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転生とらぶる

作者:青竹
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マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
  0967話

「帝国の領地も、あっという間に半分……か」

 ホワイトスターにある家で紅茶を飲みながら呟く。
 俺の前にある紅茶は、普段缶紅茶の類を飲んでいる俺にしても美味いと感じる紅茶だった。
 それもその筈、この紅茶は俺の向かいに座っているあやかが淹れてくれたものなのだから。
 雪広財閥の令嬢として生まれたあやかは、元々紅茶に関してはそれなりの知識は持っていた。だが俺が紅茶派だと知ると、自分の手で俺に美味い紅茶を淹れたいと雪広家のメイドから紅茶の淹れ方を習い、あっという間に店で出してもおかしくない程の腕になった。
 まぁ、それはともかくとしてだ。
 現在、この部屋には全部で10人もの人物がいる。その内訳は、俺、レモン、コーネリア、マリュー、スレイ、シェリル、あやか、千鶴、円、美砂。……見事なまでに男は俺1人という男女比だ。
 勿論あやか達はまだ高校を卒業していない以上、実習とかをしていてもまだこの家に住む訳ではない。だが実習1日目なのだからという事で、全ての仕事が終わった後、全員で夕食を食べる事になった。
 メインで料理を作ったのは、マリューと千鶴。手伝いとして円と美砂といった面々で作った夕食は非常に美味く、皆でわいわいと楽しい食事をする事が出来た。
 で、その夕食の一時も終わり、今はあやかの淹れてくれた紅茶と差し入れしてくれたクッキーやケーキを食べながら門世界についての話をしていた訳だ。

「メギロートの効果でしょうね。門世界の軍隊では、竜騎兵を大量に犠牲にする以外ではどうやってもメギロートに対応出来ないもの」
「それと、オーブが帝国軍の主力部隊を叩き潰したのも効いているだろうな。あの件で帝国軍の予備兵力は消滅した。いざという時に派遣できる兵力がないというのは、それだけで軍を指揮する者のプレッシャーとなる」
「コーネリアの言っているのはある程度文明が進んでいる世界に限った事ではないのか? 帝国のこれまでのやりようを見ていれば、予備兵力があろうとなかろうと、とにかく敵を攻撃するといった風に動きそうなものだが」

 レモンの言葉にコーネリアとスレイがそれぞれ言葉を交わす。

「イタリカはこっちで確保したんでしょう? なら、取りあえずの目標は果たしたと思うんだけど」
「そうだな。確かにシェリルの言う通り、物資や情報が集まるイタリカをこっちの占領下に置けたのは既定路線ではあっても嬉しい出来事だ。幸い、略奪の類は起きていないしな」

 そう告げる俺の言葉に、あやか達4人が微かに眉を顰めているのが分かる。
 恐らく略奪という単語から、ホワイトスターが帝国に襲撃されたという話を思い出したのだろう。

「安心しろ。今も言ったように、イタリカで略奪の類は一切起きていない」

 普通であれば、どれ程に規律の整った軍隊であっても多少はその手を揉め事は起きる。
 だが異世界間連合軍の主力でもあるシャドウミラーの部隊は、その殆どが人造人間である量産型Wと、無人機のメギロート、イルメヤの2機種で構成されている。
 勿論、今回は異世界間連合軍という体裁である以上は他の世界からの軍も合流してはいる。だが、どの世界の軍も派遣してきたのは少数精鋭であり、当然略奪に走るような者は存在していない。
 一番略奪する危険性が高かったのは、やはり帝国に対しての恨みが強いオーブ軍だろう。
 だが幸いその辺に関してはバルトフェルドがきちんと仕切っているのか、オーブ軍による略奪の類はなかった。
 まぁ、元々オーブ軍自体モラルの高い軍人が揃っているのを考えれば、それ程不思議な話じゃないんだろうが。
 ともあれ、俺が言ったように既に帝国軍の領土は当初……ホワイトスターに攻め込んできた時に比べると、既に半分近くにまで減っている。
 当然その領土を切り取っているのはエルベ藩王国を始めとした元従属国だ。
 でもって、そうなれば最初に反乱を起こした国々を無駄な事だと判断して帝国に従っていた国々も、帝国という沈没船と共に沈むのはゴメンだと反乱側についている。
 ……もっとも、既にある程度の気概がある従属国はエルベ藩王国と共に帝国に立ち向かっていたし、様子を見ていた国の中でもフットワークが軽い国は反乱を起こした国々が有利だと判断した時に既に立っているんだが。
 最後の最後まで帝国と共にあった国は、状況を見る目のない国と……

「何て言うか、色々とみっともないわね」

 映像に映し出されたその国々……特に、今まで帝国に媚びへつらっていい目を見てきた国々に呆れたように呟く円。
 短い一言だが、それだけに厳しい一面を見せていた。

「みっともないというのは分かるけど、どうしようもない一面もあったんじゃないかしら。帝国は門世界の中では圧倒的な強者だったのでしょう? それが、まさか半年も経たずにここまで押し込まれるとは思ってなかったんでしょうし」
「そうですわね。千鶴さんの言う通り、エザリアさんやレオンさんも、そのように分析していましたし。……事実、シャドウミラーが表から、あるいは裏から協力していなければ、ここまで急激に勢力を落とすという事もなかった筈ですわ」
「そうか? 帝国のやりようを見ていれば、遅かれ早かれこうなっていたのは明白だと思うけどな」

 イチゴのタルトへと手を伸ばしながら、そう告げる。
 事実、帝国の拡大主義とでも言うべき政策は色々と限界に限界を重ねていた。
 今回は俺達が直接の引き金を引いたが、もし俺達が帝国と接触していなくても、遅かれ早かれ帝国が潰れていた可能性は高い。

「そう考えれば、ダラダラと戦闘を長引かせなかったんだから、結果的に死ぬ人の数はへったんじゃない?」
「……まぁ、確かにシェリルの言葉は間違っていないだろうな。もしも帝国とその周辺国家が俺達の介入がない状況で戦いを始めていたら、泥沼の状況になっていた筈だ。そうなれば、軍人だけじゃなくて民間人もかなりの被害が出たと思う」

 俺達の常識だと民間人に対しては基本的に手を出さないが、帝国だと普通に略奪とか暴行とかするしな。奴隷として売り払ったりとか、そういうのもある。それを思えば、寧ろこの門世界は俺達という異物のおかげでスムーズに政権交代が行われたと考えるべきか。
 ……この場合も政権交代と言うのか? まぁ、その辺の詳しいところは後においておくとして。

「アルヌスの丘に門が現れてホワイトスターと繋がったのは、寧ろそれを狙っての事だったのかもしれないな」

 ふと、そんな風に思ってしまう。
 勿論それがこじつけに近い考えだというのは理解している。それでも、ここまで俺達にとって都合良く物事が進んでいるのを思えば、第三者の邪推を考えざるを得ないのは当然だった。

「確かに色々と思うところはあるけど、それでも決して不幸な出会いばかりじゃなかったでしょ? ハイエルフやダークエルフ、ロゥリィ、レレイ。この辺の人達とは、門世界と繋がらなければ決して会う事は出来なかったんですもの」

 そんなレモンの言葉に頷き、それでハイエルフ達の事を思い出す。

「そう言えば、何人かがホワイトスターの森の中に住み始めたって話だけど……あの辺はどうなっているんだ?」
「ん? ああ、そっちなら思いの外上手くいっているわね。さすがにこの短時間だから異常があったとしてもまだ発見されてないけど、それでも住んでいるハイエルフやダークエルフは特に問題なく暮らしているわ」

 へぇ。人工の自然でも特に問題はなしか。嬉しい誤算だな。
となると、もう暫くハイエルフやダークエルフの様子を見て、特に影響がないようならホワイトスターに対する移住を希望するのは全員受け入れてもいいかもしれない。
 ……いや、実際出来れば俺と同じ場所に住みたいって希望するハイエルフやダークエルフが多いんだよな。
 この辺、結構微妙な感じはする。神様の如く崇められるのは勘弁して欲しいし。
 ただ、向こうもその辺を理解しているのか、ホドリュー達は俺を崇めているような感情を表に出す事はない。
 だからこそ、向こうの要望を受け入れざるを得ないというのもあるんだが。
 それに、精霊魔法に関してはシャドウミラーとしても色々興味深い面があるのは事実だし。

「ハイエルフやダークエルフに関しては、エザリアとかに任せた方がいいかもしれないな。ああ、いや。どうせならあやかとか千鶴に任せてみるのもいいか?」
「え? 私達が? 大丈夫かしら?」

 俺の言葉に、千鶴が軽く首を傾げる。
 あやかもまた同様なのだろう。少し迷っているような視線をこちらへと向けていた。

「大丈夫でしょ。そもそもハイエルフやダークエルフがアクセルの関係者に妙な真似をするとは思えないし。基本的にアクセルに非常に好意的だから、この手の仕事に慣れるという意味でも、悪くないと思うわよ」
「……確かにそうね。実際、これから私達が関わってくる世界の事を思えば、なるべく早くシャドウミラーの政治班としての仕事に慣れておいた方がいいのは間違いないんだから」

 レモンとマリュー、それぞれの言葉に励まされたのだろう。あやかと千鶴はお互いに顔を見合わせて視線で会話をするとやがて揃って頷く。

「分かりました、エザリアさんにも話さないといけないと思いますが、そちらで問題がないようでしたら是非やらせて貰いたいと思いますわ」
「私もあやかと同意見です。シャドウミラーという場所に本格的に慣れる為にも、是非お願いしたいです」

 この2人に任せておけば問題はないだろう。
 ハイエルフにしろ、ダークエルフにしろ、基本的には友好的な存在だし。

「この2人の話はそれでいいとして。……円と美砂の方はどうだった?」

 その問い掛けに戻ってきたのは、どこか疲れたような苦笑。
 生身での戦いであり、拳闘士としても活動してきた2人だから、それ程苦労するとは思っていなかったんだが……違うのか?
 そんな風に考え、実働班の隊長でもあるコーネリアの方へと視線を向ける。

「そうだな、確かに生身での戦いはそれなりのものがあったが、それでもシャドウミラーの中では中堅程度か。……もっとも、シロガネのブリッジクルー兼護衛として考えれば、十分過ぎる能力ではあるが」
「あ、あははは。一応これでも私と美砂は魔法界で拳闘士としてそれなりに名前は売れてるんだけど……シャドウミラーの力を見誤ってたかなぁ……」
「そうねぇ。アウルとかスティング、それにレイ相手なら苦戦しないんだけど、それ以外のメンバーとなるとちょっと厳しいのは事実ね」

 円と美砂の、弱音ともいえる言葉。
 だが、その表情には言葉とは裏腹に絶対に諦めないといった闘志にも似たものが浮かんでいる。
 そんな2人にコーネリアは苦笑を浮かべて口を開く。

「そもそもだ。円や美砂が生身での戦いで鍛えてきたように、スティング、アウルの2人は機体に乗って戦うのを中心に鍛え上げてきたんだ。レイにしても、シャドウミラーに入る前から保護者のムウが練習に付き合わされていたという話だし。その辺を考えると、総合的な能力ではやっぱりあの3人の方が上を行っているんだぞ。特にスティングとアウルはオーブの高校を飛び級して実働班の訓練を受けてきたんだしな」
「むぅ、それは分かるんだけど……」

 美砂のどことなく面白くないといったような表情に、コーネリアは笑みを浮かべて口を開く。

「安心しろ。お前達も実働班として所属した以上、きちんとPTの操縦くらいは出来るように鍛え上げてやる。最低でも量産型Wに勝てるくらいにはな」
「うげっ、ちょ、ちょっと待って下さいよコーネリアさん。アクセル君に聞いた話によると、量産型Wって並の軍隊ではエースとして活躍出来るだけの強さを持ってるって話を聞いたんですが……」
「そうだな、それは間違ってはいない」

 いともあっさり頷くコーネリアに、美砂の頬が引き攣る。
 それは、美砂の隣にいる円もまた同様だった。
 ……まぁ、基本的にはブリッジクルーとして所属するという話で纏まっていたからな。それを思えば、色々と話は違う! そんな風に思っているのかもしれない。ただ……

「だが、シャドウミラーの実働班だぞ? それに、確かにお前達は生身での戦いを主に鍛えてきたのかもしれないが、シロガネの護衛も兼ねている以上はいざという時にはPTに乗る必要も出てくる。まさか、相手がPTやら何やらでシロガネに迫ってきているのに、生身で対抗するなんて風には考えていないだろう?」
「それは……」

 コーネリアの言葉に、思わず納得する円と美砂。
 そう、確かにこの2人は生身での戦闘であればある程度の信頼がおける。だがこちらが生身での戦闘だからといって、向こうも生身で来てくれるとは限らない。
 いや、寧ろシャドウミラーが交流を持っている世界の傾向を考えれば、その殆どは人型機動兵器の類がある場所だ。
 唯一の例外が、円や美砂のネギま世界。
 門世界は取りあえず横に置いておく。
 その辺の事を考えると、これから俺達シャドウミラーが接する世界はやはり生身での戦いが主になっている世界というのは少ないのだろう。
 それに、現在進行形でマブラヴ世界とも関わっているしな。
 その辺りの事を説明され、2人とも顔を引き攣らせながらも納得する以外の道は存在しなかった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:42
PP:290
格闘:301
射撃:321
技量:311
防御:311
回避:341
命中:361
SP:1402
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    ???
    ???

撃墜数:1167 
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