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詩集「棘」

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初夏の現の幻は



朝の光 問い投げかけて
夜を消す輝きに 心が揺れる
甘く香る山百合の花に
なぜか…嫉妬している…?

今、会いたい人はいますか?
その人は…どこにいるのでしょう?

翼のない僕はただ…淋しさへ落ちて…

初夏の現の幻は
君と歩く夢を見せ
それを霧のように掻き消て
痛みだけが残される…


呟く声 答えなどない
静かな月明かり 雫が滴り
立ち尽くすアリウムの花に
なぜか…慰められてる…?

今、直ぐにでも君に会いたい
願っても…叶えようもなく…

恋しい君へと僕は…言葉を紡いで…

初夏の現の幻は
君の姿を垣間見せ
どこへとも続かぬ想い
儚さだけを焼きつける

透る現の幻は
夢と解っているけれど
気持ちは現実(イマ)に追いつかなくて
切ないだけの…朝が来る…

初夏の現の幻は
君を抱く夢を見せ
それを煙のように吹き飛ばし
哀しみだけが…残された…



 
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