歌集「春雪花」
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溜め息を
吐かば涸れし
涙 落ち
夏風にさえ
袖 乾くまじ
彼を想い溜め息を吐くと…涸れたと思っていた涙が零れた…。
次から次へと落ちる涙…それを拭う袖は、青空の中を吹き行く夏の風でも…到底乾かせはしないだろう…。
今更に
君を送りし
後悔を
重く纏いて
生きてゆくなれ
時は止めようもなく…ただ淡々と進むだけ…。
何も思わずに送り出した彼…今更のように後悔しても遅すぎる…。
その後悔を引き摺りながら…私はこの先も…生きてゆかなくてはならない…。
この想いを胸に…。
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