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フレッシュ&スウィート フルーツプリキュア!

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もしも4人目がミユキさんだったら
新しい伝説が始まる
  第19話 イース!新兵器を開発!!

 
前書き
 一生に一度も無いとも言われる奇跡の幸せによって、不幸のゲージが2割下降され、更に、真の幸せの素も知ったイースは、新兵器を開発し逆襲を誓います。開発したカードは「モガキクルシーメ」です。 

 

 ラビリンス軍兵器研究開発室

 「ゴボゴボッ、ボコボコッ。」
 「チキショー、プリキュアめ。何が一生に一度もできない幸せか。こうなったら、内と外の両方でダメージを与え、始末してみせるわ。こうして、元のカードに塗ってっと。」
 イースがナケワメーケカード4枚に、特殊な液体を塗りつけた。
 「フフフフフッ、完成したわ。リンクルン強奪作戦による変身阻止は失敗したけど、今度はお命ちょうだいするわ。覚悟しなさい。」

 赤塚公園

 「ダンス大会。」
 「そう。」
 「年に一度、ダンス好きが集まる一大イベントよ。」
 「それって、トリニティも出たことがある大会ですよね。」
 「そうよ。」

 トリニティ優勝当時、大会回想編

 「あの大会で優勝がきっかけで、現在の芸能事務所にスカウトされてプロになったのよ。」

 現実に戻って

 「優勝して。」
 「スカウトされて。」
 「プロになる。アッ。」
 「オッ。」
 「皆で力を合わせれば、どんなことだってできるって、私信じてる。」
 「アッ。」
 「どうする、3人でエントリーしてみる。」
 「もちろん。」
 「3人でエントリーします。」
 「そうこなくっちゃ。じゃあ、申し込む時にチーム名がいるから考えないとね。」
 「チーム名、何をする。ねえ、何をする。ウフフ、アハッ、アハアーーーーッ。」
 ラブはコケそうになった。
 「ラブちゃん、大丈夫。」
 「はしゃぎ過ぎよ。」
 「ごめんごめん。ミキタン、ブッキー頑張ろうね。目指せダンス大会優勝。」
 「大会の優勝を目指すなら、レッスンをうんと厳しくしなきゃね。覚悟は良い。」
 「ハイ。」

 ラビリンス不幸のゲージの部屋

 「イース様、お疲れ様です。」
 「イー(お疲れ様)。」
 「イー。」
 「他国民の不幸の声、不幸を嘆くことしかできない弱き者たちよ。いつまでも嘆いているが良い。あたしは嘆いたりしない。そんなヒマがあったら、メビウス様のお役に立ってみせる。そのためなら、手段は選ばない。」
 「ボワン。」
 「メビウス様。」
 「イースよ、あの幸せとやらで下げられたゲージを見に来た。案内せ。」
 「ハッ。」
 イースは、メビウス総統閣下を不幸のゲージの真ん前まで案内した。
 「これはひどい。確かに50の数値から40の数値に下がっておる。」
 「メビウス様、この数値の回復に加え、更なる急上昇を目指してみせます。」
 「そんな効果的に上昇させる効果のある手段があるのか。」
 「メビウス様、新たに完成したカードをご覧になりますか。」
 「どれどれ。これは、テカっているなあ。何を塗ったのだ。」
 「微生物を集めた液体です。」
 「何、生物化学兵器を併用したとでも言うのか。」
 「ハッ。」
 「そうか、プリキュアを怪物本体の外側の攻撃だけでなく、粉塵に紛れて微生物型怪物をプリキュアの体内に入り込ませ、内側からもダメージを与え続けるのか。」
 「ハッ。」
 「ところで、このカード何枚作成した。」
 「4枚です。」
 「そうか。命名して良いか。」
 「ハッ。」
 「こんな名前はどうだ。名付けて『モガキクルシーメ』だ。どうだ、イース。」
 「ハッ、素晴らしいお名前です。」
 「良い名前だろ。もがいて苦しんで最後は死に至り、成仏せず、無念の魂としてさまよい続けアンデットモンスターと化す。これは、効果的に不幸のゲージを上げるかもしれん。イースよ、期待しているぞ。」
 「ハッ。メビウス様、死は不幸のゲージが下がることは、決してありません。」
 「なるほど。死んだ者は生き返らないからな。復活しても、アンデッドモンスターだからな。それに、死者の遺族も不幸にしてしまうからな。」
 「ハッ。」
 「ところで、行くのか、イース。」
 「ハッ、今日は射撃も練習します。」
 「君自身もプリキュアを銃で攻撃するのか。」
 「ハッ。」
 「申請書、この私が書いておく。出動は明日だな。」
 「ハッ。」
 イースは射撃場へ向かい始めた。メビウスは謁見の間へ戻り始めた。

 再び、赤塚公園では

 「チーム名決めました。」
 「私たち3人共、板橋区四ツ葉町出身だから、ダンスチームは『クローバー』と命名しました。」
 「優勝して幸せゲットだよ。」
 ラブたち3人は踊っている。それをトリニティの3人が見ている。

 しばらくして

 「ダメダメ。振りは合ってるけどバラバラだわ。」
 「1人じゃなく、皆で踊ってることをもっと意識しなきゃ。」
 「大事なのは3人の呼吸よ。」
 「呼吸。」
 「見てて。」
 トリニティの3人は模範ダンスを始めた。BGMなしで。」
 しばらくして
 「パチパチパチパチ。」
 「ワハア。」
 「すごい、ピッタリです。」
 「お互いの動きをほとんど見てませんよね。」
 「どうして、そんなにピッタリ合うんですか。」
 「目で見てから合わせようとしてもタイミングが合わないわ。」
 「お互いの気配や空気の動きを感じるの。」
 「できるようになるには、ひたすら練習よ。」
 「1人のうまいダンサーが踊るよりも、息の合った数人のダンサーが踊る方がパワフルよ。チームワークを大事にね。」
 「ハイ。」
 レッスンが再開された。
 「ラブちゃん、手が下がってる。」
 「ハイ。」
 「美希ちゃん、もっと踏み込んで。」
 「ハイ。」
 「祈里ちゃんはワンテンポ遅れているよ。」
 「ハイ。」
 「ほら、もっと呼吸を合わせて。もう一度。」
 こうして、ダンスレッスンは日暮れまで続いた。

 一方、ラビリンス射撃場では

 「パン、パン、パン、パン。」
 「フフフフフッ。全てど真ん中命中ね。場合によっては変身前でもやるかもしれないよ。」
 「アハハハハハハハハハッ。」

 翌日、新高島平駅では

 「おはよう。」
 「おはよう、ふわ~あ~。」
 「どうしたんだね、美希ちゃん、祈里ちゃん。」
 「聞いた話によると、ダンスオーディションを受けるんだって。」
 「そうです。」
 「大丈夫かね。」
 「圭太郎君、車内で寝込む恐れがあるから、乗り換え駅へ近付いたら起してあげてよ。」
 「はい、山吹先生。さあ、行くぞ。」
 「はい。」
 圭太郎、美希、祈里の3人は新高島平駅の改札を通過した。
 「ピッ.....ピッ....ピッ。」
 「大丈夫かな。オーディションと言っても、日時はそんなにないのに。」
 「全国の強者が集うオーディションよ。優勝できるワケないわ。。」

 数十分後、地下鉄車内では

 「ゴォーーーーーーッ。」
 「美希ちゃんも祈里ちゃんも寝てしまって。」
 「次は巣鴨、巣鴨。山手線は、中程の階段をご利用ください。お出口は右側です。」
 「女子高生の体を触るワケ行かないし、どうしよう。」
 「おじさん、任せて。」
 「君は。」
 「私は鳥越高校、美希ちゃんのクラスメートで赤木麗子と申します。」
 「麗子ちゃんか、任せる。」
 「ポンポン、ポンポン。」
 「うっ。」
 「ふわっ。」
 「2人共どうしたの。車内で寝てしまって。」
 「もう着いちゃうの。」
 「そうよ。」
 「乗り越さないで良かった。」
 しばらくして巣鴨駅に到着した。降車した4人は、JR山手線ホームへ向かった。

 数十分後

 圭太郎たち4人が乗車した山手線電車が新宿駅に到着した。寝ている祈里を残して降車したのであった。

 更に十分後

 祈里が乗車している山手線電車は、五反田駅を発車した。
 「次は大崎、大崎です。りんかい線、湘南新宿ラインはお乗り換えです。」
 「ポンポン。」
 「はっ。」
 「おはよう、ブッキー。」
 「寝てたの。」
 「そうよ。もうすぐ大崎駅着くわよ。」
 「あら、私としたことが。」

 四ツ葉町桃園家ラブの部屋

 「ジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリン。」
 「起きる気配があらへんなあ。ピーチはん、早よう起きんと遅刻やで~ぇ。ピーチはん、ピーチはんって。」
 「ドカッ、ピューーーッ、ドーン。」
 「イテェ~ッ。」
 「あかん、全然起きまへん。」
 「フィリップ~ゥ。」
 「ピューーーッ。」
 ラブの体を浮き上がらせた。
 「フワーーーッ。ドン、ドン、ドデッ。」
 「ハアッ。ウカーーーッ。ドン、ドーーーン。」
 「キュアキュア~ッ。」
 「何か頭が痛い。」
 「ラブ、おはよう。」
 「おはよう、シフォン。変な夢見ちゃったよ。空を飛んだらいきなり落ちちゃうの。」
 「確かに、飛んで落ちよったで。」
 「ふわ~っ、今、何時。」
 ラブは目覚まし時計の時間を見た。
 「ニャハーーーーッ。遅刻、遅刻。」
 「あかんわ。」

 日中 鳥越高校 美希がいるクラスの教室

 美希が居眠りをしている。

 白詰草女子学院高等部校舎内廊下

 「宿題はやったんですけど、家に忘れてきました。」
 「珍しいわね。山吹さんが忘れ物なんて。」
 「すみません。」

 放課後

 ラブは一旦、家に帰ってから練習着に着替えてから赤塚公園へ向かい到着した。

 赤塚公園

 「ふわーーーーあーーーぁ。」
 「ヘーーーーッ、されてもうたん。」
 「ふわーーーい、疲れた。」
 「ベリーはん、パインはんの到着までまだありまんな。」
 「ヘイ、お待ち。疲れてる時は甘いものに限るんでい。」
 「ありがとう。」
 「1つ食べればパラダイス。100個食べれば天国へ、って食えねえか。グバアッ。」
 「.......。」
 「何でい、ノーリアクションかい。」
 「.......。」
 「本当にお疲れさんでい。今日は、レッスン休んで帰った方がよろしいんではないか。」
 「大丈夫だよ、好きでやってることだから。楽しいし、頑張れるもん。まだ、ミキタンとブッキーの到着まで時間があるし、いただこう。」

 JR池袋駅7番線ホーム

「ここからまだ巣鴨で地下鉄に乗り換えて行かないと。まだまだかかるわ。」
 祈里も姿を現した。
 「ブッキー。」
 「朝早いから宿題の忘れてしまったし、あきらめて、次回以降のオーディション受験に切り換えた方が良いのでは。」
 「それもそうだね。赤点を多く取って落第でもしたら大変よ。特に、ブッキーの学校は厳しいはずよ。」
 「私、獣医あきらめる。」
 「あきらめて、本当にプロダンサー目指すの。」
 「うん、パパとママに相談してみる。」
 「だったら、あたしの学校へ来ない。芸能活動中は出席扱いになるし、赤点のボーダーラインも甘いからね。」
 「うん、考えてみる。」
 「ピコピコピコピーーーーン。」

 赤塚公園内ドーナツカフェ

 「ングングングング。おいしいー。」
 「ホンマでんなあ~。」
 「大分、元気が出て来たよ。今日もレッスン受講できるメドが立ったわ。」
 「お嬢ちゃん、それは良かったでい。でもな、君はそれで良いかもしれないけど、電車通学しているあの2人のことも考えてみるんでい。」
 「そうかあ、どうしても私より時間が少ないわね。」
 「自分勝手ではないんか。」
 「そうなの。」
 「2人の友達がどう過ごしているか、配慮も必要なんでい。」
 「ごめん、巻き込んでしまって。」
 「そうだろ、あと1ヶ月で期末テストがあるんじゃないか。高校だから落第もあるんでい。」
 「そうかあ、大会はその試験の前だけど。」
 「そんな短い期間で優勝ができると思うんかい。」
 「あるよ。」
 「自信過剰ではないか。それに、君が自身あってもあの2人は、必ず足を引っ張るでい。」
 「そうかなあ。」
 すると、トリニティの3人が姿を現した。
 「ラブちゃん、こんにちは。」
 「こんにちは。」
 「来たねえ。」
 「うん、これからレッスン受けに行くわ。」
 「ああ、2人にあげるドーナツちゃんと持って行くんでい。」
 「はい。」

 一方

 美希と祈里が乗った地下鉄が高島平駅に到着しようとしていた。
 「ゴオーーーーーッ、キューーーーンキューーーーーンキューーーーンキューーーーン
キューーーーウーーーーゥーーーーッ。プシュ、ピンポンピンポン。」
 「ピューーーーッピューーーーッ。」
 「高島平、高島平。4番線は西高島平行き電車です。」
 「急ぐよ。」
 「うん。」
 美希と祈里は階段を降りた。そして、改札を出た。
 「ピッ.....ピッ。」
 2人は駅舎を出た。

 再び、赤塚公園では

 「ラブちゃん準備運動しておいた方が良いよ。」
 「はい。」
 ラブが準備運動している中
 「こんにちは。」
 「美希ちゃん祈里ちゃん。早く、女子トイレでも行って着替えて。」
 「はい。」
 美希と祈里は着替えに行った。
 「大丈夫かしら、あの2人。」
 「こんな短い期間で優勝目指すなんて無理では。」
 「いいのいいの。ダメ元で不合格の経験を味あわせ、屈辱を知るべきよ。それまでの、3人のやる気を確かめる必要があるわ。」
 美希と祈里は着替えを終えて戻って来た。
 「さあ、レッスン始めるわよ。」
 「はい。」
 すると、赤塚公園にあの女が現れた。東せつなである。
 「メビウス様、待ってください。」

 一方、レッスンを行っている場所では

 「まだまだ、3人の呼吸がズレているわよ。もう一度。」
 「はい。」
 レッスンは続いている。すると、そこに東せつなが現れた。
 「フン。」
 「やったあ~。できたできたよおーーーーーっ。」
 「あたしたち完璧。」
 「バカらしい。たかがダンスができるようになったぐらいで。これはリンクルンを奪うためのもの、もう必要ないな。」
 せつなは、四つ葉のクローバーペンダントを園内のゴミ箱に捨てようとしたその時。
 「アハハ、せつな~あ。」
 「何、てめえ呼び捨てにしやがって。」
 「バコン。」
 「いったあ~い。」
 「何するのよ。」
 「ボカン。」
 「ミユキさん、ナナさん、レイカさん、大変です。せつなさんが殴りかかって来るの。」
 「あたしが行くわ。」
 祈里はレイカと一緒にラブ、美希とせつながケンカしている現場へ直行した。

 問題の現場では

 「てめえ、呼び捨てにするんじゃねえ。」
 「何で。」
 「当たり前じゃないか。あたしは社会人で占い師よ。」
 「何言ってる、このインチキ占い師。」
 せつなはブチ切れた。
 「よく言ったな、このアマ。」
 「ドカッ、バキッ、ボコッ。」
 「や、やめなさい。」
 「また、あなたね。」
 「ウグググググ、離せ。呼び捨てにする方が悪いじゃないか。」
 「何、そんなこと言われたの。あなたの年齢は。」
 「27歳よ。その手を離せ。」
 「分かった。」
 レイカは掴んだせつなの胸倉を離した。
 「ラブちゃん、美希ちゃん、せつなさんに謝りなさい。」
 「どうしたのレイカ。」
 「ミユキさん、ナナさん、27歳の社会人女性に対して呼び捨てや暴言を吐いたらしいの。」
 「ラブちゃん、美希ちゃん、君たちはまだ学生でしょ。27歳の社会人女性に無礼・非礼はいけないでしょ。」
 「だって、27歳だって知らなかったもん。」
 「女性に年齢なんて、普通聞かないわよ。」
 「いくらなんでも、年齢を聞かない前に呼び捨てする方が悪いでしょ。謝りなさい。」
 「ごめんなさい。」
 「それでも、美希は特に許さないわ。呼び捨ての上、インチキ占い師やあたしと同い年など暴言を吐いてどこ目を付けてんだよ、ウブの大木め。」
 「美希ちゃん、何てひどいこと言うの。」
 「ごめんなさい。」
 「あなたが老けて見えるだけじゃないの。私は国立大学卒業よ。」
 「美希ちゃん、国立大学卒業の先生に対してなんて無礼なこと言うの。家に連絡するよ。」
 「そんなあ。」
 「ここでもう一度、謝罪しないと除名よ。」
 「ミキタン、ここで謝罪しないともう2度とレッスンを受けられなくのよ。謝って。」
 「誠に、申し訳ございませんでした。」
 「ようやく、分かったようね。あたしは先生、あなたは生徒。そのくらい格差と立場があるのよ。よく覚えておきなさい。」
 「はい。」
 せつなは赤塚公園から去った。
 「あなたたち、レッスンを受ける前に礼儀作法から教えないといけないなんて一体、学校で何を教わってきたの。今度、大人の女性に対して無礼非礼な発言したら、2度とダンスを教えないわ。」
 「そんなあ。」
 「あっ、6時。」
 「帰らないと。」
 「はい、今日はレッスン終わり。明日も予定通り行うわよ。」
 「はい。」
 ラブたちも解散した。

 一方、せつなは

 「よくも散々あたしをバカにしやがって。」
 「スイッチ・オーバー。」
 「ボン。」
 「我が名はイース。ラビリンス総統メビウス様が僕。」

 一方、ラブたち3人は

 「せつなさんにひどいことを言ってしまったかなあ。」
 「せつなってどこに住んでいるのかなあ。」
 「エッ、何、突然。」
 「あたしたちと同じ位だし。」
 「全然ちがうよ。ミユキさんたちだって大人の女性としてせつなさんを見てるよ。」
 「それに、国立大学出ているワケだから。」
 「あたしには、そうは見えないですけど。」
 「ミキタン、やっぱりおかしいよ。自分の顔と比較し過ぎ。」
 「そうかなあ。」
 「例え、インチキでも占いの先生は占いの先生よ。現に、こんな占いで稼いでいる人は他にもたくさんいるのよ。」
 「そこのウブの大木め。まだまだ、このあたしを侮辱してるね。ナケワメーケ9号、我に仕えよ。」
 「シューーーッ、ペタン。」
 「何。」
 「シューーーーッ、パチパチパチパチ、ドスン。」
 「ああーーーーーーっ。」
 「スパーキング。」
 「ミキタン、ブッキー。」
 「OK。」
 ラブたち3人は、怪物が発生した工事現場内に入りプリキュアに変身し始めた。
 「チェンジ・プリキュア・ヒーーーートアーーーッッップ。」
 変身を終えた。
 「ピンクのハートは愛ある印。」
 「パンッ。」
 「もぎたてフレッシュ、キュアピーチ。」
 「ブルーのハートは希望の印。」
 「パンッ。」
 「摘みたてフレッシュ、キュアベリー。」
 「イエローハートは祈りの印。」
 「パンッ。」
 「とれたてフレッシュ、キュアパイン。」
 「レッツ!プリキュア!」
 「何がレッツプリキュアだ。」
 その間、イースもラビリンスピストルを出していた。
 「ヤレッ、ナケワメーケ9号。」
 「パッチパッチーーーッ。」
 「タアーーーーッ。」
 「トオーーーーッ。」
 「パン。」
 「キャーーーッ。」
 「ドスン。」
 「べ、ベリー。」
 イースは、ナケワメーケ9号と戦っている最中のキュアベリーにラビリンスピストルの銃口を向けている。
 「トアーーーッ。」
 「パン。」
 「キャーーーッ。」
 「ドスン。」
 「ナケワメーケでは力不足か。」
 「トオーーーーッ。」
 「パン。」
 「キャーーーッ。」
 「ベリー狙われているよ。」
 「ワンダーバンクルを出して。」
 「OK。」
 「そうは行くか。」
 「パン。」
 「キャーーッ。」
 「怪物の陰に入って。」
 ベリーはイースの見えない位置の怪物の陰に入った。そして、リンクルンを出した。
 「何をしてる。ベリーを潰せ。」
 「スパーキング。」
 「そうは行くか。」
 ピーチとパインが大きくジャンプした。そして....
 「ダブルプリキュア・キィーーーック。」
 「ボコボコ。」
 「ウゴーーーーッ。」
 キュアベリーはその間、ある防具をリンクルンのディスプレイから飛び出した。そして、受け取った。
 「響け、希望のリズム。プリキュア・ワンダーバンクル。」
 「何、ワンダーバンクルだと。」
 ワンダーバンクルとは、銃や弓矢などの飛び道具攻撃を無効化する防具であった。
 「パチンパチン。」
 「キャーーーッ。」
 「バチン。」
 「キュアベリー、死ねえ。」
 「パン。」
 「何、銃弾を受け止めるとは。」
 「イース、撃てるものなら撃ってみなさい。」
 「チキショー、この命に代えてもキュアベリー、お前を倒す。」
 イースは、キュアベリーに対して強い殺意を抱いている。
 「覚悟しろ、モガキクルシーメ我に仕えよ。」
 「何、モガキクルシーメ。」
 イースは、ナケワメーケ9号めがけて新カードを投げ付けた。
 「シューーーッ、ペタッ。」
 「ズズズズズズズズ。」
 「アッ、アアーーーッ。」
 「ウガーーーーッ、ウゴォーーーーーッ。」
 「どうだ見たか。新しいカードの力を見せ付けるのだ。その名は『モガキクルシーーーメ』だ。」
 「モガキクルシーメだって。」
 「ウゴーーーーーッ。」

 桃園家ラブの部屋

 「キュアーーーーーーッ。」
 「シフォンはん、どないしたんや。」
 「キュアーーーーキュアーーーーッ。」
 「すごい大泣きしてまっせ。」

 スウィーツ王国首都アラモード内ナノ研究所

 「あなたシフォンが。」
 「分かっている。これは生物化学兵器を用いられていることによる反応だ。至急、タルトに連絡しよう。」

 再び、桃園家では

 「キュア、キュアーーーーッ。」
 「アッ、ショコラはんからや。」
 タルトは自分のリンクルンでメールを見た。
 「何々『今回のラビリンスの攻撃は、生物化学兵器併用怪物カードを使用している。』って。これは、エライこっちゃで。シフォンはん、現場へ行きまっせ。」
 「キュアーーーッ。」

 再び、建設工事現場では

 「ウゴーーーオーーーッ。」
 「シューーーーッ、ドーーーン。」
 「キャーーーーッ。」
 「ウフフフフフッ、見たかモガキクルシーメの力を。」
 「トゥーーッ、ワーーーッ。」
 「キャアーーーッ。」
 「パチン。」
 「タアーーーーッ。」
 「やかましい、死ね。」
 「パン。」
 「コン。」
 「素晴らしいスピードとパワーを兼ね備えている。」
 「キャアーーーッ。」
 「ウゴォーーーーオーーーーッ。」
 「キャアーーーーァ。」
 「力が出ない。」
 「ベリー、死ねえ。」
 「パン。」
 「コン。」
 「クソッ。」
 「パンパンパンパン。」
 「コンコンコンコン。」
 「クソーーーーッ。」
 「カチッカチッ。」
 「しまった。」
 ラビリンスピストルの弾が切れた。
 「緩んだ。ベリーを脱出させるよ。」
 「OK。」
 「アッ、さっさとプリキュアを倒せ。」
 「ピューーッ、バチン、ドカーーーン。」
 「シューーーーーッ。モクモクモクモク。」
 この煙たい粉塵に微生物型怪物が大量に含まれていることを、プリキュアの3人は知らない。知っているのはシフォンだけである。
 「すごいパワーだね。」
 「このままじゃ。」
 「ダンスで行こう。ミユキさんが言ったでしょ。」

 回想編

 「1人のうまいダンサーが踊るよりも、息の合った数人のダンサーが踊った方がパワフルよ。チームワークを大事にね。」

 現実に戻って

 「エエ、エエッ。」
 「1人よりも2人。」
 「2人よりも3人。」
 「1人ではできないことでも3人ならできる。」
 「大切なのは呼吸。」
 「そして、チームワーク。」
 「行くよ。」
 「エエッ。」
 「シューーーーッ。」
 「ヒョイヒョイヒョイ。」
 「ボン。」
 キュアピーチは、左腕先端の電線の束を掴んだ。
 「ウーーーーッ。」
 「アァーーーーッ。」
 「ベリー、今よ。」
 「トオーーーーッ。」
 「ドカッ。」
 「ハッ。」
 「ボコン。」
 モガケ1号は後方へ傾きかけた。プリキュアの3人は高くジャンプした。そして....
 「トリプルプリキュア・キィーーーーック。」
 「バコバコバコッ。」
 「ウゴーーーーーッ。」
 「グラッ・・・・・・・・ドスン。」
 モガケ1号は転倒した。
 プリキュアの3人は一斉にリンクルンを出した。
 「キィーーッ。」
 「キィーーッ。」
 「キィーーッ。」
 プリキュアの3人は、それそれのピックルンをリンクルンに差し込み横に開きキュアスティックのコマンドを選択した。
 「2秒以上押してください。」
 「ひるむな、倒せ。」
 「2秒以上押した。」
 「ハッ。」
 「エイッ。」
 「トオー。」
 ピーチとパインのリンクルンのディスプレイからキュアスティックが現れた。キュアベリーのみリンクルンを閉じキャリーケースに入れた。ピーチとパインはキュアスティックを受け取った。
 「届け。愛のメロディー、ピーチロッド。」
 「癒せ。祈りのハーモニー、パインフルート。」
 「プリキュア・ドローワンズソード。」
 「シューーーーッ。」
 「バラッ。」
 「ウゴーーーーッ。」
 「響け。希望のリズム、キュアスティック、ベリーソード。」
 「ドレミファソラシド。カチャッ、キィーーーーン。」
 「悪いの悪いの飛んで行け。」
 「プリキュア・ラブサンシャイーーーン。」
 「プリキュア・エスポワールシャワーーーーッ。」
 「プリキュア・ヒーリングブレアーーーーーッ。」
 「フレーーーーーッシュ。」
 「シューーーーッ、ピューーーーッ、ビューーーーッ。」
 何と、モガケ1号は電線で網のようなシールドを作り、フィニッシュビームを食い止めている。
 「ウーーーーーッ。」
 「ウガーーーーーッ。」
 「今こそメビウス様のために、ウッウウッ。この命に代えても貴様たちを倒す。」
 「エーーーーーッ。」
 「何、イースを見て。」
 「皮膚に鱗らしきものが出ている。」
 「アーーーーァ。」
 「フフフフッ。」
 「ウッ。」
 イースは、あまりに殺意的感情を剥き出してしまったことで、皮膚の一部がトカゲの鱗のように変化していた。
 「1歩下がってる。」
 「力が弱くなった。」
 「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。」
 「ハアーーーーーーーッ。」
 「何、何ーーーーーーーっ。」
 「ウゴーーーーーーーーーーォ。」
 モガキクルシーメを討伐した。
 「ウウーゥ、チキショー覚えてらっしゃい。」
 「ハアハアハアハア。」
 プリキュアの3人は変身を解いた。しばらくして....
 「キュアーーーッ。」
 「シフォン、タルト。」
 「キュアーーーッ。」
 「シフォンどうしたの。」
 「プリーーーッ。」
 「ハアハアハアハアッ。」
 「シフォンはんが何かを感じて大泣きしてたねん。スウィーツ王国に連絡したら、ショコラはんから生物化学兵器を用いてると聞いてるねん。」
 「生物化学兵器。」
 「ううん。チョット手強い相手だったけど平気だよ。チームワークでやつけたから心配いらないね。」
 「何か怪しいもん吸い込んでまへんか。ホンマ皆はん、かなり疲れているように見えまっせ。」
 「ウフフッ。これくらいでヘコたれてる場合じゃないのよ。」
 ラブたち3人は、微生物型怪物を吸い込んだ実感は今のところ感じていない。
 「そうそう。明日から頑張らなきゃね。」
 「キュアアアア、アアア、プリ~ッ。」
 「アーーーーッ。」
 「アハハハハハハハハッ。」

 翌日、その放課後、美希と祈里が赤塚公園到着後

 「ほら、美希ちゃん腕を上げて。」
 「ハイ。」
 「祈里ちゃん、まだ遅れてるよ。」
 「ハイ。」
 「ラブちゃん、足が付いて行ってない。もっと、躍動感を出して。」
 「ハイ。」
 「互いの呼吸を感じて。ハイ、そこでフィニッシュ。」
 「フワーーーーッ。」
 「ほら、直後に形を崩さない。」
 「アッ、ハイ。」
 「その程度でバテてじゃあ、全国から集まって来るダンサーの卵たちの中で勝ち残れないわよ。」
 「すみません。」
 「関東予選まで1週間切っているんだからね。ビシビシ行くわよ、大丈夫。」
 「大丈夫です。」
 「ググウーーーッ。」
 「アハハハハハ。」
 「あら、お腹空いているみたいね。じゃあ、少し休憩しょうか。」
 「ハイ。」
 「その後、また頭から通すわよ。」
 「ハイ。」

 ドーナツカフェ

 「あーーーあ、今日いっぱい注意されちゃってるなぁ~。」
 「私もミスばっかり、ねえラブちゃん。」
 「......。」
 「どうしたの、ぼーーーとしちゃって。」
 「うん、アハッ。いやーーー別に何でもないよ。」
 「分かってるよ。この前のモガキクルシーメのことを考えたんでしょ。」
 「エッ。」
 「今までと違ってた。」
 「うん。」

 回想編

 「ボン。」
 「ウゴーーーーーーッ。」

 現実に戻って

 「ケタ違いに強かった。」
 「これから、毎回あんな奴ら相手にあたしたちやって行けるのかなあ。」
 「大丈夫。今までだって何とかやって来たじゃない。私たち3人で力を合わせれば、できないことは無いって。」
 「そう言うこと。」
 「うん。」
 「みんなぁ~、始めるわよ。」
 「はい。」
 「カオルちゃん、ごちそうさま。」
 「で、全然食べてないでい。普通、空腹ならガツガツ食べるはずでい。これは、別の病を抱えてる疑いがあるでい。」
 カオルちゃんは、さるお方へ向けて通話を始めた。

 スウィーツ王国長老の家

 「おや、メクルメク王国の友からじゃぞい。」
 「もしもし、じいさん。」
 「ジェンマか。」
 「そうでい。」
 「もしかして、ラビリンス新兵器の件か。」
 「そうでい。」
 「ワシもテルンからの情報で聞いておる。新兵器で繰り出した怪物で、戦いの衝撃によって粉塵を巻き上げた時、寄生虫型の怪物が含まれており、吸い込まして内側からダメージを与えるそうじゃ。」
 「どうも、その症状が出ているらしいんでい。」
 「そうか、これ以上ひどくならぬよう、知らせておくぞい。」
 「合点でい。ところでじいさん、俺に何か役に立てることがあるかい。」
 「寄生虫型怪物の動きを活発にさせぬよう、栄養価の高いドーナツでも食べさせてみたらどうだ。」
 「それは良い考えでい。早速、作ってみるでい。」
 「頼んだぞ。」
 通話を切った。そして、ナノ研究所の方へ向かった。

 ナノ研究所

 「ショコラ、ショコラはいまっか。」
 「ハッ、これは長老。」
 「もう、衣替えの季節じゃ。夏用コスチュームの開発はどうなってんねん。」
 「現在、開発中です。」
 「そうか、暑くなると動きが鈍くなるで。開発を急ぐのじゃ。」
 「ハッ。」
 「それから、防毒マスクの着用をプリキュアに命じるんじゃ。更に、あの粉塵を吸い込まされたら、重症化しプリキュアに変身できなくなるぞい。それと、キュアベリー母娘には、水系魔法を唱えさせるように、粉塵が巻き上がらへんからや。」
 「ハッ。」
 「とにかく、何とかせーへんとアカンぞい。」
    完
 フレッシュチビキュア!もうすぐ登場!
 4人目のプリキュア!もうすぐ登場!
 
 

 
後書き
 この怪物兵器(カード)を用いた戦いは続きます。一方、プリキュアの3人は、少々問題の菌混じり粉塵を吸った疑惑があり、ダンスのオーディション対応の厳しいレッスンと併せて、今後の健康状態に大きな影響があります。詳しくは次回で。 
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