魔法少女リリカルなのは ―全てを変えることができるなら―
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
プロローグ
前書き
どうも、IKAです。
長らく活動していませんでしたが、この度復帰しました。
とは言っても投稿ペースは相変わらずトロイです(^_^;)
そんな私が書くのは、にじファン時代に作ったリリカルなのはシリーズ二作目です。
リメイク版として、設定や内容が変わっていますが、ご理解ください。
――――――新暦0075年
『古代遺物管理部 機動六課』は次元犯罪者『ジェイル・スカリエッティ』の手によって消滅の危機に瀕した。
俺、『朝我 零』はスターズ隊長『高町なのは』と副隊長『ヴィータ』の二人と共に『聖王のゆりかご』と呼ばれる巨大飛行戦艦の内部に潜入。
内部に発見された『聖王』の正体は、とある事件で見つけた少女/ヴィヴィオだった。
高町なのははヴィヴィオと戦闘を行うが、今まで共に過ごしてきたヴィヴィオに本気で戦えず、撃墜される。
ヴィータはゆりかご内部にある核の破壊に向かい、核の破壊に成功。
だがヴィータはガジェット・ドローンによって撃墜される。
そこに救助で『八神はやて』が訪れるが、突如活動停止したゆりかごでの脱出に失敗して死亡した。
一方でライトニング部隊隊長『フェイト・T・ハラオウン』は別の場所に潜伏していた『ジェイル・スカリエッティ』の逮捕の為に現場に向かっていた。
ジェイル・スカリエッティの逮捕に成功したらしいが、崩壊したアジトからの脱出に失敗、死亡する。
FW達は皆、戦闘には勝利するものの、部隊長達の死に絶望する。
そして俺は、聖王のゆりかごでヴィヴィオと決着をつける。
俺は見事勝利し、ゆりかご内部に潜伏するナンバーズの一人、クアットロと言う女性の撃墜に成功した。
ヴィヴィオの救出も成功し、事件は解決した。
「すまなかった――――――」
俺は横一列に並ぶ墓の前で、両手を合わせながら呟いた。
墓には、JS事件によって命を落とした仲間の名前が刻まれている。
俺が不甲斐ないために失った‥‥‥大切な人の名前。
――――――事件解決から一週間が経過した。
機動六課は部隊長全滅により、実質的に解散となった。
この結果に反対する者は少なからずいたが、何かしらの行動をすることはなかった。
それだけ、なのは達の存在はデカかった。
機動六課は思い出の場所だ。
でも、なのは達のいない機動六課に意味はあるのか‥‥‥そう問われれば、誰も何も言えなかった。
解散した機動六課隊舎は、取り壊しが決定しており、近々作業が開始される。
俺はそれまでの間、誰もいない、何もない機動六課の中にいた。
なのは達の想いが詰まったこの場所を、簡単に離れたくなかった。
‥‥‥彼女達の墓は、機動六課のすぐ近くに作られた。
俺は毎日、そこに行って手を合わせている。
その度に悔しい思いだけが募っていく。
あの時もっとこうしていれば‥‥‥なんて、そんな“もしも”に囚われているんだ。
こんなはずじゃなかった‥‥‥そんなことを、何度思っただろうか。
俺は様々な想いに挟まれ、押しつぶされてしまいそうだった。
いっそのこと、全部潰れてしまったほうが楽なのだろうか?
そうすれば全てから解放されるのだろうか?
――――――いや、違う。
それは、なのは達の死を忘れろというのと同じだ。
俺は、いや、俺だけは死んでも忘れてはいけない。
彼女達がどんな想いで戦ったのか。
それを忘れてはいけない。
‥‥‥そして俺は、この理不尽を覆さなければならない。
なのは達の死が運命ならば、俺は運命を覆す。
その先に絶望が待っていたとしても、俺の『絶望』が、なのは達の『希望』になるのなら、俺は甘んじて受け入れようではないか。
そのための力を、俺は――――――。
「俺、今から運命ひっくり返してくる。
もしかしたら、同じ結末を繰り返すかも知れない。
それでも、もう‥‥‥決めたんだ」
墓に背を向け、俺は大きく深呼吸をする。
目を瞑り、集中力を高める。
そして、全身に流れる魔力を両手に収束させていく。
「なのは、フェイト、はやて。
――――――いってきます」
その瞬間、両手に収束した魔力は魔法陣の形となって現れ、俺は勢い任せに二つを合わせる。
左右両方の膨大な力はぶつかり合い、激しい衝撃波を生み出す。
全身が軋むような痛みに耐えながら、俺はその“魔法”を発現させる。
「――――――始まりの世界(ダ・カーポ)――――――」
魔法名を放った瞬間、魔力光が俺を包み、この世界から消滅させる。
そして消滅した俺は時を遡り、俺はなのは達との出会いをやり直す。
例え全てが狂ったとしても、彼女達を救えるのであれば、それで構わない。
それだけが、俺の――――――存在意義なのだから――――――。
ページ上へ戻る