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転生とらぶる

作者:青竹
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マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
  0944話

『先程も見ましたが、これは……シャドウミラーがビームやレーザーを実用化しているというのは聞いていましたし、実際に鉄原ハイヴやアンバールハイヴ攻略の映像で見てました。ですが……ここまで大量に装備しているとは……』

 唖然と呟くグリーヒル。
 まぁ、マブラヴ世界では光学兵器なんて夢のまた夢でしかなかったんだから、それを大量に装備しているニーズヘッグを目にして信じられないという呟きを発するのも当然か。
 指揮系統の関係上、ニーズヘッグとグリーヒルの部下達との通信は繋がっていないが、グリーヒルの顔を見る限りでは向こうでも多かれ少なかれ信じられないとばかりに呟いているのだろう。

「驚く気持ちは分かるが、今はハイヴ攻略をするのが先だ。後はアトリエの探索もだな」
『あ、は、はい。分かりました』

 その言葉の後は、EF-2000を引き連れてドリフトの中を進んでいく。 
 だがEF-2000の速度はニーズヘッグに比べると非常に鈍く、こちらとしてもかなりセーブして進まざるを得ない。
 少し速度を落としながらドリフト内を進んでいると、不意にグリーヒルからの通信が入る。

『アクセル代表、ちょっとお聞きしたい事があるのですが』
「何だ? 幸い、今はBETAもいない。ハイヴ内を移動するのに影響が無い程度なら構わない」
『はい。その……先程のビーム兵器に関してですが……』
「生憎この世界に対してシャドウミラーのビーム兵器に関して技術開示するつもりは今のところないな」

 何が言いたいのかを察し、先制するようにそう告げる。

『何故ですか? これ程の兵器があれば、BETA戦でも大分被害が減ると思うのですけど』
「確かにそれはあるだろう。その辺は認めざるを得ない。だが……この技術を渡したとしても、ビーム兵器を十分に運用出来るのか? それこそ、武器の整備をやる時とかもこっちから技術者を派遣する必要が出てくると思うぞ」

 まぁ、その辺に関しては量産型Wでどうとでもなるんだが……ぶっちゃけ俺はこの世界の住人を完全に信頼した訳じゃない。
 恭子や崇継、夕呼のような特定の人物はともかく、国家となるとどうしても信頼がしにくいのは事実だ。
 ……いや、夕呼の場合は色々な意味で信頼しにくいのは事実だが。
 それに、実際自分達でビーム関係のパーツを作り出す事が出来ないようだと、補充部品に関しても全てを俺達から輸入した品で賄わなければならない。
 そんなのはぶっちゃけ、国力に余裕のあるアメリカくらいしか出来ないだろう。
 今では随分とアメリカとの差も縮まってきたオーストラリアでもまだ難しい筈だ。
 そしてアメリカという国を一人勝ちにさせてしまうと、この世界の行く末が色々と厄介な事になりかねない。
 何しろ、ビーム兵器というのは極めて強力だ。そう、それこそメギロートやイルメヤ辺りであれば集中攻撃されるとあっさりと撃破されてしまうだろう程に。
 勿論シャドウを始めとしてバリア系統装備を持っていれば話は別だろう。だが、メギロートやイルメヤは質より量というコンセプトの無人兵器である以上バリアを装備は出来ないし、そもそもホワイトスターにある兵器生産プラントで生み出されるのは、装甲素材の変更や実弾からビームに変更といった風に機能の強化に関してはある程度柔軟に対応出来るものの、今まで存在していなかった全く新しい機能を増強するといった風な真似は出来ない。
 ……移動基地とも呼べるホワイトスターの役目を考えるとその辺の対処は出来てもいいように感じるんだが。
 ともあれ、それらの理由から今のところシャドウミラーのビーム兵器をこの世界に持ち込むつもりはない。
 それに、技術開示をしないのはあくまでも他の世界のビームに比べて威力や消費エネルギー、精度、減衰率の低さ等々に優れるシャドウミラーのビーム技術に関してだ。
 正直、元々のビーム技術はSEED世界よりも上だったが、それ程極端に技術レベルが違うという訳でもなかった。
 だが、シャドウミラーには技術班がいる。……そう、レモン率いる技術班がいるのだ。
 そんなシャドウミラーの技術班が、フラッグシップであるニーズヘッグを作る時にビーム関係の技術を既存のものからそのまま流用する? それこそ有り得ない。
 その結果、技術班が奮起してビーム兵器に関しての技術も一気に上がっていたりする。
 ただ、最近のシャドウミラーは重力兵器が一般化しているので、その辺が目立たないんだが。
 考えが逸れたが、ビーム兵器に関して言えば日本に提供しているストライクダガーが持っているので、この世界の技術がもっと高くなればいずれ戦術機がビーム兵器を持つ日が来る可能性は十分にある。
 それがいつになるのかは分からないが……夕呼辺りの能力を考えれば、そう遠くない出来事だろう。
 それに日本とEUのトップであるイギリスの関係がそれなりに良好な以上、欧州連合軍がビーム兵器を手にするのはそう難しく無いのは事実だ。

「まぁ、そもそも火力に関してならビーム兵器よりもレールガンとかの方で増強される方が早いから、あまりビームに拘る必要も無いだろ」
『そうかもしれませんが、あの威力を見るとどうしても……すいません』

 ペコリと頭を下げてくるグリーヒルに、気にしないように告げて……レーダーに反応があり、機体の速度を緩める。

「止まれ」
『なんでしょうか? やはりアクセル代表のお気に障るような……』
「いや、違う。上を見ろ」
『上? ……っ!?』

 その言葉にドリフトの天井を見て思わず息を呑むグリーヒル。恐らくは俺と同じものを見ているのだろう。
 即ち、天井に無数についている戦車級を。

『うおっ!』

 そんな、女というよりは男らしい悲鳴を上げながらEF-2000は動きを止める。
 同時に他の3機のEF-2000も動きを止め、咄嗟に持っていた突撃砲を上へと向けた。
 一瞬攻撃を止めようかとも思ったが、この攻撃は降ってくる前に見つければ殆ど危険はない。ここでハイヴ内でのBETA戦を経験させておくのも手だろう。
 欧州連合軍にしても、ハイヴでの戦闘を経験させるというのが俺に同道させている理由だろうし。
 ちなみに他の理由としては、監視の意味がありそうだ。
 いやまぁ、アトリエを見つけられたりしたら万が一という可能性を捨てきれないんだろうな。その辺に関してはしょうがない。
 特に俺達のG元素の研究で色々と有益な物質だというのが判明してしまった訳だし。
 いや、だが当然俺達のG元素の研究成果をこの世界の住人に知らせている訳ではないのだから、その辺はあくまでも念の為ってところか。

「撃て」

 その言葉と共に、4機の戦術機が持っている突撃砲から火が噴き、まだ天井に掴まったままだった戦車級を次から次に駆逐していく。
 戦車級が降ってくるのではなく、戦車級の残骸が降ってくるその様子は、慣れない者がみれば吐き出すだろう。
 いや、BETAの悪臭を考えれば慣れている者でも吐き出しかねないか。
 そのまま30秒程。それだけの時間で天井でこっちの隙を窺っていた戦車級はその全てが消滅した。
 勿論戦車級とて黙ってやられた訳ではない。待ち伏せを見破られて攻撃を受けた時には、その場から退避するべく地上に落下しようとした個体も存在していた。
 だが空中で身動きが取れないのは当然であり、落下途中に突撃砲から放たれた弾丸でその身を砕かれる。
 正直、戦車級はその文字通りに戦車くらいの大きさで、分類として小型級だが、どちらかと言えば要撃級や突撃級の方に近い印象を受ける。
 それでも大きさは要撃級より小さく、突撃級のように強固な装甲殻を持たない為に倒しやすいというのは間違いないんだが。
 そんな風に考えつつ、視線をEF-2000の方へと向ける。
 小隊長であるグリーヒル機に、他3機。何か変わったところは無いかという思いからだったが、すぐに自分の勘違いに気が付き、思わず苦笑した。
 確かにハイヴ内に突入したのは初めてだったのだろう。それは間違いない。だが、別にBETAと戦ったのはこれが初めてという訳ではないのだから。
 いや、寧ろ最新鋭機であるEF-2000に乗っているという事は精鋭の証なのだから、ハイヴ内での初戦闘程度で動揺する方がおかしい。
 そもそも、ハイヴ内の戦闘に関しては俺達が攻略して鉄原ハイヴとアンバールハイヴのデータから、ヴォールクデータよりも高い精度のものが現在は使われているのだから。

『アクセル代表?』

 事実、不思議そうに尋ねてくるグリーヒルには少しも動揺や興奮が見られない。

「いや、何でもない。それよりも先に進むぞ」
『了解』

 その言葉と供に、再びハイヴ内を進み始める。
 BETAに出くわしては、俺やグリーヒル率いるEF-2000が見的必殺、サーチ&デストロイしながら先に進み、やがてホールに出る。
 そこに広がっていたのは、幾つものBETAの死骸。

「どうやら既にここをどこか他の部隊が通り過ぎているようだな」

 いや、どこか他の部隊じゃなくて国連軍の部隊か。
 BETAによって破壊され尽くしたF-15Eの残骸に残っている国連軍のマークを見ながら呟く。
 あの状態ではパイロットが生きている……とはとてもではないが考えられない。
 F-15Eは最強の第2世代機で、2.5世代機とまで言われている機体だ。それでもBETAの物量に対しては対応出来なかったのだろう。
 この部隊についていたシャドウミラーの機体がどう動いたのかは多少気になるが……まぁ、契約を考えると公に援護行動は出来なかっただろうしな。
 非情なようだが、いつまでもここで残骸を見ている暇はない。
 すぐに首を横に振って意識を周囲へと向ける。
 このホールから続いているドリフトは、俺達が入って来たのを抜かして約20個。
 さて、どこに行くか……いや、どこに進んでも変わらないか。ならグリーヒル達に選ばせてみるのも手だな。

「グリーヒル少尉、ここから繋がっているドリフトのうち、どこに進んだ方がいいと思う? 勘でいいから決めてくれ」
『は? 私が、ですか?』
「ああ。折角ハイヴに入って来たんだから、そのくらいの事はしてみたいと思わないか? 何事も経験だ。今回はともかく、次のハイヴ攻略時にはお前が判断する事になるかもしれないんだ。それを思えば、ここでどの道を進むのかくらいは決められて当然だろう?」
『……分かりました。では、ここを』

 そう言われ、送られてきたデータが表示していたのはここから右側の6つ目の入り口。
 何故そこを選んだのかと多少は気になったが、そもそも勘で選べと言ったのは俺だしな。

「分かった。なら進むとしよう。行くぞ」

 そう告げ、ホールの中を一直線に駆け抜けていく。
 もっとも、戦術機である以上シャドウミラーの機体のように空を飛ぶという訳にはいかない。飛ぶではなく跳ぶのが戦術機なのだから。
 そのおかげで移動速度が落ちるのだが、その辺はもう戦術機の特性としてしょうがないと諦めてもいる。
 第4世代機、第5世代機辺りになってくれば空を飛ぶのも標準に……というのはちょっと難しいか。
 技術的には可能であっても、光線級、重光線級のレーザーに対処出来なければ空を飛んでもいい的になるだけだしな。
 それを思えば、シャドウミラーの機体が使っているようなバリア系統の装備が必須になるんだろうが……マブラヴ世界の技術では難しいだろう。
 どうにもならない事を考えつつ、グリーヒルが選んだ入り口を選んでドリフトに向かっていく。
 そのまま10分程移動していると、予想外に早く次のホールへと到着する。

「さて、次はどんなイベントが待っているのやら」

 呟き、ホールの中に入ると……そこには20機程の戦術機の姿があった。
 機体はF-15Eがメインだが、それ以外にもF-14、F-16、F-18といった機体が混ざっている。
 ……F-14やF-18はアメリカ海軍で採用されている機体で、F-15やF-16はアメリカ陸軍の機体なんだが……また、随分と入り交じっているな。
 いや、どの戦術機も輸出してるんだし、国連軍だと考えればそれ程おかしくはないのか?
 勿論それだけの集団にシャドウミラーのお守りというか、護衛がついていない筈もなく、シャドウが1機にメギロートが2機存在している。

「こちらシャドウミラー代表のアクセル・アルマーだ」
『はぁ!? 何だってそんなお偉いさんが……ああ、いや。こちらはレッドシャーク大隊。俺は臨時として大隊の指揮を執っているレズノーラ・フラン中尉だ』
「大隊?」
『ああ。……まぁ、見ての通りいきなり大量に湧き出たBETAに随分数を減らされてこの数だが』

 なるほど、そういう理由か。
 叩き上げなのかどうかは知らないが、言葉遣いは乱暴だが……まぁ、シャドウミラーなら今更だしな。
 そんな風に思った、その時。

『アクセル代表、震度計に反応! この反応は……母艦級です!』

 グリーヒルの、悲鳴のような叫び声が通信で響くのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:42
PP:290
格闘:301
射撃:321
技量:311
防御:311
回避:341
命中:361
SP:1402
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    ???
    ???

撃墜数:1167 
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