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仮面ライダー鎧武 信じた道

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第二十七章

「ライダーになるとだ」
「死ねないのか」
「それでスサノオと戦わないといけないんだね」
「人間としてな。それならだ」
 駆紋は言った、確かな声で。
「俺は戦うだけだ、あいつと気が済むまでな」
「そうか、じゃあな」
「僕達も一緒だよ」
 ザックとペコはその駆紋に笑顔で応えた。
「同じチームバロンのメンバーとしてな」
「戦っていこう」
「私もよ」
 湊もだ、駆紋のところに来た。
「ライダーとして、人間として戦っていくわ」
「そうするか」
「私は決めたから」
 湊は駆紋自身も見ていた。
「どうするかを」
「そうか、御前の好きにしろ」
「ええ、そうさせてもらうわ」
 湊も笑顔で応える、その横では。
 城之内がだった、初瀬に言っていた。
「初瀬ちゃん、御免」
「ああ、いい」
 初瀬はその城之内に言葉を返した。
「俺も御前をいいように使っていたからな」
「そう言ってくれるんだ」
「色々見てわかったしな」
「死んでる間?」
「ああ、力とかはどうでもいい」
 そうしたものはというのだ。
「大事なことがわかった、そんなことよりもっとな」
「そうなんだ」
「多分御前と同じものがわかった」 
 城之内を見て言った言葉だ。
「だからこれからまたな」
「うん、一緒にね」
「スサノオと戦うか」
「そうしよう」
「貴方も坊やではなくなったわね」 
 その初瀬にだ、鳳蓮が来て声をかけた。
「一皮剥けたわね、いい顔になったわ」
「そうか」
「今の貴方ならみっちり仕込めば」
 鳳蓮は笑顔でこうも言った。
「三号店の店長になれそうね」
「それはまだ先じゃないのか?」
「先だけれどよ」
 修行を積めばというのだ、自分自身の下で。
「絶対になれるわ」
「そうか、ならな」
「今日から貴方も私の弟子よ」
 その就職先もだ、鳳蓮は初瀬に告げた。彼もまた戻っていた。
 角居はその彼等を見て微妙な顔になっていた、だが。
 呉島がその彼のところに来てだ、こう言って来た。
「貴方のことは知っていたが」
「ああ、そうだったのか」
「見捨てる形になった、済まない」
「いいさ、俺もあんなの食ったからな」
「ヘルヘイムの果実をか」
「ああなったからな」
 だからだというのだ。
「それは仕方ないさ」
「そう言ってくれるのか」
「それよりもな、生き返ったのはいいにしても」
 角居はこのことは笑って言った。
「これからどうするかだな、ライダーとして戦うにしても」
「仕事のことか」
「紘汰はまた店に雇ってもらえてバロンの連中は自分達で店をやってるしな」
「車とバイクのディーラーだ」
「けれど俺はな」
 自分はというのだ。
「仕事がないんだよな、生き返ったにしても」
「なら紹介させてもらう」
 呉島は微笑んで角居に言った。
「私が」
「いいのかい?」
「構わない、共に戦う仲間だ」
 同じライダーとして、というのだ。 
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