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転生とらぶる

作者:青竹
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マブラヴ
  0881話

 オーストラリア国防軍とスティング、アウルの模擬戦……より正確にはJIVESによるシミュレーションの戦いから暫くが経ち、あの戦いで自分達の未熟さを思い知った2人はイザークによりかなりきつい訓練を受けている。
 生身での戦いに関しても今まで以上にエヴァから魔法を習っているし、円や美砂の2人と模擬戦をやっている姿もよく見るようになった。
 あやかと千鶴は雪広財閥や那波重工の方で色々と忙しくてアウル達の相手をする暇は無かったのだが、円や美砂は表向き一般人という扱いである為に、まだ自由になる時間が多かった為だ。
 あやかを含む従者組はそろそろ高校3年に上がる頃であり、当然進路の問題が出てきている。
 だが、既に全員がシャドウミラーに所属する事を希望している以上は受験勉強の類も必要無いし、同様に就職試験の類も必要は無い。
 シャドウミラーに所属する以上は高度な教育が必要になるかもしれないが、それに関してはシャドウミラーに所属すれば教師役は大量にいるしな。
 ただ、円や美砂はともかくあやかや千鶴は財閥や大企業の令嬢ということもあって、ネギま世界での世間体を考えれば大学には行かせた方がいいという意見も向こうの家から上がっている。
 この辺は通信制の大学というのをでっち上げてどうにかする算段をしているところだ。
 こっちに教師役は幾らでもいるしな。
 ……実はその辺で困っているところがある。麻帆良組の中でも以前からシャドウミラーに出入りしていた葉加瀬が、進路希望をシャドウミラーにしているのだ。
 いやまぁ、気持ちは分からないでもない。何しろ、ここには葉加瀬にしても手が出せないような技術がその辺にゴロゴロと転がっているのだから。
 何気に葉加瀬はロイドと相性が良かったらしく、意気投合している場面を何度か見た事があった。
 だが、あやか達ならともかく葉加瀬は……まぁ、何だかんだ言って結局シャドウミラーに所属しそうではある。
 ちなみに、当然麻帆良でシャドウミラーについて知っているのは一部であり、魔法先生、魔法生徒、あるいはそっちの事情を知っている者や雪広財閥、那波重工といった面々だけだ。そんな状況で学年でもトップクラスの生徒4人からの進学、就職先をどうやってシャドウミラーを知らない普通の教師に納得させたのか……あるいはさせるのか。その辺がどうなっているのかも気になるところだ。
 学年トップクラス……か。俺が3-Aに通っていた頃はあやかはかなりの成績を誇っていたし、千鶴にしても上位だった。だが、円と美砂は下から数えた方が早い成績だったのだが、最高の女になるという目的を持ったおかげで今は学年トップクラスだ。
 あの2人をちょっと侮っていたと言うべきだろうな。
 ともあれ、そんな事を考えながらマブラヴ世界に対する輸出品目やら輸入品目やらを色々とチェックしていると、不意に通信が入る。
 ちなみにここはホワイトスターにある俺の家のリビングであり、他の面々は魔法球なり、演習区画等で全員それぞれの仕事中だ。
 いや、俺のこれも仕事なんだが。
 それでも書類のチェックに関しては別にどこにいても出来る訳で……
 持っていた書類をテーブルの上に置き、通信機を起動するとそこに現れたのは予想外の人物だった。
 いや、予想外ではないか。それなりにこっちに連絡してきている人物ではあるのだから。
 だが、その人物が通信を送る相手は専ら自分と話の合うレモン、あるいはマリューに直接だった。
 それが、まさか俺に連絡をしてくるとはな。一応俺の通信コードを教えてはおいたが、俺に来るのは基本的に社からの通信だけで、目の前に映し出された人物が通信を送ってくることは滅多に無かった。……何かあったのか?
 そんな風に考えつつ、空中に浮かび上がった映像スクリーンに映し出された相手に声を掛ける。

「どうした、夕呼。お前が俺に直接連絡してくる何て珍しいな」
『ちょっとアクセルに頼みがあってね』
「……頼み?」

 その時点で嫌な予感しかしないが、一応念のために尋ねてみる。
 ストライクダガーをもう1機寄越せとか、はたまたシャドウミラーの所持している機体を寄越せとか、更にはニヴルヘイムを寄越せとかじゃないだろうな?
 普通ならそんな事を言ってくる筈がないんだが、夕呼なら普通にあり得ると思えてしまうのは正直どうなんだろう。
 そんな俺の内心を余所に、夕呼は説明を続ける。

『実はオルタネイティブ4直轄部隊としてA-01連隊と言う部隊を作ったんだけど、その相手をして欲しいのよ』
「模擬戦か? それとも……」
『そうね。最初はJIVESで考えたんだけど、あれは幾らリアルだって言っても所詮はシミュレーションでしかないわ。実機や模擬弾を使った模擬戦でお願い』
「……なるほど」

 夕呼が自分の直属として作った部隊って事は、当然その練度は高いのだろう。だが、それでもわざわざ俺達を担ぎ出すのは……単純に俺達に伝手があって、シャドウミラーが最強の部隊だからか。

「そっちの機体は?」
『不知火よ。ただ、シャドウミラーの技術でバッテリーや推進剤を強化してるし、OS回りもかなり改善されているから、今までの不知火とは性能が圧倒的に違う……らしいわ』
「随分と曖昧だな」
『だって、あたし戦術機には詳しくないもの。今のはA-01連隊の指揮官とかそれを鍛えている教官から聞かされた話よ』

 なるほど。確かに日本にも国連にも伝手のある夕呼なら、シャドウミラーから提供された技術情報を基にしてTYPE-94の改造を出来るだろう。それだけの技術も資材もあるだろうしな。
 だが、それでも……

「連隊って事は108機程度だろ? それを……いや……」

 こっちに利益が無いと断ろうとして、ふと思いつく。
 確かに普通に考えれば全く問題がない敵の数だ。パイロットの質はともかく、機体性能に違いがありすぎるし。
 だが……その、中途半端に手強いだろうA-01連隊は、逆に考えればいい訓練相手という事にもなる。
 特に、最近イザークの猛特訓で急激に腕を上げてきているスティングとアウルに関しては。
 さすがにこの前のオーストラリア国防軍とのJIVESでの戦いで、1個中隊12機を相手に機体性能のゴリ押しで何とか勝ったという以上、1個連隊を相手にしてシャドウ2機だけでどうにか出来るとは思っていない。
 そもそも、ここ最近の訓練はあくまでも2人の操縦技術を上げるというのを重視していたからな。
 勿論シャドウミラーに所属した以上は部下……具体的にはメギロート、イルメヤ、量産型Wのシャドウを指揮する訓練をしてはいたが。
 そう考えると、やはり機体性能が低くてBETAとの戦いでは数の差もあって連携を重視せざるを得ない戦術機との戦いは、あの2人の糧となるのは間違い無いだろう。

「こっちから出すのは新人と無人機で構わないか?」
「……出来ればアクセルの機体も出して欲しいんだけど」
「無茶を言うな、無茶を」

 勿論出せと言われればすぐに出せる。何しろ、既に整備も完全に終了した状態で空間倉庫の中に入っているのだから。
 だが、それでも……シャドウミラーの象徴とも言えるニーズヘッグをそう易々と出すのは色々と揉め事を残してしまう。
 具体的には、シャドウミラーがオルタネイティヴ4に完全に与したと受け取られる。
 いや、勿論シャドウミラーの決定としては既にオルタネイティブ5は論外だという結論に至っている。
 何しろ重力制御技術が未熟な者達が作り出したG弾の集中運用だ。それがどのような結果をもたらすかというのは、OGs世界のヒュッケバインの起動テスト時にその実験場でもあった基地諸共に消滅し、後にバニシングトルーパーと呼ばれるようになった事故を思えば想像するのは難しく無いだろう。
 しかも、ブラックホールエンジン1基であれだけの騒動だったのだ。ハイヴ全てに対してG弾を世界規模で一斉発射しようものなら、それこそ文字通りの意味で地球がブラックホールに飲み込まれても驚かない。
 そして、バーナード星系に避難するというのも微妙だろう。
 何しろ幾ら離れている惑星だと言っても、マブラヴ世界の惑星であるのに変わりはないのだ。
 そうなれば、当然BETAが襲撃してくる可能性は少なくない……というか、はっきり大きいと言える。
 それらの事を考えれば、どうしてもオルタネイティヴ5に関して期待するというのは出来ないのは間違いない。
 それ故に夕呼のオルタネイティブ4には頑張って貰う必要があり、そのA-01連隊とやらにも相応の力を持って貰う必要はある……か。

「なら、そうだな。ニーズヘッグは無理だが、もう何人か出そう。……ただし、既に知っていると思うが、シャドウミラーの実働班のメンバーは全員が全員凄腕だ。折角のお前の直属部隊が泣きを見る事になるかもしれないぞ?」

 量産型Wでさえ、他の軍隊に出向けばすぐにでもトップエースと言えるだけの実力を持っているのだ。そして、シャドウミラーの実働班というのは、それ以上の技量を求められる。
 だが、そんな俺の言葉に夕呼は寧ろ望むところだとばかりに笑みを浮かべる。

『そうよ、絶対的な危機。自ら最良の運命を選び取る為の力。私が必要としているのはそういう者よ』
「……ようは腕利きって事か?」

 クライウルブズの隊長でもあるアルベロの心情が『死中に活を見いだす』だった。それと同じ事を言っているのか?

『そうね、そう思ってくれていいわ。ところで早速だけど話を詰めましょう。模擬戦をやるのはどこにする? アクセル達の基地があるオーストラリアか、あるいは日本か』

 夕呼の突然の話題転換に内心首を傾げつつも、模擬戦をやる場所についてはすぐに結論づけ、口を開く。

「手間で考えれば日本の方がいいだろ」

 日本で模擬戦をやるのであれば、機体やら武器やらは俺が空間倉庫に入れてパイロットだけを連れて行けばいい。だが、オーストラリアでやるとなると、戦術機をオーストラリアに運ぶというのはかなり大きなコストや手間が掛かる。
 あるいは、いっそ俺が一旦日本に向かってから空間倉庫に入れて……とも思ったが、一応秘密計画のオルタネイティブ4としてそれには抵抗があるだろうし。
 夕呼にしても同じ事を考えたのだろう。すぐに頷いて了承する。

『そうね、そっちの方が手っ取り早いし面倒も少ないわね。シャドウミラーが白陵基地に来るというのはこっちで話を通しておくわ。それで、具体的にはいつくらいになるのかしら?』
「さすがに明日すぐって訳にもいかないだろ。こっちはともかく、そっちは色々と準備が追いつかないだろうし」

 シャドウミラーの場合は、凄腕の整備士としての技術も持つ量産型Wが不眠不休に近い状態で作業をしてくれるから問題は無いが、マブラヴ世界の……いや、シャドウミラー以外の部隊では人間が整備士である以上、疲労の問題とかがある。

『そうね。……なら、10日後ってところでどうかしら? そのくらいの期間があれば、こっちとしてもそれなりに対応の準備は出来ると思うけど』
「そうだな、そのくらいが妥当なところか」
『じゃあ、10日後を楽しみにしてるわね。あまりいい女を待たせるもんじゃないわよ?』
「はいはい、分かった分かった」

 その後、10分程夕呼と会話を交わして通信を切ると、テーブルの上にあった書類をそのままに、実働班が訓練を行っている場所へと向かうべく影のゲートを展開してその中へと身を沈めていく。





「何をやっている! 反応が遅いぞアウル! スティングはアウルのフォローを忘れるな!」

 メギロート5機にイルメヤ5機を相手に戦いを繰り広げている2機のシャドウ。
 そのシャドウへと向かって、少し離れた場所でイザークが叫んでいる。
 取りあえずこの一戦が終わるまでは待った方がいいな。今話し掛けても、怒鳴られそうだし。

「敵が連携をしてくるのなら、その隙を突いて攻撃を仕掛けろ! レーダーだけに頼るな、気配を感じろ!」

 既に言っている事がPTの操縦とは全く関係ない方向に向かっている気がするが、実はこの辺は現在シャドウミラーの幹部では当たり前に出来ている事だ。
 この辺はやっぱりエヴァを含めて生身の訓練を行っているからこそだが。
 ムラタなんかは生身でも剣術を得意とするだけあって、この手の技能はかなり高い。
 そんな風に考えていると、ようやく模擬戦が終了したのだろう。何とかスティングとアウルが勝って終わったようだが、イザークの顔は少しも満足はしていない。

「それで何の用だ、アクセル」

 不愉快そうな表情でこちらへと尋ねてくるイザークに、空間倉庫から3本のスポーツドリンクを取り出し、その中の1本を放り投げつつ口を開く。

「10日後、お前とスティングとアウル、それとメギロート、イルメヤ、量産型Wで日本に行く事になった。ああ、勿論俺も一緒だがな。目的は夕呼の……オルタネイティブ4直轄部隊として編成されたA-01連隊と言う部隊との模擬戦だ」
「……ほう?」
「へぇ、面白そうじゃん」

 イザークが頷くのと同時に、シャドウのコックピットから降りてきたアウルが口笛を吹きながら呟く。
 そんなアウルと、その隣にいるスティングにもスポーツドリンクを放り投げ、説明を続ける。

「向こうは連隊、108機のTYPE-94だ。しかもこっちの技術である程度強化されている……な。それでいい機会だから、スティングとアウルも部下を使った戦いに慣れて貰う。まぁ、部下と言ってもメギロートとかだけどな」
「げぇ……面倒っちぃ」
「アウル、お前は後で俺が模擬戦闘でしっかりとしごいてやる」

 アウルの言葉にイザークがピクリとしながらそう告げ、アウルと……そして巻き込まれるスティングが頬を引き攣らせるのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:42
PP:55
格闘:301
射撃:321
技量:311
防御:311
回避:341
命中:361
SP:1402
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    ???
    ???

撃墜数:1120 
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