ガンダムビルドファイターズ ~try hope~
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ガンプラバトル部……?
放課後、俺は今下駄箱の所にいる。
何故俺がこんなところにいるかというと、時は遡ること三時間前だ。
ーーー――三時間前
「放課後一緒に部活見に行きましょう」
「ゴホッ!ガホッゴホッ!ゴホッ!ハァー………死ぬかと思った」
いきなり突然だったものだから、俺は口にいれていたエビフライを喉に詰まらせて、それをお茶で流し込んだ。
今は昼休み。何故かトウイとシノと弁当を食べている。
「大丈夫? 」
「生きてるかい? 」
「ああ。大丈夫だし、生きてる。でっ。さっきなんて言ってたっけ? 」
「だから、放課後一緒に部活見に行きましょうって言ったのよ」
なんで?
「どうせヒロヤ君暇でしょ?だったら、一緒に見て回ってきたら? 」
とニヤニヤしながら言ってきた。お前死ねよ。純粋に死ね。後心読むな。
チョップを頭に叩きつけ、シノに振り返り
「別にいいが、この馬鹿もいい? 」
と机に突っ伏しているトウイに指しながら言うと。
「別にいいわよ。多い方が楽しいし」
と笑顔で二つ返事で了承してくれました。
正直、女(美人)と二人で一緒にいても場が持たない!俺は女が少し苦手なのだ!
「まっ。頑張れヒロヤ君。………いろんな意味で」
親指たてて言ってきたので殴った。その衝撃で机から転がり落ちて逝きました。
「勝手に殺さないでよ!メガネ君!」
ちっ!還ってきたか。てかメガネ君呼ぶな!
ー---現在に至る
とまぁこんなわけで、下駄箱にいるわけです。集合が下駄箱なんで。
「にしても、どの部活を見て回るんだろ?下駄箱集合だから、外の部活か? 」
と考えていると、トウイとシノが来た。
「早いなヒロヤ君。何時からいたの? 」
「ごめんなさい。先生の頼まれ事で遅れちゃった」
と手を合わせて謝ってくるシノに、別にいいよと言って振り返った。
「で、どこの部活見るんだ?下駄箱集合って事は外の部活なんだろ?」
陸上部か?それともテニス?サッカーかソフトボール?あと他にもいっぱいあったし………。
「てか僕の質問無視しないでよ。ヒロヤ君」
「知らん! 」
「うっわひどっ! 」
「とりあえずついてきて」
外靴に履き替えたシノに、二人でついていった。
ーーー――
「んで、このボロッチィ部室の中で、なんの部活やってるの? 」
とシノに質問する。部室は所々に傷があって、ラクガキもされていた。今にも倒れそうな雰囲気だ。
「中に入って」
無視かニャロウ………。
「失礼しまーす! 」
「「失礼しまーす」」
入ると、机が六つ、ホワイトボード、冷蔵庫に本棚。
「本当になんの部活なんですかシノさん? 」
「ガンプラバトル部だけど?あと何で敬語なのか気になるんだけど」
はっ?何言ってんのこの子?
「すまん。もう一度言ってくれ」
「ガンプラバトル部だけど? 」
一語一句間違えずに言ってる。どうやら俺の耳は正常のようだ。
「異常じゃないから大丈夫だよ」
「いい加減心読むな」
そうしてると、別の部屋からの扉が開いた。
「おっ?入部希望者か?ようこそガンプラバトル部へ。とりあえず、茶と菓子を出すか」
と中年のおじさんが冷蔵庫に移動して、本当に茶と菓子を用意している。
シノの耳元にヒソヒソと話しかける。
「誰?顧問?つーか何故ガンプラ? 」
「質問は一つずつにしてほしいのだけども………。えーと、あの人はガンプラバトル部の顧問のムウさん。一応私の知り合いでもあるわ」
「ムウさん?先生じゃないのかよ?あと一つ質問に答えてないぞ」
「先生だけど、本人が『ムウさんと読んでくれ』って言ってたから」
「おーい!なにヒソヒソしてんだ?とりあえず座れ座れ 」
話してるとムウさんに呼ばれて、仕方なく椅子に座った。
「えー。まずガンプラバトル部の入部届はこれな」
と手元に入部届の紙が渡される。てかこれってまさか………。
「まあ、今はまだ仮入部期間だが、今すぐ書いて俺に出してくれても構わない」
「トウイ。どうする?これ入部させられる流れだぞ? 」
と耳元にヒソヒソとまた話しかける。
「別に大丈夫だよ。入る予定だったし」
「へーそうなんだ。……じゃねぇよ! 」
「落ち着け少年!ひとまず話を聞 こうじゃないか」
「あ、ああ。ひとまず落ち着く。あと少年って呼ぶな」
深呼吸をして、ムウさんのところをみると既に紙が二枚出されていた。
………………おい。お前らこの状況どうすればいいんだよ………。あと俺だけじゃん!シノとムウさんに関しては、キラキラした目線が痛い!痛いぜ!
とりあえず、ここは特攻するしかない!
「え~と。俺ガンプラバトルとかよくわかんないんで、ひとまず保留でお願いします………」
「そうか。ガンプラバトルを知らないのか……………なら実際に見てやってみるのが早いな」
はっ?
「バトルシステムは隣にあるらしいから、行きましょう」
はっ?はっ?
「ヒロヤ君。何事も経験だよ」
はっ?はっ?はっ?
と半ば強制的に連れていかれた。
ーーー――
「ところでえ~と。シノとトウイはガンプラバトルの経験は? 」
「あります」
「同じく! 」
と二人ともバックから変な機械を取り出した。
かくいう俺は、一人で椅子に座って見てます。居づらいです。ものすごく。このノリについていけません。
「ヒロヤ!しっかり見ておけよ! 」
そう言うと、ムウさんも変な機会を取り出して、バトルシステムにさした。
『プラフスキー粒子散布開始』
機械音声が流れると、バトルシステム上に粒子が飛び散り、平地ができた。
「おおっ! 」
『Please Set Your GUNPLA』
ムウさんは金色の機体(後から聞いたらアカツキ)をセットした。
『BATTLE START』
「ムウ!アカツキガンダム!出る! 」
そして、アカツキはフィールドに現れた。
アカツキがフィールドに出ると、敵機が現れた。
確か…ジンクスだったよな?
「ヒロヤ!見ておけよ! 」
そう言うと、アカツキはビームライフルをジンクスに向かって撃ちながら距離を積めていく。
ジンクスは近づかせないかのように、後退しながらアカツキにビームライフルを撃っている。
しばらくそうしていると、アカツキの腹部にジンクスのビームが当たった。
「やられた!? 」
「いいやまだだ! 」
ムウさんがそう言うと、アカツキは無傷でジンクスのライフルが破壊されていた。
「え?なんで? 」
「アカツキの特殊装甲、ヤタノカガミだよヒロヤ君」
「ヤタノカガミは、ビームを弾いたり、跳ね返したりできるの」
「ずるくねそれ? 」
俺がそう言うと、待ってましたと言わんばかりに
「けど、弱点はしっかりあるんだよね。ビーム系でもサーベルは防げないし、実弾実剣もだよ」
とメガネかけてないのに、わざわざエアメガネのズレを直してる。
本当に馬鹿なのかお前?
「いいから見てろよお前ら」
「「「すいません………」」」
アカツキはビームサーベルを左手に持ち、大きく振りかぶった。
「終わりだ! 」
ジンクスは真っ二つになり、撃破 された。
『BATTLE ENDED』
ムウさんはアカツキを手に持ち、こっちに来た。
「どうだ?面白そうだろ? 」
と俺に向かって聞いてきた。
正直かな~り面白そうに見えた。
「だったらやれば? 」
「黙ってろよお前」
「で、どうするの? 」
「……やってみるわ」
ーーー――
「とりあえず、今は部室内にあるガンプラから選んでくれ。トウイ、シノ。レクチャーしてやってくれ」
「わかりました」
「ムウさんは? 」
シノがムウさんに聞くと、ムウさんは隣の部屋の扉を開けて言った。
「眠いから、ちょっと隣で寝てくる」
おい!あんた顧問だよな!?教師だよな!?仕事してろよ!!
内心ツッコミをいれて、口には出さない。出さないよ俺!
「ツッコミいれてるのはわかってるから、ガンプラ選びなよ?」
言われなくてもわかってる。わかってるから、もういい加減に心読むな!読者も飽きてきてるから!
「で、どんなのがいいの? 」
ガンプラを見ながらシノが聞いてきた。
「う~ん。機動力と稼働がいいやつかな?あと剣持ってるの」
自分で言っといてなんだけど、そんなのあるのかな?
「なら、ガンダムエクシアかな。機動力もあるし、稼働もいいから。あと剣を七本もってる」
そういって俺に渡してきた。ちなみに俺は、知ってるガンダムシリーズはseedとooと初代だけだ。うろ覚えだけど。
「じゃ、それでいいや」
エクシアを受け取り、バトルシステムに移動する。
『プラフスキー粒子散布開始』
プラフスキー粒子が飛び散り、さっきと同じ平地のフィールドが現れた。
『Please Set Your GUNPLA』
ガンダムエクシアを台座に置き、コンソールを掴む。
『BATTLE START』
「サオトメ ヒロヤ!ガンダムエクシア、出る! 」
そう言い、エクシアをフィールドに出した。
アラームが鳴り、敵機を見つけた。
「ザクⅡか………。てかやっぱり思う通りに動かせないな」
エクシアはぎこちない動きで、地面を走っていた。
「まぁ、初心者だしね」
「仕方ないわよね」
お前ら……ぜってぇ見返してやる………!
そう意気込んでいると、ザクがマシンガンを撃ってきた。
「ニャロウ! 」
その場を回避して、GNビームライフルを撃って応戦するも………。
「当たらねぇ! 」
「初心者だからね」
「ホイホイ当たらないわよね」
なんか二人で酷い事言ってやがる………見てろよぉ~!
GNライフルをソードに切り替えてザクに接近する。ザクはマシンガンで撃ってきたが、シールドで防いで近づいていく。
「これで! 」
あと5mのところで斬りかかろうとすると、ザクはバズーカを持って撃ってきた。
ヤベェ!避けられない!
辛うじてシールドで防ぐが、近距離で受けたためシールドは破壊された。
体勢を立て直そうとすると、ザクはバズーカとマシンガンを同時に撃ってきて、うまく立て直せないでいる。
バズーカが当たりそうになり、GNソードをシールド代わりに受けるがすぐに破壊されて、エクシアは吹き飛ばされる。
「おーい!しっかりー! 」
「ファイトー! 」
「わかってるって! 」
距離が少しあるため、体勢を立て直した。操作にも慣れたし、どうするか………。
武器を確認すると、GNショートブレイド、GNロングブレイド、GNビームサーベル、GNマシンガン。
あとはトランザム機能か…。これはおそらくまだ扱いきれないだろうな。
「だったら! 」
GNビームサーベルを右手に持ち、ザクに突っ込んだ。
「ちょっ! 」
「なにやってるの!? 」
さっきまで押されていたから、これは無謀の行為だと思ったらしい。
ザクはマシンガンを撃ちながら、さらにバズーカを二連射してきた。
やれるか…?いや、やる!
接近していくと、マシンガンの弾がエクシアに当たろうとすると…。
エクシアがマシンガンの弾をビームサーベルで弾いていた。
「おおおおっ! 」
次々来る弾を、ビームサーベルで弾きながら前に進んでいると、バズーカの弾がエクシアに向かっていた。
「はあぁっ! 」
エクシアは上に回転しながらバズーカの弾を切り裂いて前に進む。
ザクはバズーカを投げ捨て、アックスを引き抜こうとするが、エクシアはスピードにのり引き抜かれる前にザクを撃破した。
『BATTLE ENDED』
ーーー――
「ふぅー」
無謀な作戦だったけど、思いの外いけたなうん。自分でもビックリ!
「お疲れー」
ポカリを投げてきたのでそれをキャッチし。
「サンキュー」
「にしてもよくマシンガンに弾を弾いていたわね。初心者なのにビックリした」
俺もだよシノ。さっきも思ったが、本当にできるとは思わなかったもん。
「でっ、どうするの? 」
「どうするって、何がだよ? 」
「ガンプラバトル部。入るのかどうか」
ああそれね。入るかどうか。
「大丈夫。書いといて、出しといたわよ」
ちょっと待たんかーい!!
「何勝手に決めてんだよ!俺に選択権はないのか!? 」
「だってやるでしょ?楽しそうにやってたんだし」
えっ?そうなんすか?
「そうだよヒロヤ君。自覚なかったの?まったくこれだから…」
「ねえヒロヤ。一緒にガンプラバトル部に入りましょう」
「……ハァ…。わかったよ。よろしくな。トウイ、シノ」
「こちらこそ、よろしくね」
これが、俺の学園生活の幕開けであった。
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