ハイスクールD×D大和の不死鳥
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8ヤマトと高町なのはの過去…
◇ヤマト
俺と八神部隊長、フェイト隊長、なのは隊長の話はかなり続き、時間を見ると夕方の五時を過ぎていたので解散となり俺はいつも通り自主練をしていた時にアラートがなった
◇なのは
「ガジェット航空二型、四機編隊が十体、十二機編隊が三体…計76機確認されました。
発見時から変わらずそれぞれ別の軌道で旋回飛行中です」
「場所はなにもない海上か。レリックの反応もないし、付近には海上施設も船もない」
「まるで撃ち落としに来いと誘っているような…」
「テスタロッサ・ハラオウン執務官ははどう見る?」
それでまずフェイトちゃんに聞いてくるはやてちゃん。
「たぶんスカリエッティは私達の情報が欲しいからああしてガジェッドを動かしていると思うんだ」
まずフェイトちゃんがそう答える。
「うん。こちらは超長距離砲撃を叩き込めば済む話やしな」
「一撃で全機撃墜です!」
リインが元気にそう声を上げる。
「うん。だからこそ奥の手は見せない方がいいと思うんだ」
「そうやな。この程度でリミッター解除は底を知られるからな。高町教導官はどないや?」
「こっちの戦力調査が目的ならなるべく新しい情報を出さずに今までと同じ行動で沈めていけばいいと思うかな」
「それで決定や!」
私とフェイトちゃんは管制室を後にしフォワード陣が待っているヘリポートに向かう
◇ヤマト
俺達フォワード陣はヘリポートにいた。前にはヴィータ副隊長とシグナム副隊長、そして今さっききたなのは隊長とフェイト隊長だ
「今回は空戦だから、出撃は私とフェイト隊長に、ヴィータ副隊長の三人」
「みんなはロビーで待機ね」
「そっちの指揮はシグナムだ。留守を頼むぞ」
「「「「はい!」」」」
「………………」
なのは隊長達の言葉にライトニングとスバルは返事を返すがティアナからは返ってこない
「……あぁ、それからティアナ」
あの模擬戦の後だ、なのはさんが言う言葉は想像が付く
「今回ティアナは、出動待機から外れておこうか」
「えっ!?」
「なっ!?」
「……ッ」
「………」
まあ、そうだろうな。これには二つの意味があるだろうな昼からの疲れと今のティアナはただのお荷物だからだろうな。
だが、今のティアナにはただの使い物にならないと言われていると思うだろう
「……言うこと聞かない奴は、使えないって事ですか?」
「……自分で言っていて分からない? 当たり前の事だよ」
「現場での指示や命令は、ちゃんと聞いています! 教導だって、ちゃんとサボらずやっています!」
それと、これとは話が違ってくる。なのはさんの教導は昔の……ゴットイーターの頃の俺に必要だった物だ。無茶をしないで任務から欠けることもなく帰ってこれるようにする教導、なのはさんが行っているのはこういうことだ
「そういうのを言っている訳じゃないって分からないの!」
なのはさんとティアナ、二人の口調が強くなっていく、そろそろ止めようかな?
「私は…なのはさん達みたいにエリートじゃないし、スバルにヤマトやエリオみたいな才能も、キャロみたいなレアスキルも無い。少し位無茶したって…」
俺はそれを聞いてすぐにティアナを殴る
「ヤマト!?」
「エリートじゃあ無い?才能が無い?レアスキルが無い?だからって無茶していいのか?エリートじゃあ無いなら努力しろ!前にも言ったがお前には才能がある!レアスキルがなんだ?ほとんどがレアスキルなんて持っていない!レアスキルを持っていてもそれに悩んでいる者だっている!それで無茶してもいいとはならねぇ!俺となのはさんの前で少し位の無茶は当たり前みたいにいってんじゃあねぇ!」
無茶をしたら取り返しの付かないことになる、それがどんなに辛いことを引き起こすか身を持ってわかっている。なのはさんもそうだろう
「なのはさん、今回もアラガミがでるかもしれないので俺もついてっても良いですか?」
「怪物ガジェットが来ても三人で十分だ」
「ヴィータ副隊長、申し訳ありませんがアラガミにはコアがありましてそれを確実に狙う必要があります。コアの場所を的確に狙えるのは今のところ僕だけです。お願いします!」
ヴィータ副隊長は少しいらついている。まあ、仕方ない、俺の言い方が悪かったからな
「私は構わないけどはやてちゃんはどう?」
モニターが開き八神部隊長が映っている
「しゃあないわ、許可する。そのかわり、現れるまではヘリで待機や」
許可はもらえた
「ありがとうございます」
そう言って通信が切れ俺となのは隊長、フェイト隊長、ヴィータ副隊長はヘリに乗り込む。
「ティアナ!思いつめちゃってるみたいだけど、戻ってきたらゆっくり話そう!」
なのは隊長がそれだけ言うとヘリは飛び立った
「おい、ヤマト」
「はい」
ヘリの中、ヴィータ副隊長に呼ばれる
「お前、なのはの過去を知っているな?」
「はい、模擬戦の後に全て聞きました。僕の真実を話して」
ヴィータ副隊長は少し不思議そうな顔をする
「お前、何者だ?」
「なのは隊長みたいに何度も無茶して痛い目みたバカやろうですよ」
「まあ、いい」
それからしばらくすると戦闘空域に到達
「704、現場空域に接近!」
「メインハッチ開けます。気をつけてくださいよ」
ヴァイスさんの言葉の後にメインハッチが開かれ、そこから見える遠くの空にガジェットの編隊が見える。
「スターズ2、ヴィータ。いくぞ!」
「ライトニング1、フェイト・テスタロッサ・ハラオウン。行きます!」
近距離を得意とするフェイト隊長とヴィータ副隊長がヘリから飛び出す
「それじゃあ、ヤマト。行ってくるね」
「はい!」
なのは隊長も飛び出し援護射撃を始める
『北西より怪物ガジェットの増援!数十』
やはりきたか。ザイゴードだろうな
「ヤマト、無理はするなよ?」
「はい!」
俺はソードブレイカーを装備して空に上がる
「能力限定空、二つ解除!」
空戦の能力限定を二つ解除した、これで、Bランクと同じ実力だ
「さっさと消っさる!」
ソードブレイカーのビームブーメランを四つ投げザイゴード六体を真っ二つにした
「ドラグーンストライカー!」
ドラグーンストライカー……バックパックに五十機程ドラグーンを積んでいるストライカーだ
「当たれ!」
十機程ドラグーンを飛ばしザイゴードを串刺しにしていく
『怪物ガジェットおよびガジェットの反応消滅、お疲れや』
俺達はそのまま帰投した
◇
帰投した俺は直ぐにロビーに来てと言われたのでロビーにきた。ロビーにいたのはフォワード全員、シャーリーさん、シャマルさん、シグナム副隊長。そして俺より後に来たなのは隊長、フェイト隊長、ヴィータ副隊長だ
「…昔ね、一人の女の子がいたの」
最初はごく普通の女の子だった。
魔法と関わりを持たない一般人だった。
「友達と学校に行って家族と一緒に幸せに暮らして、そういう一生を送るはずだった」
でも、ユーノという少年との出会いで、それから始まるなのはの魔法との出会い。
「魔法学校に通っていたわけでもなく、特別なスキルもあったわけでもない。
偶然の出会いで魔法を得てたまたま魔力が大きかっただけの九歳の女の子」
「それが私…高町なのはなんだよ」
「そして魔法と出会ってから数ヶ月して命懸けの実戦を繰り返した…」
なのはとフェイトが戦う光景が映されてエリオ達は驚きの声を上げる。
「私は当時、家族環境が複雑だったんだ。
あるロストロギアを巡ってなのはとは敵同士だった。
この事件の中心人物は私のお母さん…プレシア・テスタロッサだった。
それから名前が取られてP・T事件と呼ばれた。
あるいはジュエルシード事件とも呼ばれているの」
そしてなのはのスターライトブレイカーの光景が映されて、
「集束砲!? こんな大きな…!」
「九歳の女の子が…」
「ただでさえ大威力砲撃は体にひどい負担がかかるのに…」
「うん。当時の私は無茶を続けてきたんだ…」
なのはが少し暗い表情でそう言う。
「そして然程時も経たずに戦いは続いた」
「私達が深く関わった闇の書事件…」
「襲撃戦での撃墜未遂と敗北」
「それに打ち勝つために選んだのは当時はまだ安全性が危うかったカートリッジシステムの使用…」
「私は体の負担も無視して自身の限界値を無理やり引き出すフルドライブ…エクセリオンモード。
誰かを救うため、自分の想いを通すための無茶を私は使用し続けた…。
だけどそんな無茶を続けて体に負担が生じないわけなかった…」
「事件が起きたのは入局二年目の冬…異世界での捜査任務の帰り。
ヴィータちゃん達と出かけた場所でふいに現れた未確認体。
いつものなのはちゃんだったら何の問題もなく味方を守って落とせるはずだった相手。
でも、無茶の数々で動きを少しだけ鈍らせた」
「そして結果がこれ…」
そこではなのはの重傷の姿が映された。
それにヤマトを除くフォワード陣は声を上げる。
信じられないのだろう。なのはのこんな姿が。
「なのはちゃんは無茶して迷惑をかけてごめんなさいって私達の前では笑っていたけど…」
「無茶をしても命をかけてもゆずれぬ戦いはある。
だがティアナ。お前がミスショットをしたあの場面は命をかけてでもどうしてでも討たねばならない状況だったか?」
「………」
「私は…みんなに同じ思いをしてほしくない。
だから無茶なんてしなくてもいいように、みんなが元気で帰ってこれるようにっていう想いでみんなに教導しているんだ」
「………」
「なのは隊長達の過去はそこまでにして、今度は俺の真実の過去を教えるよ」
『!?』
その場の本人、フェイト隊長、なのは隊長以外は驚いていた
「俺は二度の死を経験している……」
それから始まる俺の三つの世界で過ごした話を
「俺が最初にオオグルマに会ったのは俺のお馴染みのアリサを主治医だった」
ロシア支部での事になる
「だが、オオグルマはアリサを洗脳して道具として使おうとしていた……」
「俺はアリサの主治医を強制的にオオグルマを外し俺に変わらせた。だが、オオグルマは俺を殺しアリサをもう一度洗脳しようとした」
任務を偽り俺をヴァジュラと戦わせ殺そうとした
「まあ、その時持っていたレアスキルで倒したのは良いけど俺はしばらく意識が戻らなかった」
それからも何度も無茶をして倒れ、最後には死んだ。リアスと会ってからもそうだった。
「無茶するなとは俺には言えないがなのは隊長の教導は無茶せず強くなれる、それでいいと思うぞ」
そこで解散しなのは隊長とティアナは二人で話すことになった
◇スバル
あたしは今シャーリーさんやフォワードのみんなとなのはさんとティアの話す光景を見ていた。
「みんなはまだ原石のようなものなんだよ? 磨けば光る。
エリオはスピード、キャロは優しい支援魔法、スバルはクロスレンジの爆発力、ヤマトは戦闘経験の的確な判断力…
4人を指揮するティアナは射撃と幻術でみんなを守って知恵と勇気でどんな状況でも切り抜ける。
そんなチームが理想系でゆっくりだけどその形に近づいていっている」
耳を凝らしてよく聞いてみるとなのはさんはあたし達の事をどこまでも考えてくれている。
嬉しくなってくる。
「でもティアナも考えとしては間違いではないんだよ」
なのはさんはクロスミラージュを持つと、
「システムリミッター、テストモードリリース」
そう言ってティアにクロスミラージュを渡して「モード2」って言ってみてといった。
そしてティアが命令するとクロスミラージュがダガー形態に形をとった。
「ティアナは執務官志望だから、ここを出て執務官を目指すようになったらどうしても個人戦が多くなるし、将来を考えて用意はしていたんだよ」
それでなのはさんの気持ちに気づかされてティアは涙を流して何度も「ごめんなさい…」と言って謝っていた。
あたし達はその場から離れた
そして翌朝、
フォワードの皆とフェイトさんと集まって、話をしながら訓練場まで向かう。
そこでフェイトさんが語る。
「技術が優れてて華麗に戦える魔導師をエースって呼ぶの。
その他にも優秀な魔導師を表す呼び名があるって知ってる?」
それであたし達はなんだろうと頭をひねる。
でもすぐにフェイトさんが、
「その人がいたら困難な状況も打破できて、どんな厳しい状況でも突破できる…そういう信頼を持って呼ばれる名前、ストライカー…」
ストライカー、か…。
あたし達も将来そんな魔導師になれるかな?
「なのは、練を始めてすぐの頃から言っていたんだよ?
うちの五人は優秀なストライカーになれるはずだって…。
だからうんと厳しく、そして大切に丁寧に育てるんだって豪語していた…。
だからそんな二人の気持ちに応えられるように、みんな頑張っていこうね?」
「「「「「はい!」」」」」
なのはさん達がそんな事を思っていたんだ。
だったらなのはさん達の目指すストライカー。
必ずなってやろう。
あたし達はそう思った。
そしてなのはさん達のところに到着して、
「それじゃ朝練頑張ろうか!」
なのはさんの一言であたし達は元気に返事を返すのだった。
続く
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