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劇場版フルーツプリキュア!沖縄修学旅行!

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劇場版フルーツプリキュア!
沖縄修学旅行
  第3話 石垣&那覇両市街地巡り

 
前書き
 このエピソードでは、石垣及び那覇両市街地を巡るシーンを中心に、那覇市内ホテルで知念大輔祖父母面会シーンまでお送りします。 

 

            ラビリンス総統官邸謁見の間

 「バカモーン。」
 「申し訳ございません」
 「オプションを出現させられて両方とも倒されただと。」
 「ハッ。」
 「どうしたら良いものか。沖縄本島でも行かれたら手出しはできぬ。」
 「メビウス様。」
 「それでも東京のみ攻撃すれば。」
 「沖縄本島には、国交を断絶されているアメリカ合衆国の軍隊がたくさんいるからな。うかつなことはできないのだよ。」
 すると、1人の親衛隊員がメビウス様の側へ近付いて来た。
 「メビウス様、イース曹官隊隊長がお目通りを願っております。」
 「何、不幸のゲージの件だな。よし、通せ。」
 「ハッ。」

 しばらくして

イース隊の曹長が姿を現した。
 「メビウス様。」
 「何だ、申してみよ。」
 「不幸のゲージがまた下がってしまいました。」
 「どの位の数値だ。」
 「ハッ、95から85に低下しました。原因はあのスウィーツ王国にいる民族の祖先の無念の魂を解放し成仏させたそうです。」
 「何てことだ。あと5だったのに。よろしい。イース隊曹長、下がって良いぞ。」
 「ハッ。」
 イース曹官隊隊長は去って行った。
 「皆、聞いたか。」
 「ハッ。」
 「ノーサー、分かっているな。」
 「ハッ。」
 「あのショコラの娘らしい。」
 「呪いをかけたのですが。」
 「それが逆にそうさせたのだ。もう、スウィーツ王国の民を拉致する作戦は中止する。」
 「ハッ。」
 「では、メビウス様、これからどうすれはよろしいのですか。」
 「君たちだけで考えろ。」
 「ハッ。」
 「下がって良いぞ。」
 「ハッ。」
 ノーザと女3幹部は謁見の間から去った。

 石垣やいま村 レストラン

 「わーーい、お昼だお昼だ。」
 「何だよ、ラブ。ランチになるとやたらハリきるなあ。」
 「ラブちゃん、あんまりおかわりすると太るわよ。」
 「また言うぞ、『お母さん、ご飯おかわり。』だって。」
 「大輔。」
 「うわあ。」
 「大輔だけじゃなくて由美ちゃんまで。」
 ラブたちの班と大輔たちの班は、一緒にテーブルに着いた。その後、
 「いただきまーーす。」
 「アグン。」
 「美味しい。」

 一方、ミユキは

 知念のおじさん・おばさんの家に到着し、ダイニングで昼食を待っている。
 「ミユキ、今日は奮発するぞ。」
 「エッ、何。」
 「家内がな、石垣牛のすきやき肉を購入しておるのだ。」
 「と、言うことは。」
 「すき焼きだよ。楽しみにしておれよ。こんな肉、滅多に食べられるものじゃないからな。」
 「まあっ。」

 数分後

 「シューーーーッ。」
 「取り分けるからミユキ、早く食べてみて。」
 「はい。」
 「では、いただきまーす。」
 「ズルッ。」
 「アグン。」
 「美味しい。肉が口の中で溶けちゃう。」
 「そうだろ。ハハハハハハッ。」

 石垣やいま村

 昼食が終わり次は、石垣市街地へ向かいます。
 「皆、全員乗ったか。」
 「はい。」
 念のため、人数を点検。
 「よろしい。では、乗務員の方、出発お願いします。」
 「はい、皆様、お待たせしました。バスはこれから石垣市街地へ向けて出発します。」
 「パチパチパチパチ。」
 「ブオーーーーン。」

 知念おじさん・おばさん家

 「ごちそうさま。」
 「ミユキ。」
 「はい。」
 「2階の部屋でゆっくり休んで。」
 「ありがとうございます。」
 ミユキは2階の部屋へ向かった。
 しばらくして。
 「ああ疲れた。あの戦い、本当に厳しかったね。でもラブちゃん、マーメイドに変身してまで海へ入って行ったぐらいだからね。疲れはないのかしら。」
 ミユキはこのまま昼寝し始めた。

 ラブたちが乗車しているバス車内

 「皆様、間もなくバスは石垣バスターミナルに到着します。」
 「はい、それでは生徒諸君の皆さん。ここから自由散策を行います。16時30分までここへ戻って来てください。それと、市街地にある文化施設の入場券を必要なだけ各班の班長は、取りに来てください。」
 「はい。」
 バスは到着した。ラブたちの班は以下の入場券を班の人数分手にした。
 八重山平和記念館、具志堅用高記念館、宮良殿内(めーらどぅんち)、南嶋民俗資料館、石垣市立八重山博物館。

 大輔の班では

 「おい、知念君。」
 「はい。」
 「本当に具志堅用高記念館だけでいいのか。」
 「はい。」
 「僕は反対しました。先生、第3班の班長さんと相談したところ、こちらの班に入って市街地を散策したいです。」
 「そうか。じゃあ、今回だけ御子柴君は第3班と一緒に行動してよろしい。」
 「ありがとうございます。」
 「じゃあ、第3班班長。」
 「はい。」
 「御子柴君の分も渡しておくから、一緒に行ってあげなさい。」
 「はい。」
 結局、大輔の班は1人少ない人数で散策することになります。

 ラブたちの班では

 「皆。まず、石垣市立八重山博物館から順に回るよ。いいねえ。」
 「はい。」
 ラブたちの班は、八重山博物館へ向けて歩き始めた。

 大輔たちの班

 「桃園たちの班は、北の方へ行ったみたいだけど。」
 「じゃあ、僕も第3班と一緒に同じ方向へ行って来ます。」
 「御子柴。」
 「行っちゃたよ。」
 「如何にも、遊ぼうって動きだからな。」
 「大輔、どこへ行くのか。」
 「西の方だよ。そこのスーパー、ショッピングセンターへな。」
 「好きだなあ。」
 大輔たちの班は、具志堅用高記念館へ向けて西の方へ行った。

 八重山博物館

 「うわぁ、大きな木舟。」
 「これは何かな。お祭りに使うものかしら。派手だよね。」
 「他にもいろいろ展示物があるわね。」

 大輔たちの班

 「大輔。ここへ立ち寄るのか。」
 「ああっ。」
 「この住宅地の看板にこんな記載があるぞ。」
 「どれどれ、知念アパートだって。」
 「おい。」
 「本当に多いんだな。知念姓って。」
 「間違いなく、アパートの大家が知念さんだもんな。」
 「おい。ファーマーズマーケットへ入るぞ。」
 「ヘエ。」

 南嶋民俗資料館

 「結構近いわね。」
 「何だか、公と民の違いぐらししか感じないほど展示物が似ているね。」
 「これなんかおもしろい。」
 「どれ。」
 「木製の水中眼鏡だって。」
 「変わっているね。木のフレームなんて。」
 「昔の人って、これを使って漁をしていたのね。」
 「あら、こんなものもあるわ。」
 「携帯枕だって。」
 「船上の仮眠用らしいよ。」
 「なるほど。」
 その後、南嶋民俗資料館を出て宮良殿内(めーらどぅんち)に向かい到着した。
 「ここって、士族の屋敷なんだ。」
 「そうよ。戦災に遭わなかったので、当時のまま残っているのよ。」
 「なるほど。」
 「ねえねえ、ラブちゃん、由美ちゃん、庭園も行ってみよう。」
 「行こうか。」
 「うん。」
 ラブたちの班は庭園へ向かった。
 「うわあ、綺麗。」
 「気分が落ち着くわね。」

 大輔たちの班

 ファーマーズマーケットを後にし具志堅用高記念館へ向かっている。
 「まあ、ここだけでも行ってこの後、マックスバリューでも行くか。」
 「大輔、またおやつ買いに。」
 「何かそんな感じになっているよな。」

 ラブたちの班

 権現堂に到着した。
 「うわっ、古い建物だ。」
 「石垣島では一番古い建物よ。」
 「戦災にも遭わなかったし。」
 「もう少し足を伸ばすと、あそこに寺門があるわ。」
 「寺門ってお寺の。」
 「そうお寺よ。」
 ラブたちは、更に進んでお寺の寺門の前に到着した。

 桃林寺

 「ここにも、お寺さんがあるのね。」
 「そうよ。徳川幕府の時代、当時の薩摩藩が当時の琉球国王に提言して建てたらしいの。」
 「そうなの。でも薩摩藩って、今の鹿児島県じゃない。」
 「当時から交流があったらしいよ。当時、石垣島にお寺は無かったからね。」
 「沖縄本島より北の島々は、鹿児島県の島々だからね。」
 「これらの建物も古いわね。」
 「このお寺も戦災に遭わなかったからね。」
 「何だか、鹿児島のお寺にいるみたい。」
 「石垣島内の鹿児島ね。」
 「アハハハハハハハッ。」

 大輔たちの班

 具志堅用高記念館に到着した。
 「すごい。たくさんいるなあ。」
 「今でも、バラエティー番組で大活躍しているお方ですから。」
 「よく、テレビで見かけます。」

 ラブたちの班

 桃林寺を後にし八重山平和記念館へ向かい到着した。
 「この島って、戦災に全く遭っていないの。」
 「そうらしいの。戦災って沖縄本島での地上戦が中心だったらしいの。」
 「本土の空襲とは違うわ。」
 「当時、この島でも米軍の襲撃を受けるのではないかと思われ。強制的に西表島へ疎開されたらしく。この島で元々住んでいる人たちも含め、マラリアで多くの人々が犠牲になったのよ。」
 「マラリア。」
 「そう、戦争ではないのよ。」
 「その後、マラリアの撲滅目指して。それを取り組んだ関連資料が展示してあるのよ。」
 「そうか。だから、古の建物が健在なのもそのワケか。」
 その後、八重山記念館を後にしたラブたちの班は、具志堅用高記念館へ向かい到着した。ちょうど、大輔たちの班と出会った。
 「おい、桃園たちだぞ。」
 「あっ、大輔。」
 「何だやっぱり、ここへ向かうのか。」
 「もちろんだよ。パンチ力増大にあやかりたいからね。」
 「パンチ力って、空手とかボクシングとか習ってたか。俺は見たことないな。」
 「誰かさんのつもりでいませんか。」
 「誰かさんって。」
 「キュアピーチだよ。」
 「いいえ、人違いよ。」
 「そうか。」
 「じゃあ、入館するからね。」
 ラブたちの班は、具志堅用高記念館へ入館して行った。
 「あんまり熱中しなければ良いのだが。」
 「大輔、桃園に一体何が。」
 「パンチ力を付けたいとか。そう言えば、ラブとキュアピーチよく似てるよな。」
 「確かに、桃園だけでなく美希さんもキュアベリーによく似てるよな。」
 「まあ、気にせずマックスバリューへ行くぜ。」
 「OK。」

 再び、おじさんの家にいるミユキは

 「ふわあーーーーっ、よく寝た。ラブちゃんと大輔、今頃石垣市街地を散策しているのかな。その後、石垣空港へ行って那覇行き飛行機に搭乗するよね。」

 具志堅用高記念館

 「うわあーー、すごい。こんな風に出せば良いのか。」
 「すっかり、かぶり付いて見ちゃって。」
 「(小言)きっと参考になるよ。今後のこと考えたら。」
 「ラブちゃん、何か言った。」
 「ううーーん、何でもない。」
 「もう、すっかり熱中しちゃって。」

 大輔たちの班

 マックスバリューを後にし集合場所であるバスターミナルへ向かい始めた。
 「結局、大したもの売ってねえなあ。」
 「じゃあ、戻りながら繁華街のアーケード『ユーグレナモール』でも行きますか。」
 「そうしようぜ。」

 ラブたちの班

 具志堅用高記念館を後にしバスターミナルへ向かい始めた。
 「シュシュッ、シュシュシュシュッ。」
 「まあっ。」
 「ラブちゃんすっかり、現役時代の具志堅さんの真似ばっかりしちゃって。」
 「シュシュシュシュッ、ちょちゅねーーー。」
 「何、それ。」
 「ギャグまで覚えて。」
 「アハハハハハハハハハッ。」
 「しょうがないねえ、ラブちゃんったら。」
 「ねえラブ、由美。最後は、土産物買う目的でユーグレナモールへ行かない。」
 「うん、行こう行こう。」
 「シュシュシュッ、ちょちゅねぇーーーっ。」
 「アハハハハハハハッ。」

 ユーグレナモール

 「うわぁ、いろんな店がある。」
 「ここで集合時間近くまでショッピング楽しもうね。」
 「うん。」

 すると

 「また、桃園たちですよ。」
 「本当だ。」
 「また、あの男子高生たちよ。」
 「ラブ。」
 「何よ、大輔。」
 「良い土産でも見つけたかい。」
 「まだよ。」
 「こんなの買ってきたぜ、ホラッ。」
 「キャーーッ。」
 「大輔君、いい加減にしなさい。」
 「そうかい。先に失礼するぜ。」
 大輔の班は、先にバスターミナルへ向かい始めた。
 「全く、悪ガキの集まりなんだから。」
 「ラブちゃん、気にせず買い物楽しもう。」
 「うん。」

 しばらく、アーケードを進んだ後

 「ねえ見て。ジェラートよ。」
 「暑いからね。食べようか。」
 「うん。」
 「お嬢ちゃんたち、めんそーれ。」
 「おばさん、パイナップル味ちょうだい。」
 「私はマンゴー味。」
 「あたしはミルク味。」
 以降、パイナップル、マンゴー、ミルクの3つの味ばかり売れた。
 「それにしても、これ人気ないわね。」
 「パッションフルーツ味じゃよ。今年の夏から全然売れなくての。」
 「悪魔の果物だからね。」
 「何、それが原因かね。」
 「キュアパッションと名乗るラビリンスの偽プリキュアが出て来て悪さをしているのが原因よ。」
 「なるほど。」
 「だって、全然赤くないじゃん。」
 「そうじゃの。確かに赤くない。見た目も赤じゃなくて茶色じゃからの。」
 「やっぱり、チェリーこそが本当の赤ね。」
 「そうか。ここでは、チェリーは獲れないからの。」
 「だって、チェリーって山形中心に栽培されてるのよ。」
 「山形ってどこじゃ。」
 「本土の東北地方にある街です。」
 「寒いところではないかな。」
 「そうよ。」
 しばらくして、代金精算後、ジェラートを持ちながら再び歩き始めた。
 「アグン。」
 「冷たくて美味しい。」
 ラブたちの班はジェラートを食べながら土産物を見ています。

 数分後

 ラブたちの班は、土産物を抱えてアーケードを出て来てバスターミナルへ向かった。
 「時間がないわ。」
 「急ごう。」
 こうして、石垣市街地の散策は終わり、バスに戻り、石垣空港へ出発した。
 数十分後、バスは石垣空港に到着した。

 石垣空港チェックインカウンター

 「うわあ、またいっぱいいるよ。」
 「6校も集まれば、こうなるよね。」
 「回る順序と宿泊場所がバラバラでもね。」
 「川平地区で宿泊したのは、私たちの高校と徳丸高校だけ。他の4校は石垣市街で宿泊したらしいよ。定員不足だからね。」

 知念おじさん家

 「ミユキ、もう行くのね。」
 「はい。これから、お祖父さんお祖母さんの実家へ向かいます。」
 「気を付けて行くのですよ。」
 「はい。」
 「ミユキ、これを持っていけ。」
 「何、パイナップル。」
 「ピーチ風味のパイナップルじゃよ。」
 「桃の果汁の味がするの。」
 「そうだよ。さあ、車用意するぜ。」

 石垣空港

 大きな荷物を預けた後搭乗口へ向かった。
 「さあ、行こう行こう。」

 十数分後

 ラブたちはチャーター機に搭乗していた。
 「いよいよ沖縄本島か。」
 「本島は大きいからね。いろんな施設があるわよ。」
 「本当、楽しみ。あっ、動いた。」
 「また、離陸態勢に入ったら早いわよ。」
 滑走路へ入った後
 「うわぁ、早い。」
 「もう見慣れた光景よ。」
 ラブたちが搭乗しているチャーター機は離陸した。

 一方、ミユキは

 おじさんの車で送迎され石垣空港に到着した。
 「本島のおじいさん、おばあさんにお伝えください。」
 「はい。」
 「また機会がありましたら、是非ご訪問ください。」
 「ありがとう、おじさん。」
 「バン。」
 「ブオーーーッ。」
 「さあ、ターミナルビルへ入ってチェックインの手続きね。」

 ターミナルビルに入って

 「今日乗る便の手続きは、スカイマークの窓口ね。どこかな。あった、ここだ。」
 ミユキはチェックイン手続きに入った。

 数十分後

 手続きを終え荷物を預けたミユキは、18時25発スカイマークエアライン便に搭乗しています。
 「いよいよ、那覇ね。ラブちゃんたちどこのホテルに宿泊しているのかしら。」
 その後、ミユキが搭乗しているスカイマーク便も出発した。

 チャーター機に搭乗しているラブたちは

 「皆様、間もなく那覇空港に到着します。着陸態勢に入りますので、お客様、シートベルトの着用にご協力をお願いします。」
 「カチャッ、カチッ。」

 しばらくして

 「ガクガクガクガクッ。」
 「うわぁ、よく揺れる。」
 その後、チャーター機は那覇空港に到着した。
 その後、ラブたちは、本日宿泊予定のホテルへ向かいます。収容力の関係上、各学校毎に宿泊する予定のホテルは異なります。四ツ葉高校は、沖縄県庁南隣にあるホテルになります。
 「四ツ葉高校の皆様は、ゆいレールに乗って県庁前まで行ってください。」
 「はい。」
 ラブたちは、ゆいレール那覇空港駅へ向かった。

 しばらくして

 「都立四ツ葉高校御一行です。」
 「畏まりました。」
 四ツ葉高校学年主任の先生は、ゆいレールの団体乗車券を駅員に呈示した。
 「皆さんは、こちらの改札口を通過してください。」
 学生たちはゾロゾロと改札を通過し始めた。
 「ここね。」
 「学生団体券だからチケットはいらないのよ。」
 ラブと由美も改札を通過した。その後、ホームへ向かった。
 
 ホームへ上がって

 「これに乗るのね。」
 ラブと由美は、モノレールに乗車した。その後、学生たちが次から次へと乗り込み、東京のラッシュアワーを思い出してしまうほどすし詰めになった。
 「ムギュ。これじゃあ、東京の混雑と変わらないよ。」
 「仕方ないわね。2両編成で車両増結できないほどホームが短いからね。」
 「お待たせしました。臨時首里行き間もなく発車します。」
 「ドアが閉まります。ご注意ください。」
 「プシュッ、ピンポンピンポン。」
 「タタタタタタタンタタタタタタタン。」
 「あの地下鉄と同じ音だ。」
 「本当ね。都営地下鉄三田線の音とホームドア。」
 「キューーーン。」
 「次は赤嶺、赤嶺。お出口は右側です。」

 十分後、モノレール車内

 「次は県庁前、県庁前。お出口は右側です。」
 その直後、到着予告メロディ県庁前が鳴り始めた。
 「うわあ、もう到着。」
 「駅の間隔が短いのよ。」
 「それにしても、南国情緒いっぱいの曲ばかりね。」
 「本当。」
 「間もなく県庁前、県庁前。お出口は右側です。」
 「キューーーンキューーンキューーンキューーンキューーーウーーーゥーーーッ。プシュッ、ピンポンピンポン。」
 四ツ葉高校の学生たちはゾロゾロと降車した。

 県庁前駅改札口

 ここで、先頭にいる学年主任の先生は、担当の駅員に団体乗車券を渡し改札口を開けます。
 「四ツ葉高校の皆様はこちらの改札口を通過してください。」
 学生たちは、ゾロゾロと改札口を通過した。その後、宿泊予定のホテルへ向かった。

 数分後

 ホテルに到着した。
 「めんそーれ。」
 「うわあ、手厚い歓迎。」
 フロントでは、各クラスの分の部屋の鍵が各担任の先生毎に渡された。更に、滞在日数分夕食券3枚1組、朝食券3枚1組、各クラス人数分も渡された。

 その後、ロビーでは

 「各班の班長、副班長はこちらへ来てください。」
 「はい。」
 「各班2つの部屋に別れて、宿泊願います。部屋の鍵は班長、副班長に1本ずつお渡しします。」
 順々に部屋の鍵が渡された。ラブの班は702、703号室だった。
 「由美ちゃんはどこ。」
 「702号室よ。」
 「私のは703号室ね。」
 「4人4人よ。希望を聞いといてね。」
 「うん。」
 「次、各チケット配布するから取りに来て。」
 「はい。」
 「4人分ずつ分けるからね。」
 ラブと由美は、各チケットを取りに行った。
 「桃園、竹田の班だよね。各チケット4人分持って行って。」
 「はい。」
 「まず、夕食券。次に朝食券。」
 「滞在日数分組にしてあるからね。今日の夕食は、今日の日付の夕食券を同じ階にあるレストランの係員に渡せば、その日の夕食が食べられるからね。ちゃんと説明してよ。」
 「はい。」
 「それと、これ。明日のフリー乗車券と指定レストランの昼食券。4人分ちゃんとあるから、配ってあげなさいよ。」
 「はい。」
 ラブは、待機している同じ班の女子高生たちの所へ向かった。
 「ラブちゃん、奈美ちゃんと悦子ちゃんと美香ちゃんが同じ部屋で泊まりたいっと言っているけど、それで良い。」
 「良いよ。」
 「じゃあ、この子たちにも各チケット渡してあげて。」
 「はい。」
 ラブは、由美が言った3人にチケットを渡した。
 「じゃあ、部屋へ向かおうね。」
 「うん。」
 ラブたちの班は各客室へ向かった。

 部屋に入って

 「ねえラブちゃん、夕食食べに行かない。」
 「うん、行こ行こう。」
 「ラブちゃん、夕食券と鍵。」
 「夕食券忘れて行くと、別料金になるわよ。」
 「そうか。」
 「鍵を忘れると、オートロックだから閉じ込みになって大変なことになるわよ。」
 「そうか。」
 相変わらずラブはオチョコチョイだった。」

 一方

 ミユキも、那覇空港に到着した。
 「お祖父さん、お祖母さん迎えに来ないよね。古島までゆいレールで行きますか。」
 ミユキはゆいレールの駅へ向かった。実家は那覇市内の古島にあるらしい。

 ホテル1階にあるレストラン

 「夕食、バイキングじゃないんだ。」
 「仕方ないわよ。」
 「ここのテーブルにしよう。」
 「うん。」

 那覇空港駅駅舎内

 「このチケットを買ってっと。」
 ミユキは、券売機で古島までの片道乗車券を購入した。
 「さあ、乗ろう。」
 「スルッと、パッ。」

 那覇空港駅プラットホーム

 「来てるわね。」
 「ミユキは到着中のモノレールに乗車した。」

 数分後、モノレール車内

 「首里行き発車します。ドアが閉まりますご注意ください。」
 「プシュッ、ピンポンピンポン。」
 「タタタタタタタンタタタタタタタン。」
 「ホームドアの閉まる音、あの地下鉄(都営三田線)と同じね。」
 「キューーーンキューーンキューーン。」
 「次は赤嶺、赤嶺。お出口は右側です。」

 十数分後

 古島駅到着予告メロディーが鳴り始めた。
 「久しぶりに聴くねえ、各駅とも。」
 「間もなく古島、古島に到着します。お出口は右側です。」
 ミユキは降りる準備を始めた。
 「キューーーーンキューーンキューーンキューーンキューーーウーーーーゥーーーーッ。プシュッ、ピンポンピンポン。」
 「着いたわ。」
 ミユキは降車した。その後、階段を降りて改札口へ。
 「スルッ。」
 「さあ、実家へ行こう。」
 ミユキは、駅舎を出て徒歩で実家へ向かった。

 ホテル1階のレストラン

 「アグン。」
 「美味しい。」
 「指定されたメニューも悪くないわね。」
 「うん。」

 東京都板橋区四ツ葉町(四葉2丁目)桃園家

 ラブがいない間、あの和希君を家に入れていた。
 「和希君、ラブいない間、いつでも夕食を食べに来て。」
 「ありがとうございます。」
 「オカン、ほんまにええんでっか。」
 「あら、お父さんが面倒見てやってっと言うからよ。」
 和希は、モクモクとあゆみの作った夕食を食べている。
 「当分、ラブも帰って来ないからね。」
 「わいも寂しいなあ。」
 「あら、タルト。いつでも、スウィーツ王国へ帰れるじゃない。」
 「そうでんなあ。」
 「行ってあげなさい。アズキーナも子供たちも待っているのでは。」
 「でも、何かあったら。」
 「その時は、また呼び出すから行ってあげて。」
 「ヘエ、明日の夜行って来まっせ。」
 「明日は。」
 「ベリーはんと、パインはんに言わなければならんねん。」
 「そうか。」

 ホテル1階のレストラン

 「ごちそうさま。」
 ラブたちは部屋へ戻り始めた。
 「ねえ、大浴場へ行かない。」
 「そうね。」
 「汚れを洗い落とさないとね。」
 「うん。」

 一方、ミユキは

 古島にあるお祖父さん、お祖母さんの実家に到着した。
 「ピンポーン。」
 「はい。」

 しばらくして

 「ガチャッ。」
 「ミユキ。」
 「はい、お祖母ちゃん。」
 「大きくなって。さあ、上がって。」
 「はい。」

 部屋に戻ったラブは

 「キュアー。」
 「シフォン、キュアビタンで我慢して。おとなしくしていなきゃダメよ。」
 「プリーッ。」
 「ラブちゃん、大浴場へ行くわよ。」
 「はーーい。」

 ミユキ祖父母の実家

 「お腹空いたでしょう。」
 「夕方、飛行機で移動中だったからね。」
 「次男夫婦から連絡があってね。夕食、前もって作っておいたから食べてね。」
 「ありがとう。」

 すると

 「ミユキか。」
 「お祖父ちゃん。」
 「聞いておるぞい。石垣島にいる次男坊からのう。」
 「そうですか。」

 一方、大輔と裕喜は

 「夜、ホテルに居続けるのは退屈だぜ。」
 「それで、繁華街へ。」
 「ああ、健人は第3班へ行ってしまったし。」
 「代わりに、第3班にいた1人がこっちへ来たからね。」
 「大輔、裕喜、よろしく。」
 「何がよろしくだよ。」
 「夜遊び、是非ご指南を。」
 「全く。」
 「完全に落ちこぼれ扱いされてますよ。」
 「あの騒動以来な。」

 再び

 ホテル7階ラブたちが泊まる部屋では
 「ふわあーーーーっ。」
 「ラブちゃん、もう寝るの。」
 「昨日の疲れが残っているから。」
 「昨日の夜、いなくなって大騒動だったからね。」
 「お休み。」
 「お休み。」

 ミユキ祖父母の実家

 「ここの部屋使って。」
 「ありがとう。」
 ミユキの祖母は去った。ミユキは部屋に入った。
 「ああ、疲れたたわ。昨日は壮絶だったからね。」
 ミユキも就寝の準備をし始めた。

 その後

 「おやすみ。」
 ミユキも眠りに入った。

 翌朝

 ホテル1階のレストランでは、朝食バイキングの営業が始まり一般宿泊客と四ツ葉高校修学旅行学生が次から次へと入ってきます。
 「うわぁ、すごい。」
 「いろいろあるね。」
 「出かける前にたっぷり食べようと。」
 「ここのテーブル押さえて、取りに行こう。」
 「うん。」
 ラブたちの班は、お好みのバイキングメニューを取りに行った。

 しばらくして

 「ラブちゃん、また山盛りにして。」
 「全部食べれるの。」
 「もちろん。」
 全員着席した後
 「いただきまーーす。」
 「アグン。」
 「おいしい。」

 数十分後

 ラブたちの班は1階ロビーで担任の先生から有料観光施設の割引入場券を複数種各人数分手にし、班のメンバーに各1枚ずつ渡し始めた。
 「今日、フリー券で行く有料観光施設の割引入場券だよ。」
 「どれどれ。」
 今日行く予定の有料観光施設の入場券類は下記の通りです。
 首里城、玉陵(たまうどぅん)、沖縄県立博物館・美術館、那覇市立壷屋焼物博物館、那覇市伝統工芸館、那覇市ぶんかテンプス館、那覇市歴史博物館、識名園、旧海軍司令部壕。
 「こんなにあるのね。」
 「だから、観光(貸切)バスでは駐車場の確保に問題があって、公共交通機関のフリー券で巡ったほうが、遅延を起こすこともなく那覇市内を効率良く回れるって言うことなのよ。」
 「なるほど。」
 「よし。行こう。」
 「はい。」
 ラブたちの班は、フロントで鍵を預けホテルを後にした。

 県庁前駅へ移動中

 「ラーーーーブ。」
 「誰よ。大輔。」
 「ラブたちは最初、どこへ行くのか。」
 「首里城からよ。」
 「首里城か。俺たちも一緒だな。」
 「桃園さん、竹田さん、ご一緒してもよろしいですか。」
 「良いよ。」
 「やったぜ。」
 「まあっ、やたらハリキっちゃて。」

 県庁前駅

 「板橋区都立高校の修学旅行生の皆さん。」
 「はい。」
 「こちらの有人改札口を通過してください。」
 「はい。」
 ラブ及び大輔たちの班は、有人改札口を通過しようとしてる。
 「君君。」
 「はい。」
 「日付に印入れてないよ。」
 「ハハハハハハハッ。」
 「忘れてた。」
 「はい、今日の日付け入れておきましたから、以後、事前に日付を入れてくださいね。」
 「はい。」
 こうして、改札口を通過したラブと大輔の班はプラットホームへ向かった。

 階段を上がってから数分後

 「お待たせしました。間もなく1番線に首里行きモノレールが到着します。ホームドアから下がってお待ちください。」
 「キューーーーンキューーーン。」
 「そんなに混んでないね。」
 「ああ、あの3校が泊まっているホテルからの連中まだ来ないからな。」
 「あの子たちって。」
 「旭橋駅から乗り込む予定だぜ。」
 「遅いと、大変なことになるぜ。」
 「そうなの。」
 「キューーーーウーーーーゥーーーッ。プシュッ、ピンポンピンポン。」
 ラブたちは乗り込んだ。
 「1番線首里行き間もなく発車します。ドアが閉まります。ご注意ください。」
 「プシュッ、ピンポンピンポン。」
 「タタタタタタタンタタタタタタタン。」
 「また鳴った。都営三田線の音。」
 「本当、ドアが閉まる度思い出しちゃうよな。」
 「次は美栄橋、美栄橋。お出口は右側です。」
 「ねえこの後、まだ学生たちが乗り込むの。」
 「次の駅だぜ。」
 「和希君が通う学校。」
 「徳丸高校。」
 「ああ、そうだぜ。」
 到着予告メロディー美栄橋が鳴り始めた。

 鳴り止んだ後

 「間もなく美栄橋、美栄橋。お出口は右側です。」
 「うわぁ、いっぱいいる。」
 「キューーーーウーーーゥーーーーッ。プシュッ、ピンポンピンポン。」
 徳丸高校の学生たちが大量に乗り込んだ。
 「あら、ラブちゃん、おはよう。」
 「おはよう。」
 「ラブちゃんたちも首里城へ。」
 「そう。」
 「じゃあ、一緒に行こうね。」
 「うん。」
 「お待たせしました。首里行き間もなく発車します。ドアが閉まりますご注意ください。」
 「プシュッ、ピンポンピンポン。」
 「タタタタタタタンタタタタタタタン。」
 「まただ。」
 「あら、私ところの電車は鳴らないわよ。」
 「確か東武東上線だよね。」
 「最寄り駅東武練馬は、ホームドアなんて無いわよ。」
 「和光市から志木までの中線ホームぐらいしか無いよ。」
 「確かそこは、有楽町線と新都心線へ乗り入れる線路。」
 「そうよ。」
 「そこの、成増と赤塚にはあるわね。」
 「大した効果音出ないけどね。」

 十分後

 到着予告メロディー首里が鳴り始めた。

 鳴り止んで

 「皆様、本日もゆいレールをご利用くださいまして誠にありがとうございした。間もなく、首里、首里終点です。どなたさまも車内にお忘れ物・落し物のないようご注意ください。」
 「キューーーーウーーーーゥーーーーッ。プシュ、ピンポンピンポン。」
 モノレールは首里駅に到着した。

 駅舎を出て

 「折り返しの方向へ向かって歩くわよ。」
 「はい。」

 ミユキ、祖父母の実家

 「おはようございます。」
 「今日はどこかへ出かけるの。」
 「うん、モノレールに乗って那覇市内を観光に。」
 「そう。弟君には今晩、面会をお願いしておくからね。」
 「そうですか。」
 「朝食食べて。」
 「うん、いただきまーーす。」

 一方

 ラブたちは首里城に到着した
 「これが首里城。大きいねえ。」
 「ねえ、記念撮影しようよ。」
 「うん。」
 まず、撮影者以外の班メンバーの撮影から入った。
 「ハイ、チーズ。」
 「カシャッ。」
 「良いねえ。」
 「俺たちも写してよ。」
 「大輔。」
 「誰と誰で。」
 「俺と裕喜。」
 「じゃあ、私と由美ちゃんとね。」
 「じゃあ、行くわよ。」
 裕喜は突如、ワイシャツのボタンを外した。
 「何、裕喜君。」
 「これ、俺の自慢。」
 「青春だって。行くわよー。」
 「OKだぜ。」
 「私たちもよ。」
 「ハイ、チーズ。」
 「カシャッ。」
 「できたわ。大輔君たち見る。」
 「どれどれ。」
 「良いですね。」
 「プリントしたら、持って来いよ。」
 「じゃあ、俺たちはこれで。」
 大輔たちの班は、先に首里城へ入って行った。
 「ねえ、私たちと一緒に撮らない。」
 「徳丸高校の班の方々。」
 「そうよ。カメラあたしと代わるわね。」
 「これで君たちの班の子全員写るわね。」
 「友好目指して撮影よ。ハイ、チーズ。」
 「カシャッ。」
 「どれどれ。」
 「良いわね。」
 「どう、これから一緒に入らない。」
 「うん。」
 「じゃあ、お城へ入ろう。」
 ラブたちの班と徳丸高校の班と一緒に首里城へ入って行った。

 スウィーツ王国首都アラモード内ナノ研究所

 「そうか。昨日の夕方から沖縄本島に到着したか。」
 「あの島は、ラビリンスと言えどもうかつに手出しできないはずじゃ。」
 「そうですね。」
 「国交断絶の上、経済制裁も受けておる。軍事力も違う。だから、キャツ等でもインフィニティを手に入れない限り手は出せないのじゃ。」
 「本当、コンピューターなんか全然違うからな。」
 「そうじゃ、24年前の盗み芸でプログラムを作っているようではな。」
 すると、突然タルトが姿を現した
 「長老、ショコラはん。」
 「タルト、帰ってきたのか。」
 「ヘェ。」
 「ドーナツのお土産は。」
 「ここへ置いときまっせ。」
 「そうか。」
 「今、カオルちゃんのドーナツカフェで沖縄フェアーやってんねん。」
 「そうか。」
 「アズキーナにはあったかい。」
 「まだで。」
 「早よう行くんじゃ。」
 「子供たちも待っているぞ。」
 「ヘイ。」
 タルトはワッフル城へ向かった。

 首里城を出たラブたちは

 「もっと南へ行こうね。」
 「守礼門経由で玉陵(たまどぅん)へ行こうね。」
 「守礼門は2000円紙幣に出ていたあの門だけど、玉陵って何なの。」
 「琉球王国歴代国王のお墓らしいの。」
 「王様のお墓ね。」

 すると

 「あっ、これ。」
 由美はガイドブックで確認をしている。
 「間違いないわ。」
 「本当。」
 「すごい門ね。」
 ラブたちの班はじっくり守礼門を見渡していた。

 一方、ミユキは

 後を追うかのように古島からモノレールに乗車してる。
 「ラブちゃん、大輔、今頃首里城にいるのかな。」

 守礼門を後にし、更に西へ向かって歩いているラブたちは

 「何、あの奇妙な建物。」
 「これが玉陵よ。」
 「そうかあ。大きいね。」
 「歴代の王様が眠っている場所だからね。」
 「さあ、入ろう。」
 「うん。」

 首里駅

 「首里へ到着したわ。お城へ向かうわね。」

 更に15分後

 「いないわね。守礼門の方にいるのかしら。」

 更に5分後

 「ここにもいないわね。ちょっと、連絡を入れるわ。」

 再び、玉陵を出たラブたちは

 「さあ、次どこへ行こう。ん。」
 「ラブのリンクルンに着信が入った。」
 「もしもし、ミユキさん。」
 「ラブちゃん、今どこにいるの。」
 「玉陵のとこ。」
 「大分奥だね。そこのベンチでもあったら、待ってくれる。」
 「ベンチ。」
 ラブは辺りを見渡した。
 「あった。待ってる。」
 「お願いね。」
 通話を切られた。
 「ねえ、皆。」
 「どうしたの。」
 「ミユキさんが来るって。」
 「ミユキさんて、あのダンスのお姉さんの。」
 「そう。」
 「キュアー。」
 「コラ、シフォン。出て来たらダメって。」
 「コアラがしゃべった。」
 「コアラじゃないわよ。シフォンって言うの。電池で動くぬいぐるみよ。」
 「そうか。」
 「結構、ハイテクなおもちゃね。」
 「とりあえず、ここのベンチで休んで待とうよ。」
 「うん。」
 ラブたちの班は、玉陵付近のベンチでミユキさんの到着を待った。すると
 「あっ、いたいた。ラブちゃーーーん。」
 「み、ミユキさんだ。」
 「ほ、本当だ。」
 「ダンスのお姉さんだ。」
 「ミユキさん。」
 「なぜ、ダンスのお姉さんが沖縄に。」
 「お祖父さんお祖母さんの家がこの那覇市内にあるのよ。」
 「そうかあ。知念姓って沖縄に多いと御子柴君が言っていたからね。」
 「その通りよ。お祖父さんお祖母さん、おじさんおばさんもこの沖縄にいるからね。はい、ラブちゃん。」
 「おっ、これは。」
 「キュアーー。」
 「海底神殿関連の資料だ。ミユキさん、ありがとう。」
 「どういたしまして。ところで、次はどこへ行くの。」
 「沖縄県立博物館・美術館。」
 「おもろまちね。ここの近くにバス停があるわ。那覇バスだから共通フリー券で乗れるはずよ。」
 「そうしましょう。」
 「ミユキさん、案内お願いします。」
 「任せて。」

 スウィーツ王国ワッフル城

 「ただいま。」
 「お帰りやす。」
 「わっ、オトンや。」
 「うわっ、相変わらずやんちゃなガキ共め。」

 再び、ミユキとラブたちの班は

 「来たわよ、おもろまち行きのバス。」
 「那覇バスだよね。」
 「そうよ。」
 「ブオーーーーーッ。プシュッ。」
 ミユキとラブたちの班はバスに乗り込んだ。

 十数分後

 バスはおもろまちに到着した。
 「皆、ここから博物館・美術館へ行くのね。」
 「はい。」
 「それから、指定されたレストランで昼食です。」
 「分かったわ。ゆっくり見て回って。あたしは、昼食場所にもなっている『ザ・ダイソーサンエー那覇メインブレイス』って店にいるからね。」
 「はい。」
 ここでミユキと別れた。ラブたちは入って行った。

 沖縄県立博物館・美術館

 「うわぁ、大きい。」
 「広い。」
 「県が運営する博物館・美術館だからね。」
 「やあ、桃園さん、竹田さん。」
 「御子柴君。」
 「大輔たちは、遊ぶことばかり考えているからね。僕はどうしても、沖縄の歴史、文化、工芸など真剣に学びたいから、ここの班に転属を申し出たワケ。」
 「そうなの。」
 「それでここの班に。」
 「皆、優等生揃いだね。」
 「そう言うこと。では、一緒に廻りましょう。まずは博物館から。

 常設展展示室

 「うわぁ。恐竜の骨格がある。」
 「ここでは、太古の時代から現代までいくつかのテーマに別れて展示しているよ。」
 「テーマって、どんな。」
 「テーマは自然、考古、歴史、美術工芸、民俗だよ。」
 「かなりすごいね。」
 「ああ、ここへ来るだけでもかなり勉強になるはずだよ。」
 「うん、順々に観て廻ろう。」
 その後、常設展の展示物を順々に観て廻った。

 展示室を出て

 「次は企画展だよ。」
 「企画展。」
 「チケットの半券部分見てなかった。」
 「えっ、これがそうなの。」
 「そう。場所は3階。階段を登って行くよ。」
 「うん。」

 企画展示室

 「これは驚いた。当時の江戸が出て来るなんて。」
 「薩摩、今の鹿児島県が侵攻してから。琉球の民を苦しめぬよう、当時の琉球国王が日本本土
へ向けて交渉にあたる使者を送り込むことにした。その使者たちを琉球使筋団と言ってたそうです。」
 「なるほどね。でも当時、船以外乗り物らしい乗り物も無かったしどうやって江戸へ向かったの。」
 「船は当時、エンジンは無く人力と風の力頼りに移動していたそうです。」
 「うわぁーー、大変だ。」
 「エンジン付きの船は、当時のペリー提督が乗船していた黒船からですよ。」
 「あのー、遥か古代の超文明では。」
 「その当時にあったと言う記録はありませんよ。」
 「ガーーーン。そうかあ。」
 その後、企画展示室の展示物を観終え、博物館を出た。

 エントランスホール

 「次は美術館だよ。」
 「ふうーーーん。」
 「ラブちゃん、一緒に行こう。」
 「うん。」
 両班の面々全員、美術館に入館した。
 「まず、企画展からだよ。」
 「ここでも企画展やっているの。」
 「そう。『名渡山愛順展-名渡山愛順が愛した沖縄』だって。」
 「名渡山愛順って。」
 「画家ですよ。詳しくは中へ入って。」
 ラブと健人の両班は、企画展の展示物を観始めた。

 観終えて

 「何だかエッチな絵があったような。」
 「困りますね。」
 健人たちの班は全員、股間に反応を示していて困っている。
 「次、ここへ行きますよ。」
 「どこどこ。」
 「県民ギャラリーですよ。地元の人たちの作品が展示している場所です。」
 「うん。行こ行こう。」
 その後、県民ギャラリーから各コレクションギャラリーまで順々に観て廻った。その後、県立博物館・美術館を後にした。
 「うわあ、もうこんな時間。」
 「首里城と併せて観に行きますと、半日ぐらいかかります。」
 「ではお昼ね。食券お持ち。」
 「もちろんだよ。」
 「それじゃあ、指定されたレストランへ行きますか。ここから南向かいにあります、サンユー那覇メインブレイスの中にあります。」
 「うん、行こ行こう。」

 一方、大輔たちは

 「もう昼飯食ったし。温泉でも入って一休みするか。」
 「賛成。」
 何と、温泉施設へ向かうらしい。もちろん、入泉料ば自己負担。

 サンユー那覇メインブレイス

 「ミユキさん。」
 「ラブちゃん、これからお食事。」
 「うん。」
 「大輔たち、もう昼食食べて次の場所へ向かったらしいの。」
 「えっ、もう。」
 「やっぱり、ダメですね。」
 「あら、御子柴君。」
 「これはミユキさん。」
 「一緒の班じゃなかったのね。」
 「先生にお願いして変わってもらいました。」
 「仕方ないわね。大輔の遊びグセ、相変わらず抜けないんだから。これからお食事。」
 「はい。」
 「終わったら、ここへ来て。あたしも同行するからね。」
 「ありがとうございます。」
 「ではミユキさん、私たちはこれで。」
 「うん。」
 ラブたちは、昼食会場へ向かった。

 数十分後

 「もう食事終わり。」
 「はい。」
 「次はどこへ。」
 「牧志です。」
 「牧志へは。」
 「3ヶ所ほど観て廻りたい施設があります。」
 「分かったわ。一緒に行こう。」
 こうして、ラブたちの班と健人たちの班にミユキが同行することになった。

 おもろまち駅

 「有人改札口だったよね。」
 「そう。」
 ラブと健人両班とミユキは有人改札口を通過した。
 その後、モノレールに乗車して牧志駅に到着した。

 牧志駅

 「どの順に廻るの。」
 「最初、那覇市立壷屋博物館で次に那覇市伝統工芸館。最後に、那覇市文化テンプス館を観て廻ってこの駅に戻ります。」
 「分かったわ。一緒に行こうね。」
 「はい。」
 まず、壷屋博物館へ向かった。

 那覇市立壷屋博物館

 「ここって、陶磁器の博物館。」
 「そうだよ。」
 「沖縄でも焼物はありますよ。」
 壷屋博物館を後にした御一行は、国際通りへ向けて北上し次の目的地へ向かいます。
 「残り2ヶ所って。」
 「併設しているんですよ。」
 「併設。」
 「いずれもテンプス那覇にありまして。2階に那覇市伝統工芸館、3階に那覇市文化テンプス館があります。」
 「あっ、三越だ。」
 「あるんですね。ここじゃないですよ。ここ。」
 「本当だ。テンプス那覇だ。」
 御一行はテンプス那覇へ入って行った。

 那覇市伝統工芸館

 「うわあ、すごい。」
 「ここは、古くからのモノ作りを伝えているところだよ。」
 「体験アトラクションもあるわね。」
 「本当。」
 「残念ながら、体験をしているヒマが無いので。観るだけですよ。」
 「ガッカリ。」
 その後、3階へ向かい。ぶんかテンプス館も観覧した。

 牧志駅へ戻って

 「次は、県庁前を通過して奥武山公園へ行きます。」
 「そこからどこへ。」
 「旧海軍司令部壕へ行きます。」
 「かなり距離があるわね。」
 「そうですか。」
 「ねえ、行こう。」
 「はい、行こうね、ラブちゃん。」
 御一行は有人改札口を通過した。
 その後、モノレールに乗って奥武山公園駅に到着し公園とは逆の方角へ歩いている。
 「ヘェーーーッ、遠いなあ。」
 「まだまだ。階段を登って行かなければならないよ。」
 階段を登ってようやく見えてきたものは、慰霊之塔だった。
 「エーーーッ、まだ。」
 「そう。まだ奥だよ。」
 しばらく歩いて
 「やっと着いたあ。」
 御一行は、旧海軍司令部壕へ入って行った。
 「うわあ。人工の鍾乳洞みたい。」
 「ラブちゃん、鍾乳洞とは全然違うわよ。」
 「人工で掘っているから、防空壕の一種ですよ。」
 「防空壕。」
 「ほら、戦時中に当時の敵軍の空爆対策で掘られたものと同じなんだよ。」
 「そうか。」

 旧海軍司令部壕を出た御一行は

 「やっぱり、バスに乗って行くしかないわね。」
 「どこのバス停へ。」
 「住宅前かな。ここからバスに乗りましょう。」
 「はい。」
 御一行は、西側の広い道を北上しながらバス停へ向かった。

 一方、大輔たちは

 「いやあーー、こんなところに温泉施設があるなんて。」
 「良いだろ。しばらくゆっくり休もうぜ。」
 「うん。」

 バス停に着いた御一行は

 「このバスなら、県庁北口へ行くわね。」
 「そこから、駅へ向かって歩くとあるらしいわ。そこのバス停で乗り換えれば識名園へ行けるわ。」
 「そうしよう。」
 数分後、バスは到着し乗車した。

 更に、十数分後

 バスは県庁北口に到着した。
 「ここから、県庁北口交差点を渡って。」
 「はい。」
 「渡ったら、駅へ向かって歩けばあるはずよ。」
 「はい。」

 更に、数分後

 識名園方面行きのバスが停車するバス停に到着した。
 「結構あるわね。速達の循環バスが15分毎に出ているわ。」
 「やったあ。」
 「もう来るわよ。」
 「ブオーーーーーーッ。」
 識名園方面行きバスが到着した。御一行は乗り込んだ。」

 更に十数分後

 識名園前バス停に到着し歩いた。
 「着いたわよ。」
 「うわっ。」
 「綺麗。」
 「この施設も世界遺産の認定を受けているからね。」
 「さあ、入園しましょう。」
 「はい。」

 再び、大輔たちは

 温泉施設を後にした。
 「今度は、国際通りでも行ってみるか。」
 「良いですね。」

 入園した御一行は

 「いつ見ても良い庭園。」
 「そうだね。ホッとするね。」
 「行かないと損しますよ。ここは、当時の琉球王国国王の別邸だからね。国際外交の接待の場にも使用されたんだ。ところで、あの建物へも行かない。」
 「何。」
 「変わった建物。」
 「六角堂だよ。」
 「うん、行く行く。」

 国際通り

 「いろいろ店はあるなあ。」
 ラブと健人たちが行ったテンプス那覇に差し掛かった時だった。
 「こんなところに三越百貨店があるぜ。」
 「行くか。」
 「OK。」
 大輔たちは、修学旅行向け観光施設があるテンプス那覇を無視して三越百貨店へ入って行った。

 一方

 御一行は識名園を後にし路線バスに乗って県庁前駅に到着した。
 「もう夕方前だね。」
 「フリー券での旅もここで終わりだね。」
 「最後は。」
 「パレットくもじ内にある那覇市歴史博物館です。」
 「ここを観て終わりね。」
 「そう。」
 「この施設は、パレットくもじ内4階にあります。」
 「あたしはゆっくり買い物するわね。」
 「そうですか、ミユキさん。」
 御一行は、パレットくもじへ入って行った。

 赤塚公園内ドーナツカフェ

 「もうそろそろ、青いブレザーと黄色いブレザーのお嬢たちが来る時間でい。」
 すると
 「カオルちゃーーーん。」
 「いらっしゃい。」
 「沖縄フェアーのドーナツセットちょうだい。」
 「ドーナツは。」
 「パイナップルとマンゴー風味で。」
 「飲み物は。」
 「マンゴージュース。」
 「350円でい。」
 「はい。」
 「500円のお預かり。150円のお返しでい。黄色いブレザーのお嬢ちゃんは。」
 「サーターアンダキーセット。」
 「飲み物は。」
 「パイナップルジュース。」
 「350円でい。」
 「400円のお預かり。50円のお返しでい。」

 パレットくもじ1階

 「あら、ラブちゃんたちもう観て来たの。」
 「はい。」
 「これからホテルへ戻ります。」
 「ラブちゃん、健人君、由美ちゃん。気を付けてね。」
 「はい。」
 「それから、大輔に知らせて。今晩、私のお祖父ちゃん・お祖母ちゃんが来ることになっているからね。19時よ。」
 「はい。」
 「必ずお伝えしておきます。」
 「お願いね。」
 ラブと健人と両班の面々は去って行った。
 「さあ、お祖父さん、お祖母さんが来ないうちにここで夕食でも食べますか。」

 ドーナツカフェ

 「ヘイ、お待ち。」
 「ところでカオルちゃん。」
 「何でい。」
 「沖縄フェアーの評はどお。」
 「大分来てくれたでい。特にお昼は大行列でい。」
 「本当。」
 「今度から、アンテナショップへ来る予定の沖縄からの観光客を誘致してくれるんでい。」
 「本当。」
 「大仏さん観に来るの。」
 「どうもそうらしいでい。」
 「じゃあ、タルトちゃんに来てもらわいとね。」
 「芸をしてもらうんかい。」
 「そうです。」
 「面白くなってきたでい。」

 ホテルに到着したラブたちは

 「ごちそうさま。」
 「あっ、大輔、いた。」
 「どうした、ラブ。」
 「今日、お祖父さん・お祖母さんが来るわよ。」
 「エエッ、本当か。」
 「知念君。」
 「せ、先生。」
 「ちゃんと連絡入っているわよ。外へ出てはダメよ。」
 「はい。」

 1時間後、1階ロビー

 「お待たせしました、知念君。」
 「先生。」
 「お祖父さん、お祖母さん。それに姉貴。」
 「会いたかったよ、大輔。」
 「大きくなったのう。」
 「前は、お父さん・お母さんに連れられて沖縄の実家に行ったからね。覚えてる。」
 「うん。」

 一方、ラブと由美は

 「また大浴場へ行こうね。」
 「うん。」

 30分後1階ロビーでは

 「大輔、困ったことがあったら、連絡を入れてね。」
 「うん。」
 祖父母とミユキはホテルから去って行った。

 再び、ラブたちは

 「部屋へ戻って来たし。」
 「部屋で就寝時刻まで夜遊びでもしますか。」
 「うん。」
 今日も旅の疲れを落とし、1日が終わります。

                   後ストーリー2へ続く 
 

 
後書き
 那覇市内巡りが終わり、いよいよ、本島内を貸切バスで郊外へ巡るプランへ進みます。 
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