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フレッシュ&スウィート フルーツプリキュア!

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プリキュアは3人から6人へ
新しい伝説が始まる
  第25話 これが東せつなの正体! ドラゴンイース現る!!

 
前書き
 このエピソードでは、西隼人と東せつなの辿る運命を中心にお送りします。
 西隼人は身柄を送検され、木曜ミステリーで活躍したあの女検事が登場します。その女検事から事情を聴かれた結果、法の裁きを掛けられない判断を下します。一方、日本国へ攻めたがるイースこと東せつなは、何度も上層部から控えるよう命じますが、最終的に出撃をメビウス総統は許可します。その直後、サウラーを呼び出しメビウスは、赤いカードを渡します。 

 
 東京地方検察庁
 
 西隼人は身柄をここへ送られた。
 「次。」
 「はい。」
 「あなたが西隼人さんね。」
 「はい。」
 「あたしは鶴丸あや、ここの検事よ。」
 「はい。」
 「警視庁高島平警察署の供述調書によると、たくさん怪物を繰り出しては、いたずらをしてプリキュア隊に怪物を討伐されては逃走を繰り返していたと記載してるわ。」
 「はい。」
 「何々、他のラビリンス幹部軍人が繰り出した怪物と比べ凶暴凶悪ではないと記載してある。」
 「はい。」
 「一連の犯行認めますか。」
 「認めます。」
 「よろしい。詳しく調書を読むわよ。」
 「はい。」
 「西隼人はウェスターに扮して高島平駅前商店街でジェルスライム状の怪物を繰り出し、練馬区豊島園でパンダライド1体を怪物にして暴れ回り、高島平駅前にある食料品スーパーに併設している花屋で花瓶と入っている花と一緒に怪物を仕立て駐車場で暴れまくる。但し、駐車している車の被害は全くない。次に、赤塚公園城跡エリアで桜の木1本を怪物に仕立て暴れまくる。次に、高島平駅前広場から商店街でカツラの怪物を繰り出し、不特定多数の人々にカツラを被せ、皆大笑いしていたって。アハハハハハハハハハハッ。何よこれ。」
 「はい。この時、皆大笑いをしてまして。攻撃にならず、自分から放置してしまいました。」
 「学が無いからじゃないの。」
 「学って言うのは。」
 「学歴など学問に対する能力よ。」
 「はい、俺は高校卒業までの学力しかありません。」
 「それで、よく外国の軍隊で幹部まで出世したわね。」
 「ラビリンス軍では、怪物を繰り出す能力があれば、出世が優遇されます。」
 「なるほどね。それで、高卒でも軍幹部に出世できるワケね。」
 「はい。」
 「ところで、笹目橋大破壊及び国立競技場大破壊によるテロ事件の犯人の軍幹部の学歴はどうなの。」
 「イースですか。」
 「そう、指名手配を受けている東せつなさんよ。」
 「あの方は国立軍事大学を出ております。」
 「この大学って、我が国で言う防衛大学のことかな。」
 「はい。」
 「この大学なら、軍幹部への昇格は容易いね。」
 「はい。このカツラの1件で、ラビリンスで逮捕、収監されてしまいました。」
 「あの国ね。弾道ミサイルや核兵器などを開発している悪政管理国家ね。」
 「はい。」
 「このカツラの時、我が国ではカツラバブルが発生して、もの凄く景気が良かったのよ。」
 「そうなんですか。」
 「為替が1ドル240円まで円安になって、平均株価が1株3万円台まで急上昇して大いに沸いたのよ。特に、カツラ業界では、5万円台の値が付いた事業者もいたわ。」
 「そうなんですか。それで、俺のいたラビリンスの不幸のゲージが急降下したのですね。」
 「それでラビリンスで罪人にされたのよ。」
 「確かに、捕まった実感がありませんでした。」
 「隼人君、国交のない国を良くすると、逆にラビリンスでは反逆者と扱われないかな。」
 「そうです。」
 「あなたの元住んでいた国は、国家元首の命令に背き反逆すると重罰を受けるはずよ。」
 「確かに。今でもあの国では俺は死刑囚扱いです。」
 「よく投降できたわね。」
 「スウィーツ王国の技術者に助けられました。」
 「良かったわね。次行くよ。」
 「はい。」
 「何々、都立四ツ葉高校へ侵入し2体の骸骨を繰り出し、1人の男子高生を狙ったって。」
 「はい、無限大テラバイトのUSBメモリーを狙って奪おうとしました。ところが、手にするとタダのビックリ箱でした。」
 「ハハハハハハッ。何それ。でも、被害届けは出ていないわね。タダのビックリ箱では値打ちがないからね。持っているなら、返してあげなさいよ。」
 「はい。」
 「それにしても、無限大テラバイトのUSBメモリーって初めて聞いたわ。確かにそんなメモリーがあるなら、データの処理し易くて便利だよね。」
 「はい。」
 「そんなもの、まだ我が国のモノ作りの技術では作れないわ。それ、どこの国が作っているのよ。」
 「スウィーツ王国です。」
 「あの妖精の国ね。確かに妖精のモノ作りなら、人間を超越する製品を作れるわね。それに、はるか古代から宇宙開発を行っていると聞てるからね。」
 「はい。」
 「最後、再度、赤塚公園城跡エリアでサイドウィッチ弁当を怪物に仕立て園内を暴れまくっていたが、プリキュア隊に討伐されたと記載しているわ。」
 「はい。」
 「あなたの犯行をみて見ると、刑事上の責任は問えないわ。どれもこれも訴えが無いのよ。」
 「そうですか。」
 「豊島園の方で、営業妨害の損益があったものの、あなたちの弁護士さんたちによって、和解が成立しているのよ。それに、刑事ではなく民事の問題になるからね。また、男子高生から奪ったビックリ箱盗難にしても被害届けが出ていないからね。次、他のラビリンス軍幹部との共犯について問わしていただきます。」
 「はい。」

 一方

 カオルちゃんとジュリアーノは、地下鉄に乗って東京地検の最寄り駅日比谷へ向かっている。
 「ゴオーーーーッ。」
 「やっぱり、車使えないでい。」
 「そうよ、都心は交通渋滞がひどいし、現地では駐車場がないからね。」
 「ゴオーーーーッ。ガタンゴトン。」

 東京地方検察庁

 「イースこと東せつな容疑者が関わった笹目橋と国立競技場のテロ事件とは、一切関わっていな
いのですね。」
 「はい。俺が、協力して攻めようっと言っても全く言うこと聞かないんです。」
 「確かに聞かないわね。あなたが下官だからよ。」
 「そうなんですか。」
 「あなたは少尉でしょ、せつな容疑者は中将と聞いておるわ。幹部の中でもあまりに格差があるわよ。」
 「はい。」
 「もう2人いなかった。1人は、人と動物を入れ替えて国道17号バイパスで重大な事故相次がせた男性幹部。もう1人は、東京タワーを乗っ取ってタワーを怪物に仕立て、港区エリアを大壊滅に陥れようとした女性幹部よ。」
 「男性幹部はサウラーで階級は中将で、女性幹部はノーザ財務相の娘でノーサーと言い、階級は少将です。」
 「これで、怪物を繰り出して悪さをする軍幹部は全員、国立軍事大学卒のエリート軍人ばかりね。それに、全員あなたより上官ばかりね。これであなたは、不起訴になる見込みよ。」
 「ありがとうございます。」
 「今後、釈放されたら、どう生きて行くの。お世話になったメクルメク王国の民と相談する予定です。」
 「メクルメク王国の民が後見人になっているのね。名前は。」
 「カオルちゃんとジュリアーノさんです。」
 「カオルちゃん聞いてるわ。あの方もメクルメク王国の軍人よ。」
 「そうでしたか。俺も、あのお方にやられてしまいました。」
 「あの強面、見た目通りよ。気を付けないとね。」
 「はい。」
 「ならば、仕事も暮らしも面倒しっかり見てくれるはずよ。頑張って立ち直って。」
 「ありがとうございます。」
 「ご苦労、もう下がって良いわよ。」
 「はい。」
 隼人は連行され、護送車に乗せられ高島平警察署へ戻り始めた。

 一方

カオルちゃんとジュリアーノの乗っている地下鉄は日比谷駅に到着した。
 「日比谷、日比谷。東京メトロ日比谷線、千代田線、有楽町線はお乗換。1番線は日吉行電車です。」
 カオルちゃんとジュリアーノは、エスカレーターに乗って改札口へ向かった。
 「どうなるんでい、隼人君は。」
 「とりあえず、事情を聞いた検事さんに会わないと分からないわ。」
 「それもそうでい。」
 しばらくして、カオルちゃんとジュリアーノは外へ出た。
 「やっと地上へ出たでい。」
 「ミスターカオル、急ぐわよ。」
 「合点でい。」

 数分後

 「着いたわ。」
 カオルちゃんとジュリアーノは東京地検へ入って行った。そして、受付で隼人君身柄送検の件について問い合わせた。
 「西隼人さんの1件ですね。」
 「担当は鶴丸あや検事です。それでは、ご連絡してみます。」
 「ありがとうございます。」
 「しばらくして。」
 「もしもし、鶴丸検事。」
 「はい。」
 「西隼人さんの後見人の方が来ておりますが、いかが致しましょうか。」
 「分かったわ。これから受付の方へ向かうわ。見通しの良い場所で待たせておいて。」
 「畏まりました。」
 通話を切られた。
 「カオルさん、ジュリアーノさん、見通しの良い廊下の部分でお待ちください。」
 「ありがとうございます。」

 しばらくして

 「オッ、来たぜ。」
 「あの方。」
 「こんにちは。」
 「こんにちは。」
 「お2人さんがカオルさんとジュリアーノさん。」
 「ヘイ。」
 「はい。」
 「ここでは何ですので、表へ出ましょう。」
 「はい。」
 3人は庁舎の外へ出た。

 しばらく歩いて

 「ここで話をしましょう。」
 「はい。」
 「西隼人さん、処分保留で釈放される見込みよ。」
 「そうなんでい。」
 「良かった。」
 「実行した犯行については、ほとんどが被害届が出ていないため無罪よ。共犯については、凶悪犯罪行為を行った3人の幹部より下官でもあり、一緒に行動した形跡が見当たらないため、処分保留になる見込みよ。」
 「そうですか。」
 「但し、釈放後は当検察及び警察へ捜査協力をお願いします。これ以上、ラビリンス軍の戦争犯罪行為防ぐためにも。」
 「はい。」
 「合点でい。」
 「では、あたしはこれで。」
 鶴丸検事は庁舎へ入って行った。
 「良かった。」
 「良かったでい。」
 「隼人君のお住まいを見つけたことだし。釈放されるのが楽しみだわ。」
 「さあ、帰るでい。」
 こうして、カオルちゃんとジュリアーノは、地下鉄に乗って帰って行った。

 ラビリンス首都ピョンピョン内総統官邸謁見の間

 任命式典が行われている。
 「次、イース中将。」
 「ハッ。」
 「任命証、イース殿。あなたは、軍階級大将に昇格すると共に最高幹部の一員として国防大臣就任を命じる。以下同文。」
 「おめでとう。」
 「ハッ。」
 「次、サウラー中将。」
 「ハッ。」
 「任命証、サウラー殿。あなたは、軍階級大将に昇格すると共に最高幹部の一員として経済産業大臣就任を命じる。以下同文。」
 「おめでとう。」
 「ハッ。」
 「次、ノーサー少将。」
 「ハッ。」
 「任命証、ノーサー殿。あなたは、軍階級少将から中将へ昇格する。以下同文。」
 「おめでとう。母が喜んでいるぞ。」
 「ハッ。」
 「次、ニューウェスター大佐。」
 「ハッ。」
 「任命証、ニューウェスター殿。あなたは、軍階級大佐から少将へ昇格する。以下同文。」
 「ハッ。」
 しばらくして、式典が終わり、昇格者全員謁見の間から去った。

 陸軍本部内女子控え室

 「全員、1階級昇格したね。」
 「国防大臣か。軍全体掌握する感じになるね。」
 「でも、一番の権限者はメビウス様ですからね。」
 「メビウス様と話をする機会は大幅に増えたわ。その時に、日本国戦闘へ申請書提出してみせるわ。」
 「イース様、また日本国へ向かうのですか。」
 「もちろんよ。」
 「指名手配を受けている身です。」
 「ああ、分かっている。今晩でも申請書を提出する。」
 「イース様。」
 「何、ワープのフル活用とワンダーバンクルの装備で簡単に捕まえられないはずよ。」
 「畏まりました。イース様、お気を付けて。」
 イースは謁見の間へ向かった。

 再び、謁見の間では

 イースが入って来た。
 「おや、イースが。」
 「ハッ。メビウス様、明朝にも何卒、出動命令を。」
 「そうか、そこまで言うのなら、認めざるを得ないな。相分かった、行くがよい。」
 「ハッ。」
 イース大将は謁見の間から去った。
 「イースの奴、目元を整形したようだな。」
 「はい。指名手配を受けてから、見つかりにくくする目的で当国最高の美容形成医で手術を受けたそうです。」
 「でも、やっぱり気になる、サウラーを呼べ。」
 「ハッ。」
 「いくら目を大きくしたからと言って、日本国警察をごまかせるとは言えん。」
 しばらくして、サウラーが入って来た。
 「メビウス様、出動命令でしょうか。」
 「そうだ。イースを追って。出会った時、このカードを貼り付けろ。」
 「これは赤いカード。」
 「これは、イースの本当を姿を現すカードだ。イースにはトカゲの鱗が右膝上部分に埋め込んである。このカードをイースに貼り付けるとトカゲ型ナケワメーケに変身する。」
 「イ、イースってナケワメーケだったのですか。」
 「ああ。軍事大学在学中、ナケワメーケになるための手術を受けたのだよ。」
 「そうでしたか。」
 「日本国他、戦闘を指揮した国々からも指名手配を受け、厳しいマークをされている以上、彼らに目を見せる必要がある。サウラー頼んだぞ。」
 「ハッ。」
 サウラーは赤いカードを持ち、謁見の間から去った。

 翌日、桃園家では

 「ラブ、カーテン取り替えようか。」
 「やったぁー。」
 「もう、お部屋も模様替えしないとね。」
 「ありがとう、お母さん。」
 「どうだろ、もう1部屋開いているからトリニティのメンバーの1人でも居候させて見てはどうかな。」
 「それは良いねえ。ラブの寝坊癖を治すためにもね。」
 「嫌だあ。」
 「レイカなんかどう。ボーイッシュで逞しいからね。」
 「それは良い。お母さん、トリニティのマネージャーに聞いて見ては。」
 「うん、聞いてみるわ。」
 「レイカさんが来るの。」
 「ラブ、交渉の結果次第よ。」
 「はい。」
 「ところでラブ、夕食の買い物をお願い。お礼にドーナツ2個許します。
 「やったあ~、ドーナツゲット。ミキタン、ブッキーにも連絡入れよ。」
 ラブは玄関へ向かった。そして....。
 「行って来まぁーーーす。」

 赤塚公園

 あの東せつなが突然姿を現した。
 「フフフッ。瞬間移動で総連から簡単に来れるわ。」
 すると、東せつなの足元にフリスビーが飛んで来た。
 「すみません、それ僕の。ありがとう、おばさん。」
 「あっ....はっ。」
 「おばさん。」
 「この子たちは。」
 「ウーーーウーーー。」
 「ラッキー、どうした。」
 「ウーーーウーーー。」
 「ああっ。」
 「ラッキー。」
 「ワン、ワン。」
 「えっ、えっ、何。」
 「ベロベロベロ。」
 「ラッキー、おばさんのことを気に入ったみたい。」
 「まさか、そんな。」
 「ベロベロ。」
 「ええっ、くすぐったい。」
 「ん、あの女、美容形成外科で目を手術したみたいだけど。明らかに、国際指名手配を受けた東せつなじゃねえか。」
 カオルちゃんは、せつなの動向に探りを入れた。それと同時に、ラブたち3人が赤塚公園へ入園して来た。
 「あっ、せつなさん。」
 「ちょっと待って、ラブちゃん。あそこにいるのって。」
 「エイッ。」
 せつなはフリスビーを投げた。それをラッキーが追ってキャッチした。
 「すごーーい。せつなおばさん、すっごく上手。」
 「そう。」
 ラッキーはフリスビーを加えて戻って来た。
 「ラッキー。」
 「ああっ。」
 「ワンワン。」
 「ラッキー、よくやったぞ。」
 「ああっ、えへっ。」
 「やっぱり、せつなさんが一緒にいるのはタケシ君とラッキーだよ。」
 「そうか、タケシ君は知らないのよね。せつなさんがイースだったってこと。」
 「うん。でも、ラッキーは分かっているような気がする。」
 「お嬢ちゃんたち。」
 「カオルちゃん。」
 「シーーーッ。」
 「君たちも探りに入れてたんかい。ここは、次回待ち合わせの日時と場所を探るんでい。」
 「はい。」
 「その時、自首を進めるんでい。」
 「分かったわ。」
 「じゃあ、俺は店に戻るでい。」
 カオルちゃんは店へ戻った。
 ラブたち3人は、引き続き探りを入れます。そして......
 「ねえ、せつなおばさん。明日荒川河川敷へ来る。」
 「ええっ。」
 「僕たち今度犬の大運動会に出るんだ。だけど、僕1人じゃうまく練習できなくてだから、せつなおばさんと一緒に練習できたらなあって。」
 「あたしと、でもあたしは。」
 「ダメ、せつなおばさん。」
 「あたし。」
 「クウーーン、クウーーン。」
 「ラッキーも、せつなおばさんと遊びたいみたい。」
 「ラッキー。」
 「やったあ。じゃあまた明日、朝6時荒川河川敷で会おうね。約束だよ、せつなおばさん。」
 「ワンワン。」
 「あっ。」
 「さようなら。」
 「さようなら、(ここから小言)フフフッ。明日朝6時、もう一度あの怪物を復活させて大暴れさせて見せるわ。」
 東せつなは赤塚公園から去った。
 「聞いた。」
 「これ、ヤバイよ。」
 「ドーナツカフェでカオルちゃんと相談しながら、今後の作戦立てよう。」
 「うん。」
 ラブたち3人は、ドーナツカフェへ向かった。しばらくして、到着した。
 「お嬢ちゃん、探りはどうだったんでい。」
 「その前にドーナツ2個セットちょうだい。」
 「350円でい。丁度お預かり。毎度あり。」
 「他の2人はどうでい。」
 「あたしもドーナツ2個セット。」
 「私も。」
 「2人合わせて700円でい。」
 「千円お預かり、300円のお返しでい。毎度あり。ところで、探りの成果は。」
 「明朝、荒川河川敷でタケシくんとせつなさんが会う約束したらしいよ。」
 「そうかい。」
 カオルちゃんはドーナツセット3人前をテーブルへ持って来た。
 「へい、お待ち。」
 「ありがとう。」
 「で、どうするんでい。」
 「タケシ君の出発を遅らせて。その間に自首の説得をしてみせるわ。」
 茂みの中で盗み聞きをしていた者がいた。サウラーこと南瞬であった。
 「そうか、明日の6時か。場所はどこだろう。引き続き聞いてみよう。」
 「ブッキー、どの位遅らせる。」
 「1時間ほどね。」
 「その位あれば、十分説得できるね。」
 「うん。」
 「ねえ、場所はどこだった。」
 「荒川河川敷って言ってから、戸田橋緑地ね。」
 「(小言)何、戸田橋緑地か。分かった、ここは引き上げよう。」
 南瞬は去って行った。
 「それからタケシ君、犬の運動会に出るって言ったよね。」
 「言った言った。」
 「犬飼ってる。」
 「私ところにタルトがいるからダメだよ。」
 「あたしの家はペット禁止だし。」
 「トリニティの3人に聞いてみるしかないわ。」
 「この後、行ってみようか。」
 「賛成。」
 美希はミユキへ向けて通話を始めた。
 「もしもし、ミユキさん。」
 「美希ちゃん、どうしたの。」
 「ミユキさん、トリニティの中で犬を飼っている人っていませんか?」
 「いるわよ。レイカさんね。」
 「レイカさん。」
 「何か、犬の運動会に出たいっと言ってわね。」
 「そうですか。これから、ご訪問してよろしいですか。」
 「よろしいわよ。」
 「分かりました。」
 「じゃあ、切るわよ。」
 通話を切られた。
 「ねえ、聞いてみたところ、来て良いって。」
 「本当。」
 「私は、パパと一緒にタケシ君の家へ行って説得してみるわ。」
 「それが良いわね。獣医さんだから、効果が大きいわよ。ところで、ラブちゃんは。」
 「私、一度、この夕食の材料、家に置いてからトリニティの寮へ行くよ。」
 「これで決まりね。」
 「じゃあ、解散しようか。」
 「うん。」
 ラブたち3人は解散した。

 公団高島平団地高島平第2住宅内にあるトリニティの寮

 「レイカ。」
 「何、ミユキ。」
 「犬の運動会に参加するって本当。」
 「ナッツから頼まれてるんだよ。この子たちの面倒見てって。」
 すると、2匹の小型犬が姿を現した。
 「ミユキさん、ナナさんこんにちは。」
 「い、犬がしゃべったーーーあ。」
 「オイラ、ポメラニアンのココ。」
 「私、ヨークシャテリアのミルク。」
 「ココとミルク。」
 「レイカ、あなたのプリキュアネームと同じ名前の小型犬もいるのね。」
 「誕生することが決まってから知らせて来た、ナッツ。」
 「ナッツ、そうなの。」
 「キュアココが誕生してから、一際、大喜びしていた、ナッツ。」
 「まだ、実際の目で見てない、ココ。」
 「ココ君、機会があったらね。」
 「うん、ココ。」

 再び、桃園家では

 「ただいま。」
 「お帰り。」
 「また、すぐ出かけるからね。」
 「今度は。」
 「トリニティの寮へ行ってくるよ。」
 「何、プリキュア隊としての相談。」
 「その通り。」
 「じゃあ、行って来まぁーーす。」
 ラブは再び家を出た。

 山吹家

 「ただいま。」
 「お帰り、祈里。」
 「パパは。」
 「まだ、診察が続いているわ。」
 「どうしても話たいことがあるの。」
 「何か、重大な用件ね。ママにも話してみて。」
 「はい、実はタケシ君とあの女が話をしていたみたいなの。」
 「あの女って。」
 「せつなさん。」
 「エッ、あの指名手配を受けている。」
 「そう。」
 「祈里、あなたを巨大犬怪獣を用いて命を奪おうとした女よ。絶対に許せないわ。至急、パパに知らせるから部屋で待ってて。」
 「うん。」
 祈里は自分の部屋へ向かった。

 トリニティの寮

 「ピンポーーーーン。」
 「ハーーーイ。」
 「カチャッ。」
 「美希ちゃん。」
 「こんばんは。」
 「レイカさんでしょ、入って。」
 「はい。」
 美希はミユキに案内されてレイカの部屋へ向かった。

 再び、山吹家では

 「本日、最後の診察が終わったぞ。」
 正は診察室を出た。すると....
 「あなた、大変よ。」
 「どうした。」
 「祈里を犬怪獣でひどい目に遭わせたせつななる女が再度、タケシ君に接したそうよ。」
 「そうか、それはいかんな。で、祈里は。」
 「自分の部屋にいるわ。」
 「分かった。直行して話を聞こう。」
 正と尚子は祈里の部屋へ向かった。

 再び、トリニティの寮では

 「美希さん、お久しぶり、ココ。」
 「この犬覚えているわ。確か、横浜で出会ったのぞみちゃんが飼っている小型犬よ。確か、名前
はココ。」
 「その通りだ、ココ。」
 「本当に不思議なことが多いね、喋る動物たちに出会ってばかりで。」
 「どんな動物。」
 「最初はリスのナッツで、次はフェレットのタルト、更にその次は、小型犬のココとミルク。」
 「美希ちゃんが来てくれてホッとしたわ。」
 すると
 「ピンポーーーン。」
 「ハーーイ。」
 「ナナ、行ってあげて。」
 「はい。」
 「ナナは玄関へ向かった。すると。」
 「ガチャッ。」
 「あら、ラブちゃんこんにちは。」
 「ナナさん。ミユキさんたちは。」
 「奥にいるわよ。案内するわ。」
 「はい。」
 ラブもレイカの部屋へ向かって行った。

 再び、山吹家では

 「スルスルスル。」
 「パパ、ママ。」
 「祈里、分かったぞ。直ちにタケシ君の家へ行くぞ。」
 「うん、パパ。」
 「また、あの凶悪怪獣を出さないためにも説得するわ。祈里、準備して。」
 「うん、ママ。」
 
 再び、トリニティの寮では

 「ラブ。」
 「ミキタン。」
 「お久しぶり、ココ。」
 「来てくれたの。」
 「そう、ナッツに誘われて。」
 「ラブちゃんも横浜でこの子と出会っているの。」
 「うん、そう。」
 「これは驚きね。」

 再び、山吹家では

 「行って来ます。」
 「行って来るぞ。」
 「お父さん、祈里、気を付けてね。」
 「はい。」
 正獣医師と祈里はタケシ君の家へ向けて出発した。

 再び、トリニティの寮では

 「何、またタケシ君の犬が狙われてるって。」
 「あのせつなさんが来ているの。」
 「そうみたい。」
 「分かったわ。明朝、絶対に行くわ。」
 「例え自首しなくても、せつなさんを絶対に高島平警察署へ突き出すわ。」
 「せつなって、ナッツから聞いてる、ココ。」
 「こんなひどい女、絶対にゆるしてはダメ、ナッツ。」
 「ココ、ナッツ、ミルク、君たちはお留守番よ。」
 「解決したら、呼び出すからね。」
 「うん、ココ」

 一方
 
 正と祈里はタケシ君の家へ到着した。
 「ピーンポーン。」
 「はーーい。」
 「カチャッ、ガラガラガラ。」
 「▽▲様、ラッキーの検診に来ました。」
 「これは先生に祈里ちゃん。どうぞ、お入りください。主人がお待ちです。」
 正と祈里は、タケシママに案内され応接室へ向かった。そして....
 「これは先生に祈里ちゃん、ようこそおいでくださいました。」
 「ラッキーの検診に来ました。娘は、息子タケシ君に話したいことがあるそうです。」
 「分かりました。オイ、ママ。」
 「はい、パパ。」
 「祈里ちゃんをタケシの部屋まで案内してくれ。」
 「はい。祈里ちゃん、行きましょう。」
 「はい。」
 祈里は、タケシママに案内されタケシ君の部屋へ向かった。
 「これは先生、突然の検診とは驚きです。」
 「いや、少々容体に気になることがありまして、改めて検診することにしました。」
 「分かりました。それでは、ラッキーのいる裏庭へご案内します。」
 タケシパパと正は、タケシパパの案内で裏庭へ向かった。
 タケシ君の部屋では
 「ああ、退屈だなあ。ん。」
 「スルスルスル。」
 「ママ、祈里姉さん。」
 「こんばんは。」
 「タケシ、祈里姉さんがどうしても話したいことがあるって、祈里パパでもある先生と共に家へ来てるの。」
 「そうですか。」
 「タケシ、ママはここで失礼するから、祈里姉さんの話聞いてあげて。」
 「うん、ママ。」
 「スルスルスル。」
 タケシママは部屋から去った。
 「タケシ君、荒川戸田橋緑地へ行くの1時間遅らせて。」
 「ええっ、どうして。」
 「せつなさんと会おうとしているでしょ。」
 「えっ、知っていたの。」
 「赤塚公園でこっそり聞いていたわ。」
 「そうだったの。」
 「タケシ君、これを見て。」
 「こ、これは指名手配のポスター。せつなオバさんだ。でも目の大きさが違う。」
 「目を大きくしたのは、美容形成外科手術を受けたからよ。そこまでして逃走を続けているのよ。」
 「そんなあ。」
 「タケシ君、せつなオバさんが接触を図った理由は、5ヶ月前ラッキーを怪物にして首都大破壊を狙って行ったのよ。」
 「思い出したよ。」
 「私は、必死になってラッキーを説得したわ。でも、あのオバさんの声に反応して襲われたの。」
 「そうだった。確か、怪我したと聞いて、川向こうの病院へお見舞いに行ったことを。」
 「もう、抜糸してもらったけど、まだ傷跡残っているわ。」
 祈里は、タケシ君に左脇腹部分を見せた。
 「祈里姉さん。」
 「これで分かったでしょ。だから、1時間遅らせて。」
 「うん。」
 「せつなオバさんが来る予定の時刻に私の他、ラブちゃん、ミキタン、ミユキさん、ナナさん、レイカさんと共に自首を促す説得をするわ。」
 「祈里お姉さん、分かったよ。」
 「約束よ、私信じてる。」
 「でも、練習のパートナーがいなくなって困るなあ。」
 「それだったら、代わりに私たちが用意したお姉さん紹介するわ。」
 「誰。」
 「レイカさんよ。」
 「レイカお姉さん。」
 「そう。最近、お友達から譲ったポメラニアンとヨークシャテリアよ。」
 「いずれも小型犬だね。」
 「運動会の出場部門は異なるけど、練習相手にはきっとなってくれるわ。」
 「うん、分かったよ。」
 「良かった。」
 「レイカさんに会うのも楽しみだよ。」

 一方、裏庭では

 「大分、回復しているようだ。」
 「クーーンクーーーン。」
 「先生、ラッキーの容体はいかがでしょうか。」
 「極めて良好だ。5ヶ月前のあの事件で怪我をしたとは、とても思えぬ回復ぶりだ。」
 「それでは先生、応接室へ戻りますか。」
 「ああ。」
 タケシパパと正は、応接室へ戻って行った。

 しばらくして

 「祈里。」
 「タケシ君とのお話は終わったわ。」
 「そうか。私も今、ラッキーの検診が終わったところだよ。」
 すると、タケシママもやって来た。
 「先生、祈里ちゃん、何もおもてなしができなくて申し訳ございません。」
 「いやあ、そこまでのお気遣い、気持ちだけでも感謝します。では祈里、帰るぞ。」
 「うん。」
 「先生、祈里ちゃん、玄関までお見送りします。」
 応接室にいる人全員玄関へ向かった。そして、到着した。
 「それでは、お大事に。」
 「先生、祈里ちゃん、お気を付けて。」
 「ありがとう。さようなら。」
 正と祈里は、タケシ君の家を後にした。
 自宅へ向かう途中
 「祈里よ、タケシ君とうまく話をしてきたのか。」
 「うん。」
 「そうか。でも、明日は早いんだろ。」
 「大丈夫、早起きには慣れているから。」
 「そうだな。尚子の手料理が楽しみだ。」
 祈里は、レイカさんへ向けて通話を始めた。

 トリニティの寮

 「レイカ、着信よ。」
 「誰から。」
 レイカはリンクルンのディスプレイを見た祈里からである。
 「もしもし、レイカさん。」
 「レイカだけど。」
 「皆にお知らせして。タケシ君が1時間遅れで荒川河川敷へ行ってくれるって。」
 「本当。皆にお知らせしておくわ。」
 「お願いします。それでは、切ります。」
 通話を切られた。
 「皆。」
 「レイカさん、誰から。」
 「祈里ちゃんから。」
 「ブッキーから。」
 「タケシ君、1時間遅れで家を出ることを、約束してくれたそうよ。」
 「やったあ。」
 「良かった。」
 「じゃあ、こちらも、予定通り明日、出発するわよ。いいね。」
 「はい。」

 夜、桃園家ラブの部屋

 「そうでっか。」
 「プリーーッ。」
 「明日、皆はんであのイースを説得するんでっか。」
 「そうよ。」
 「ナッツはんもココはんも来るやさかい、わいらも行きまっせ。」
 「プリーーッ。」
 「良いよ。来て来て。」
 「ヘエ。」

 翌朝6時、荒川戸田橋緑地

 「着いたわ。まだ、タケシ君来てないね。」
 堤防の向こうでトリニティの3人が様子を見ている。
 「本当、せつなさんよ。」
 「目が大きくなってる。」
 「きっと、美容形成外科手術を受けて大きくしたのよ。」
 「警察から逃れるために。ますます、許せないわ。」
 すると。
 「おはようございます。」
 「あら、ミキタンおはよう。」
 「あそこで待ち合わせているのね。」
 更に
 「おはよう。」
 「祈里ちゃん。」
 「どうやら、タケシ君との交渉うまく行ったみたいね。」
 「バッチリよ。」
 更に
 「おはよう。」
 「シーーーッ。」
 「声がでかい。」
 「ごめん。」
 「タルトもシフォンも連れて来たわよ。」
 「ミユキはん、おはようさんどす。」
 「おはよう。」
 「これで6人揃ったわね。行くよ。」
 「はい。」
 「タルトとシフォンはここにいて。」
 「ヘェ。」
 「遅いわねえ。タケシ君まだかな。」
 「タケシ君は来ないわ。」
 「誰。」
 「せつなさん、もうこれ以上悪事を重ねるのをやめて。」
 「うるさい。」
 「取り囲むわよ。」
 「そうは行くか。」
 「誰。」
 「サウラー。」
 「残念ですが、イースは我が軍にとっても大事な戦力である。簡単に投降させるワケには行かないよ。」
 「サウラー。」
 「ここで捕まるワケには行かないわ。」
 「君たちにイースの本当の正体を教えてあげよう。」
 「本当の正体って。」
 「まさか。」
 「ドラゴンイース、我に仕えよ。」
 「サウラー、何をする。」
 「ペタッ。」
 「ウーーーーーッ。」
 「見て、せつなさんの体が。」
 「ムクムクムクムク、ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ。」
 「皮膚がトカゲの鱗状になって巨大化して行く。」
 「ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ。」
 「ウワァーーーーッ、巨大なトカゲの化け物に。」
 「プリーーーッ。」

 一方、桃園家では

 「緊急メールが入ったわ。何々『荒川戸田橋緑地にて巨大怪獣出現。直ちに急行せよ。』だっ
て。」
 あゆみは自宅の庭へ向かった。

 更に、蒼乃家でも

 「何、巨大火トカゲ出現。急いで庭へ向かうよ。」
 レミも庭へ向かった。

 更に、山吹家でも

 「これは許せないわ。急ごう。」
 尚子も自宅の庭へ向かった。

 荒川戸田橋緑地

 「ガオーーーーーーオーーーーーッ。」
 「何や。あの怪獣。」
 「うわあーーーーーーーっ。」
 「でかい。」
 「ヤレッ、ドラゴンイース。」
 「ガオーーーーーオーーーーーッ。」
 「ボッ。」
 「何か吐いて来るわ。横へ避けて。」
 「ゴオーーーーーーーーーーッ。」
 「キャアーーーーーーーッ。」
 「ヒョイヒョイヒョイヒョイヒョイヒョイ。」
 「ひ、火を吐いた。」
 「シンボルカラーが赤だからね。」
 「あの大怪獣、火吐いたでぇー。」

 一方、桃園家、蒼乃家、山吹家各庭では

 あゆみ、レミ、尚子の3人は、一斉にリンクルンを出し操作をし始めた。
 「チェンジ。マザープリキュア・ヒーーーートアーーーーッッップ。」
 あゆみ、レミ、尚子の3人はプリキュアに変身した。更に、リンクルンの変身用外部メモリーを270
度に捻った。
 「チェンジ。ウルトラプリキュア・ヒーーーートアーーーーッッップ。」
 巨大化した。そして、飛び立った。

 戸田橋緑地

 「ガオーーーーーオーーーーーーッ。」
 「ボッ。」
 「避けて。」
 「ゴオーーーーーーーッ。」
 「キャアーーーーーーーッ。」
 「ヒョイヒョイヒョイヒョイヒョイヒョイ。」
 「ハハハハハハハハッ。もっと泣けわめけ。」
 「ガオーーーーーーオーーーーーッ。」
 「ボッ。」
 「またよ。」
 「ゴオーーーーーーーッ。」
 「キャアーーーーーーーッ。」
 「ヒョイヒョイヒョイヒョイヒョイヒョイ。」
 「ダメだあ。変身する機会が。」
 「フフフフッ、ヤレッ。」
 「そうは行かない。」
 「何。」
 「ボッ。」
 「プリキュア・ウォーターシューーーート。」
 「プシュッ。」
 「ゴオーーーーーッ。」
 「ピューーーーーーーゥ。」
 火と水が相殺した。そして水が勝り、ドラゴンイースに大量の水を飲ませた。
 「アグアグアグアグ。」
 「プリキュア・ブリザーーーーード。」
 「ピューーーーーッ、ガチッガチッガチッガチッ。」
 「ウガガガガガガ。」
 「何。」
 「フレッシュの皆、今のうちに変身よ。」
 「ありがとう。」
 タブたち6人は一斉にリンクルンを出し、外部メモリーを差し込み、横に開いてから90度に捻りクリックした。
 「チェンジ。プリキュア・ヒーーーート・アーーーーッッップ。」
 「チェンジ。ダンシングプリキュア・ヒーーーート・アーーーーッッップ。」
 6人は変身を終えた。
 「ピンクのハートは愛ある印。」
 「パンッ。」
 「もぎたてフレッシュ、キュアピーチ。」
 「同じく、もぎたてスウィート、キュピーーーーーチマザーーーーーッ。」
 「ブルーのハートは希望の印。」
 「パンッ。」
 「摘みたてフレッシュ、キュアベリー。」
 「同じく、摘みたてスウィート、キュアベリーーーーーッマザーーーーーッ。」
 「イエローハートは祈りの印。」
 「パンッ。」
 「とれたてフレッシュ、キュアパイン。」
 「同じく、とれたてスウィート、キュアパイーーーーンマザーーーーッ。」
 「真っ赤なハートは情熱の印。」
 「パンッ。」
 「摘みたてフレッシュ、キュアチェリー。」
 「グリーンハートは浄化の印。」
 「パンッ。」
 「とれたてフレッシュ、キュアメロン。」
 「ホワイトハートは誠実の印。」
 「パンッ。」
 「もぎたてフレッシュ、キュアココ。」
 「6色揃って真の幸せの証、フレッシュプリキュア!」
 「何が6色揃って幸せの証だ。」
 「サウラー。」
 「エッ。」
 ドラゴンイースの右胸からせつなの顔が浮かんできた。
 「氷は溶けてきたけど、中はまだ水っぽい。蒸発するまでファイアブレスは吐けんぞ、良いな。」
 「は、はい。」
 「ド、ドラゴンイースが喋った。」
 「さあ、来い。巨大化したマザープリキュアども。」
 「クッ。」
 「その前に、フレッシュの6人。」
 「はい。」
 「パイン、チェリー、メロンの3人はサウラーを攻めて。」
 「はい。」
 「ベリーとキュアココはあたしの方へ来て。」
 「はい。」
 「ピーチは、ピーチマザーの方へ来てドラゴンイースを説得して。」
 「はい。」
 こうして、戦いは始まった。
 「せつなさん、もういい加減にやめて。」
 「誰がやめるか、ボケ。」
 「仕方がないわね。ピーチ、合体するわよ。」
 「ええっ、どうやって。キャアーー。」
 「シュン。ニョキニョキニョキ。」
 何と、キュアピーチとキュアピーチマザーが合体して合体ウルトラピーチに変身した。
 「ピーチマザー、どう言うこと。」
 「娘と合体したわ。」
 「弱点を付けないからよ。」
 「あら、ピーチとピーチマザーの声、両方聞こえるわ。」
 「これで威力を上げるしかないのよ。パインマザー、行くわよ。」
 「OK。」
 「タアーーーッ。」
 「トオリャアーーッ。」
 「ブーーーン。」
 「ドスン、ドスン。」
 「いったあ~い。」

 その頃、パイン、チェリー、メロンの3人は

 ベリーマザーの声がサウラーの耳元へ向けて発した。
 「うっふ~ん。」
 「うわっ。」
 「ニョキニョキニョキニョキ。」
 「しまった、股間が。」
 「サウラー、いい加減にしなさい。」
 「せつなさんをナケワメーケにするなんて。」
 「仕方ないだろ。彼女は自らナケワメーケになる手術を受けたのだから。」
 「それでも、許せない。まずはこの攻撃からよ。」
 「トリプル・プリキュア・アイビーーーーム。」
 「ピューーーピューーーピューーーーッ。」
 「うわあーーーっ。」

 その頃、キュアベリーマザーは

 「キュアスティク取り出すわよ。」
 キュアベリーマザーはリンクルンを出した。
 「キィーーッ。」
 横に開き、ブルンを差した。そして、キュアスティックのコマンドを選択した。
 「2秒以上押してください。」
 「バコン。」
 「いったあーい。」
 2秒以上押した。
 「トオー。」
 ディスプレイからキュアスティックが出て来た。そして、受け取った。
 「ん、何か背中を登って行ったような。気のせいか。」
 「すごくでかい。」
 「ブルンもキュアスティックもビッグサイズね。」
 「響け。希望のリズム、キュアスティック、ベリーソード。」
 「ベリーマザーはん、わいも手伝いまっせ。」
 「タルト、いつの間にベリーソードの中に入ってたの。まあ良いわ。ベリー、キュアココ、君たちもベリーソードの中へ入って。」
 「入るんですか。」
 「そう。」
 「OK。」
 キュアベリーとキュアココは、キュアベリーマザーのベリーソードの中へ入って行った。

 一方、サウラー戦の現場では

 「イテテテテッ。」
 「フィリップゥー。」
 「ステン。」
 「イテテテッ、転んでしまった。」
 「シフォンちゃん、来てくれたの。」
 「キュア。」
 「こんな奴、一気に支配してしまうわよ。」
 「OK。」
 「うっふ~ん、トリプル・プリキュア・テンプテーション。」
 「ウワアッ。」
 「チュチュチュチュチュチュ。」
 サウラーは支配されてしまった。

 再び、ベリーマザーは

 「こ、これがキュアスティックの中。」
 「ベリー見て。ボタン1つ1つに顔や手、脚があるわ。」
 「やあ、お2人さん、こんにちは。」
 「私たちフェアリートーンと申します。」
 「フェアリートーンって、ボタン1つ1つ生き物なの。」
 「そう、ドド。」
 「皆を紹介するわ、レレ。」
 「私は紫のフェアリートーンドドリー、ドド。」
 「あたしは青いフェアリートーンのレリー、レレ。」
 「私はダークグリーンフェアリートーンのミリー、ミミ。」
 「あたちはライトグリーンフェアリートーンのファリー、ファファ。」
 「あたしは黄色いフェアリートーンのソリー、ソソ。」
 「私はライトオレンジフェアリートーンのラリー、ララ。」
 「あたいはダークオレンジフェアリートーンのシリー、シシ。」
 「あたしはピンクフェアリートーンのドリー、ドド。」
 「皆さん、よろしくね。」
 「わい、タルトって言うねん。皆と同じ妖精さんやで~ぇ。」
 「あら、西の言葉しゃべるの、ミミ。」
 「分かったわ。皆さん覚えておくね。」
 「ベリー、キュアココ。あなたたちもキュアスティック取り出して。」
 「OK。」
 「うわあ~見たいなあーぁ、ファファ。」
 「トオー。」
 「ヤァー。」
 「響け。希望のリズム、キュアスティック、ベリーソード。」
 「楽しめ。誠実のグラッツィア、キュアスティック、ココリコーダ。」
 「うわあ~、素敵、ソソ。」
 「かっこいい、ララ。」
 「そう。」

 一方、ピーチとパインマザーは

 「ガオーーーーーオーーーーッ。」
 「ブーーーン、バシン。」
 「キャッ。」
 「ドデッ、ドデッ。」
 「火が吐けるようになったわ。」
 「ボッ。」
 「ヤバイわ。火が再び吐けるようになったみたいよ。」
 「ゴオーーーーーオーーーーーッ。」
 「キャアーーーーーッ。」
 「ヒョイヒョイ。」

 再び、ベリーマザーは

 「もうこれ以上、火を吐かせない。」
 「エロババアのそう言うところが頭にくるんだよ。」
 「このクソ怪獣。再度火を吐けるようになりやがって。キュアココ、粘液攻撃をお願い。」
 「OK。」
 「順序は、あたしとベリーがウォーターシュートを唱えたら、次はキュアココの粘液攻撃、最後、あたしとベリーでブリザードを唱えるわ良い。」
 「OK。」

 一方、サウラーを支配したパイン、チェリー、メロンの3人は

 「パイン、メロン。ここへサウラーを飛ばして。」
 「OK。」
 「サウラー、男と女は愛し合う存在であること教えてあげるわ、やって。」
 「ハアーーーーーッ。」
 「うわあ、何をする。」
 「ブーーーーン。」
 「プリキュア・ラリアット。」
 「バコン。」
 「イテテテテッ、引き上げるしかないか。」
 サウラーはワープして去った。
 「これで決着したわ。」
 「マザープリキュアの動向は気になるわ。」

 一方、ドラゴンイースとの戦いの現場では

 「ヤイ、この大怪獣。」
 「ガオーーーーーオーーーーーッ。」
 「ボッ。」
 「来るわ。」
 「プリキュア・ウォーターシュート・ダブルスペシャル。」
 「ゴオーーーーーーーッ。」
 「プシュッ、ジャアーーーーーーーッ。」
 水が勝った。
 「ベリーマザー。」
 「水の勢いがすごいわ。」
 「ベチャベチャベチャベチャッ。」
 「アグアグアグアグ。」
 「今よ、キュアココ。」
 「OK。」
 「ドド、カチャッ。」
 「ココ・ビスカスリキッド・フレーーーーーッシュ。」
 「ピューーーーーッ。」
 「し、白い液体がドラゴンイースめがけて飛んでいく。」
 「恐らく、体内は粘々よ。」
 「アガアガアガアガ。」
 「もう一発、プリキュア・ブリザード・ダブルスペシャル。」
 「ピュウーーーーーウーーーッ。」
 「ガチガチガチガチ。」
 ドラゴンイースは全身フリーズ状態となった。
 「ピーチマザー、パインマザー、ジャンプするわよ。」
 「OK。」
 ウルトラサイズの3人のマザープリキュアは、一斉にジャンプした。そして....
 「トリプル・プリキュア・キィーーーーック。」
 「バコン。バリバリバリバリ、ガッシャン。」
 ドラゴンイースはイースに戻った。
 「クウッ、なんて凄い破壊力だ。」
 「せつなさん、降伏して。」
 「誰が、覚えてらっしゃい。」
 イースもワープして去って行った。
 「残念、逃げられた。」
 「仕方ないね。元の大きさに戻るわよ。」
 3人のマザープリキュアは元の大きさに戻った。
 「フウーーーッ、大変だったわ。」
 「ベリーマザー。」
 「そっちはどうだった。」
 「あの男、相変わらず色気に弱いんだから。」
 「撃退成功ね。」
 「でも、せつなさんを説得できなかったのがくやしい。」
 「仕方ないよ。これで分かったでしょ。」
 「プリキュア隊の皆様、お疲れ様です。」
 「これは、警視庁特殊部隊と高島平警察署の皆様。」
 「戦いぶりは拝見させていただきました。後の処理についてはお任せください。」
 「畏まりました。」
 「それでは、私たちはこれにて失礼します。」
 「ハッ。」
 プリキュア隊9人全員、飛び立って去った。
 「プリキュア隊に敬礼。」
 「バッ。」

 朝、7時10分頃

 「何があったんだろう、野火かな。警察や消防の人たちがいっぱいいて規制線を張っている。けど、東の方は何もなく遊べるみたいだ。ラッキー、行こう。」
 「クウン。」
 堤防を降りて河川敷へ向かうタケシ君、すると、レイカと2匹の小型犬が現れた。
 「おはよう、君がタケシ君ね。」
 「はじめまして、ココ。」
 「えっ、ポメラニアンが喋ったーーーぁ。」
 「はじめまして。あたしはミルク。タケシ君の犬って大きいねえ。」
 「うわあ、ヨークシャテリアも喋ったぁ。」
 「ごめんね、驚かして。あたしはレイカ。パルミエ王国から面倒を見ているのよ。」
 「ねえレイカお姉さん、2匹の犬の名前教えて。」
 「良いわ。喋るから自己紹介して。」
 「僕はポメラニアンのココ。」
 「あたしはヨークシャテリアのミルク。」
 「ココとミルク。間にもう1匹いそうな。」
 「オイラだ、ナッツ。」
 「り、リスが喋った。」
 「チョット太り気味だけどね。」
 「それは余計だナッツ。」
 「それで、3匹揃ってココナッツミルクって言うんだ。」
 「そう。」
 「紹介するよ。僕の飼い犬ゴールデンレトリバーのラッキーって言うんだ。」
 「うわあーーーぁ、ココ。」
 「でかい。」
 「圧倒されるなあ、ナッツ。」
 「大丈夫だよ。ちゃんとしつけているから、チワワでも危害を加えないよ。」
 ラッキーは2匹の小型犬と1匹のリスの匂いを嗅いで覚えようとしている。
 「あっ、ラッキー君、覚えてくれているのね。」
 「ベーーロベーーロ。」
 「うわあーーぁ、くすぐったい、ココ。」
 「キャハハ、たまらない。」
 「オイラリスなのに。」
 「良かったわ、親しくなれて。」
 すると
 「レイカさーん、タケシくうーん。」
 「あのお姉さんたちは。」
 「あたしの友人、ミユキさんとナナさんよ。」
 「おはよう、タケシ君。」
 「レイカも犬の運動会に出るっと聞いたから、ここへ来たのよ。」
 「はじめまして。僕、タケシ。」
 「赤いTシャツ着ているお姉さんがミユキさん、緑のTシャツ着ているお姉さんがナナさんよ。」
 「うん、覚えておく。」
 「あたしたちも、2匹の小型犬の練習に付き合うよ。」
 「ありがとう。せつなオバさんがいなくても、こんな綺麗なお姉さんたちと一緒にできるなんてうれしいなあ。僕、幸せだなあ~。」
 「そうよ。幸せゲットよ。」
 「ラブお姉さんたち、来てくれたんだ。」
 「おはようございます。」
 「みんな揃ったみたいね。早速、犬の運動会へ向けて練習しましょう。」
 「はい。」
 「うん、みんなありがとう。」
 しばらくして
 「ラッキー、ゴー。」
 「ハアハアハアハアッ。」
 「パクッ、パクッ。」
 「コラッ、ナッツ。」
 「キャッチしちゃダメ、ココ。」
 「ウハアーーーッ。」
 「パチパチパチパチ。」
 「これで運動会も大丈夫ね。」
 「うん。僕、今の技に『ココナッツキャッチ』って名付けるんだ。」
 「アッ、エヘッ。」
 「一番、セクシーでカッコ良い白いプリキュアの名前から取ったんだ。良いでしょ。」
 「僕たちの名前と一緒だ、ココ。」
 「うれしい、ナッツ。」
 「エヘッ、エヘヘヘヘッ。」
 「あれっ。何で真っ赤なの、レイカお姉さん。」
 「うん、うん。何でもない。」
 「レイカさん、これを受け取って。」
 「何。」
 「ラッキーと同じ種の犬の記録をノートにしたのよ。」
 「どれどれ。こ、これは。」
 「ブッキーは獣医さんの娘だからね。」
 「なるほど。」
 「それじゃあ、あたしたちの小型犬も運動させるよ。」
 「待ってました、ココ。」
 「そうこなっくちゃ。」
 「アハハハハハッ、ココもミルクもよく喋るわ。」
 「じゃあ、僕が見定めるよ。」
 「タケシ君、お願い。」
 「うん。」
 「きっと、白いプリキュアも喜んでいるよ。」

      完
 
 
 
 
 
 
 
 

 
後書き
 イースこと東せつなは、もはや人間ではありません。ナケワメーケです。討伐するべきです。 
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