仮面ライダー鎧武　信じた道

「坊や達の番よ」
「俺も坊やか」
「そうよ」
　ブラーボは黒影・真にも答えた。
「ワテクシから見ればね」
「そうなるんだな」
「ではさっさと終わらせなさい」
　彼等の闘いをというのだ。
「今の坊や達なら出来るわ」
「ああ、確かにな」
「今の俺達ならな」　
　黒影・真とグリドンはそれぞれ構えてだった、そのうえで。
　それぞれの相手を見据えてだ、雄叫びを挙げて突進し。
　ブラーボ達のそれと同じく激しい攻撃を浴びせて一気に倒した、それが終わってからだ。まずは黒影・真が言った。
「俺も何とかな」
「うん、俺もだよ」
「勝ったか」
「初瀬ちゃん、今だから言うよ」　
　自分の影に勝った今だからだというのだ。
「俺達またね」
「ああ、一緒にな」
「戦おうね」
　こう話したのだった、そして。
　デュークもだった、ビャッコインベスをその弓矢で倒していた。彼も言うのだった。
「何かな」
「複雑な気持ちでしょ」
「ああ、自分自身を倒したんだからな」
　こうブラーボに答えた。
「やっぱりな」
「そうでしょ、けれどね」
「倒した俺はな」
「貴方の負の部分よ」
　そうした意味での自分自身だというのだ。
「だからね」
「苦しむことはないか」
「実際そうでしょ」
「ああ、苦しくなくてな」
　そうではなく、だった。今の彼は。
「戻れた、それで嫌な自分に勝てた」
「そうした気持ちよね」
「ああ、いい気分だよ」
「じゃあこれからもね」
「戦うさ、ライダーとしてな」
　こうも言えた、彼も戻って来ていた。　
　そしてだった、マリカもだ。
　自身の相手を押していた、その蹴りでデェムシュを一旦後ろに飛ばしてだ。相手がダメージで動けなくなっている間に。
　弓矢を構えそこから矢を放ち。　
　デェムシュを爆発させて倒した、そのうえで言うのだった。
「前は一人ではとても適わなかった相手だけれど」
「ええ、以前はね」
「けれど今はね」
「一人で倒せたわね」
　ブラーボはマリカにも答えた。
「貴女だけで」
「私が強くなったということかしら」
「その通りよ」
　まさにというのだ。
「貴女が強くなったからよ」
「オーバーロードにも勝てた」
「一人でね」
「そしてその力で」
「これからも戦いましょう」
「わかったわ」　
　マリカもブラーボの言葉に頷いた、そして。
　龍玄を見た、彼はレディエと闘っていたが。
　その状況は互角だった、その中でだ
　レディエは忌々しげにだ、こう言った。
「互角だと」
「そうだね」
　龍玄も言う。