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ドリトル先生と学園の動物達

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第十二幕その九

「あの短いその中に感性を込めた詩は」
「如何でしょうか」
「日本独特の美を感じます」
 まさにそれをというのです。
「百人一首も古今和歌集も詠みましたが」
「何と、古今集もですか」
「新古今集もです」
 こちらも読んだというのです。
「あちらも素晴らしいですね」
「日本の文化、そして文学も」
 そのどれもというのです。
「素晴らしいです、温泉も好きになりましたし」
「イギリスでは温泉はあまり、でしたね」
「そうです、入浴文化自体がです」
 あまりないというのです、イギリスでは。
「シャワーが主です、あとお風呂場も」
「バスルームもですね」
「日本とイギリスでは違いますね」
「あちらではお風呂とおトイレが一緒の場所にありますね」
「日本では違いますね」
「はい、お風呂は湯舟でじっくりと浸かることが」
 シャワーで終わらずにです。
「日本のお風呂です」
「そちらも気に入っていて。愛媛では温泉も楽しみました」
「坊ちゃんですね」
「あの作品を強く意識しました」
 実際に、というのです。
「明治の頃の日本文化もまた」
「お好きですか」
「素晴らしいです、そして今も」
「今もですか」
「ロックですが」
 先生はこの音楽にも言及しました。
「ロックは元々イギリスのものですが」
「そのロックがですか」
「日本では独特の発展をして」
 そして、というのです。
「日本のロックになっていますね」
「その日本のロックも素晴らしいと」
「僕は思います、とはいっても僕は演奏はしないです」
 実は先生はイギリス民謡等穏やかな曲が趣味です、ロック等賑やかな感じの音楽はあまり得意ではないのです。
「そこは違いますが」
「日本のロックはですか」
「素晴らしいです、アイドルに至っては」
 先生もテレビを観ます、それでアイドルについてもよく知っているのでお話出来るのです。
「日本は最早世界一では」
「日本のアイドルは世界一ですか」
「女の子だけでなく男の子の方も」
 そのどちらもというのです。
「世界一かと」
「そこまで凄くなっていますか」
「特にグループが」
「AKBですね」
「やはり僕はアイドルの曲は歌いませんが」
 そうしたこともしません、どうしても先生はそうした賑やかなことを自分ですることはありません。穏やかな人なので。
「日本のアイドル文化は世界一です」
「アイドルもそちらからでは」
「我が国やアメリカからだというのです」
「そう思っていましたが」
「それがです、日本に入りまして」
「日本のアイドル文化は世界一になったのですか」
「僕はそう思います、あとお笑いもです」
 先生の学問の対象はこちらにも向けられています。
「落語、漫才にと」
「吉本ですね」
「そうですね、大阪の吉本興業のお笑いも」
 それもまた、というのです。
「見事です」
「先生はアイドルやお笑いもお好きですか」
「はい、大好きです」
「何か思ったよりも」
「思ったよりもといいますと」
「多趣味なのですね」
「いえいえ、趣味ではなくです」
 そうしたものではないとです、先生は日笠さんに笑ってお話しました。 
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