ドリトル先生と二本尻尾の猫
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第七幕その十一
「それで」
「日本の何処の蜜柑か」
「はい、何処の蜜柑がいいですか?」
「そうだね、和歌山かな」
「あそこの蜜柑ですか」
「それか愛媛かな」
先生はオレンジを食べつつ首を少し傾げさせて答えました。
「どちらかだね」
「和歌山か愛媛か」
「どっちかだね」
「少し悩むところだね、けれど」
「けれど、ですか」
「和歌山かな」
先生は少し首を傾げさせてこう答えました。
「ここは」
「和歌山の蜜柑をですね」
「あれがいいかな」
「わかりました、じゃあ買ってきますね」
「箱で買うのかな」
「そのつもりです」
「じゃあ暫く楽しめるね」
先生はトミーが蜜柑を箱単位で買うと聞いてにこりとして言いました。
「蜜柑を」
「はい、そうですね」
「それじゃあね」
「一緒に食べましょう」
「王子や動物の皆ともね」
「そうしましょう、ただ王子は」
この人についてはとです、トミーはこうしたことも言ったのでした。
「もう王子のお家で」
「蜜柑を買ってなんだ」
「はい、食べていますよ」
「それも高価な蜜柑をだね」
「最近王子こたつが気に入っていて」
「日本の暖房の」
「それでなんですよ」
こうお話するのでした。
「こたつといえば蜜柑って言って」
「それでだね」
「はい、高価な蜜柑を食べています」
「また面白い楽しみに目覚めたね」
「先生もどうですか?」
トミーは先生にも勧めるのでした。
「こたつ出しますか?」
「それでこたつに入ってだね」
「蜜柑食べますか?」
こう先生に提案するのでした。
「どうですか?」
「そうだね、それもね」
「面白いですよね」
「日本の暖房器具の中でもね」
「こたつはですね」
「うん、よく見るけれど」
「興味深いですね」
トミーも笑顔で答えます、実はこの人もこたつについてはかなり関心があるのです。それでこう先生にお話したのです。
「あちらも」
「そうだね、足を暖めるとね」
「それだけでかなり暖かいですから」
「うん、だから」
それでだというのです。
「僕も興味があるね」
「じゃあ冬になれば」
「こたつを買うんだね」
「そうしましょう」
こうお話してでした、先生はトミーとオレンジを楽しむのでした。そしてまずは一週間待ってホワイティ達の報告を受けるのでした。
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