| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

大神桜絵巻

作者:蒼鈴六花
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
< 前ページ 目次
 

プロローグ

 
前書き
ホントはこの小説。まだ投稿してない小説の外伝というか派生作品です。
まぁ、元の作品は読まなくても大丈夫な内容だしだしても大丈夫かなと思って投稿。絶景版が発売されたしね。

新作ラッシュのラスト。 

 
「ふわぁああああぁぁ」

なんともまぬけな感じのする欠伸をしているやつがいた。
その後、目覚ましを見てから。

「んー、まだこんな時間かよー……」

そう言ってボーっとし始め。

「……寝る」

ぼてっと倒れて再び寝始める。もう寝息が聞こえ始めた。



そいつが二度寝してから数分後、そいつの真上に突如光の球が出現し、輝きだす。
光はどんどん強くなるがそいつは熟睡している。

そして光が部屋を覆って消えた後、そいつの姿は部屋から消えていた。






とある場所にて。

一人の男が、ヤマタノオロチを封印したと言う場所に来ていた。

男はヤマタノオロチを封じ込めてると言う月呼に近づいた。
伝承を迷信だと思っていたのだろう、男は月呼を引き抜いた。

するとヤマタノオロチが復活した。
男はヤマタノオロチを見て震え上がり、月呼を落として逃げてしまう。

ヤマタノオロチが復活した事で空は黒い雲に覆われ、呪いに満ちた。
だがヤマタノオロチの呪いを免れた村が一つだけあった。

神木村と呼ばれる村だ。

そしてその神木村の御神木のある所に、一人の精霊がいた。
木精サクヤ姫だ。

サクヤ姫は自信の守ってきた神器である鏡を出し、それを元の持ち主に返す。
鏡はサクヤ姫の手から離れ、飛んで行き、近くにある白野威という狼の像の所に来た。

その瞬間、鏡は炎を出し、像は真っ白な体に赤い隈取をした狼になる。鏡は炎を出しながら狼の背中の上でくるくる回りながら浮いている。

狼は一声小さく鳴き、体を震わせた後、今度は大きく遠吠えした。

「ワオーーーーーーーーーーン!」

遠吠えがやんだ後、ひゅーっという音が聞こえてきた。

「「?」」

鳴いた本人も、サクヤ姫もその音が分からず、音の元を見ようと上を見上げ、びっくりして咄嗟にかわした。

どさ!!

「いってぇぇぇぇぇぇぇ!!??」

空から人……ではなく白い狼が降ってきた。狼は空から降ってきてそのまま背中を思いっきりぶつけた。とても痛そうだ。

「え?っちょ?なんで?なんで背中がこんなに痛いの?っていうかさっきの衝撃なに!?」

涙目になりながら転げまわって混乱している。サクヤ姫達は唖然としてそれを見ている。
しばらくその狼は転げまわり、ようやく落ち着いたのかぐてーっとし始め。

「う、うう、大分痛みが引いてきたー……」

サクヤ姫はようやく落ち着いた狼をじーっと見始める。
よく見ると、先ほど自分が鏡を返した狼とそっくりの蒼い隈取をしている。

ぐてーっとしている狼に、赤い隈取をした狼が近づく。

「くぅーん」

「なんだ?この犬。赤い隈取して……ってなんか背中に燃えてる鏡が浮いてるー!!どうなってんだ?これ!?」

「その方は、我らが慈母。大神アマテラス様。鏡は神器、真経津鏡というもの」

そう言ってサクヤ姫も近づく。

「大神アマテラスに神器?……って美人さんが浮いてる!?」

「私は木精サクヤ姫といいます」

「精霊!?んー、ここは夢の中か?でもさっきの痛みリアルすぎるし……」

「ここは夢の世界ではありませぬ。ナカツクニにある神木村というところ」

「ナカツクニ?神木村?俺、さっきまで自分の部屋で二度寝していたんだが?」

「少し、お聞きしたいのですが」

「?なんだ」

「慈母と似たお姿。慈母となにか関係が?」

「わん!」

アマテラスがじーっとこちらを見て吼える。

「ん?この犬と似た姿?俺のどこがそんなに似て……えええええ!!」

「わふっ!?」

「ど、どうしたのですか?」

「お、俺、犬になってるぅぅぅぅぅぅ!!」

「落ち着いてください!それに慈母は犬ではなく狼」

「じゃあ、俺、狼になってるぅぅぅぅぅぅぅ!!」

「二回もやんなくていいです!!」

「おいおい、俺は人間で普通の高校生だったはずだが?」

「貴方は人間だったのですか?」

「れっきとした人間だったと思うが……捨て子だったけど、さすがに親が狼だったなんてないだろうよ」

「それはないはず、でも、貴方からは強い力を感じまする。どうか、慈母の力になってはもらえませぬか?」

「んー、一般人の俺に何かできる事があんなら手伝うよ。なんかここ俺のいたとことは別世界っぽいし、帰り方わかんないし」

俺がそう言うとアマテラスは尻尾を振り、サクヤ姫が嬉しそうにする。

「わん!」

「感謝いたします。そういえば、まだ、貴方の名を聞いてないですね」

「俺は白渡久桜。久しい桜と書いてくおうと読む!!」

「久桜……貴方にはアマテラス大神と共にこのナカツクニに蔓延る闇を払い、悪しき物どもを成敗し、そして……?おやこれは何ぞ?急に懐がこぞばゆく……」

そうしてくすぐったそうに笑い始めるサクヤ姫。俺とアマテラスはじーっと見ていると、サクヤ姫の胸から緑色の光が飛び出す。それが何かサクヤ姫の態度を見る限り知ってるらしい。

アマテラスはいきなり跳ね始めた緑の光に驚き警戒する。なんだあれ?
っていうか美人の胸の中に入っていたなんてうらやm……げふんげふん。とにかくけしからん!!

お前また私の懐で昼寝を……?ってサクヤ姫が言う。

ま、またー!?て、てめぇ……まただと?普通ならばそんな所で昼寝なんてできないと言うのに……

「うおっ!?なんかまがまがしい殺気が……」

と言いつつイッスン様でィ!と名を名乗る。

旅絵師?あんな小さな豆粒が?

オイラの名筆を見よ!などと言いながら巻物を取出しってえええ!?なんか体の何倍もある巻物取り出しやがった!てめぇもしや四次元ポケットもってんな!!

しかも巻物投げたし(どんな筋力だ)、アマテラスの顔に落ちるし、絵、うまかったし……な、なにものだ?この豆。

豆はアマテラスの鼻先に飛び乗る。

不景気なツラした毛むくじゃらァ!などとアマテラスに言っている。
狼の不景気なツラってなんだ?豆には分かるのか?

白野威の像にソックリだなとか言おうとした所で……

あ、アマテラスが豆を食べた。こら!吐きなさい!そんなお腹壊しそうな豆食べちゃだめでしょ!!

アマテラスはちゃんと吐き出した。いい子や。

そして今度は赤くなったよ豆。えんどうから小豆に進化ですか?
何か刀?らしきもの抜いたよ、針より小さいサイズの。

名刀電光丸で――とそう言った時だった。周りが一瞬紫色になり、空気が変わり唸り声がする。
豆、イッスンはアマテラスの鼻先に乗る。

なんだ!?あの唸り声はといまさら異変に気付く。

いまさら気付いたのか……俺?俺は気付いてたよ、かなり最初の方から。

村を蘇らせ給え!とアマテラスに言うとサクヤ姫が光り始め、桃色の光が舞う。

桃色の光が消えた時、一本のでかい果実のついた枯れ木が出現した。
その代わりサクヤ姫の姿が消えていた。

おかしな事言ってたなァ?村の魂を果実の中に守ったとか……などと豆が言う。
確かにわかんねぇな。なんだ?村人達は今、魂抜けてんのか?

でもあの高さじゃ何か特別な力でもない限りどうやっても届かないぜェって豆は言う。

そうだよな、でも、サクヤ姫はアマテラスなら大丈夫と思ったんだろうな。

そんな事よりどうしてこんなに真っ暗なんだァ?と疑問に思い始めた。

「わかんねぇ、サクヤ姫が説明し忘れたんじゃねぇか?」

「ぼやっとしてんなぁ姉ちゃん、ところで何で狼なのにしゃべってんだィ?もしかしてオイナ族かい?それにしちゃあお面がねェが?」

「オイナ族?俺は人間で、二度寝したら別世界に来てなぜか狼になっていた。自分でも何言ってるかわかんねぇが、これだけは言える……俺の名は、白渡久桜だ!!」

「わけのわかんねぇ説明だがテンション高けぇな兄ちゃんよォ!でも、なんか気ィ合いそうだなァ!」

「そうか、俺もだ豆」

「豆じゃねぇ!イッスンさまでィ!!さっきも言ったろ!」

「いやぁ、どうしても豆に見えてな……」

「だから豆言うんじゃねェ!!」

「すまんかった。豆」

「がーーーー!!」

完全に真っ赤になった豆もといイッスンが電光丸で攻撃してくる。
うん、ちくちくと地味な痛さです。当たるのは嫌なので逃げ回る。

そんな様子をアマテラスに呆れた目で見ていた。

「わふ……」



 
 

 
後書き
実は一回、変な風に文章改悪しちゃって保存してしまったものなので少し文章が変です。
4話くらいで直ると思います。

 
< 前ページ 目次
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧