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転生とらぶる

作者:青竹
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マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
  0948話

 第3会議室の中にいたのは、10代前半に見えるショートカットの少女と老人の2人だった。
 少女の年齢がオウカから聞いていたのと若干違うような気もするが、10代であるというのは変わらないし誤差の範囲内だろう。
 いきなり部屋に入ってきた俺の方へ不思議そうな視線を向けている2人に向かい、口を開く。

「シャドウミラー代表のアクセル・アルマーだ。今回は何か聞きたい事があったという話だが?」
「そう。聞きたい事があって来た。私はレレイ・ラ・レレーナ。こっちは私の師匠のカトー。2人とも魔導士」
「うむ、カトー・エル・アルテスタンじゃ。よろしく頼む」

 こうしてみる限りでは、特に怪しいところはない。
 いや、この世界の普通を殆ど知らないから、もし怪しいとしても理解出来るかどうかは微妙だが。

「何でもコダ村から来たとか? 俺達はホドリュー達と共に引っ越す前に一度コダ村に寄ったが、その時はいなかったよな?」

 あの時はスレイと話していたから、確実にと断言は出来ない。だが、恐らくこの2人はいなかったと思う。
 あるいは何らかのボロを出すかと思っての鎌掛けだったのだが、戻ってきたのはレレイと呼ばれた少女の頷きだった。
 しかも表情を殆ど動かさずに頷くのだから、微妙に違和感がある。

「あの時は魔法の練習の為に家に籠もっていた。それに、村がハイエルフ達と交流を持っているのは知っていたけど、私達は殆どそれに参加していなかった」
「おいおい、それはちょっと言い過ぎじゃろう。少なくても儂はハイエルフ達との交流は積極的にしておったつもりじゃが?」

 レレイとカトーか。こうして見る限りだと、レレイの方はしっかり者の弟子で、カトーの方はお調子者の師匠といった感じか。
 そんな風に思っていると、扉をノックする音が聞こえてくる。

「入れ」
「失礼します、アクセル様」

 そう告げ、部屋の中に入ってきたのは1人のハイエルフ。
 ただし、ハイエルフ達のリーダー格でもあるホドリューでもなく、あるいはそのホドリューの子供のテュカでもない。
 見覚えがあるが、名前は分からない。そんなハイエルフの1人だった。

「アクセル様、ご用と伺ったのですが」
「ああ。忙しいところを悪いな」

 現状、ハイエルフがやっているのは戦場から持ってきた武器や防具の修理だ。
 イタリカで販売する為には当然なのだが、錆や欠けている部分といったものを研ぎ直したり、あるいは修理したりしている。
 特に何もしなくてもそのまま売れる物も多いのだが、そういうのは前回イタリカに向かった時に結構売ってしまったしな。
 従属国が帝国に対して反旗を翻した現状、当然武器や防具の類の需要は前に俺達がイタリカに行った時よりも高まっている。
 ただ、武器や防具の販売だといずれ頭打ちになるのは確実なので、早いところ新しく稼ぐ方法を考えないといけないんだが……
 まぁ、それはともかく。

「来て貰ったのは他でもない、この2人の事だ。コダ村の出身だという話なんだが、見覚えはあるか?」

 その言葉を聞いたハイエルフは、じっとレレイとカトーの顔を見て頷く。

「はい、見覚えがあります。レレイとカトーですね。確かにコダ村の住人で間違いありません」
「そうか。わざわざご苦労だった。一応念の為にそこで話を聞いててくれ」

 会議室にある椅子の方へと視線を向けると、ハイエルフは小さく頷きそちらへと座る。
 最初はこの基地にあるような金属やプラスチックとかを使った品に驚いていたハイエルフ達だったが、コンテナハウスに慣れだしてからは殆どが平気になっている。
 中にはどうしてもこの手の物を好まない者もいたが、そういう連中はアルヌスの丘の近くにある森に家を建てて生活しているので、特に問題は無い。
 ……ただ、混沌精霊である俺に対しての対応を考えると、いずれ将来的にはホワイトスターに移住したいと考えているようなんだよな。
 その辺、どうなのか……一応ホワイトスターにも自然はある。ただし、その自然は管理された自然であって、この世界にあるような本物の森とか林ではない。
 いずれその辺をしっかり調べておいた方がいいだろう。
 そんな風に考えながら、改めて俺は椅子に座ってこっちに視線を向けているレレイとカトーの方へ視線を向ける。

「取りあえず、2人が帝国のスパイの類ではないというのはこれではっきりした。それで早速用件に入りたいと思うが、何か聞きたい事があったって話だが?」
「そう。聞きたい事はたくさんある。それこそ、幾らでも。例えば、この机の素材は何? こんな存在は今まで見た事がない。この部屋の材質にしてもそう。それにこのアルヌスの丘にあるのは、殆どが今まで見た事がない物。是非知りたい」

 表情を殆ど変えないままにそう告げてくるレレイだったが、かなりの圧力で迫ってきている。
 ……なるほど。スパイとかじゃなくて純粋に知識欲からか。
 ただ、困ったな。勿論プラスチックとかの説明は出来るが、だからと言って何がどうなっているとか、原子構造がどうとか説明出来る筈もない。
 そういうのは、寧ろ技術班の仕事だろう。
 いや、待てよ?

「確か魔法を習っているって言ってたよな?」
「そう」
「ふむ、なら提案だ。お前達2人、暫くこの基地……の中はちょっと危ないから、ハイエルフ達が住んでいる場所に滞在してみないか? その間、そっちはそっちで自分達の疑問を解消すればいい。その代わり、俺達にはこの世界の魔法を解析させて貰いたい」

 その提案にレレイとカトーは暫くの間黙り込む。
 勿論本音では賛成したいのだろうが、俺達にその身を預けるのは不安……といったところか?

「そもそも、お前達が知りたい事を知るにしても、数時間程度ですぐ済む訳じゃないだろ? ならゆっくりと付き合っていく必要があると思うが、どうだ?」
「確かにそれはそう。……カトー老師、私はここに残りたいと思う」
「ふむ、そうじゃなぁ。確かにお主の言葉も分かるが……どうじゃろう、アクセル殿。すぐにどうこうと決めるのではなく、何日か泊まってこの周辺を見て回るというのは」

 なるほど、確かにすぐにこっちに協力しろというのは色々と無理があったか。
 その場合、カトーの言う事も分からないではない。
 ちょっと違うが、体験入学のようなものと考えればいいのだろう。

「分かった、こっちとしてはそれでもいい。取りあえず2日間。その代わりこっちの研究にも協力して貰うが、構わないな?」
「問題ない。寧ろ望むところ」
「まぁ、そんなもんじゃて」

 レレイが頷き、カトーも特に異論がないのか笑みを浮かべて頷いている。
 よし、話は決まったな。

「ハイエルフ達が住んでいる場所に、空いている部屋はあるか?」
「そうですね、どうしても生活が合わなくて林の中に向かった者達もいますので、問題はないかと」
「分かった、ならその部屋に案内してやってくれ。レレイ、カトー。このハイエルフについていけ。今日と明日過ごす部屋に連れて行ってくれるから。何か分からない事があれば、ハイエルフや基地の中にいる奴等に聞いてくれ。それで大体分かると思う。それと、この世界の魔法の研究をするために呼ぶ事もあると思うが、その場合はなるべく急いで来て欲しい。それで構わないか?」

 その問い掛けに2人が頷くのを確認し、ハイエルフに連れていくように言う。
 ……さて、これでようやくこの世界の魔法についても調べられるな。
 一応ハイエルフが使っている精霊魔法や、イタリカを襲ってきた盗賊の魔法使いを調べてもいるんだが、より研究が進む……筈だ。
 ちょっと予想外の出来事だったが、これはこれでいい結果と言えるだろう。
 そう判断し、ホワイトスターにある魔法球へと通信を繋げる。
 時間の流れの違う魔法球の中と外でリアルタイムに通信出来るんだから、うちの技術班も大概凄い。

『あら、アクセル? どうしたの? 残念ながらグレイ・シックスについての研究はまだ、そうね。3割から4割といったところで、報告すべき件は特にないけど』

 外の1時間が中だと48時間という時の流れで使ってもまだ3割から4割か。ホワイトスターに対する時の指輪の融合という方向性が決まっているのに、うちの技術班にしては随分と手こずっているな。
 いや、寧ろこれが普通なのか? 
 ……じゃなくて。

「さっきこの世界の魔法使いから接触があってな。こっちの事を色々と知りたい代わりに、この世界の魔法の研究もさせてくれるらしい」
『……へぇ。なるほど』

 ピクリ、とレモンの眉が動く。

「まずは試しに、2日程泊まっていく事になった。もしこの世界の魔法を研究する気があるなら、アルヌスの丘の方に出てきてみたらどうだ? 確かにG元素を含めて色々と研究すべき対象はあるんだろうけど、息抜きも必要だろ?」

 息抜きに遊ぶんじゃなくて、別の研究をするというのも色々と凄いものがあるが、寧ろそれがレモンっぽいんじゃないかと聞かれれば、否とは言えないんだよな。
 そして案の定、レモンは俺の言葉に小さく笑みを浮かべながら頷く。

『そうね、この世界の魔法に関しても色々と興味深いものがあるから、手を出してみるのもいいかもしれないわ。……ただ、純粋に魔法に関して考えるとネギま世界の魔法の方が発展しているのよね』
「そうなのか?」

 一応盗賊の捕虜や、ホワイトスターに攻めて来た帝国軍の捕虜といった中でも魔法を使う者達は重要な研究対象としていた筈だ。それを分析しての言葉である以上、真実なんだろう。

『ええ。この世界の戦闘で魔法を使うというのは、既に時代遅れに近いのよ。門世界の武器や用兵が進化した影響でね。大掛かりな攻撃魔法を使おうとすれば、その分だけ長い詠唱が必要になるんだけど、ネギま世界の魔法と違って遅延魔法とか無詠唱魔法といった技術が存在しないの』
「……そうか、魔法には詠唱が付きものだったな」

 俺自身は混沌精霊と化す前から焔ノ宴の効果もあって、炎系統の魔法に関しては無詠唱での使用が可能だった。更に混沌精霊となった今では、それ以外の魔法に関しても無詠唱で使用出来る。
 確かに詠唱が必須となれば、戦争でも準備万端で最初に一発撃ち込む時や、奇襲といったような特殊な状況が必要になってくるだろう。
 この辺はネギま世界の魔法に比べて大きく劣っているところだな。

『ま、精霊魔法とかを含めて共通点があったり、改良の余地とかもあったりするから全く無意味じゃないんだけど。……そうね、分かったわ。今日は色々と忙しいから難しいかもしれないけど、明日辺りその魔法使いに会ったみる事にするわ。その魔法使いの名前は?』
「レレイとカトー。レレイの方は10代前半くらいの子供で、カトーの方はその師匠で老人だ」
『カトー……ねぇ。何となく東洋人だったり、オーブの人っぽい名前ね』
「そう言われればそうだな」

 物凄く馴染みのある響きだっただけに、思わずスルーしていたが……確かに言われてみれば、日本人っぽい名前だ。
 ただまぁ……

「偶然だろ? さすがに以前に日本人がこの世界に転移してきていて、その子孫ですとかって流れにはならないだろ」
『だと、いいんですけどね』

 意味ありげに呟いて笑みを浮かべるレモンを見ていると、もしかしたら? と思ってしまう自分がいる。
 ……いやいや。さすがにそれはないだろ。
 万が一、億が一にも日本人の子孫だったりした場合、今度はその日本人がどこの世界からやってきたのかという問題も出てきてしまう。
 正直、色々な意味でそれは面倒臭くなるのは確実なので、出来ればただの偶然であって欲しい。
 特にそれがSEED世界のオーブの人間だったりしたら、更に色々な意味でややこしい事になるだろう。

『まぁ、あくまでもただの思いつきよ。別に本当に日本人が来たなんて確証がある訳じゃないし』
「だといいんだけどな。ともあれ、あまり気を張り詰めすぎないで、適度に休憩を入れて頑張ってくれ」
『ええ。もっとも、気晴らしに関しては毎日夜にアクセルと過ごしているから十分なんですけどね』

 チラリ、と艶のある視線を向けてくるレモンに思わず苦笑する。
 夜の生活を始めとして、俺達の生活が順調なのは間違いない。
 それはこれまでだけではなく、これからもまた同様なのだろう。
 少なくても俺はそういう風になる事を願っているし、その為に最大限の努力をするつもりだ。
 特に帝国のような相手に引くという事は、そんな俺の生活をも侵害する可能性が高い。
 それを防ぐ為にも、帝国には没落の道を……そして破滅への道を辿って貰う事にしよう。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:42
PP:290
格闘:301
射撃:321
技量:311
防御:311
回避:341
命中:361
SP:1402
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    ???
    ???

撃墜数:1167 
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