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遊戯王の劣等生

作者:Bloo-D
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入学編
   第3話 舞う冷氷 深雪VS服部

 
前書き
佐山 留三ちょこっと登場です。 

 
達也達が学校の正門を出た頃、校舎の陰から達也達を覗いている人物がいた。

?『あっ、あいつが…あの……?』
?『間違いない。それに、ブラック・マジシャンを使えるデュエリストは、今のところ奴しかいない……。』

この2人の人物、達也達との同じ一高の生徒。
だが、森崎とデュエルした人物が、達也だと見抜いた赤い制服に身を包んだ生徒(余談ではあるが、一高の制服の色は、白を基調としている。)は2年A組佐山 留三。JDTの優勝経験及びWDTの出場経験を持つ日本最強のデュエリスト。
だが裏では、日本政府直属特務諜報機関ホーク・アイを指揮している。胸元に付けられた鷹と目が描かれたバッジがその証拠。

とはいえ、彼の特徴は他にもある。その特徴とは言い方と声。特に声、高校生とは思えない程低くて太い、言い方も高校生とは思えない。姿が見えなければ、40〜50代の男性と間違えてしまうだろう。その声と言い方を誰かに例えるのなら、言い方は宇宙戦艦ヤマトの沖田艦長、そして声はテイルズオブグレイセスのマリク・シザースのようと言ったら解るだろうか。

ちなみにもう1人は、彼の後輩でありホーク・アイに属する部下。彼も留三と同じバッジを身に付けている。
『でっ、どうしますボス?』
留三をボスと呼んだ後輩が言った。
留三『ほっとけ、今はそれ何処じゃない。行くぞ。』
『はっ、かしこまりました。』

今は手を出すなと留三が言ったのを聞いた彼の後輩は、留三の言った通りにすることにした。そして、その会話を終えた後、2人はその場から立ち去った。


そして、その2人のことを、木の陰から見ていた人物がいた2人組がいた。この2人はどちらも生徒会役員。1人は生徒会長の七草

真由美、そしてもう1人は副会長の服部(フルネームだと長いので名字だけで表記します。)
服部『やはりあの留三、何か企んでいますね。』
真由美『そのようね。でも、何を企んでいるかが解らないのが余計に怖いわね。』
服部、留三が何か企んでいると見抜いた、だが真由美は、何を企んでいるのかが解らないところがもっと怖いと言った。

ところで、何故この2人がこんなところにいるかというと、達也と森崎がデュエルしているところを発見し、もっと近付こうとした時、デュエルを見物していた留三らを見つけ、気づかれないように木の陰に隠れて今に至る。

服部『ところで、良かったのですか会長?。あの2人のデュエルを止めなくても……。』
真由美『いいのよ、ここではデュエルに横槍を入れることは校則違反よ。知らないの?』
服部『いっ、いえっ、知らない訳では……。』
真由美『あっ、もしかして妬いているのね。自分より強いデュエリストがデュエルしているのに。』
服部『ちっ、違います‼︎』
少々漫才のような会話が成り立っていた真由美と服部。さすが生徒会長と副会長と言ったら良いだろうか。

ちなみに、デュエルとは互いのプライドを賭けて戦うその名の通りの決闘である。そのため、デュエルアカデミアでは、如何なる場合でも、デュエルに横槍を入れることは校則で禁止されている。


さて、話を達也達に戻そう。ほのかの希望により、達也達は途中まで一緒に帰ることになった。今、達也達は一高より程近い通りを歩いていた。

彼等は達也と森崎のデュエルで会話がはずんでいた。
エリカ『達也君って本当強いね〜。』
幹比古『さすが、JDT優勝経験者だね。』
美月『圧倒的でしたしね。』
達也『いや、それ程ない。むしろ危なかった方だ。』
雫『確かに、グスタフ・マックスの効果で達也さんがダメージを受けた時は驚いたけど…。』
エリカ達は、達也は凄いと褒め称えた。だが、達也はそんなことはなかったと言った。グスタフ・マックスの効果と攻撃で、LPを逆転されたのだ。達也がそう言うのも当たり前だ。
ほのか『達也があれほど強いってことは深雪も達也さんくらいに強いの?。』
深雪『私は、お兄様程ではないわ。』
レオ『深雪といや確か、一昨年のJDTジュニアの部決勝戦まで上がったんだよな。最後は達也が勝っちまったけど。』
エリカ『そういえばそうだったわね。テレビで見たけど。』
JDTの内容は基本、生放送でテレビ放送される。レオ達はこの放送を見ていたようだ。
ちなみに幹比古、その時JDTに出場していたから達也と深雪の実力は知っている。この時、幹比古はベスト8であった。

エリカ『イイなぁ、私も達也君とデュエルしたいな。』
達也『もうすぐ学年序列決定戦がある。その時にでも戦えるだろう。』
エリカ『あっ、そうだったわね。』
レオ『なぁ、その学年序列決定戦って何だ?』
幹比古『レオ、知らないの?デュエルで学年序列を決める大会だよ。』
ここで学年序列決定戦について説明しましょう。学年序列決定戦とは、新学期に催されるデュエルで学年序列を競い合う大会である。
すなわち、この学年序列決定戦で1位になった生徒が、その学年で最強の生徒(デュエリスト)ということになる。

エリカ『今回はどうなるんだろう。やっぱ達也君と深雪のワンツー・フィニッシュかな?』
レオ『まっ、当日になんなきゃわかんないか。』
幹比古『そうだね。』
達也達は学年序列決定戦についてすっかり夢中になっていた。


そして、レオ達とわかれた達也と深雪は自宅に帰った。
両親はいるのだが、2人は仕事が忙しくて、会社近くの別宅で暮らしているが、時々自宅に帰ってくる。今日は達也と深雪の1高入学式であったため、両親は自宅に帰っていた。

龍郎『1高入学おめでとう2人共。』
小百合『あなた達のような素晴らしい子供を持てたことを、母さん達は誇りに思うわ。』
深雪『お礼の言葉、ありがとうございます。』
達也と深雪の両親、龍郎と小百合は2人の入学を祝っていた。

龍郎『でも、本音を言うなら、金融関係の学校に入ってほしかったけど……』
達也『心配しないでくれ父さん、これでも父さんの跡を継ぐために金融の勉強をしっかりしているから。』
龍郎『そうか。それなら心配はいらないな。』
本当は金融関係の学校に入ってほしかったという龍郎、だが達也が金融の勉強をしっかりしていることを聞いて安心したようだ。

龍郎は、デュエルディスクの製造及び開発を行っている大手電子機器メーカー FLTの社長、妻の小百合は龍郎の秘書を勤めている。故に、達也と深雪は、FLTの御曹司と令嬢という立場にある。
ちなみに、達也はFLTの次期社長という立場にあり、龍郎の次にFLTの社長になることを約束されている。
龍郎『それにしても、仕事の都合で中々家に帰れなくて、おかげで2人をかけてしまって。これからは、なるべく自宅に帰れるようにするから。』
深雪『そんなことはありません。お父様とお母様は仕事で忙しいのですから、仕方ありません。』
達也『ここの方は、俺と深雪でなんとかなっているから問題ない。』
小百合『本当に悪いわね。』
仕事の都合で中々自宅に帰れないことに罪悪感を抱いていた2人。
しかし、達也と深雪の言葉を聞いて安心した。

それから、龍郎と小百合は、用を終えると別宅に戻っていった。達也と深雪は、片付けを終えてから、それぞれの寝室に入って眠りについた。



翌日、昼の休み時間。2人は生徒会室前の廊下にいた。何故2人がこんな所にいるかというと、時系列は今朝に遡る。


2人が途中で出会ったレオ達と周りの目を気にせずに、一緒に登校していると…、
?『達也君〜‼︎』
『『『『?』』』』
後ろから、誰かが達也を呼ぶ声がした。達也達が声のする方に向いてみると…。
真由美『た・つ・や 君〜〜♪』
レオ『えっ、達也って、えっ、えええぇーー⁉︎』
エリカ『なっ、何あれ⁉︎』
声の主は、一高の生徒会長七草 真由美。しかも本人、初対面のはずなのに達也を呼び捨てにしている。これを見た達也達は驚きを隠せなくなった。

真由美『ごめんなさい。驚かせちゃって、あっそうだ。
達也君、昼休みの時間って時間ある?深雪さんも?』
達也『えぇ、暇ですが……。』
深雪『私もそうですが……。』
真由美『本当?だったら昼休みに生徒会室に来てくれる?』
達也『構いませんが……。』
真由美『じゃあ、昼休みにまた会いましょう。』
という話があって今に至る。


≪コンコンコン≫
達也が生徒会室のドアを軽く叩く。そして中から『どうぞ。』っと声が返ってくる。それを確認すると2人は生徒会室に入っていった。
達也『失礼します。』
深雪『失礼します。』
生徒会室には、生徒会役員と思われる女子生徒4人がテーブルに座っていた。中央に座っている1人は当然、生徒会長の七草 真由美。

真由美『そんなに畏まらなくてもいいわ。
ささっ、座って。』
達也『はい。』
深雪『畏まりました。』
そう言って、2人は椅子に座る。無論、深雪は達也の隣に座る。

そして、達也達6人は昼食を摂り始めた。真由美達4人は、学校で出される食事。対して達也と深雪は、深雪の手作り弁当。
とはいえ、自宅に使用人はいるのだが、何故か達也と深雪が摂る食事は深雪自身が作っている。(自分の手作り料理を食べて欲しいという深雪本人からの希望で。)
余談だと思うが、達也達の使用人の主な仕事は、洗濯や自宅の掃除,手入れなどである。

真由美『あっ、そうだった。自己紹介してなかったわね。
まずこちらが、風紀委員長の渡辺 摩利。』
摩利『よろしく。』
真由美『その隣が、生徒会会計の市原 鈴音。
通称“リンちゃん”。』
鈴音『“リンちゃん”と呼んでいるのは会長だけですので気にしないで下さい。』
真由美『その隣が、生徒会書記の中条 あずさ。
通称“あーちゃん”。』
あずさ『かっ、会長!後輩の前で“あーちゃん”はやめて下さい。私にも立場があるのです‼︎』
コミカル的な紹介ではある。特にあずさ、“あーちゃん”と呼ばれて はわわわっという感じで、案外可愛らしかった。

真由美『あとここにはいないけど、副会長の“はんぞーくん”を合わせた5人が我が生徒会のメンバーとなっています。』
“はんぞーくん”とは、服部 刑部少丞 範蔵のことである。

6人が食事を終えたあと真由美が本題に入った。さて、何故達也と深雪が呼ばれたかというと…、
真由美『さて、今回あなたがた2人をお呼びしたのは、あなたがたを生徒会に勧誘しようと思ってなの。』
生徒会への勧誘である。それにしても、深雪はともかく、何故達也が呼ばれたのかというと…、
達也『1つ、お聞きしてもよろしいでしょうか?』
真由美『何かしら?』
達也『深雪はともかく、何故俺まで呼ばれたのでしょうか?』
やはり、そこは気になるところである。
真由美『実は……。』
真由美は、事情を説明した。

達也『なるほど、佐山 留三先輩が…ですか……。』
真由美『そう、本人に直接問い詰めようにも、必ず邪魔されるからね……。』
摩利『何せ、奴の背後には日本政府が存在するから、関わろうにも出来なくてな。』
真由美『そこで達也君、あなたも生徒会に勧誘しようと思ってね。』
摩利『それに、君がこちら側についたとなったら、留三とて簡単には手を出すまいだろうしな。』
達也を勧誘した理由は、裏で何かを企む留三に対抗するためだった。

しかし、問題があった。それは…、
真由美『とはいえ、深雪さんは書記として決まっているからいいけれど、達也君が問題でねー。』
摩利『ここのメンバーは良いとして、副会長がどうか、だな。』
真由美『“はんぞーくん”ねぇ〜、確かに。』
鈴音『オマケに、深雪さんでもう余裕がありませんし、達也君をどうするか、ですね。』
深雪の生徒会入りは決定事項のようだが、達也に関しては副会長の意見を聞いていないようだ。オマケに生徒会に置ける達也の立ち位置が深雪でいっぱいになってしまってどうにもならないらしい。

すると摩利が…、
摩利『ならば、達也を風紀委員に置く、というのはどうだろう?
ちょうど、風紀委員には空きが1つあるしな。』
達也の風紀委員入りを提案した。これに真由美は…、
真由美『ナイスよ、摩利‼︎風紀委員なら“はんぞーくん”でも文句は言わない筈よ。
摩利、生徒会は達也君の風紀委員入りを提案します。』
この話に達也は…、
達也『ちょっと待って下さい。俺に拒否権はないんですか?』
摩利『もしお前が断れば、留三が必ず動くからな。それに、生徒会からの推薦だ。拒否権はないと思え。』
達也『……。』
自分に拒否権はないのかと聞いたが、摩利の言葉に達也は沈黙するしかなかった。


昼休みが終わり、午後の授業(面倒臭いので内容は省略)が終わり、達也と深雪は生徒会室へ足を運んだ。

そして中に入ると、真由美ら4人と茶髪の男子生徒1人。この男子生徒が、生徒会副会長の服部 刑部丞蔵 半蔵である。
さて服部、深雪さんに歩み寄ると…、
服部『生徒会へようこそ、深雪さん。』
っと深雪を歓迎した。それに対し達也へはというと…、
服部『……。』
睨みつけてしかも無視。

これを見た深雪は…、
深雪『副会長、何お兄様に喧嘩を売って居られるのですか?。』
服部『えっ、いやそれは……。』
深雪『口答えしないで下さい。』
服部『はい、すみません……。(汗)』
『『『『……。』』』』
深雪は冷気を否、殺気を漂わせながら服部に聞いた。聞かれた服部は言い訳しようとしたが、深雪の殺気に圧倒されて謝るしかなかった。
一部始終を見ていた真由美らは引いたような表情をした。

深雪『ところで副会長、私がいる前でお兄様に喧嘩を売るとは、いい度胸ですね。』
服部『はい?』
深雪の言葉に驚きを隠せなくなった服部。服部は深雪に聞き返した。
服部『み、深雪さん?それは一体どういう……。』
深雪『デュエルに決まっています。』
服部『えぇっ⁉︎』
なんと深雪、服部にデュエルを申し込んだ。

これを見た達也は…、
達也『落ち着け深雪……。』
深雪『お兄様は黙って下さい。』
達也『いやだから……。』
深雪『黙っていないと、わ・か・っ・て・い・ま・す・よ・ねぇ?』
達也『はい……。(汗)』



そういった訳で、数分後、学園内のデュエルフィールド上にて、深雪と服部がデュエルすることになった。達也達はデュエルフィールドの外から2人を見守る。

『『デュエル‼︎』』
深雪VS服部 デュエル開始。互いに手札5枚、LP4000からスタート。
服部『先行はもらいます。』
深雪『いいでしょう。』
先行は服部。



服部のターン、ドローフェイズ。
服部『俺のターン‼︎』
服部 手札5→6枚


ドローフェイズ→スタンバイフェイズ
そのままメインフェイズ1へ移行。


スタンバイフェイズ→メインフェイズ1
服部『俺は、手札から魔法カード 増援を発動し、デッキから聖騎士ガウェインを手札に加える‼︎
そして、手札から聖騎士アルトリウスを召喚‼︎』
服部 手札6→5枚
攻撃表示
聖騎士アルトリウス レベル4 光属性 戦士族
攻撃力1800 守備力1800

服部『さらに、自分の場に戦士族通常モンスターがいることにより、聖騎士ガウェインを、手札から特殊召喚‼︎』
服部 手札5→4枚
攻撃表示
聖騎士ガウェイン レベル4 光属性 戦士族
攻撃力1900 守備力500

深雪『レベル4のモンスターが2体……。』
服部『俺は、レベル4の聖騎士アルトリウスとガウェインでオーバーレイ‼︎
2体のモンスターで、オーバーレイ・ネットワークを構築…エクシーズ召喚‼︎現れよ、ランク4!H-C エクスカリバー‼︎』
攻撃表示
H-C エクスカリバー ランク4 光属性 戦士族
攻撃力2000 守備力2000

服部『H-C エクスカリバーのモンスター効果発動‼︎
オーバーレイ・ユニットを2つ取り除き、次の相手ターンのエンドフェイズまで、攻撃力を倍にする‼︎』
H-C エクスカリバー 攻撃力2000→4000

服部『カードを2枚伏せる。』
服部 手札4→2枚 伏せカード2枚


メインフェイズ1→エンドフェイズ
服部『ターンエンド。』
ターンチェンジ。



深雪のターン、ドローフェイズ。
深雪『私のターン。』
深雪 手札5→6枚


ドローフェイズ→スタンバイフェイズ
前のターン同様、メインフェイズ1へ移行。


スタンバイフェイズ→メインフェイズ1
深雪『私は手札からブリキンギョを召喚します。』
深雪 手札6→5枚
攻撃表示
ブリキンギョ レベル4 水属性 機械族
攻撃力800 守備力2000

深雪『ブリキンギョのモンスター効果により、手札から聖鳥クレインを特殊召喚します。』
深雪 手札5→4枚
攻撃表示
聖鳥クレイン レベル4 光属性 鳥獣族
攻撃力1600 守備力400

深雪『聖鳥クレインを特殊召喚したことにより、私はデッキからカードを1枚ドローします。』
深雪 手札4→5枚

深雪『レベル4の、ブリキンギョと聖鳥クレインで、オーバーレイ。
2体のモンスターで、オーバーレイ・ネットワークを構築…エクシーズ召喚。現れよ、ランク4 。 No103 神葬令嬢ラグナ・ゼロ。』
攻撃表示
No103 神葬令嬢ラグナ・ゼロ ランク4 水属性 天使族
攻撃力2400 守備力1200

深雪『神葬令嬢ラグナ・ゼロのモンスター効果発動。
オーバーレイ・ユニットを1つ取り除き、相手フィールド上に攻撃表示で存在する元々の攻撃力と異なる攻撃力を持つモンスターが存在する時、そのモンスターを破壊し、デッキからカードを1枚ドローします。』
服部『何っ⁉︎』
深雪『H-C エクスカリバーを破壊します。』
ラグナ・ゼロの効果で、エクスカリバーは破壊され、深雪はデッキからカードを1枚ドローした。
(取り除かれたオーバーレイ・ユニットは、聖鳥クレイン。)
深雪 手札5→6枚

服部『ぐうっ。』
エクスカリバーを破壊された服部は、悔しそうな表情をした。


メインフェイズ1→バトルフェイズ
深雪『バトル。神葬令嬢ラグナ・ゼロで、プレイヤーにダイレクトアタック。』
攻撃表示
No103 神葬令嬢ラグナ・ゼロ
攻撃力2400
ラグナ・ゼロのダイレクトアタックが、服部に炸裂。

服部LP4000→1600
服部『ぐわっ!』

バトルフェイズ終了、メインフェイズ2へ移行。


バトルフェイズ→メインフェイズ2
深雪『カードを2枚伏せます。』
深雪 手札6→4枚 伏せカード2枚


メインフェイズ2→エンドフェイズ
深雪『ターンエンド。』
ターンチェンジ。



服部のターン、ドローフェイズ。
服部『俺のターン‼︎』
服部 手札2→3枚


ドローフェイズ→スタンバイフェイズ
ここで深雪が動き出す。

深雪『リバースカード、オープン。永続罠 アイスバーンを発動。
この効果により、自分の場に水属性が存在する限り、水属性以外のモンスターは全て守備表示となります。』
服部『なっ、なんだって⁉︎』
アイスバーンの発動に驚きを隠せなくなった服部。無理もない、服部のデッキにも水属性モンスターは存在するが、それでもたった2,3体くらいしかいない。実質、服部は動きを封じられたも同然である。これに対し服部は…、
服部『(これじゃ仕方ない。態勢が整うまで保つしかない。)』


スタンバイフェイズ→メインフェイズ1
服部『手札から、簡易融合を発動‼︎
LPを1000ポイント払い、エクストラデッキから、旧神ノーデンを特殊召喚‼︎』
服部LP1600→600 手札3→2枚
攻撃表示
旧神ノーデン レベル4 水属性 天使族
攻撃力2000 守備力2200

服部『旧神ノーデンのモンスター効果により、墓地から聖騎士アルトリウスを特殊召喚‼︎』
守備表示
聖騎士アルトリウス レベル4 光属性 戦士族
攻撃力1800 守備力1800

服部『さらに罠カード コピーナイトの効果により、アルトリウスと同じレベルのモンスターとして特殊召喚‼︎』
コピーナイト レベル4 光属性 戦士族
攻撃力0 守備力0

服部『さらに手札から、聖騎士ガハラドを召喚‼︎』
服部 手札2→1枚
攻撃表示→守備表示
聖騎士ガハラド レベル4 光属性 戦士族
攻撃力1500 守備力1800

服部『行くぞ!レベル4の、旧神ノーデンとコピーナイトでオーバーレイ‼︎
2体のモンスターで、オーバーレイ・ネットワークを構築…エクシーズ召喚‼︎現れよ、ランク4!輝光士パラディオス‼︎』
守備表示
輝光士パラディオス ランク4 光属性 戦士族
攻撃力2000 守備力1000

服部『さらに手札から装備魔法 聖剣カリバーンを発動‼︎
ガハラドに装備‼︎
その効果により、LPを500ポイント回復する‼︎』
服部LP600→1100 手札1→0枚

服部『そして、輝光士パラディオスのモンスター効果発動‼︎
オーバーレイ・ユニットを2つ取り除き、相手モンスターの効果を無効にし、攻撃力を0にする‼︎』
ラグナ・ゼロ 攻撃力2400→0

服部『さらに、聖騎士ガハラドのモンスター効果発動‼︎
自身に装備された聖剣カリバーンを破壊し、墓地の聖騎士ガウェインを手札に戻す‼︎』
服部 手札0→1枚

服部『そして、聖騎士ガウェインを特殊召喚‼︎』
服部 手札1→0枚
守備表示
聖騎士ガウェイン レベル4 光属性 戦士族
攻撃力1900 守備力500

深雪のアイスバーンに対抗するために、ラグナ・ゼロの効果を封じただけでなく、守備モンスター4体を召喚して守りを固めた服部。これで手札を全て使い切った服部はそのままエンドフェイズへ移行。


メインフェイズ1→エンドフェイズ
服部『ターンエンド。』
ターンチェンジ。



深雪のターン、ドローフェイズ。
深雪『私のターン。』
深雪 手札4→5枚
深雪『ふっ。』
服部『⁉︎』
ドローカードを見た深雪は何やら黒い笑を浮かべた。これを見た服部は、全身鳥肌がたった。
すると…、
≪バッ‼︎≫

服部『なっ⁉︎』



真由美『RUM⁉︎』
摩利『あんなカードを持っていたのか?』
達也『……。』
なんと深雪、ドローカードを公開した。そのカードは、RUM-七皇の剣。
これを見た服部は驚きを隠せなかった。
2人のデュエルを見ていた真由美達にも衝撃が走った。
しかし、達也は相変わらず冷静だ。



ドローフェイズ→スタンバイフェイズ
何もなくメインフェイズ1へ移行。


スタンバイフェイズ→メインフェイズ1
深雪『RUM-七皇の剣を発動。
その効果で、エクストラデッキからNo101 S・H・Ark Knightを特殊召喚します。』
深雪 手札5→4枚
攻撃表示
No101 S・H・Ark Knight ランク4 水属性 水族
攻撃力2100 守備力1000

服部『⁉︎』

深雪『さらに、ランク4のNo101 S・H・Ark Knightで、オーバーレイ。
1体のモンスターで、オーバーレイ・ネットワークを再構築…カオスエクシーズチェンジ。現れよ、ランク5。CNo101 S・H・Dark Knight。』
攻撃表示
CNo101 S・H・Dark Knight ランク5 水属性 水族
攻撃力2800 守備力1500

服部『攻撃力2800⁉︎だが、幾ら攻撃力の高いモンスターを出したところで……』
深雪『Dark Knightのモンスター効果発動。
1ターンに1度、相手フィールド上の特殊召喚されたモンスター1体を、このカードのカオスオーバーレイ・ユニットにします。』
服部『なんだって⁉︎』
深雪『輝光士パラディオスを、Dark Knightのカオスオーバーレイ・ユニットにします。』
服部『くっ‼︎』
Dark Knightの効果で、輝光士パラディオスは、Dark Knightのカオスオーバーレイ・ユニットとなった。パラディオスを奪われた服部は悔しがった。

だがその服部に、深雪が追い打ちをかける。

深雪『さらに手札から、RUM-リミテッド・バリアンズ・フォースを発動。
その効果で、ランク4のNo103 神葬令嬢ラグナ・ゼロで、オーバーレイ。
1体のモンスターで、オーバーレイ・ネットワークを再構築…カオスエクシーズチェンジ。現れよ、ランク5。CNo103 神葬令嬢ラグナ・インフィニティ。』
深雪 手札4→3枚
攻撃表示
CNo103 神葬令嬢ラグナ・インフィニティ ランク5 水属性 天使族
攻撃力2800 守備力2400

服部『CNoが…2体⁉︎』
深雪『さらに手札から、魔法カード 強欲なウツボを発動。
手札の深海のディーヴァと氷霊神ムーラングレイスをデッキに戻し、その後、デッキから3枚ドローします。』
強欲なウツボで手札を入れ換えた深雪、さらに、服部に追い打ちをかける。

深雪『手札から魔法カード 死者蘇生を発動します。』



『『『『⁉︎』』』』
達也『……。』
服部『ここで…死者蘇生だと⁉︎』
死者蘇生の発動に、達也を除いた全員が驚いた。



深雪『墓地から、聖鳥クレインを特殊召喚します。』
深雪 手札3→2枚
守備表示
聖鳥クレイン レベル4 光属性 鳥獣族
攻撃力1600 守備力400

深雪『聖鳥クレインのモンスター効果で、デッキからカードを1枚ドローします。』
深雪 手札2→3枚

深雪『そして、自分フィールド上に鳥獣族モンスターがいることにより、氷霊鳥シレーヌ、オルカを特殊召喚します。』
深雪 手札3→2枚
攻撃表示
氷霊鳥シレーヌ・オルカ レベル5 水属性 鳥獣族
攻撃力2200 守備力800

深雪『さらに、シレーヌ・オルカのモンスター効果により、自分フィールド上の全てのモンスターのレベルを5にします。』
聖鳥クレイン レベル4→5

服部『レベル5のモンスターが2体……、来るか⁉︎』
深雪『レベル5となった、聖鳥クレインと氷霊鳥シレーヌ・オルカでオーバーレイ。
2体のモンスターで、オーバーレイ・ネットワークを構築…エクシーズ召喚。現れよ、ランク5。No94 極氷姫クリスタル・ゼロ。』
攻撃表示
No94 極氷姫クリスタル・ゼロ ランク5 水属性 戦士族
攻撃力2200 守備力1600

服部『エクシーズモンスターを、3体も並べるなんて……‼︎』
深雪『まだまだ続きます。さらにランク5のクリスタル・ゼロで、オーバーレイ。
1体のモンスターで、オーバーレイ・ネットワークを再構築…ランクアップ・エクシーズチェンジ。現れよ、ランク6。FA-クリスタル・ゼロ・ランサー。』
攻撃表示
FA-クリスタル・ゼロ・ランサー ランク6 水属性 戦士族
攻撃力2200 守備力1600

深雪『クリスタル・ゼロ・ランサーの攻撃力は、自身のオーバーレイ・ユニットの数×500ポイントアップします。』
クリスタル・ゼロ・ランサー 攻撃力2200→3700

服部『攻撃力3700⁉︎』
深雪『さらに手札から、装備魔法 巨大化を発動。
聖騎士アルトリウスに装備します。
その効果で、アルトリウスの攻撃力は倍になります。』
深雪 手札2→1枚
アルトリウス 攻撃力1800→3600

服部『アルトリウスの攻撃力を倍にしてどうしようと……?』
深雪の戦術に疑問に思った服部。
だが、その理由はこの後明らかになる。

深雪『ラグナ・インフィニティのモンスター効果発動。
1ターンに1度、このカードのカオスオーバーレイ・ユニットの1つ取り除き、相手モンスターの攻撃力と元々の攻撃力の差分のダメージを相手に与え、そのモンスターを除外します。』
服部『なんだって⁉︎それじゃ、アルトリウスの攻撃力を上げたのは……⁉︎』
深雪『そうです。この効果を発動するためです。』
服部『くっ‼︎』
深雪がアルトリウスの攻撃力を上げたのは、このための伏線である。
これを知った服部は、悔しがった。服部は、深雪の策に嵌められたのだ。

深雪『ラグナ・インフィニティの効果で、アルトリウスを除外。1800ポイントのダメージを受けて頂きます。』
服部の残りLPは1100。服部の敗北は確定した。
服部LP1100→0
服部『うわ〜〜〜!!!!』
勝敗は決した、深雪の完勝。



真由美『深雪さん、達也君並に強いわね。』
摩利『流石JDTの準優勝者、だな。』
深雪の完勝に、真由美達は評した。すると達也、深雪に歩み寄り…、

深雪『お兄様。』
達也『流石だ深雪。俺に引けを取らないデュエルだったぞ。』
深雪『本当ですか?ありがとうございます‼︎』
達也に褒められた深雪は嬉しさの余り、達也に抱きついた。

一方の服部は…、
服部『つっ、強い‼︎』
深雪の強さに驚きを隠せなかった。

すると深雪は、服部に歩み寄り…、
服部『深雪さん?』
深雪『では副会長。約束どうり、お兄様に謝って下さい。』
服部『えぇっ⁉︎』
深雪『いいですね?』
服部『はい……。(汗)』
という訳で、服部は達也に謝り、達也と深雪は仕事を終えた後、自宅へ帰って行った。


手を繋ぎながら……。



続く。 
 

 
後書き
次回、学年序列決定戦の始まりです。 
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