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オズのベッツイ

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第二幕その四

「それとサラダもね」
「ロシアのサラダですね」
 随分と濃い、マヨネーズを和えたサラダです。
「それをですね」
「食べてもらうわ、あと鱒のね」
「フライですね、これもですね」
「ロシア風はこうよね」
「はい、そうです」
 見ればソースがロシア風です、そして揚げ方も。
「これも」
「そうですね、美味しそうです」
「ケーキもね」
 デザートはこちらでした。
「ロシアのケーキだから、そしてお茶は」
「ジャムも一緒にある」
「昨日飲んだばかりだけれどね」
「あの紅茶を出してくれたんですね」
「そうよ」
 その通りだというのです。
「出したわ」
「わかりました、それじゃあ」
「皆で食べて、量も沢山あるから」
「凄いですね、確かに」
 ナターシャはその量も見て言いました。
「これだけ食べたらお腹一杯になりますね」
「是非そうなってね」
 そのお腹一杯にというのです。
「これから」
「わかりました、それじゃあ」
「食べてね」
 皆への言葉です。
「遠慮なくね」
「わかりました、それじゃあ」
「今から」
「お昼を食べて」
 それからのこともです、ベッツイはお話しました。
「それからまたね」
「出発ですよね」
「また」
「ええ、そうよ」
 そうするとです、五人にお話するのでした。
「そうするから」
「わかりました、じゃあ」
「食べてからですね」
「また出発して」
「そのうえで」
「先に進むわ、少し行ったらね」
 ベッツイはさらにお話します。
「ジャックのお家があるから」
「カボチャ頭のジャックさんですね」
「あの人のお家ですね」
「そうよ、あの人のお家があるからね」
 だからだというのです。
「お邪魔して挨拶しましょう」
「そうですね、ジャックさんとお会いすることも楽しいですから」
「だからですね」
「ギリキンの国に来たら」
「是非に、ですよね」
「ギリキンの国にはジャックとね」
 彼だけでなく、というのです。
「かかしさん、木樵さんもいるから」
「オズの国の名士が三人もおられますね」
「そう思うと賑やかですね」
「人も増えてきたしね」
 ドロシーが最初に来た時から考えるとです。
「かなり開けてきたわよ」
「そうですよね、オズの国になってから」
「そうなりましたね」
「最近は特に」
「人が増えて栄えてきましたね」
「ええ、やっぱり誰かがいないとね」
 ベッツイは鱒のフライを食べつつ皆にお話します。
「賑やかにはならないわ」
「そうですよね、オズの国にしても」
「誰かがいないと」
「人も動物もね」
 ベッツイは隣にいて草を食べているハンクも見て言いました。 
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