リリカルクエスト
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32日目 ゆういちはようすをみている
ある夜、ジュエルシードの魔力を感知して、どうせなのは達が頑張るだろうと放っておいたら、なのは達でもない、アレ等3人でもない、邪悪で大きな魔力を感じた。
どうしたのかと、レムオルで透明化して現場へ行ってみると、なのは・ファタリテ・フェイト・橘・アルフ・小動物6人を相手に無双している道化師の姿があった。
下を見ると、死んでなさそうだが、体に無数の棘を巻きつかせノビるあの3人が、横たわっていた。
それにしても、疑問がある。
ゲマ達と言い、何でコイツまでこの世界に来てるんだ?
なのは達は、必死に道化師を攻撃しているが、撃ち込む魔法は全て反射され、打つ手がない状況にしか見えない。
このままでは、遅かれ早かれ詰む状態だ。
俺が手を出したら、道化師は簡単に殲滅出来る。
だがそれでは、なのは達は成長しないだろうし、アイツ等がどこまで通用するのか? マホカンタにどう対処するのか? も気になる。
本当にヤバくなった時、出張ればいいと今は傍観に徹した。
ファタリテ・フェイトが雷を、なのはが桃色光線を、橘が白い弾を撃ち込むも、それ等は全て道化師の前に展開される魔法の鏡に反射され、魔法発動者に襲い掛かる。
アルフと小動物が障壁を展開するも、全てを受け流す事が出来ず、何度もその光景が続き、高町達は魔力を大分消耗してしまい、追い込まれていく。
すると、
???『悲しい 悲しいなぁ・・・ 素直にその石を渡せば痛い目にあう事もないでしょうに』
道化師がクククと不気味な笑みで、なのは達に問いかけている。
???『ワタシを馬鹿にした者達を見返すには もっと強大な魔力を手に入れなければなりません』
道化師は、鳥の形をした杖先をなのは達に向け、
???『このワタシ ドルマゲスの邪魔をするか 石を渡すか選びなさい』
ドルマゲスは、渡さなければ殺すとでも言わん限りの魔力を込めはじめ、『絶対に渡さない(の)!』と反論するなのは達に対し小動物が、『みんなの命には代えられないよ』と言い、反論を続けるなのは達はさらにダメージを負い、ついにジュエルシードをドルマゲスに渡してしまう事になり、
ドルマゲス「クックック 素晴らしい魔力です ですが まだ足りません 悲しいな 悲しいなぁ・・・」
ジュエルシードを手に取ったドルマゲスは、不穏なセリフと共にその場から姿を消した。
そして、ドルマゲスに全く歯が立たなかったなのは達は、悔しさからか、デバイスを強く握りしめ涙ぐんでいた。
ドルマゲスが撤退して、俺は一足先にマンションへ戻ってきた。
暫くして、ファタリテ達が帰ってくるも、意気消沈している。
それを察したのか、アリシアが、
アリシア「ファタリテ フェイト アルフ どうしたの~?」
3人は返事もなく、俯き無言のままでいる。
アリシア「お姉ちゃんにも言えない??」
『『姉さん ゴメンなさい・・・』』と小声で言い、3人はリビングから出て行った。
ファタリテ達の心中は察する。
3馬鹿はどうだったか知らんが、傍から見れば6対1か、9対1かもしれない。
内3人は一応SSSランクで、ファタリテ達もAAAランクと戦力は揃っている。
それでも、マホカンタの前で一方的な展開にされたのだ。
なまじ魔法に自信がある奴なら、この出来事に心を折られ、今後支障が出る場合もある。
それに、ドルマゲスのあの発言。 ウー(-“-)-ン
『もっと強力な魔力を手に入れないといけない』って事は、まだ未回収のジュエルシードを狙って来る可能性が高い。
管理局とやらが来ても、多分ドルマゲスにフルボッコにされるだろう。
ダモーレで見てないけど、感じた魔力から恐らくドルマゲスはEXランクだ。
ファタリテ達は、この壁をどう乗り切るのか? ドルマゲスにどう立ち向かうのか?
次、ジュエルシードを感知した時は、最初から見物に行ってみようと決めた。
翌日、ファタリテ達3人はまだ落ち込んでいるらしく、アリシアが朝ごはんに呼びに行っても、部屋から出てこなかった。
学校では、なのはと橘が目に見えて落ち込んでいる。
すずかとアリサが『どうしたの?』と聞いても、『何でもない・・・』と重症気味。
すずか達が、
すずか「なのはちゃんと立花ちゃん どうしたんだろう?」
アリサ「悠一 心当たりない?」
なのは達の事を、2人よりも親しくない俺に聞いてくるのはなんでだ?
すずか「それと悠一君 昨日 結構大きな魔力を複数感じたけど 何かあったの・・・?」
アリサ「すずかと朝話してたけど 4つ気持ち悪い感じがしたのよ」
4つ?? ドルマゲスはわかるが・・・ 3つ・・・・・? あ! 3つはアレ等か。 !(゜Δ ゜)ナルホド
悠一「ああ ちょっとアイツ等と似た奴が出たんだ」
アイツ等って言葉で、ゲマを連想して息を飲む2人に、
悠一「まだソイツ等の目的はわからないけど 俺が監視はしてるから 2人も注意してね」
いらない不安を取り除いでおくと、俺の実力の一部を知っている2人は安堵してくれた。
そんなやり取りをしてたら、橘がこちらをいつもとは違う視線で見ていて、何か言いたそうにしている。
気になったので、
悠一「どうしたの 橘さん?」
立花「・・・なんでもないわ」 《なんで転生者の癖に アンタは何もしないのよ!?》
言葉とは裏腹に、苛立った声の念話が聞こえた。
立花《なのは すずか アリサ とイチャイチャしてるだけで 役に立たないんだから!》
おぃ・・・ 誰がいつ誰とイチャイチャなんてした?
立花《京花もなんか懐いてるし・・・》
そんな事あったか?
立花《魔法使えるなら 手伝いなさいよ!》
え~!?? それはおかしいだろ?
あんさん、転生者判別能力で今まで俺の事を物凄い警戒してたじゃん・・・
ちょっと自分達より強い敵が出たからって、そりゃないよ~
俺、チャゴスじゃないからね。
まだ見ているので、
悠一「言いたい事があるなら言って そんな目で見られても困るから」
念話で考え筒抜けを、遠まわしに促すと、橘は無言で視線を逸らした。
帰宅すると、ファタリテ達も多少は立ち直ったのか、リビングに出て来ており、アリシアとの仲も戻っていた。
俺が帰って来たのに気付いたアリシアが、恒例になりつつあるロケットタックルで突貫して来て、『お兄ちゃ~ん』と、頬ずりをすると、
ファタリテ「・・・何してるのかな?」
フェイト「姉さん またO・HA・NA・SIする?」
2人共、いつもの調子が出てきたみたいで仁王立ちしていた。
そして、説教されると思いきや、
ファタリテ「悠一 お願いがある」
フェイト「私達と模擬戦をして欲しい」
ほえ? と呆けてると、
アルフ「ダメかい?」
アルフも加わり、3人が真剣な眼差しで見てくる。
何があったかは知ってるけど、
悠一「昨日 邪悪な魔力を感じたけど それに関係あるの?」
理由を聞いてみた。
3人曰く、ジュエルシードを回収しようとしたら、ドルマゲスという道化師と対峙して、ジュエルシードを奪われた。
6人いても、魔法攻撃しても全て反射され、相手の魔力が強くて歯が立たず、対抗する手段がない。
だから、もっと強くなりたいそうだ。
完封されても、前を向いて進もうとする3人。
これから、なのは達とも念話で話をするらしく、それまでに考えておいて欲しいとの事。
協力するのはいいんだが、対なのは・橘用に装備で変装を考えないとな~
後書き
チャゴス・・・ほんとクズ(王子)の代名詞。
ミーティア姫との結婚なんて、許せるわけないでしょう。
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