歌集「春雪花」
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甘きことの
ありしと云いし
恋愛の
われは痛みて
苦きことのみ
恋愛とは時に甘く時にほろ苦いものだと言うけれど…私はいつも心が痛むだけで、苦いことしかない…。
私は何故…人を好きになるのだろう…?
淋しいから…?
辛いから…?
哀しい…から?
夢を見し
君のなかりし
夕闇の
夏草かする
音ぞするなり
夢を見て目覚めても…そこは彼のいない夕闇…。
また…夢にすら姿を見れず…夕闇の中で溜め息を吐く…。
静かな宵…微かに夏草が揺れる音がする…。
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