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ダブルクロス~世界の豹変~

作者:鬼心
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腐った街

東京都、とあるパチンコ店
機械の音や、中年男性達の話し声で賑わうこの店で、タバコを片手にパチンコを打っている男が一人いた。

「なぁなぁ、兄ちゃん火ぃ貸してくれや」
と隣の台でパチンコを打っている男性にタバコ向けられ、そう言われた。

「どうぞ」
俺は胸ポケットからライターを取りだし、男性のタバコに火を着けてやった

「へへ、すまないね」
笑いながら小さなお辞儀をし、パチンコ台に戻った。

「申し訳ありませんが、未成年の方はちょっと····」

入り口から店員の声が聞こえた。

「だーかーらー!私は未成年じゃないって言ってんでしょ!」

女の子の声が聞こえた。
ちらりと入り口を見る。

「あー!居たー!」
その女の子は俺を指差した。
そして店員が注意しても、無視して此方へずかずか歩いてきた。

「なんかようか?嬢ちゃん」

俺は女の子では無くパチンコ台を見ながらそう言った。

「ちょっと表出なさい!勝負よ!」

俺はここら辺では結構名は通っている。この町で喧嘩を売ってくる者は大人数か、UGN位しかいない。

「はぁ、わーったよ。」

タバコを口に加えたまま、外に出た。

パチンコ店の裏側へ行く。ここは少し広いスペースがあり、人目にも付きにくい為、不良などが喧嘩するスポットになっている

「嬢ちゃんUGNか?」

「えぇそうよ、UGN支部長やってるわ!」

腕を組み、胸を張ってそう言ってきた。

「···やってられるか」
俺は少し考え、喧嘩スポットから出ようとした。

「待ちなさい!」

女の子の手から鎖が出た。その鎖は俺の腕に絡み付いて来た

「ほう『モルフェウス』か」

鎖が絡まった腕を見ながらそう言った。

「ふふふ、やる気になった?」

思い切り、腕を引っ張る。

「ひゃあ!嘘!?」

鎖を出していた女の子が此方に飛んでくる

後ろ振り替えると共に、女の子の首を握る。

「っ!!」

女の子は目を見開き、全てを悟った。

「いまの一連の動きで分かったか?お前にゃ勝てん」

女の子の首を離し、再び後ろを向いて帰ろうと歩き始めた。

「待って!」

「大丈夫、俺は大抵、家かパチンコか賭博場に居る。何時でも来な」

俺には何を聞かれるか分かっていた。
根拠は勘としか言いようがない。

「面倒な嬢ちゃんだったな」
そう呟き、ビルや店から漏れる光で明るい道を歩き始めた。
この道は、車は通れない。歩行者や原付等が大半だ
一日中、絶えず人が歩いていると言っても過言では無い
この街の治安は、はっきり言ってしまえば悪い。
ヤクザやチンピラが徘徊し、窃盗等は勿論、殺人なども頻繁だ。
キャバクラ、パチンコ、風俗、賭博場、その他諸々をヤクザが経営している様な腐れきった街ーー。

「はぁ~、どうすっかな~」


To be continud








 
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