ジュビア嬉しい!!!!」
「はぁ・・・・・・。」
ジュビアの話にグレイはため息をつく。
「じゃ、じゃあ・・・俺、魔道四輪を置いてきます・・・・・。」
「わかった。」
ケイは魔道四輪を置きに、それに乗って行った。
よって、グレイ、エルザ、ジュビアでコージを探す事となった。
「見つからないわね・・・。」
「ナツー、コージの匂い嗅げないの?」
「この町、水晶の匂いしかしなくって、コージの匂いがわっかんねえんだよぉ。」
ナツ、ハッピー、ルーシィ達の方は手がかりはなし。
「おいおい聞いたか。」
その辺で話をしている2人の男達がいた。
「あのドラゴンを見たっていう爺さんか?」
「ああ。あんな嘘、よく言えるな・・・。」
「ドラゴンだって!?」
「「うわあっ!?」」
2人の男の話にナツが入ってくる。
「な、何だよ・・・!?」
「ドラゴンを見たっていう爺さんってどこにいるんだぁ!?」
「え、えっと・・・この先の十字路あたりに・・・」
「サンキュー!!!」
ナツは走り出す。
「ちょ、ちょっとぉー!!」
「待ってよ、ナツーー!!」
ルーシィとハッピーは急いでナツを追いかける。
「あの爺さんか!!!」
ナツは十字路の右側に座っている絵を持っている老人を見る。
「なあ爺さん!!」
「何じゃ・・・・・・何かわしに嫌味でも聞きに来たのか?」
「んなんじゃねえよ!!ドラゴンを見たって本当か!!!」
「あ?そうじゃが・・・・・・誰も信じないんじゃがな。
といっても、完全に見たわけじゃない。少し遠くから、その姿を見た。
それをわしは絵にした。」
「見せてくれ!!!!」
「・・・まあいいぞ。変な事をするな。」
老人は描いた絵をナツに見せる。
「追いついたぁ~・・・。」
「いたわ!」
ハッピーとルーシィはようやくナツを見つける。
「何見てるの?」
ルーシィはナツの見ている絵を見た。
「これって・・・。」
その絵には、夜の湖に、空へと駆け上がろうとしている竜の姿が見えた。
竜の背後には遺跡らしきものが見えた。
「イグニールじゃねえなぁ・・・。」
ナツはそう言う。
この書いてあるドラゴンはナツの探しているイグニールの姿ではなく、
東洋竜のような姿であった。
「これって・・・ドラゴン?」
「ああ・・・・・・東方のドラゴンじゃ。わしは間違いなくこのドラゴンを見たのじゃ。」
「・・・ん?」
絵を見て、ルーシィはあることに気が付く。
「ねえ、お爺さん。」
「何じゃ?」
「この絵を描いた場所にこの遺跡があったんだけど・・・」
「ああ、古の水遺跡の事か。」
「やっぱり!この遺跡ってどこにあるの!?」
「ここから、西の方じゃ、この十字路のあの先の出入り口から少し距離はあるが、
そこに遺跡はある。この町にはいくつかの出入り口があるからのう。
時折迷子になる観光客もいる。
じゃが遺跡に入っても無駄じゃぞ。中は迷路になっておる。」
「わかったわ、ありがとう!!!行くわよ、ナツ!!!!」
「ああ?行くって?」
「コージ君を探すの!!!!」
「あ!忘れてた。」
「あんたねぇ・・・。」
「ウェンディが聞いていたら怒っているよ。」
コージの捜索を忘れていたナツにルーシィとハッピーは呆れて言う。
「ん?ウェンディ達だ、お~い!!!」
ナツは匂いで気づき、翼を出して、
ウェンディの両手首を握って飛んでいるシャルルとミントに気づく。
「お兄ちゃん・・・!!!!」
「ウェンディ、ナツ達が呼んでいるわ。」
「コージ、見つかったかも!」
「わかった、お願い2人共!!」
ウェンディの言葉に2人は下に降り、ナツ達と合流した。
「どうだったの?」
「行ったかどうかはわからないけど、この先の出入り口へ出て先に、水遺跡があるわ。
町で見つからなかった遺跡に言った可能性があるかも!」
「いや、確実だぜ。」
ルーシィの話にグレイ達が入ってくる。
「町の人からコージらしき人物がちょうどこの先の出入り口から出てった、
という情報が入った。コージが遺跡にいる筈だ。急ぐぞ!!!」
「「おう!!」」
「あい!!」
「「ええ!!」」
「うん!!」
「はい!」
「(お兄ちゃん・・・・・・無事でいて・・・!)」
一方・・・
「ここに用事なの?」
「ああ。」
コブラとキナナが付いた場所はクリスタリアレイであった。
「(ん!?)」
コブラはある人の声が聞こえた。
『あの出入り口か!』
『そう言えば、ケイって人、呼んだ方がいいかな?』
『時間がないから、コージを見つけ次第、呼ぼう。』
「(あいつら・・・何をしてんだ?)」
コブラから聞こえたのはナツ達の声であった。
「どうしたの?」
「あ・・・いや、何でもねえ・・・。行くぞ。」
「え、ええ・・・。」
一方、コージは・・・
「迷ったな・・・・・・。」
俺はこの遺跡の中で迷子になっていた。かなり難しい迷路のようだ。
遺跡に入って、水につかっていない床があって、足がついても大丈夫だったので、
イカダから降りて歩いていたが、ここの場所は結構な量の水が流れている。
まさに、水の迷路であった。
「(ここに・・・・・・何があるんだ・・・・・・?)」
「こっちだよ。」
「!?」
小さい声が聞こえた。この遺跡には誰もいないのに・・・・・・。
「誰だ!!!!」
「こっちに来るばわかるよ。」
「・・・・・・。」
俺はその声の主に従って、声が聞こえた方の道へ行く。
一方、ナツ達は・・・
「見て!!」
ルーシィが指をさす。水遺跡が見えたのだ。
「あれが水遺跡か。」
「あそこにコージがいるのか。」
「・・・ここで溺れていなけりゃあいいが・・・」
「ちょっとグレイ!!」
「え・・・あ。」
グレイは自分の言った言葉を思い出す。ウェンディにとって最悪の事であるから。
「わ、悪ぃ・・・。」
「だ・・・大丈夫です・・・・・・(お兄ちゃん・・・。)」
ウェンディはそう言うが心の中ではコージの心配でいっぱいである。
「見てぇー!ここ木を切った跡があるよー!」
そう言ったのはハッピーである。
「コージかな?」
「可能性としては大かもね。」
ミントとシャルルがそう言う。
「早く行きましょう!!」
「うむ。イカダは私が作ろう。」
エルザは剣を出し、木を何本か切り、丸太を作った。
ズバババババン!!!!
「よし。」
エルザは周りを見渡した。近くに蔓があるのを見つけ、丸太を結び、イカダを作った。
「行くぞ!!!!」
「ま、またかよ・・・・・・。」
エルザの言葉にウェンディ達は急いでイカダを湖に出し、
遺跡に行こうとするが、ナツは少し戸惑っている。乗り物酔いをするから。
「もう、何をしているんですか!!!!」
ナツに声をかけたのはウェンディであった。
「だってさ・・・・・・。」
「早く乗ってください!!!!天竜の咆哮!!!!」
ウェンディは少し手加減をして、竜巻のブレスをナツに向かって放った。
ゴオオォォッ!!!
「おわああああっ!!?」
ドォーーーン!!!
「のわっ!?」
「きゃあっ!!」
上からナツが落ち、イカダの乗ったが、落ちた衝撃でイカダが揺れたのだ。
「お、うぉぉぉぉぉぉ・・・・・・。」
「早くいましょう!!!」
「う・・・うむ・・・。」
「何回か言ったとおこうけど・・・・・・やっぱり今日のウェンディは、何か違う・・・。」
「そ、そうね・・・・・・まあ、それだけ必死なのよね。」
「(お兄ちゃん・・・・・・死なないで・・・・・・・・・!!!!)」
ナツ達はイカダを漕ぎ、水遺跡へ行くのだった。
一方・・・
「どこへ行くの?」
キナナはコブラに尋ねる。
「この町に隠してある金を取りに来た。こっちだ。」
コブラはそう説明をし、人の来ない場所へ行く。そこには・・・
「下水道?」
「まあ、な。この町は湖に浮いて、その湖を汚さない為の下水道だ。」
「そうなんだ。」
「この下水道は月に1回しか点検があるが、
ここに1つ特殊なクリスタルで作った秘密の金庫がある。俺はそこに行く。」
コブラはそう言うのだった。
「私はどうしようかな・・・。(一緒にいた方がいいかな・・・?)」
「・・・・・・ん!誰か来る・・・・・・ガキか・・・。」
コブラは魔法で聞こえるため、どんな人が来るのかがわかったのである。
「うぇ~ん!」
小さな女の子であった。
「どうしたの?」
キナナが女の子に寄り、しゃがんでそう言った。
「お母さんと、はぐれた・・・。」
「そう・・・エリック。」
「ああ、行って来い。」
「うん。お姉ちゃんが一緒に探してあげるね。」
「・・・・・・うん。」
女の子が頷いた後、キナナは手をつなぎ、母親を探すのだった。
「俺も行くか。」
コブラはそう言い、下水道に入って行った。
「よし。バレてなかったぜ。」
コブラはそう言い、隠していた金庫の中から袋を出した。
袋いっぱいにお金が入っている。
「これでしばらくは大丈夫だな・・・・・・・・・!!!」
コブラは突如、ある声が聞こえ、驚く。
『へへへ、いい女じゃねえか。』
『い、いや!!離して!!!!』
『こっちへ連れていくぞ!!!』
『いやああっ!!!』
「キナナ!!!!!!」
コブラは猛スピードで走り出した。
少し前・・・
「おかぁ~さ~ん!!!!」
「よかったね。」
女の子の母親が見つかり喜ぶキナナ。
「すみません、私が目を離したばかりに・・・」
「いえ、大丈夫ですよ。それでは私はここで。」
「はい、お姉ちゃんにバイバイしなさい。」
「うん。お姉ちゃん、バイバイ~イ!!」
女の子は手を横に振り、キナナも同じようにする。
「エリックの所に戻らないと。」
キナナは急いで、下水道の方へ行くのだった。
「おい、姉ちゃん。」
「!」
キナナの目の前に、ガラの悪い男が現れた。
「こんな場所に何のよぉだぁ~?」
「ちょっと、急いでいるんですけど・・・」
「俺達と一緒にいようぜぇ~。」
さらに何人かの男たちが現れた。
「へへへ、いい女じゃねえか。」
1人の大男がキナナの手首を握る。
「い、いや!!離して!!!!」
キナナは振り払おうとするが、力の差でダメだった。
「こっちへ連れていくぞ!!!」
「いやああっ!!!」
そのままキナナを人が来ない場所へと移動をさせた。
「そら。」
ドスゥン!!!
「ああっ!!!」
大男はキナナを少し投げ飛ばす。
「次はっと!!」
ガチン!!!
「!?」
突如、キナナの両手に紫色のオーラの手枷のようなものがつけられ、
キナナは両手が動けなくなった。
「俺の魔法は拘束。相手を拘束させる魔法だ。
どんな拘束にするか自由に選べれる。」
「・・・っ。」
「ふ、そんな顔をしても無駄だ。」
「兄貴ぃ~!早くしましょうよぉ~!!」
「わかってる。なかなかいい体だからな・・・どこからにするか・・・。」
大男はキナナの体を見ながらそう言う。
「まずはその大きな胸からだな。」
「い、いやああっ!!!」
「抵抗しても無駄だ。」
大男はキナナに近づこうとする。
「(エリック・・・助けて・・・!!!!)」
キナナは涙を流し、心の中で彼に助けを求める。
ズドォォォォォン!!!!
「「「「おわあああああっ!!?」」」」
「「「「「ぎゃあああああっ!!?」」」」」
「な、何だ、どうした!!?」
「た、助けてけてくだせぇ・・・・・・」
バン!!!
「ごはぁっ!」
ドス
「な、何だテメエは!!!!」
現れたのは・・・
「エリック!!!!」
フードを被ってはいるが、コブラである。
「・・・・・・。」
「テンメェ!!!俺達の邪魔をしやがってぇ!!!!」
ガラの悪い男は剣を出し、攻撃をする。
「ふん!!!!」
コブラはそれをかわし、殴った。
ドスン!!!!
「ごふぅ!!!」
ドォーーン!!
ガラの悪い男はそのまま壁に激突した。
「これでどうだぁ!!!」
ガチィン!!!
「!?」
コブラを円状のようなモノで拘束をした。
「これで動けねえだろ!!!」
「・・・・・・ふん!!!」
バリィン!!
「何ぃぃぃぃぃっ!!?」
拘束を解いたコブラに驚く大男。
「おい、テメェ・・・。」
「は、はい!!」
「そいつに・・・・・・キナナに何しようとしてんだぁぁぁぁぁっ!!!!」
コブラは最大の力で大男を殴った。
ズドォォォォォォォォン!!!
「ごわああああああああああっ!!!!」
大男は壁に激突し、そのまま何枚かの壁に激突続いたのだった。
「な、何だぁ!?」
町の人達は当然驚き、大男の所やコブラ達のいる方へ行こうとしている。
「まずい!!キナナ!!!!」
コブラは急いでキナナの拘束を力ずくで解く。
「行くぞ!!!」
「え、ええ?」
コブラはキナナの手を握り、走り出す。
「ここまで来れば大丈夫だ。」
「ここ、どこかのマンションの屋上よね?」
コブラとキナナがいる場所は、5階建てのマンションの屋上である。
上から見られなければ、誰も気付かない。
「たく・・・お前を一人にするんじゃなかった。すまねぇ・・・。」
コブラはキナナに謝る。
「エリックが謝る必要はないわ!!!
・・・・・・私が、魔法を使えないのがいけないの・・・・・・
むしろ迷惑をかけたのは私の方・・・ごめんなさい・・・。」
「キナナ。」
コブラはキナナを抱きしめる。
「ひゃあっ!!エリック!!?」
「心配するな・・・・・・俺がついてる。俺がいる。」
「エリック・・・。(ああ、やっぱり私、エリックが好きなんだ・・・。)」
「(こいつ・・・可愛いこと言いやがって・・・・・・!)」
「エリック・・・・・・ん・・・。」
「・・・?」
キナナは目をつむり、唇を少しとがらせる。
「(エリック・・・・・・わかってくれるよね・・・?)」
「(・・・・・・ああ・・・そういう事か・・・・・・。)」
コブラは理解をし、そして・・・
ちゅ・・・
「ん・・・。」
キスをした。
「エリック・・・。」
「・・・・・・。」
コブラは優しくキナナの頭をなでる。
一方、ナツ達は・・・
「ねえ、あれ!!!」
ミントが指をさす。コージが乗っていたイカダがあった。
「イカダがあるってことは・・・」
「やっぱり、コージはこの遺跡の中?」
「でしょうね。」
「行くしかねえなあ。」
「あ、あぁ・・・うおぇ・・・。」
「一旦、降りるぞ。」
ナツ達は床に降り、イカダを縄で縛っておいた。
ナツは降りれたことに喜んでいた。
「(待っていてね、お兄ちゃん。)」
ナツ達は遺跡の中へ入っていく。
後書き
どうも、白鋼です。今回も遅くなってしまいすみませんでした!
今回の話はコブキナの要素を入れました。いかがでしょうか?
また・・・・・・まだ少しかかる可能性があるかもしれません!!!
本当にすみません!!!!次回、コージがどうなるか!!お楽しみに!!!
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