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小学時代を思い出そう!

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「名前入り鉛筆」

 僕の職場では、ボールペンで書く事が多いのだが、それと同じぐらいに鉛筆も使って記入することが多い。鉛筆は書いていると先が丸くなってしまうので、時々、鉛筆削りで削るのだが、そんな時、ふと小学時代の事を思い出すのだった。

◇◇◇

 入学記念に、婆ちゃんに作ってもらったものがある。それは名前入りの鉛筆だった。一本一本に僕の名前が掘ってあり、しかも……なんと、名前が金色で掘ってあったのだ!

 市場の入学祝いのコーナーで、婆ちゃんが頼んでくれたのだ。出来上がった鉛筆は1ダースあり、紙の箱に入っていた。
 
 鉛筆には、神々しく輝く僕の名前。今まで家にあった古い鉛筆が、さらに古代の物に見えるほどだった。
 
 さてさて実際に使ってみようと思い、電動鉛筆削りで削ったのだが……もったいなくてケースにしまったまま、机の引き出しに大事に大事にしまったのだった。
 
 そうそう学校では、なんと友だちのイケが同じのを使っていたなあ!

「ミズキも、同じの持ってんだ!?」

 と、盛り上がり一度だけ学校へ持っていって、学校の友達たちに見せた記憶がある。その後、あまりに大事にしすぎて、その存在も忘れたまま時は過ぎた。
 
 大人になり、爺ちゃんが死んだ時に実家に帰ったときに思い出して、机の中を見たけれど、筆の姿はなかった。捨てた訳でもないのだが、どこに消えてしまったのだろうか……



 あの鉛筆は?

おしまい


 
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