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転生とらぶる

作者:青竹
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マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
  0989話

「うわぁ……何ていうか、物凄い戦いね。こうして映像モニタで見てるからまだ平気だけど、実際にその場にいれば色々と物凄い事になってたかも。一応この前の大氾濫の時にも見たけど、やっぱり慣れないわ」

 軽い口調で映像モニタを眺めつつ呟く美砂だが、それが意図的なものであり、強がっているというのはすぐに分かった。何しろ、その手が微かに震えているのだから。

「戦術機もそれなりに頑張っているわね」

 そんな美砂にチラリと視線を向け、レモンが呟く。
 一応美砂や円に対する気遣いをするつもりはあるのか、BETAに対して有利に戦っているという話題を選んでいる。
 いや、気遣いとかじゃなくて、実際に戦術機がかなり有利に戦いを進めているのは事実だが。
 リヨンハイヴ攻略作戦の時は、第3世代機のEF-2000もそれ程数が揃っていなかった。
 勿論欧州連合軍にしても工場をフル稼働させて機体の製造を続けていたのだろうが、そもそもEF-2000のロールアウトしてからリヨンハイヴ攻略作戦が始まるまでの時間が短かった。
 その為、どうしても多くの戦術機パイロットに行き渡らず、また同時に機種転換訓練の問題もあったのか、参加した機数はそれ程多くない。
 それでもさすがに第3世代機と言うべきか、リヨンハイヴ攻略作戦に参加した数少ないEF-2000は獅子奮迅の活躍をした。 
 その点に関しては、俺と共にハイヴ内部に突入した部隊の活躍でも明らかだろう。
 まぁ、結局はハイヴ内部に現れたBETAの数に押されて、俺達が出る羽目になったんだが。
 だが、今回は違う。前回のリヨンハイヴ攻略作戦から数ヶ月。機体数も十分以上に増え、またそのパイロットの練度に関しても十分だ。
 それでも参加しているパイロット全員分を揃えるのは無理だったが、そもそも数ヶ月程度で全機種を入れ替えるというのが無理な話だろう。
 映像モニタの中では、そのEF-2000が文字通りの意味で猛威を振るっている。
 突っ込んで来る突撃級の背後に回り込み、突撃砲を連射する。あるいは要撃級の振るう腕の一撃を回避しながら長刀を使って切断する。
 戦車級以下の小型種に関しては、それこそ突撃砲を撃ちまくって集団諸共にミンチにしていく。
 勿論被害が皆無という訳ではない。戦術機を操縦しているのが人間である以上、パイロットのミスで突撃級を回避しきれずに装甲殻で吹き飛ばされ、一撃でコックピット諸共に潰される機体もあれば、要撃級の攻撃で吹き飛ばされ、そこに戦車級が群がって生きたまま食われていくような者だっている。
 だがそれでも……全体的に見れば、その被害は驚く程に少なくなっている。
 この辺の見極めに関しては、マブラヴ世界基準ではなく、俺達シャドウミラーの基準としても同様だ。
 リニアガン・タンクやガン・ルゥから放たれる砲弾やミサイルも、十分過ぎる援護となっているのだろう。
 当然地中海の海軍も指示された地域へと砲弾を撃ち込み、BETAを無数の死骸へと変えている。
 正直に言えば、確かにこのままの状況で進むのなら欧州連合軍と国連軍だけでブダペストハイヴを攻略出来るかもしれないという勢いではあった、
 もっとも、最初に順調に進むのはこれまでのハイヴ攻略作戦でも同様であり、最終的には敵の物量によって押し切られて撤退するというのがいつものパターンだったんだが。
 それでも、今は映像モニタに映し出されているようにリニアガン・タンクとガン・ルゥがかなりの数導入された事もあって、数の差は以前より大分マシになっている。

「こうして見ると、この世界って兵器の質はともかくパイロットの技量はいいのね」

 BETAの姿に慣れてきたのか、美砂の呟きが周囲に響く。
 前回の大氾濫の時に見ているというのもあるし、あるいはこうして見ていると戦術機がかなり有利に戦っているというのもある。何だかんだで射撃支援があるのは十分以上に有利だよな。

「レモン、ハイヴに突入する部隊につける為のメギロートの準備はいいな?」
「ええ。……出来れば最初から私達に任せて欲しいんだけど」

 残念そうに呟くその声は、この世界の人物を殺したくないという思いもあるが、やはり問題はアトリエの確保というのがあるのだろう。
 まぁ、先程通信で話した軍人の性格を考えると、アトリエからG元素を見つけ出して自分達で、あるいは国連が隠匿するという可能性は……いや、トップが知らない部隊が紛れ込んでいるとか、あるいは更に上から別命を受けているという可能性は十分にあるか。
 特に今回のオペレーション・ルシファーでは、攻略するハイヴの中でブダペストハイヴ以外はフェイズ2が2つ、フェイズ3が1つだ。つまり、アトリエがあるのはこのブダペストハイヴのみとなる。
 勿論他の3つのハイヴにG元素が存在しないかと言われれば、多少はあるのだろう。だが、それでもアトリエが存在しているフェイズ5のブダペストハイヴに比べると、その量は圧倒的に少ない筈だ。
 国連軍の……より正確にはその上位組織でもあるアメリカが、何を狙ってハイヴを攻略するのかを考えれば、いらない欲を出す可能性はある。
 もっとも、そこまで心配している訳ではない。見張りがいなければ、あるいは……という感じだ。
 だからこそ、メギロートをハイヴ突入部隊に同行させるのだ。……どちらかと言えば、突入部隊がピンチになって、俺達に援軍要請が来た時にすぐ対応出来るようにという面の方が強いが。
 そういう意味では、寧ろソ連がこっちに来なくて良かったんだろうな。
 今回のソ連は、自分達の国内にあるブラゴエスチェンスクハイヴへと戦力を集中している筈だし。向こうは最初からこっちの戦力が協力しているから、迂闊な行動も出来ないだろう。
 そうこうしているうちに、戦術機部隊を含めてブダペストハイヴを攻略している者達の手により、迎撃の為に出てきたBETAの数は加速度的に減っている。

「シロガネに照射されているレーザーの数も大分少なくなってきてるわ。特に重光線級はもう最初に比べると半分以下じゃないかしら」

 美砂の言葉もまた、BETAの数が減っている事を示していた。
 もっとも、それはあくまでも今ハイヴの外に出ているBETAだけであり、恐らくはまだハイヴの内部には無数のBETAが存在しているのだろう。
 ……この前の大氾濫の件から、少ないという予想は持っているんだが。

「アクセル、次の段階に入ったみたいよ」

 そう呟くレモンの視線が見ているのは、空を映し出した映像。
 そこにこのハイヴへと向かって降り注いでくる幾筋もの流れ星のような光景。即ち、軌道降下部隊の姿が映し出されていた。
 ここでも本来であれば、光線級、重光線級により多かれ少なかれ……いや、かなりの数の機体が撃破されるのだが、生憎と今この戦域にはシロガネがいる。
 更には戦術機部隊の攻撃や射撃による援護砲撃の効果もあって、光線級や重光線級は急速にその数を減らしていた。
 そうして……轟音と共に無数の再突入殻がBETAへと降り注ぎ、数少ない生き残りを更に駆逐していく。

「……凄いわね」

 ハイヴ攻略作戦には初めて参加する円が、感嘆の声を漏らす。
 それは美砂もまた同様であり、呆然と目の前の光景を眺めていた。
 そんな中、降下機動部隊の乗る戦術機が地上部隊の確保していたゲートへと向かって進んでいく。 
 ちなみに降下機動部隊の使っている戦術機も、当然ながらEF-2000が多い。
 ハイヴ攻略のために開発された第3世代機なんだから、それも当然だろうが。
 もっとも、それは欧州連合軍だけであり、国連軍の機体はF-15系列の物が多い。
 まぁ、欧州連合軍にしても最新鋭機を多国籍軍の国連軍で使うような真似はしないだろう。軍事機密的にも。
 それでも幾らかEF-2000を使っている国連軍がいるのは、恐らく欧州各国から派遣されている軍員なんだろうな。
 降下機動部隊に所属するのは基本的にエース部隊であり、それを証明するかのようにゲートへと向かう途中にいるBETAを回避していく。

「……え? あれ? 何でエース部隊なのにBETAを倒さないで回避していくの?」

 マリューから説明を受けていた美砂が思わず呟く。
 確かに普通ならエース部隊と言えば、敵をバッタバッタと倒していく印象があるよな。
 実際、殆ど全員がエースで構成されていると言ってもいいシャドウミラーの場合、正にそんな感じだし。
 ……いや、寧ろシャドウミラーに所属しているからそういう感想を抱くのか。

「それはしょうがないわよ。戦術機のメインの武器は突撃砲なんだから。……意味が分かる?」
「えっと……突撃砲……ああ、残弾数ね!?」
「よく出来ました。突撃砲は当然の如く実弾だから、どうしても敵に撃つと残弾が減っていくわ。それに比べてシャドウミラーの機体はメインがビームでしょ? 勿論ビーム以外にも実弾兵器を持っている機体は多いけど、それでもやっぱり主力武装はビームなのよ」

 だろうな。確かにマリューの言う通りシャドウミラーの機体のメイン武装はビーム系だ。
 マリューの説明に頷いている円と美砂に、レモンが笑みを浮かべて言葉を挟む。

「残弾の心配をしなくてもいい、シャドウミラーの機体に使われているブラックホールエンジンは殆ど永久機関に近い、実弾とビームだとビームの方が圧倒的に威力が高い。ま、これがシャドウミラーの機体がビーム兵器をメインにしている理由ね。もっとも、中にはビームそのものを無効化したり、あるいは反射したりする装備を持っている機体も、多くはないけどいない訳じゃないわ」

 その言葉通り、スパロボOGs世界ではその手のバリアを持っている機体は珍しくはない。
 そもそも、テスラ・ドライブの余剰出力で張っているEフィールドもビームをある程度まで防ぐし、グラビティ・テリトリーもそうだ。
 SEED世界でもラミネート装甲やフォビドゥンガンダムのゲシュマイディッヒ・パンツァーがあり、ギアス世界においてもブレイズ・ルミナスというバリアがある。
 それらを考えると、やはり完全にビーム系だけに専念するのは危険なんだよな。

「……けど、アクセル君のニーズヘッグって実弾兵器積んでたっけ?」

 ふと漏れた円のその言葉にマリューが苦笑を浮かべ、レモンも小さく笑みを浮かべて口を開く。

「まぁ、アクセルの場合はアダマンハルパーがあるし、そもそも相手がその手の防御装置を持っていても普通に攻撃を当てるしね」
「え?」

 言っている意味が分からないと視線を向けてくる円と美砂に、小さく肩を竦める。

「ま、念動力やスライムと同じく、俺の特殊能力みたいなものだな」

 そんな風に会話をしている間にも、軌道降下部隊は次々とBETAを回避しつつ、地上侵攻部隊の確保していたゲートから部隊ごとにメギロートを引き連れ、ハイヴの内部へと突入していく。
 その動きには殆ど乱れた様子がなく、最初から最後まで自分のやるべき事をやっているといった感じだ。
 当然エース部隊だからといって、1機も欠ける事なく全機がゲートに突入出来るという訳ではない。
 移動の途中でBETAの攻撃を回避しきれずに撃墜される機体も少なからずある。
 それでも地上部隊の受けている被害に比べると、その損害はかなり少なくなっていると言ってもいいだろう。

「この調子でいけば、今回は本当に俺達の出番がないかもな」

 恐らくブダペストハイヴを攻略している部隊の指揮官達もそんな風に思っている筈だ。
 ……そう、俺達はBETAの行動規範を理解出来ない、していないにも関わらずそう思っていたのだ。
 だからこそ、次の瞬間シロガネのブリッジに非常警報が鳴り響いた時に驚いた。
 耳に残る、ヴィー、ヴィーという非常警報。それが何を意味しているのかは、素早くその原因を調べた円の口から報告される。

「っ!? レーダーに反応。これは……ミンスクハイヴからBETAの援軍がこっちに向かっているわ! 数……約、10万!」

 悲鳴の如き円の報告。
 それも無理はない。そもそも、ブダペストハイヴにいるBETAだけで欧州連合軍にしろ、国連軍にしろ精一杯なのだ。そこへ更に10万ものBETAの援軍が来るとあってはこの態度は間違っていない。
 ……ただし、それはあくまでも普通の軍隊ならの話だ。

「落ち着きなさい、円。BETA程度の敵が例え10万、20万、あるいは100万集まったとしても、私達の敵じゃないわ。信じなさい、シャドウミラーの力を。そして、私達の愛すべき人の力をね」

 落ち着いた様子で円に告げるレモン。
 その声を聞き、こちらもまた円の隣で思わず固まっていた美砂が我に返る。

「そうだな、落ち着け。俺がいる限りお前達には決して手を出させはしない。……マリュー、欧州連合軍と国連軍の方にこの情報を。援軍のBETAの対処が向こうで無理なようなら、俺が出る」

 まず確実に無理だというのは分かっているが、やはりこういうのは体裁も大事だからな。
 特に今回俺達の手を借りるようなことになれば、面子やこの後の発言力についても色々とあるだろうし。

「レモン、俺達は出撃の準備だ。それとイルメヤ、メギロート、シャドウで余剰戦力となっている機体の準備の方も頼む」 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:42
PP:290
格闘:301
射撃:321
技量:311
防御:311
回避:341
命中:361
SP:1402
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    ???
    ???

撃墜数:1167 
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