インフィニット・ストラトスGM〜天空を駆ける銀狼〜
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クラスメートは知ってる人ばかり
前書き
上手くかけている分かりませんが楽しんで読んでもらえればな……と思っています。
「那珂 優里(なか ゆうり)です。まさかIS学園に転校できるとは思いませんでした、色々と不慣れで迷惑をおかけすると思いますがどうぞ宜しくお願いします」
と頭を下げるのは肩まで伸びた黒髪をお下げにしている少女だ。そして、礼をして真っ直ぐ向いた彼女の瞳に教室にいる誰もが息を飲んだ。晴れ渡る空よりも青い、まるで宇宙から見た地球のように人を惹きつける蒼い色。そして透き通る白い肌がその蒼をさらに引き立てる。
(なっ……なんで……あいつが……?)
オレはポカンと目も口も空いただらしない顔でその転校生を見る。するとちょうどその転校生もオレに気づいて、ニコッと太陽のように眩しい笑顔をオレに送る、その笑顔のまま後ろの箒を見る。その箒はというと『なっ…なっ……』と同じくで驚きのあまり金魚のように口をパクパクしていた。
彼女が下がると横に並んでいた転校生が一歩前に出る。
「シャルル・デュノアです。フランスから来ました。この国では不慣れなことも多いと思いますが、皆さん宜しくお願いします」
そして、最後にニコっと笑うその転校生にまたしても教室がざわつく。
濃い金髪は後ろで丁寧に束ねられており、先ほどの少女と同じく瞳は青色。適度に整った顔は中性的で細長い脚がかっこいい。
「えっ?男の子?」
「はい。こちらに僕と同じ境遇の方がいると聞いてーー」
転校生が終わらないうちに教室じゅうから歓喜が聞こえる。ワァーだのキャーなど黄色い声が教室を埋め尽くす。中には立ち上がって両手を繋いで飛び回っている者までいる
(………オイオイ。そんなに騒いでいると千冬姉にまた怒鳴られるぞ……)
「あーあー。うるさい、静かしろ。」
「皆さん、静かにしてください。まだ、転校生がいますからね」
面倒くさそうにぼやく千冬姉にあたふたしながら生徒を静めようとしている山田先生。やっと静まった教室で千冬姉の声が響く。
「……挨拶しろ、ラウラ」
「はい、教官」
と千冬姉に敬礼しているのはさっきまでずっと黙っていた三人目の転校生だ。長い白に近い銀髪は腰まで伸びている。そして、その転校生でまず目を引くのは左目を覆い尽くす黒眼帯だろう。隠してない方は赤い色だが、左も同じ色なんだろうか?
転校生は敬礼を終えると
「ラウラ・ボーデヴィッヒだ」
と素っ気なく言った。しばし沈黙、山田先生が恐る恐る問う。
「えっと……それだけ……ですか?」
「あぁ」
「えっと…」
山田先生はどうしていいやらわからなくなったらしい、またあたふたとしている。その様子を見て、心の中で思わず ご苦労様です…… と敬礼したオレだった。能天気にそう思っているとその銀髪の転校生と目が合った。転校生は顔を歪めるとズカズカとオレに近寄る。そして、いきなり右手を上げると思いっきりオレを……
バシンッ!
痛っ。痛いよ、これ……。というよりイキナリ何するんだってあれ?あれ?
オレは目を丸くする。どうしてだ?全然痛くない。一応、左頬をさするが腫れた様子はない。
すると顔を下げているオレ頭上から冷たい声が降り注いだ。
「何のつもりだ?」
「何のつもり?それは私が聞きたいですね、親友がビンタされるのを黙って見ているほど私、人間出来てませんから」
「ふん」
舌打ちしてから銀髪の転校生は自分の席へと帰っていく。その足音に安心して顔を上げると俺を守ってくれた人物が立っていた。痛そうに左頬を撫でて自分の席に戻る後ろ姿はお下げが揺れていた。
後書き
どうでした?面白い!と思ってくれたなら本望です
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