居候兄貴
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はじめに
前書き
私と母の歩みをノンフィクションで書いています。
正直、たくさん苦労もしました。
その想いをどこへ吐き出して良いかわからないので、初めてですが小説という形で投稿させていただきます。
21年前に私は5人家族の次男として生まれた。
普段は温厚で優しいが酒乱でDV癖のある父、いつでも人の為に時間とお金を惜しまず使う母、8つ年齢の離れた頼りがいがあり私を愛してくれた姉、7つ歳の離れた無口で無愛想だが一緒にゲームやボール遊びをしてくれて不器用なりにも可愛がってくれた兄。
生まれたときから私はたくさんの愛を注がれ、幼稚園を卒園した。
私は姉や兄の勉強する姿も見ていたため幼稚園児ながらに漢字や算数も少しは出来る子だったという。
しかし、小学校2年生の初夏に私の人生は大きく揺れ動くこととなる。
何がきっかけだったのかは覚えていないが、ある日私は酔った父を怒らせてしまった。
酔った父がキレると毎回のように殴られる。全身にアザが出来るほどの強さで。
母は長年続く父の家庭内暴力に耐えかねていた。そして、その日の夜に母は当時高校1年生の姉と中学3年生の兄を残し私一人を抱えて家を出た。
私は幼かったので状況が理解できず、ただただ泣きながら走る母の胸に埋もれていたことだけは覚えている。
そしてその日から私は父なき子として生活することになったのです。
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